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おまけ
会計
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「はぁっ……あおい」
手には自分が達した後のものがついていた。感触が気持ち悪い。すぐに洗面所で手を洗った。あおいを想うだけで反応してしまう。
あおいと関わるようになってから誰構わず遊ぶというそういう行為はやめた。いつも、あおいを想っては俺…。何をやってるんだ。
あおいに会えなくなった今、自分でもおかしくなっているのがわかる。ベッドで横になって、シーツを握る。
「話す機会なんていくらでもあったはずなのに…っ」
休みの日に自分のクラスを掃除しているあおいに眺めているだけでなく話しかければ良かった。
でも俺は…とっても、優しくて純粋で天使みたいな子を毎日罵倒しては傷つけた。
あおいのちょっとした仕草が気になって、前に目を逸らされた時は、柄にもなく焦った。小さい頃から自分以外の人間なんて、どうでも良かった。でもあおいと出会って変わった。
多分、俺だけじゃなくて生徒会の皆そうだと思う。
自分の気持ちを上手く伝えることができなかった。少しずつ、あおいとの距離を縮めたかった。それさえも許されないくらい、あおいは俺の前から消えた。
あおい一人が何も言わず消えるわけがない。きっと、怪しいのはアイツ。
一番、あおいの近くにいてあおいと一緒に消えたアイツ(新條ゆう)。
皆、なぜあおいが消えたのか分からず混乱していて頭が回ってないみたいだった。
だから、新條ゆうも消えたことすら気づいておらず、あおいだけに意識が向いているだけ。
周りが見えていない状態。俺だって最初は気づいていなかった。人を使って調べさせているうちに知ったことだった。
知ったのは良かったがあおいの居場所がわからない事実は何も変わってはいない。
悔しいし、悲しいし苦しい。…なんだよ、これ。
「あおい…っ。好きだよ」
その言葉が言えなかった。
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