「吸血鬼に襲われたら焼肉屋に逃げ込め！！」

読み切り

吸血鬼との決闘～電脳の戦い～

　東京の深夜、私は予期せぬ吸血鬼との遭遇に心を奪われた。その吸血鬼は、通常の恐怖を振り撒く代わりに、私に一風変わった提案をする。

「鬼ごっこをしよう」

　と彼は言い、スマートフォンを取り出し、

「アカウントを教えろ」

　と軽く要求した。彼の提案は、私たちがオンラインゲームで対戦するというものだった。

　戦いが始まると、気がつくとそこには既に実況しているパーティーピープルがいた。彼らは手に汗握る私たちの対決に興奮し、その様子をSNSで生配信していた。吸血鬼と私の対決は、まるで映画のようにドラマチックで、見る者を魅了した。

　最終的に、私が鬼役となり、プレイヤーである吸血鬼を見事に捕まえることに成功した。

　その瞬間、吸血鬼は

「見事だ。だが、私より強い吸血鬼がお前を倒しに大陸から来るだろう」

　と告げると、突如灰になって消え去った。

　気が付くと背後に別な吸血鬼が現れていた。

「準備ができている」と、私は心の中で固く決意する。