【完結済み】異世界でもモテるって、僕すごいかも。

番外編2(side転移会仲間)

side 佐々木 洋輔(ヨースケさん)

「あの、国の名前は、分かりました。何故、私たちをここに拉致したのですか？」
　この国に召喚された時、最初に話した言葉だ。

　帰宅途中に眩しいと思い目を瞑って開いたら、ここだった。周りには、俺より若そうな男が何人もいた。あぁ、流行りの召喚かと直ぐに理解したが、あの時、あえて拉致と言った。あんたがたは召喚と言うがこっちからしたら拉致だ。戻ることが出来ない一方通行。みんな泣き叫び、怒鳴っていた。

　この国に召喚される前は、ゲイってことを抜けば、それなりに楽しく普通に過ごしていた。ゲイだからといって特に辛いこととかもなく、家族や友達には、オープンにしていたし、それなりに彼氏もいたこともあった。まぁ、25歳を過ぎた辺りからは、受けとしての需要は、減ってきたが仕方無いことだと理解していた。
　日本では、攻めより受けが多い。特にバリネコが多く、タチは、バイの人も多いからそれなりの年齢になると自然と女に戻ることが多い。だから、若い時はモテるが25歳頃より段々と需要が少なくなるのだ。俺も25歳を過ぎてから、付き合う相手とは、リバが多かった。本当は、受けだけがしたかったがそういう相手は、年齢を重ねる事に減ってなかなかいなかった。



「ヨースケ？考えごと？」
「ヨースケは、ぼんやりしていてもきれいだな」
「そういう顔もそそるな、今からする？」
「今夜は、俺だぞ。お前は、明日だろう」
「何か心配事か？ヨースケ？」

　俺の男達(旦那)が口々に言うのをみて笑えてくる。

「クックッ、大丈夫」

「そうか？ならいいが、何か心配事があったら言ってくれ、ヨースケが不安や心配があるなら俺らが何とかする」

「ありがとう、幸せだと思って。毎日こんなに愛され、可愛いがられてうれしいなぁと思っていただけ」

　みんなは、パッと笑顔になる。俺は、ずっと願っていたことが叶っている。好きな人に受けとして愛されることだ。毎晩のように旦那達に体をひらき、愛を囁かれている。日本でのやりがいのある仕事も便利な暮らしも楽しかったが、ここの少し不自由だけど、愛される日々は、それよりもっと充実感があり幸せを感じる。

　それに、はじめは無理だと思っていた妊娠や出産も思ったより平気だった。気が付けばいつまにか10人の子持ちになっていた。やれば案外出来るもんだなと思った。10人の子持ちになりアラフォーとなっても旦那達は、相変わらず俺に日々愛を伝え、俺を求めてくれる。
　こっちの世界の人間は体が大きくてあそこもデカイから俺のお尻が緩くなるのではと心配だったが、今も緩くなることはなく、きついと言われる。これは、異世界だからなのか？と不思議になるが、まぁ、喜ばしいことだから謎だか良しとしている。

　俺は、異世界でも案外楽しく生きることが出来ている。

「ねぇ、今度の休みは、久しぶりにみんなでしようか？初夜でも思い出して」

　　　「「「「「えっ」」」」」

　俺は、愛しい旦那様たちを少しからかいながら、日々愛し愛される日々をここで送っている。