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進む恋心

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 温室でダグラスさんとお話してから、毎日のように、昼食後は、ここ温室に通っている。ダグラスさんは、兄のようで、一緒にいるのがとても落ち着くし、魔法の話や薬草の話などを教えてくれて、ついたくさん質問をしてしまったりしている。とても安心できて、なんか甘えたくなる存在だ。

「こんにちは、ダグラスさん」

「こんにちは、しおん君、あれ?しおん君、怪我したの?手大丈夫?」

「あっ、先ちょっと転んで、手を擦りむいてしまったみたい。」  

「こっち座って。」 

 ダグラスさんの隣に座ると僕の傷に手をかざした。
キラキラと光り傷が治っていく。とても温かい光でマッサージしてもらったみたいに気持ち良く感じた。

「すごい、治った、ダグラスさん治癒出来るんですね。」

「治癒の属性が一番高いから。」

「僕も治癒の属性あるんです。教えて欲しい!」

「私で良ければ、治癒なら教えれるよ。」

「やったぁ!」

「まず段階としては、治癒の魔力は、手のひらに集める感じからかなあ」

「やってみる」 

「そう、そんな感じ」

「ダグラスさん魔力見えるの?」 

「少しだけ見えるんだ。じゃあ、それを今度、治したいところに手をかざして、治るイメージをしながら、注ぐ」

「傷がない場合は?」

「そこの折れているお花にしてみようか、人間の骨が折れた感じに似てるしね。」

「うん。」

 茎の折れた花に手をかざして魔力を注ぐと花光り、ピンと元の姿に戻った。

「出来た。」

「うん。成功だね。こんな感じで治癒出来るようになるよ。また、詳しい魔法は、多分、ローエル様が治癒の先生を選んでくれると思うよ。」

「僕は、ダグラスさんに教えてもらいたい。ダグラスさん、お兄ちゃんみたいだし、一緒にいるの安心するし、いつも帰る時、離れがたいって思うもん。」

「お兄ちゃんかぁ。うれしいような悲しいような」

「えっ、ごめんなさい。」 

「違うよ、かなり年上なのにおじさんって見られてないのは、嬉しいっことだよ。」

「ダグラスさん、何歳?」

「もう、30だよ。12も離れているからおじさんだよね。」

「若くみえるし、おじさんじゃないよ、すごくきれいでかっこいいし」

「ほんと?嬉しいなぁ、でも、お兄ちゃんじゃなくて、男として見て欲しいって言ったら困る?」

「・・・困らないです。」

「しおん君、好きだよ。私のことを男として見て」

「ありがとう、僕も多分」

「多分?」

「・・・」

「ごめん、ごめん、急ぎ過ぎたね。」

「ごめんなさい」

「ぜんぜん、兄から進歩してるから」

「ありがとう、そういう優しいところ好き」

「あぁーもうかわいいなあ。もっと甘やかしたいなあ。」

「ダグラスさん、漏れてるよ、恥ずかしい」

「美人さんなのにかわいいっていいね。」

「ダグラスさんの方が美人だと思うけど。」

「良かった、見た目いやじゃないみたいで。」

「もう。」

「伊達に長く生きてないからね。色々教えてあげるからね。」

「う、またね。もう帰る」

「また来てね、温室にいない時は、魔術薬剤課にいるからね。」
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