【完結済み】異世界でもモテるって、僕すごいかも。

詳しく知りたい

　昨日の夜、三人で話して気になったことをローエルさんに聞いてみた。

　「もし、孕み子としての役割？子どもを生まない選択したら、どうなるんですか？」

　「ここから追い出されてしまうのでしょうか？」

　「そんなことは、ありません。もし、無理だ思われるのなら、仕方ありません。この棟に残ってもらい、出来るだけのこと、私たちがします。」

　それを聞けて少し安心。でも、孕み子なのに、子どもを生まないなんて避難されないか、居場所がなくなるようなことにならかいか不安が残る。

　「今まで召還された方で、子どもを生まなかった方はいますか？」
　ヨースケさんいい質問。

　「いません。」

　「嘘なく話します。前回召還された孕み子様は、3人でした。その方々には、必ず生まないと死ぬと伝え、1人に対して10人の夫を迎えさせて、子を生めるだけ生ませました。その事で神が怒り、300年は、召還出来ないように天に誓わされ、もし今後、召還を行う時には、孕み子様に決定権を与え、子どもを生むことを強要しないと誓っています。」

　それを聞いて、虫酸が走った。人間のする事ではない。滅んでも良かったのではないかと考えてしまう自分もいるが、滅んでもいくのを見ていることも出来ない自分がいることも感じた。

　「本当に帰ることは、出来ないんですか？魔法を研究してなんとかなりませんか？」
　しろうさん、ありがとう。聞きたいです。

　「私たちも研究していますが、召還は、出来るのですが、わからない場所に送るのが無理なのです。」
　「条件の合う人をこちらに連れてくるのは、大丈夫ですが、私たちの想像も出来ない場所におくるのは、どうなるか分からないのです。すみません。」

　何となく理解出来る。でも、やはり帰りたい。仕事どうなっているのか、家族が心配しているのではないかと。
　色々考えていると涙が止まらない。諦めることなんて出来ない。向こうの時間が止まっていてくれていたらなんて、自分に都合の良いことを考えてしまう。ここを死ねば戻れるのかとか。

　「すみません、あなた方の人生を奪うことになっていることは、国民すべてが理解しています。どんな決定をしても私たちは、あなた方を恨むこともありません。
あなた方に恨まれることをしているのは、私たちです。」

重い空気か流れ、ただ時間だけが過ぎて行った。