0(ゼロ)同士の恋愛  ほんとは愛されたい。【完結】

mamaマリナ

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19 諦めない

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ブーブー コンコン

「ゼロいる?ディランだ。今日は、ピンク花だ。ゼロみたいにかわいくて買ってしまった。ゼロ好きだよ。花ここに一輪置いおくから。また来るから」


ブーブー コンコン

「ゼロ?今日は、チョコレート買ったよ。これすごく美味しいから食べてみてね。ゼロ変わらず愛してる。」


ブーブー コンコン

「ゼロ、ディランだ。くるみのパン好きだったよな。くるみパンと俺の好きなパン買ったから食べてみて。ゼロの顔がみたい。好きだ」


 あれから毎日、ディランさんはやってくる。もう2週間だ。一度も顔を合わせていないのに。返事もしないのに。どうしてこんな面倒なことしてるのかわからない。俺のことなんか忘れたらいいのに。バカな人だ。


 
 今日は、商品を卸す日。あまり外出はしていないから5日振りの外出だ。シュシュと新しい商品のヘアーターバンをもって、商会に行く。

「ゼロさん、前話して新商品はどれですか?」

「これです。ヘアーターバンと言います。こうやって使います。髪がスッキリまとまって、おしゃれにもなります。」

「へー、おーい。これどう?使ってみて。」

「えっ、いいんですか?こうですか?」 

「はい。」

「鏡 鏡、あっ可愛い。いいですね」

「そうか。じゃあ10個とりあえず置いてみるか」

「値段は、シュシュより少し高いですが、これぐらいでお願いします。」

「いいんじゃないか。これ預かっている新しい切れ端だ。お金は、シュシュの売り上げから引いておいた。また新しい商品あれば持ってきな」

「いつもすみません。」

「またよろしく」

「はい。」



 良かった。ターバンも置いてもらえた。なんとか食べていける。次の商品考えないと。

「おい。お前」

「おい。無視するな」「おい。白い髪で帽子のお前だ。」

「俺ですか?」

「お前しかいないだろ。ちょっと付き合えよ」

「無理です。忙しいので。」

「この前も忙しいって断ったじゃないか。」

「すみません。では。」

「おれは、グステン伯爵家の長男だぞ」

「そうですか、それでは」

「おい。待て、少しキレイだからって調子にのるな。」

「ちょっと放して下さい。放せよ。ウザいんだよ。」



「ゼロ?どうした?おい、手を放せよ。」

「あーなんだ、怪物ディランか。こいつにようがあるんだ、向こう行けよ。」

「手を放せ。ゼロ、こっちに来て。」

「お前ゼロって言うのか?お茶しようぜ。」

「嫌です。」

「ゼロ帰ろう。」

「おい、怪物ディランなんかといるとお前が変なやつに思われるぞ。」

「俺の方が格好いいだろ。付き合えよ。」

「嫌です。行きません。」

「はぁー、お前、こんなやつがいいのか?目悪いのか?化け物だぞ、こんなデカイやつ気持ち悪いだろ。」

「気持ち悪いるのは、あんただよ。そんな、なよなよした体のどこが格好いいんだ。それに、伯爵家の長男ならもっとしっかりしたら。俺は、お前よりディランの方がいいわ。じゃあな。」

「はぁーあ、キレイだからって許される思うなよ。絶対に後悔させてやる。」





「どこまでついてくるの?」

「ゼロ、あいつより俺の方が格好いいのか。うれしい。」

「比べたらだよ。誰も格好いいとは、言ってない。」

「ゼロが話してくれてる。」

「おい。もう、家だから、じゃあな。」

「あの、ゼロ。」

「なに?」

「また来てもいいか?」

「イヤって言ったら来るのやめてくれる?」

「やめない。」

「なら何言っても一緒だろ。じゃあな。」

バタン ガチャ
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