0(ゼロ)同士の恋愛  ほんとは愛されたい。【完結】

mamaマリナ

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10 自立が一番

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 うーん、なんかこの頃、外堀を埋めようとみんながしてくる。
 やっぱり、自立しかないよな。養護施設出身だから、一通り出来るし、家と職さえ何とかなればいけると思う。さて、誰に相談するかだよなぁ。
 一番詳しいのは、スコットさんだけど、伯爵家に忠誠心厚いから無理。執事見習いの貴族の三男とかは、好意持たれているから、相談に乗ってくれそうだけど変に期待されても困るなぁ。平民と料理係りは、忙しそうだし。
 ここは、正面突破で父上様かなあ。とりあえず、職を手にしたいから、何かヒントないか、父上様に付いてみよう。決まり。

「父上様、ここの国については、だいだい学べたけど、伯爵家は、何をして稼いでいるの?俺に一員として学びたいし、貢献したい。」

「ゼロ、貢献だなんて言わないでくれ」

「でも、俺、男だから家にばかりは、つらい。」

「そうか、では、商談を見るか?」

「うん。」

「でも、ベールはしてくれよ」

「了解です。」



「当家の領地は、西は、酪農、北は、綿、麻、絹の繊維産業が盛んで、今日は、絹製品の見本が届く。これをどこにどれだけ売り込むとか絹の新たな活路を考える。」

「絹は、どんな物として製品化されてるの?」

「衣類と寝具だな。ドレスにネクタイに様々」

「そっか、俺も製品考えてもいい?」

「うん、うん、いいぞ。」


 コンコン

「はい、どうぞ入ってくれ。」

「失礼します。お久しぶりです。バードナー伯爵様」

「そうだな、ヨーク。」

「そちらは?」

「縁があって、家の養子となったゼロだ。」

「こんにちは、初めてましてゼロです。」

「ベールは、気にするな。では、早速」


 何となく分かるのけど、地理がまだいまいちだからな。でも、大方終わったかな。

「それで、新しい製品は?」

「バッグなど普通の製品しか思い浮かばなくて。すみません。」

「父上様、シルクで洗顔パフってありますか?」

「洗顔パフ?」

「そうです。顔を洗うためのパフです。シルクは、繊維が細いから肌の汚れが落ちるんです。こんな感じで、指を4本入れてくるくる洗う撫で洗う感じです。」

「いいかもしれん。」

「いいですね。」

「やった。作って見て欲しいです。」

「領地に帰り、試作品を作って、試してみます。」

「頼んだぞ」

「父上様、あの、この見本のシルクのきれ端って貰えますか?いくらですか?」

「これは、もうゴミになるだけだ。こんなのでいいのか?欲しいなら、布あるぞ」

「これがいいです。」

「そうか」

「はい。」

 よし、シルクの布ゲットだ。こんだけあればたくさん作れるぞ、これを商品として売る。売れると思う。よし明日から製作だ。あっ、裁縫道具。ミランちゃんにまた借りよう。あとゴムがいるなぁ、相談しよ。

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