異世界のオークションで落札された俺は男娼となる

mamaマリナ

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43、酒場

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「よぉ、俺も昨日行ったぜ」

「そうか」

「キドが最初ってのは気に食わないが、ゴックンも顔射もサイコーだったわ。やっぱり、かえでっていいよな」

「すまんな。早い者勝ちだ。かえでの素直な性格やサービス精神はここでは珍しい」

「そうそう。匂いも極上でエロい。はまるなってのが無理な話だよ。絶対に嵌まらないって思ってたんだがな」

「ふっ、そうだな。でも、俺は、抜け出せなくても会えたことに感謝している」

「俺もだな。もう、知らなかった時には戻りたくない」

「あぁ」

「あの小さな口でって、今、思い出しても滾るわ」

「赤いチロチロした舌や小さな柔らかな手が巧みに動くからな」

「そうそう。口いっぱいで少し苦しそうな顔まで可愛いくてエロくて」

「顔にかかった物を舌や指で舐めとる仕草はほんとに妖艶だ。普通に話している姿とほんとに変わるから余計にグッとなるな」

「そうなんだよな。すべてがいいんだよな」

「レオンは、かえでの水揚げについて何か知っているか?」

「バージン貰いたい。だが、まだ、詳しく知らないな。噂によると10億だと聞いたが」

「あぁ、俺もそれは聞いた」

「出せない金額ではない」

「そうだな。たぶん、買いたいって奴等は何人もいるだろうな」

「そうだよな。もう少し稼がないと、値段上がるかもよ」

「それも想定範囲だ」

「ダンジョンにでも行って少し稼ぐかな」



◆◆◆◆

 高ランクの冒険者が二人で何やら酒を酌み交わしながら話しているのを聞き耳を立てて獣人になりすましている魔族がいた。
 ゴックン?ガンシャ?それって何って思っていると、ある人物についてのことも語っている。かえでって言った。今、魔王様がお忍びで通っている男娼館の男娼の名前だぞ。これは、魔王様に報告しなければ。えっと、ゴックンとガンシャはサイコーで水揚げは、10億らしいと。魔王様に報告したら絶対に喜ぶぞ。ご褒美は、何を貰えるか楽しみだ。あれを欲しいと願ってもこの情報なら大丈夫だろうか?とにかく帝国へ帰らないと。


◆◆◆◆

 あれは、キド様とレオン様だ。なかなか珍しい組み合わせだ。高ランクの冒険者の話題は、かなり興味あるよな。けっこう良い情報なら買い取って貰えるしな。近めのカウンターで聞き耳を立てた。
 何やら超高級娼婦館の話だな。俺ら平民には手の届かない、側に行くことさえ見ることさえ出来ない場所だ。えっと、どうやら超高級娼婦のかえでってのが話題の中心だな。ゴックンとガンシャがかなり良いと。なかなか珍しい男娼なんだな。超高級娼婦館でサービスしてくれるなんてさ。なんか聞いてたこっちが勃起しそうな話だな。エロい男娼かいいなぁ。この情報買ってもらえたら久しぶりに娼婦館につぎ込むか。ミンミちゃん元気かなあ?やべ、妄想し始めるとこだったわ。あとは、水揚げ10億!10億ってどんな金だ。俺には想像も出来ない世界の話だが、これは、けっこういい値段で買って貰えそうだな。買って貰えそうなのは、あそこの男爵と子爵だが、超高級娼婦館に通えるほどではないよな。そうなると、ギルバード様かな?前、俺の友達が超高級娼婦館の噂ってのを買って貰えてホクホク顔してたよな。よし、善は急げ。ギルバード様の館に行かなければ。
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