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6、オークション開始

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「では、そろそろ着替えてもらえますか?これです」

「はっ?」

 これは大事な所しか隠せない。Tバックだ。

「おぉ。似合いそうだ。まぁ頑張れ。高値期待しているからな」
「高値がつくように下手なこと言わないで下さいね」

 どうせ売られる身。直ぐに裸にされるだろうけど、今さら人にどのように見られようと関係ないけど、パンツ一枚は悲しい。はぁー。
 まぁ少しでも良いところに買ってもらえるように頑張るか。でも何を頑張ればいいのか?とりあえず大人しくしておこう。


◆◆◆◆◆◆


 そんな感じで、パンツ一枚でオークション会場の壇上に鳥籠の中に入ったまま登場となった。



「今日、入荷した日本産の人間です。産地偽装ありません。さぁ、皆さん、オークション開始です。50億からスタートです」

「おっ、早速60億、おっ70億、さぁ、ここで商品の紹介です。名前は、かえで 20歳。皆さん若いですよ。なかなかこの若さの商品はありません。この先たぶん出ないかもしれません。あの15年前のケンタより25歳も若いです」

「どんどんいきますね。80億 90億」

「見目もなかなかですね。肌も色白。頭の回転も早いそうです」

 おぉ100億いったな。なんか自分の身に起きていることなのだが、ひとごとみたいだ。それにしても、色んな奴等がいるな。あれがエルフか。思ったより耳がとんがっているな。確かに美形。ドワーフって小さいと思っていたが俺より少し低いぐらいだ。妖精って羽あると思っていたけどないぞ。精霊王なのか?魔人は、魔人って感じだな。あれは、獣人か?頭に耳がある。しっぽもある。
 キョロキョロしながら会場を見ているといつの間に200億を突破していた。

「250億でました。おっ、まだいきますね」

「商品の情報まだありますよ。なんと、なんと処女です。まだ誰にも踏み荒らされていません。まっさらです。開発しがいありますねぇ」

「おっと、一気に300億。なかなか人間の日本産でしかも処女はいませんよね。さぁここで商品の声聞きたいですよね。お名前は?」

「かえで」

「なかなか可愛い声」

 どこがだよ。男の声だろうが。

「かえでちゃん、ちょっと立って、ゆっくりくるりと回って」

 クソー回ったら、お尻見えるだろう。視線が痛い。

「皆さんどうですか?白い丸いお尻見えました。イヤー近くで見ると凄いですよ。プリンプリンして柔らかそうです」

「400億いきましたね。過去最高更新。あれ、エルフとドワーフの方々はもう入札なしですか?」

「これは魔人と獣人の方々の戦いですね」
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