異世界のオークションで落札された俺は男娼となる

5 、俺の値段

　組長さんとインテリアヤクザに続いて行くとそこは、少し前の昭和の日本やヨーロッパが混ざったみたいな世界だった。しかし、明らかに地球とは違うと分かる。何故なら人間が俺と組長さんとインテリアヤクザしかいない。他の人は？異世界だと分かる種族がいたからだ。

「木嶋様、この度は我が国にお越し頂きありがとうございます。さぁ、こちらへ」

「おぅ、よく俺が分かったな、ネイブさん。手紙でしかやり取りしていなかったが」

「それは、もう、オーラが違いますから。初めてお会いするのに何故か昔から知っていた気もします」

「そうだな。懐かしい感じがする。まぁ、時間がないから、ほら、こいつが商品だ。佐伯　楓　20歳だ。頭の回転も悪くないし、度胸や肝が座っている。見た目も良い方だ。あと処女だ。童貞は、昨日卒業したがな」

　えっ、何それ。俺の商品説明ですか？というかこの人？蛇獣人か？蛇って獣人扱いなのか？
　えっと、そんな目で見られると怖いんですが。蛇って細いイメージなのに太いしデカイし。175センチある俺より10センチぐらいデカイ。

「これはこれは。木嶋様、こんなに良い品を用意してもらいありがとうございます。15年前の人間より値が高くなりそうですね」

「どれぐらいいくと思う？」

「そうですね。50億からオークション開始したとしてもすぐに300億ぐらいになるのでは？そこからどこまでいくかはわかりませんね」

　俺は、300億で買われるのか。スゲーな。俺なら300
億で俺を買いたいと思わないな。借金5000万円の人間がが300億か。そりゃ売るよな。

「そうか、350億以上になるように頑張って欲しいがな」　

「いけるかもしれませんよ。今日は、なかなかのお客様がいますので」

「すみません。確認ですが、7対3で私達が7でよろしいのでしょうか」

「はい。もうこんなに良い商品。人間それに日本人なんて本当にありがたいのです。うちの格があがります。数年前に日本人に似た人間を仕入れましたが、いまいちでした」

　日本人に似た人間ということはアジア人だな。何がいまいちなんだ。

「日本人だからと言って必ずしも良いは限らないのでは？」

「他のオークション会社では、そういうこともあるみたいですが、木嶋様の品は、どこの会社でも良質だと言われています」

「まぁな、それなりに見極めているからな。ほら、かえで挨拶だ」

「かえで　20歳です。優しい人に買われたいです。俺を買いそうな人は、どんな人達ですか？」

「そうですね、エルフなら性奴隷になるでしょう。エルフの村の性奴隷。魔人なら魔王の部下達の性奴隷か男娼。ドワーフなら彫刻のモデル。妖精なら精霊王の子どもを生むために。獣人なら男娼ですかね」

　おいおい、ドワーフ以外は掘られるの確定かよ。精霊王の子ども生む役目は一番避けたい。と言うか男でも子ども生めるのか。