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第八節 ヒュルマの国・動乱編
第147幕 女王の前での御前試合・後
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俺の一撃を喰らったジェスはゆっくりと深呼吸をしてから、男の顔つきで俺を見据えている。
……良い目つきだ。
とても今さっきまで俺を侮っていた男と同じだとは思えない。
「……そんな目も出来るんだな」
「ははっ、悪いけどさ、これからは……ちょっと本気で行かせてもらうぜ!」
剣を振り上げるジェスの姿は、先程までの驕りを一切捨てた鋭く、魂のこもった斬撃。
俺はそれを紙一重でかわし、顎を突き上げるように拳を放つのだが、ジェスは俺の真似をするかのようにそれを躱す。
「ひゅう……なんて速度の拳だよ。
これ、人が殺せるんじゃないか?」
「ああ、敵を――勇者を葬ったのもこの拳だ」
互いに笑いながら攻撃を繰り出すその姿は、敵というよりもライバル……互いに競い高める存在のようにも感じる程だ。
だが……どうしてだろう? この感情に俺は些細な違和感を持ってしまった。
つい先程まで俺は面倒事にならないように、これ以上俺の実力がわからないように……そんな気持ちで戦いに臨んでいたはずだ。
それが今はどうだ? 全力でジェスと戦いたい。
もっと本気でぶつかり合いたいと……まるで彼の気持ちに同調するかのように考えが変わってくるのがわかった。
そう、それは些細な違和感。
だけど……戸惑いを覚えるのには十分な出来事だ。
「どうした? さっきよりも気合が乗ってないじゃないか!」
「くっ……!」
そしてそれは俺の動きに陰りを見せる。
全力を出せ、出すな……そんな迷いが俺の高まった力を抑制させてしまう。
これが……こんなのが本当に過去、人々に慕われ、英雄と呼ばれた程の力を持った者の姿なのか……?
――いや、今はそんな事を考えるな……!
「これで――!」
「……っ! 甘いっ!」
俺の体を突き刺すように放たれた鋭い一撃を、先程と同じように拳を叩きつけて軌道を逸らし、そのまま左足の方に構築した爆発の魔方陣を展開するが、それを起動して攻撃する……振りをしてジェスの背後に回り込み、先程と同じように肘の方に魔方陣を展開し、爆風と共に思いっきり拳を振り抜く。
「……っ! マジかよ……!」
ジェスの方は完全に同じ攻撃をしてくると読んでいたようで、俺の行動に少し反応が遅れはしたが、なんとか振り向きながら腕で防御することはできたようだ。
ただ、結構無理な姿勢で防御したせいか、回りながら体勢を崩して地面に倒れてしまう。
それを見逃さず、追撃をかけ――
「――そこまで!」
倒れたまま剣を振り上げようとしていたところを拳で弾き飛ばし、強烈な一撃を叩き込んでやろうとした瞬間……放たれた言葉に俺は動きを止めた。
「……はぁー……」
拳が辛うじて眼前で止まったジェスは、深く安堵の息を吐いていた。
俺は静かに拳を開いて、手を差し出す。
「ありがとよ」
ジェスはそれを当然のように掴んで俺が引っ張ると同時に起き上がった。
相変わらずどこか軽薄そうに笑ってるが、不思議と今は悪い気分じゃなかった。
「二人共、よくやった」
納得するかのようにうんうん頷いてるミルティナ女王は、ちらりとアウドゥリア騎士団長の方に視線を向け……彼の方は仕方ないと軽いため息をついて、俺の方をまっすぐ見た。
「……グレファ、だったか」
「はい」
「貴殿の力、確かに見させてもらった。
……学校が終わった時、私の元を訪れると良い。騎士見習いとしての入団手続きを取ろう」
「……ありがとうございます」
ミルティナ女王は若干不満そうな顔をしてはいたけど、アウドゥリア騎士団長は恐らく、戦闘中に迷った俺の姿を見て、そう結論づけたのだろう。
それについて、俺も反論することは出来なかった。
正直……戦闘中にこんな違和感を持ったことなんてなかった。
俺は一体どうしたんだろうか?
「グレファ、おめでとう!」
「ああ……」
笑顔でシエラが俺のことを祝ってくれたが、どうにもうかない返事をしてしまって……彼女の方も不思議そうな顔をしていた。
……流石にシエラに心配を掛けるのは悪いな。
「グレファ」
「……ジェス」
「お前、すごくつえぇじゃねぇか。こりゃ明日から団長のシゴキがきつくなるぜ」
苦笑しながら俺の肩をバシバシと叩いてくるジェスだったが、そういうのが少しありがたい。
「ううむ……仕方あるまい。
本当であれば今すぐ入ってもらいたいものだが……」
「今、規則を曲げて入団させても、他の騎士たちに反感を買うことは目に見えていることでしょう。
それならば、せめて学校を卒業してから改めて加える方がよろしいと――」
「わかった。そう何度も言わなくてもいい」
俺たちが少し会話している間に色々と向こうも話し込んでいたのだろう。
うんざりするような口調でミルティナ女王はアウドゥリア騎士団長の言葉に頷いていた。
「グレファよ。本当であれば今すぐ騎士団に入って欲しいのだが……こればっかりは騎士団長の許可がなくてはどうしようもない。
他になにか欲しい物はあるか? 出来る限りの物は用意させるが?」
「いいえ、今は私も思いつきませんので……」
正直、今は情報以外に特に欲しい物もないし、あまり変なものをねだって心証を悪くしたくなかった。
俺のその言葉にミルティナ女王は妙に納得できない顔をしていたけど……ゼネルジア大臣に諌められて、結局はそのまま保留にしておくことになった。
女王には申し訳ないが……この礼は本当に必要になったときに返してもらうことにしよう。
もしかしたら……俺の予想以上のことが起こっているのかもしれない。
手はいくらあっても邪魔にはならないのだから――。
……良い目つきだ。
とても今さっきまで俺を侮っていた男と同じだとは思えない。
「……そんな目も出来るんだな」
「ははっ、悪いけどさ、これからは……ちょっと本気で行かせてもらうぜ!」
剣を振り上げるジェスの姿は、先程までの驕りを一切捨てた鋭く、魂のこもった斬撃。
俺はそれを紙一重でかわし、顎を突き上げるように拳を放つのだが、ジェスは俺の真似をするかのようにそれを躱す。
「ひゅう……なんて速度の拳だよ。
これ、人が殺せるんじゃないか?」
「ああ、敵を――勇者を葬ったのもこの拳だ」
互いに笑いながら攻撃を繰り出すその姿は、敵というよりもライバル……互いに競い高める存在のようにも感じる程だ。
だが……どうしてだろう? この感情に俺は些細な違和感を持ってしまった。
つい先程まで俺は面倒事にならないように、これ以上俺の実力がわからないように……そんな気持ちで戦いに臨んでいたはずだ。
それが今はどうだ? 全力でジェスと戦いたい。
もっと本気でぶつかり合いたいと……まるで彼の気持ちに同調するかのように考えが変わってくるのがわかった。
そう、それは些細な違和感。
だけど……戸惑いを覚えるのには十分な出来事だ。
「どうした? さっきよりも気合が乗ってないじゃないか!」
「くっ……!」
そしてそれは俺の動きに陰りを見せる。
全力を出せ、出すな……そんな迷いが俺の高まった力を抑制させてしまう。
これが……こんなのが本当に過去、人々に慕われ、英雄と呼ばれた程の力を持った者の姿なのか……?
――いや、今はそんな事を考えるな……!
「これで――!」
「……っ! 甘いっ!」
俺の体を突き刺すように放たれた鋭い一撃を、先程と同じように拳を叩きつけて軌道を逸らし、そのまま左足の方に構築した爆発の魔方陣を展開するが、それを起動して攻撃する……振りをしてジェスの背後に回り込み、先程と同じように肘の方に魔方陣を展開し、爆風と共に思いっきり拳を振り抜く。
「……っ! マジかよ……!」
ジェスの方は完全に同じ攻撃をしてくると読んでいたようで、俺の行動に少し反応が遅れはしたが、なんとか振り向きながら腕で防御することはできたようだ。
ただ、結構無理な姿勢で防御したせいか、回りながら体勢を崩して地面に倒れてしまう。
それを見逃さず、追撃をかけ――
「――そこまで!」
倒れたまま剣を振り上げようとしていたところを拳で弾き飛ばし、強烈な一撃を叩き込んでやろうとした瞬間……放たれた言葉に俺は動きを止めた。
「……はぁー……」
拳が辛うじて眼前で止まったジェスは、深く安堵の息を吐いていた。
俺は静かに拳を開いて、手を差し出す。
「ありがとよ」
ジェスはそれを当然のように掴んで俺が引っ張ると同時に起き上がった。
相変わらずどこか軽薄そうに笑ってるが、不思議と今は悪い気分じゃなかった。
「二人共、よくやった」
納得するかのようにうんうん頷いてるミルティナ女王は、ちらりとアウドゥリア騎士団長の方に視線を向け……彼の方は仕方ないと軽いため息をついて、俺の方をまっすぐ見た。
「……グレファ、だったか」
「はい」
「貴殿の力、確かに見させてもらった。
……学校が終わった時、私の元を訪れると良い。騎士見習いとしての入団手続きを取ろう」
「……ありがとうございます」
ミルティナ女王は若干不満そうな顔をしてはいたけど、アウドゥリア騎士団長は恐らく、戦闘中に迷った俺の姿を見て、そう結論づけたのだろう。
それについて、俺も反論することは出来なかった。
正直……戦闘中にこんな違和感を持ったことなんてなかった。
俺は一体どうしたんだろうか?
「グレファ、おめでとう!」
「ああ……」
笑顔でシエラが俺のことを祝ってくれたが、どうにもうかない返事をしてしまって……彼女の方も不思議そうな顔をしていた。
……流石にシエラに心配を掛けるのは悪いな。
「グレファ」
「……ジェス」
「お前、すごくつえぇじゃねぇか。こりゃ明日から団長のシゴキがきつくなるぜ」
苦笑しながら俺の肩をバシバシと叩いてくるジェスだったが、そういうのが少しありがたい。
「ううむ……仕方あるまい。
本当であれば今すぐ入ってもらいたいものだが……」
「今、規則を曲げて入団させても、他の騎士たちに反感を買うことは目に見えていることでしょう。
それならば、せめて学校を卒業してから改めて加える方がよろしいと――」
「わかった。そう何度も言わなくてもいい」
俺たちが少し会話している間に色々と向こうも話し込んでいたのだろう。
うんざりするような口調でミルティナ女王はアウドゥリア騎士団長の言葉に頷いていた。
「グレファよ。本当であれば今すぐ騎士団に入って欲しいのだが……こればっかりは騎士団長の許可がなくてはどうしようもない。
他になにか欲しい物はあるか? 出来る限りの物は用意させるが?」
「いいえ、今は私も思いつきませんので……」
正直、今は情報以外に特に欲しい物もないし、あまり変なものをねだって心証を悪くしたくなかった。
俺のその言葉にミルティナ女王は妙に納得できない顔をしていたけど……ゼネルジア大臣に諌められて、結局はそのまま保留にしておくことになった。
女王には申し訳ないが……この礼は本当に必要になったときに返してもらうことにしよう。
もしかしたら……俺の予想以上のことが起こっているのかもしれない。
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