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第七節 動き出す物語 セイル編
第129幕 野宿をするのも大変だ
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シアロルに向けて進むこと数日。
俺たちは特に何の問題もなく先に進むことが出来た。
……というか、正直なんにもなさすぎて逆に拍子抜けしたくらいだ。
もっとこう、カーターかソフィアのどちらかが追手としてやってくるものかと思っていた。
それか捕縛部隊かなんかを向かわせてくるはずだ。
アリッカルの目的が俺たちの生け捕りであるならばなおさら。
だからこそ、今なにも起こらないことが不思議でしょうがない。
それはくずはもエセルカも同じことを思っていたようで……。
「こうも何も起きないと逆に不安になってくるわね」
「だけど、こういう時にこそ慎重に行かないと」
なんて事を言って、多少気を抜いてしまうほどだ。
だけど俺たちはアリッカルのカーターをぶっ飛ばして逃げ出した……いわば逃亡者だ。
絶対に何か起こる。
そう考えて慎重に行動するべきだというエセルカの考え方は正しいだろう。
「だけどなんでアリッカルはあたしたちを捕まえようとしたんだろう?
それこそジパーニグから城へ行くように命令させれば良いんじゃないの?」
くずはの言うことももっともだ。
わざわざこんな回りくどいやり方をしなくても、普通に勇者としてアリッカルの王様と会わせるか、城の中に引き入れてそのまま捕まえてしまう……とか、他にも色々とやりようがあったはずだ。
なのに、なんでわざわざこんな面倒くさい手法を取ったんだろうか?
「えっと……なにか、見られて困ることがあったから?」
「だったら捕まえて城に連れてくる……なんてことしないでしょ。
結局城には行くんだから」
「……だよなぁ。
アリッカルの――確か、アスクード王……だっけか。
この人の考えが全く理解できない」
いや、ジパーニグの貴族たちの考えもよくわからないからそれと同じなのかも知れない。
ただ、アリッカルがこのまま俺たちを大人しくシアロルに行かせてくれるとは思えないこと。
彼らが俺たちになんらかの価値を見出してることは確かだってことだ。
「うだうだ考えてもなにもわからないなら、とりあえず行動あるのみだ。
下手に色々悩みすぎても、良いことなんかなんもないからな」
「それは……その通りね。情報も少ないし、今できることなんて限られてるものね」
あれこれ悩むのは色々知ってて、賢い奴がやればいい。
もちろん、考えることが悪いわけじゃない。
ただ、漠然と情報が点在しているような状況に対して、さして頭の良くない俺みたいなのが思案しすぎてもろくなことにはならないってわけだ。
後ろ向きな考え方は、それだけで場の空気を悪くしたり、自分の調子を崩してしまう原因になってしまうからな。
……これが前向きな考え方が出来るようなやつだったら別に良いんじゃないかとも思うが、そういう奴はそれこそ『大丈夫だろう』とかさっさと結論づけて先に進むだろう。
それはそれでアリだとは思ってるけど、それだけが正解じゃないとも思う。
難しいことだけれど、思考停止して感情や場に流されないように、今自分たちがなにをしないといけないのか……それを考えることこそが重要なんじゃないかと思うんだ。
もちろん、いっつもそういう風に行動出来れば一番いいんだけどな。
そういう奴こそ頭のいい奴らってことなんだろう。
「それより、こうも野宿が多いと神経が削れて悪いわね」
「そうだね。ちょっと……町に行きたい、ね」
ため息混じりに体臭を気にしているくずはとちょっと歯切れの悪い様子のエセルカだけど……それもそうか。
今はなるべく野宿で過ごして、町には寄らないようにしている。
必然的に風呂には入れないし、水浴び出来るような場所がない時は、濡らした布で身体を拭くくらいしか出来ない。
……今度、小さな桶とか石鹸とかくらい用意したほうが良いのかも知れないな。
そんな風に気が回らなかった話をして、シアロルに入る前でもいいから『一度町によって旅の垢を落とそう』という話になった辺りでまだ視認できたばかりだけど、数人の人の姿が見えた。
最初は道を通ってる旅人かとも思っていたけど……姿がわかるにつれ、次第にあれは俺たちが目的だということがわかってくる。
なにせ、身軽そうな鎧を着て、カーターが連れていたアリッカル兵のような銃を持っているのだから。
ナッチャイス程特徴のある服装もそうそうないし、あの兵士たちの姿を見た後だとアリッカルの兵士だと思えても不思議じゃなかった。
そう、彼らだけだったら全く違和感はなかった。
問題は、そこにいた一人の少女。
「な、なんで彼女が……」
だけど、くずはが思わず呟いたその言葉を、俺もエセルカも心の中では同じように思ってしまう。
……勇者会合で初めてみた時はとても綺麗に思えた、少女と大人の間ぐらいの背に、髪、目……全部含めて神秘的な雰囲気を醸し出していて、くずはを完膚なきまでに打ちのめした女。
俺もあまりの鮮烈さに、今でもはっきりと覚えている。
シアロルに存在する唯一の勇者。
ヘルガ・スターリナが冷酷な目をして……こっちに向かって歩いてきていた。
俺たちは特に何の問題もなく先に進むことが出来た。
……というか、正直なんにもなさすぎて逆に拍子抜けしたくらいだ。
もっとこう、カーターかソフィアのどちらかが追手としてやってくるものかと思っていた。
それか捕縛部隊かなんかを向かわせてくるはずだ。
アリッカルの目的が俺たちの生け捕りであるならばなおさら。
だからこそ、今なにも起こらないことが不思議でしょうがない。
それはくずはもエセルカも同じことを思っていたようで……。
「こうも何も起きないと逆に不安になってくるわね」
「だけど、こういう時にこそ慎重に行かないと」
なんて事を言って、多少気を抜いてしまうほどだ。
だけど俺たちはアリッカルのカーターをぶっ飛ばして逃げ出した……いわば逃亡者だ。
絶対に何か起こる。
そう考えて慎重に行動するべきだというエセルカの考え方は正しいだろう。
「だけどなんでアリッカルはあたしたちを捕まえようとしたんだろう?
それこそジパーニグから城へ行くように命令させれば良いんじゃないの?」
くずはの言うことももっともだ。
わざわざこんな回りくどいやり方をしなくても、普通に勇者としてアリッカルの王様と会わせるか、城の中に引き入れてそのまま捕まえてしまう……とか、他にも色々とやりようがあったはずだ。
なのに、なんでわざわざこんな面倒くさい手法を取ったんだろうか?
「えっと……なにか、見られて困ることがあったから?」
「だったら捕まえて城に連れてくる……なんてことしないでしょ。
結局城には行くんだから」
「……だよなぁ。
アリッカルの――確か、アスクード王……だっけか。
この人の考えが全く理解できない」
いや、ジパーニグの貴族たちの考えもよくわからないからそれと同じなのかも知れない。
ただ、アリッカルがこのまま俺たちを大人しくシアロルに行かせてくれるとは思えないこと。
彼らが俺たちになんらかの価値を見出してることは確かだってことだ。
「うだうだ考えてもなにもわからないなら、とりあえず行動あるのみだ。
下手に色々悩みすぎても、良いことなんかなんもないからな」
「それは……その通りね。情報も少ないし、今できることなんて限られてるものね」
あれこれ悩むのは色々知ってて、賢い奴がやればいい。
もちろん、考えることが悪いわけじゃない。
ただ、漠然と情報が点在しているような状況に対して、さして頭の良くない俺みたいなのが思案しすぎてもろくなことにはならないってわけだ。
後ろ向きな考え方は、それだけで場の空気を悪くしたり、自分の調子を崩してしまう原因になってしまうからな。
……これが前向きな考え方が出来るようなやつだったら別に良いんじゃないかとも思うが、そういう奴はそれこそ『大丈夫だろう』とかさっさと結論づけて先に進むだろう。
それはそれでアリだとは思ってるけど、それだけが正解じゃないとも思う。
難しいことだけれど、思考停止して感情や場に流されないように、今自分たちがなにをしないといけないのか……それを考えることこそが重要なんじゃないかと思うんだ。
もちろん、いっつもそういう風に行動出来れば一番いいんだけどな。
そういう奴こそ頭のいい奴らってことなんだろう。
「それより、こうも野宿が多いと神経が削れて悪いわね」
「そうだね。ちょっと……町に行きたい、ね」
ため息混じりに体臭を気にしているくずはとちょっと歯切れの悪い様子のエセルカだけど……それもそうか。
今はなるべく野宿で過ごして、町には寄らないようにしている。
必然的に風呂には入れないし、水浴び出来るような場所がない時は、濡らした布で身体を拭くくらいしか出来ない。
……今度、小さな桶とか石鹸とかくらい用意したほうが良いのかも知れないな。
そんな風に気が回らなかった話をして、シアロルに入る前でもいいから『一度町によって旅の垢を落とそう』という話になった辺りでまだ視認できたばかりだけど、数人の人の姿が見えた。
最初は道を通ってる旅人かとも思っていたけど……姿がわかるにつれ、次第にあれは俺たちが目的だということがわかってくる。
なにせ、身軽そうな鎧を着て、カーターが連れていたアリッカル兵のような銃を持っているのだから。
ナッチャイス程特徴のある服装もそうそうないし、あの兵士たちの姿を見た後だとアリッカルの兵士だと思えても不思議じゃなかった。
そう、彼らだけだったら全く違和感はなかった。
問題は、そこにいた一人の少女。
「な、なんで彼女が……」
だけど、くずはが思わず呟いたその言葉を、俺もエセルカも心の中では同じように思ってしまう。
……勇者会合で初めてみた時はとても綺麗に思えた、少女と大人の間ぐらいの背に、髪、目……全部含めて神秘的な雰囲気を醸し出していて、くずはを完膚なきまでに打ちのめした女。
俺もあまりの鮮烈さに、今でもはっきりと覚えている。
シアロルに存在する唯一の勇者。
ヘルガ・スターリナが冷酷な目をして……こっちに向かって歩いてきていた。
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