127 / 415
第七節 動き出す物語 セイル編
第125幕 人の国での出来事
しおりを挟む
グレリアがカーターやソフィアと戦い、勝利を収め、リアラルト訓練学校に戻るずっと前まで遡る――。
ジパーニグからやってきた使者の言葉により、アリッカルへと救援に行ってしばらくの日数が経った……セイルたちの物語。
彼の――英雄の歩く、御伽話。その序章。
――
グレリア兄貴と別れ、俺はくずはやエセルカと一緒にアリッカルへと救援に行ってどれだけの日数が経ったんだろう?
少なくともここの食事にも慣れるくらいには過ごした気がする。
救援を受けてやってきたのはアリッカルで最もアンヒュルの国・グランセストに近い町……オレジアに来ていた。
最初、ここに来た時に驚いたのはやっぱり食事だった。
なんというか、ダイナミックな感じのが多く、ジパーニグと同じ感覚で食事を頼むと酷い目にあった。
エセルカなんかは普段そんなに多く食べないのに、普通に頼んで軽く後悔していたのが今となっては懐かしい。
最初に頼んだ時は、結局二人の食事も俺が食べることになって……あの時、大盛りで注文しないで本当に良かったとか心の底で思ったりもしたな。
そして……肝心のアンヒュルだったが、散発的に襲いかかっては撤退を繰り返していて……とてもじゃないがこの町から全く出られない状況に陥ってしまった。
下手をしたら数十人単位で襲ってくる彼らは最初からやる気に満ちていて、俺たちの話を聞きそうにもないから結局戦う事になるんだけどな。
実際戦うと奇妙なことに、ある程度真剣に戦ったら……というか向こうが不利になってきたらすぐに撤退してしまう。
だから誰も殺したりしてないのが、俺たちの心の中にどこか余裕を与えてくれていた。
魔方陣を使う……のは流石に人目につく問題もあってか控えてはいたから俺の実力自体はそう変わるものではなかったけど、少なくとも以前とは違って実力も上がってきた……はずだ。
だからだろうか、俺たちの……いや、俺の心にはどっか楽観的な考えが浮かんでいた。
もしかしたら、このまま誰も殺さずにいられるんじゃないか?
未だにアンヒュルを……魔人を傷つけてはいるものの、誰かが死ぬなんてことにはなってない。
このままいけば、俺たちはもっと大勢の人間を……ヒュルマもアンヒュルも助けられるかも知れないって、そう思うほどには……心に余裕が出来ていた。
――
「97……98……99……!」
ある日の朝、俺は出来るかぎり継続し続けていた基礎トレーニングをしていた。
腕立て、腹筋、背筋……その後は仮想敵と訓練。
細くしなやかだが、引き締まった筋肉が確かな力を感じさせてくれる。
数は学園にいた頃より大分少なく回数をこなすようになってきているが、それでもこういう地道な努力が俺に自身を与えてくれる。
「100!!」
締めのスクワットを終え、火照った身体を冷ましてくれるように風が吹く。
気持ちの良い汗をかいて、後は二人に気づかれない内に風呂入っておけば完璧だ。
エセルカはともかく、トレーニング直後だとくずはは良い顔しないからな。
俺もいつまでも汗だくだと気持ち悪いからさっさと流してさっぱりはしてるんだけど、何事もタイミングってのがある。
……んだが、そういう時に限って出会うのもまたタイミングってことか。
「おはよう。あんたまたトレーニングしてたの……」
「おお、おはよう」
くずはは俺のことを見つけて笑顔で近寄ってきてはくれたが……そんな微妙な顔して俺を見るなよな。
「すぐ汗流してくるから、ちょっとまっててくれ」
「わかった。お風呂終わったら……エセルカも交えて話したいことあるんだけど、いい?」
「ん? あ、ああ。わかった」
話しって……一体なんだろうか?
まあいいか。今はさっさと風呂に入って汗を流してこよう。
――
風呂から上がった俺は宿屋の食堂で何も頼まずに待っててくれていたエセルカとくずはのところに片手を挙げて意気揚々と行く。
「またせたな!」
「……ちゃんと身体拭いたんでしょうね?」
「当たり前だろ」
「おはよう。セイルくん」
「ああ、エセルカ。おはよう」
――そりゃあ女の風呂と比べたら短いだろうけど、きちんと入ったっての。
若干うんざりするような表情で互いに言い合って、エセルカと挨拶を交わし、椅子に座って一心地ついたら、まずは料理の注文を――。
「で、まずは話なんだけど」
「あ、ああ」
「セイルくん、今メニュー見ようとしたでしょ」
「は、はは。まさか」
そんな呆れたような顔で見ないでくれ!
ちょっと忘れていただけなんだから……。
「……で、話なんだけど、最近はアンヒュルの襲撃が徐々に激しくなってきてるでしょ?」
「ああ。最初に来た時はそうでもなかったけど、今はほぼ毎日来てるような気がするな」
確か前は三日に一回くらいのペースだったはずだ。
それが俺たちがこの町に滞在するようになってからは更に頻度が増してきていた。
「でも不思議だよね。あれだけ暴れてるのに被害は大したことないんだもん」
エセルカの言うことも最もだ。
大体が町の郊外で見つかるから……というのもあるが、それにしたってもう少し被害があってもおかしくないはずだ。
いや……少ないのには越したことがないんだけど、やっぱり引っかかる。
それをくずはも思っていたのだろう。
真剣味を帯びた表情でずいって身を乗り出すように顔を俺とエセルカに少し近づけてきた。
「だからアンヒュルたちが撤退していく時にこっそり追いかけてみない?
大体逃げていく方向がわかればなんとかなるだろうし」
「……そうだな。上手く行けばアンヒュルたちがどこを拠点に活動しているかわかるかもしれない」
こうも毎日襲撃が続いたら、いずれ俺たち……いや、エセルカとくずはは精神的にも体力的にも参っちまうだろう。
そんなことをなる前に早めに対処出来ればそれも良いのかも知れない。
とりあえず拠点を潰せばあいつらも本国に帰るしかないだろうし、そうなればオレジアにも平和が訪れるだろう。
「そう……だね。他に手もないし、それでいいと思う」
エセルカも納得してくれたようだし、さっさと飯でも食べて備えておくとするか。
アンヒュルは待ってくれないし、腹になにか入ってないと力が出ないからな。
ジパーニグからやってきた使者の言葉により、アリッカルへと救援に行ってしばらくの日数が経った……セイルたちの物語。
彼の――英雄の歩く、御伽話。その序章。
――
グレリア兄貴と別れ、俺はくずはやエセルカと一緒にアリッカルへと救援に行ってどれだけの日数が経ったんだろう?
少なくともここの食事にも慣れるくらいには過ごした気がする。
救援を受けてやってきたのはアリッカルで最もアンヒュルの国・グランセストに近い町……オレジアに来ていた。
最初、ここに来た時に驚いたのはやっぱり食事だった。
なんというか、ダイナミックな感じのが多く、ジパーニグと同じ感覚で食事を頼むと酷い目にあった。
エセルカなんかは普段そんなに多く食べないのに、普通に頼んで軽く後悔していたのが今となっては懐かしい。
最初に頼んだ時は、結局二人の食事も俺が食べることになって……あの時、大盛りで注文しないで本当に良かったとか心の底で思ったりもしたな。
そして……肝心のアンヒュルだったが、散発的に襲いかかっては撤退を繰り返していて……とてもじゃないがこの町から全く出られない状況に陥ってしまった。
下手をしたら数十人単位で襲ってくる彼らは最初からやる気に満ちていて、俺たちの話を聞きそうにもないから結局戦う事になるんだけどな。
実際戦うと奇妙なことに、ある程度真剣に戦ったら……というか向こうが不利になってきたらすぐに撤退してしまう。
だから誰も殺したりしてないのが、俺たちの心の中にどこか余裕を与えてくれていた。
魔方陣を使う……のは流石に人目につく問題もあってか控えてはいたから俺の実力自体はそう変わるものではなかったけど、少なくとも以前とは違って実力も上がってきた……はずだ。
だからだろうか、俺たちの……いや、俺の心にはどっか楽観的な考えが浮かんでいた。
もしかしたら、このまま誰も殺さずにいられるんじゃないか?
未だにアンヒュルを……魔人を傷つけてはいるものの、誰かが死ぬなんてことにはなってない。
このままいけば、俺たちはもっと大勢の人間を……ヒュルマもアンヒュルも助けられるかも知れないって、そう思うほどには……心に余裕が出来ていた。
――
「97……98……99……!」
ある日の朝、俺は出来るかぎり継続し続けていた基礎トレーニングをしていた。
腕立て、腹筋、背筋……その後は仮想敵と訓練。
細くしなやかだが、引き締まった筋肉が確かな力を感じさせてくれる。
数は学園にいた頃より大分少なく回数をこなすようになってきているが、それでもこういう地道な努力が俺に自身を与えてくれる。
「100!!」
締めのスクワットを終え、火照った身体を冷ましてくれるように風が吹く。
気持ちの良い汗をかいて、後は二人に気づかれない内に風呂入っておけば完璧だ。
エセルカはともかく、トレーニング直後だとくずはは良い顔しないからな。
俺もいつまでも汗だくだと気持ち悪いからさっさと流してさっぱりはしてるんだけど、何事もタイミングってのがある。
……んだが、そういう時に限って出会うのもまたタイミングってことか。
「おはよう。あんたまたトレーニングしてたの……」
「おお、おはよう」
くずはは俺のことを見つけて笑顔で近寄ってきてはくれたが……そんな微妙な顔して俺を見るなよな。
「すぐ汗流してくるから、ちょっとまっててくれ」
「わかった。お風呂終わったら……エセルカも交えて話したいことあるんだけど、いい?」
「ん? あ、ああ。わかった」
話しって……一体なんだろうか?
まあいいか。今はさっさと風呂に入って汗を流してこよう。
――
風呂から上がった俺は宿屋の食堂で何も頼まずに待っててくれていたエセルカとくずはのところに片手を挙げて意気揚々と行く。
「またせたな!」
「……ちゃんと身体拭いたんでしょうね?」
「当たり前だろ」
「おはよう。セイルくん」
「ああ、エセルカ。おはよう」
――そりゃあ女の風呂と比べたら短いだろうけど、きちんと入ったっての。
若干うんざりするような表情で互いに言い合って、エセルカと挨拶を交わし、椅子に座って一心地ついたら、まずは料理の注文を――。
「で、まずは話なんだけど」
「あ、ああ」
「セイルくん、今メニュー見ようとしたでしょ」
「は、はは。まさか」
そんな呆れたような顔で見ないでくれ!
ちょっと忘れていただけなんだから……。
「……で、話なんだけど、最近はアンヒュルの襲撃が徐々に激しくなってきてるでしょ?」
「ああ。最初に来た時はそうでもなかったけど、今はほぼ毎日来てるような気がするな」
確か前は三日に一回くらいのペースだったはずだ。
それが俺たちがこの町に滞在するようになってからは更に頻度が増してきていた。
「でも不思議だよね。あれだけ暴れてるのに被害は大したことないんだもん」
エセルカの言うことも最もだ。
大体が町の郊外で見つかるから……というのもあるが、それにしたってもう少し被害があってもおかしくないはずだ。
いや……少ないのには越したことがないんだけど、やっぱり引っかかる。
それをくずはも思っていたのだろう。
真剣味を帯びた表情でずいって身を乗り出すように顔を俺とエセルカに少し近づけてきた。
「だからアンヒュルたちが撤退していく時にこっそり追いかけてみない?
大体逃げていく方向がわかればなんとかなるだろうし」
「……そうだな。上手く行けばアンヒュルたちがどこを拠点に活動しているかわかるかもしれない」
こうも毎日襲撃が続いたら、いずれ俺たち……いや、エセルカとくずはは精神的にも体力的にも参っちまうだろう。
そんなことをなる前に早めに対処出来ればそれも良いのかも知れない。
とりあえず拠点を潰せばあいつらも本国に帰るしかないだろうし、そうなればオレジアにも平和が訪れるだろう。
「そう……だね。他に手もないし、それでいいと思う」
エセルカも納得してくれたようだし、さっさと飯でも食べて備えておくとするか。
アンヒュルは待ってくれないし、腹になにか入ってないと力が出ないからな。
0
お気に入りに追加
212
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる