321 / 337
第10章・聖黒の魔王
300・魔王様、集結する
しおりを挟む
それからしばらくお茶やお菓子を楽しんでいると、一人……また一人と魔王の面々が集まってきて、最後にセツキが来た時点でようやくフラフを除いた全員が集合した。
彼女はそもそもここには来ないという返事を受けていたから、仕方ないだろう。
あの時は戦後すぐ、ということで出席したらしいけど……元々私の下についているような形だから、と断られてしまったというわけだ。
「どうやら俺様が最後のようだな」
なんて言いながらセツキはにやっと不敵に笑って部屋に入り、どっかりと腰を降ろした。
後ろにはカザキリとコクヅキを控えさせているようで……どうやらオウキの方は今回セツオウカに留守番のようだ。
……まあ、向こうは国の再建がかなり進んでいるとはいえ、まだまだ復興中と言ったところだし、むしろよく来れたというべきか。
パーラスタのせいで一つの都市がほぼ壊滅してしまい、ラスキュス女王との戦いの爪痕が未だ深いということだろう。
「……全員揃ったことだし、始めるとしましょうか」
しばらく互いに沈黙を保っていたけど、ここは私が切り出さないといけないだろう。
そう思って声を上げると、一斉に視線が私の方に向く。
というかこの空気……明らかに私に色々と押し付けるようなものを感じる。
「えー……手紙に書いた通り、ヒューリ王による被害と彼の手に入れていた領土が大体把握できたから今回集まってもらったわ。
まず領土の分配だけど……南東地域はセツキに。南西・西地域と中央のそちら側よりの領土は基本的に私が。
中央でも北地域に隣接している部分はフワロークとマヒュムでそれぞれ話し合って分けてちょうだい。
最後に……中央の中心とも言えるクレドラルを保有しているドラフェルトは北側の領土を収縮して、その分別方向の土地を――」
「ちょっと待った」
私がなるべく纏めながら今回の結論を口にしていると、早速抗議気味の声がフワロークから上がった。
大体予想通りで、次に何を言うかも大まかだが予測出来る。
「ドラフェルトは前の戦いでこっちに戦いを挑んできたのに……それはちょっと通らないんじゃないかな?」
「そうね。貴女たちは直に国土を侵略されたんだから、もっと厳しく……そういうことでしょう?」
「う、うん。攻められたこちら側からしたら、ドラフェルトがほとんど何もなかったかのように領土を拡大させる……というのは少し間違いなんじゃないかと思うんだけど?」
確かに、これはフワロークの言う通りだ。
レイクラドが目立った功績あげなければ私だってもっと厳しくやっていた。
それこそ北地域にレイクラド王を含め、竜人族全体で責任を取らせることが正しいこととも言えるだろう。
だけれど、彼はこちら側に加勢してくれたし、レイクラドがいなければ南西地域の私たちの国は、もっと酷い状況だっただろう。
その事も考えて出した結論だったのだけれど……全部言う前に頭ごなしに否定されたこともあってか、少し私はイラッとしてしまった。
「だけど、ヒューリ王との一戦で彼が空中を制してくれたからこそ、私たちは被害を少なくすることが出来た。
あの戦争の功労者の一人として数えても十分だと判断したわ」
「あたしもそれはわかってる。だからクレドラルをドラフェルトの国だと認めた。
それだけで十分なんじゃない?」
フワロークは本当に納得いかないのだろう。
下手をしたら彼女の国はレイクラドに攻め滅ぼされていたかもしれない……それこそが彼女にとっての事実なのだから。
それでも、全部言う前に遮るなんて真似が許されるというわけでもないのだけれど。
「フワローク、少し落ち着いた方がいい。このままでは話が進みませんよ?」
マヒュムが静かにフワロークを諭すと、渋々というかのように引き下がってしまった。
ものすごく文句を言いたそうな目で私の事を見ているけど、一瞬……喧嘩に負けた子どもみたいな顔をしていると思ってしまうと、不思議と落ち着くことが出来た。
ここは冷静に話し合いをする場所で、感情をぶつけ合う場所じゃないのだから。
「こほん……フワロークの言うことも尤もだけれど、レイクラドのおかげで援軍を送ることも出来たし、戦争の被害も、全体的に抑えることが出来た。
だからこそ、イルデルの支配していた領域を新しいドラフェルトの領土にしようと思ってるわ」
私がそれを最後まで言うと、フワロークの方は若干驚いた表情をした後……まだ少しなにか言いたい素振りを見せたけど、結局それは言わずじまいにした。
それもそうだ。
イルデルの……ということは私が今まで放置してきた領土をレイクラドに渡す、という形になるからだ。
私自身が全く管理していなかったせいで、恐らくあそこはかなり酷いことになっているだろう。
だけど作物を育てる土壌はきちんとあるし、しっかりと管理できるのなら暮らしてはいけるだろう。
……問題は、報告によるとかなり荒れ果てている、ということだ。
しばらくは復興に終始する必要もあるし、ある意味セツオウカ以上に復興は大変かもしれない。
本当はもう少しまともな領土を与えたかったけど、それをしたら今度はフワロークだけじゃなく、マヒュムもこぞって文句を言っていただろう。
対してここであればすぐに使うことも出来ず、うまくすれば、ドラフェルトとの交易でお金儲けをすることだって出来る。
安易に否定するよりも、どう利用するか考えたほうが都合がいい……ということで二人共納得したのだろう。
うまく行けばただ領土を手に入れる以上の収穫を得られるかもしれないんだしね。
というか、むしろ今回完全に割を喰らった形になったのはフェーシャなんだけど……彼は今のままでいいということだったから、その分を私の方に割り振って、ケルトシルにはこちら側が交易である程度優遇するという形になった。
……私の方もそうなんだけど、フェーシャも今回の領土を貰ったって飛び地になることは目に見えている。
ただ、こちらはどうしても西地域を抑えて置かなければならなかったから、支配領域が地続きになるように采配しただけだ。
それに、なんだかんだ言って一番得をしているのは北地域側なのだから文句を言うのも筋違いだ。
セツキのところはもぬけの殻となったスロウデルにスライムたちが戻っていくことはいいとしても、セツオウカが受けた傷は未だ深い。
私のところは自分じゃ管理しきれないほどの広い領土を手にしてしまった上、西地域は毒か薬か……と言われれば猛毒だと答えざるを得ないぐらい何もない。
最悪、食事はヒューリ王一人分を賄って、後は適当にしていい彼らのいたところだけあって、まずは土壌再生を長い目で見ながらやっていくしかないのだ。
リアニット王の忘れ形見である子どもとリフェア王妃にはフェリアルンデをこちらの属国にするという形で国を存続させるという事を了承してもらっているし、いずれ中央の国樹がある付近は彼らに任せることになるだろう。
そう考えたら、私が貰った領土は実質西地域だけだろう。
「それで……土地に関して、これ以上なにか言うことはあるのかしら?」
「……ない」
フワロークも、私があそこをほったらかしにしていることは手紙で知っているし、状況だって載せてある。
気軽に文句の言える空気ではない以上、彼女も黙らざるを得ないだろう。
だけど視線が私に『もっと早く教えてくれれば、文句も言わなかったのに……』という感情がありありだ。
だから人の話は最後まで聞けと言うのに……。
「それでは、次の議題を――」
それから先はフワロークもしっかりとこちらの意見を聞いてくれるようになって、会議はスムーズに進んだ。
時折衝突するようなこともあったけど、互いに打開策を提示したりして、最終的には折り合いをつけることに成功する。
もちろん、どうしても無理な場合もある。
そういう場合は一旦後回しにして、解決出来る話を出来る限り優先していく……。
一日中話し合い、日が暮れて月が出始めた時、会議の方もようやく終わる。
最終的には大筋合意したようなもので、これで私もずっと背負っていた肩の荷が降りた気分になった。
彼女はそもそもここには来ないという返事を受けていたから、仕方ないだろう。
あの時は戦後すぐ、ということで出席したらしいけど……元々私の下についているような形だから、と断られてしまったというわけだ。
「どうやら俺様が最後のようだな」
なんて言いながらセツキはにやっと不敵に笑って部屋に入り、どっかりと腰を降ろした。
後ろにはカザキリとコクヅキを控えさせているようで……どうやらオウキの方は今回セツオウカに留守番のようだ。
……まあ、向こうは国の再建がかなり進んでいるとはいえ、まだまだ復興中と言ったところだし、むしろよく来れたというべきか。
パーラスタのせいで一つの都市がほぼ壊滅してしまい、ラスキュス女王との戦いの爪痕が未だ深いということだろう。
「……全員揃ったことだし、始めるとしましょうか」
しばらく互いに沈黙を保っていたけど、ここは私が切り出さないといけないだろう。
そう思って声を上げると、一斉に視線が私の方に向く。
というかこの空気……明らかに私に色々と押し付けるようなものを感じる。
「えー……手紙に書いた通り、ヒューリ王による被害と彼の手に入れていた領土が大体把握できたから今回集まってもらったわ。
まず領土の分配だけど……南東地域はセツキに。南西・西地域と中央のそちら側よりの領土は基本的に私が。
中央でも北地域に隣接している部分はフワロークとマヒュムでそれぞれ話し合って分けてちょうだい。
最後に……中央の中心とも言えるクレドラルを保有しているドラフェルトは北側の領土を収縮して、その分別方向の土地を――」
「ちょっと待った」
私がなるべく纏めながら今回の結論を口にしていると、早速抗議気味の声がフワロークから上がった。
大体予想通りで、次に何を言うかも大まかだが予測出来る。
「ドラフェルトは前の戦いでこっちに戦いを挑んできたのに……それはちょっと通らないんじゃないかな?」
「そうね。貴女たちは直に国土を侵略されたんだから、もっと厳しく……そういうことでしょう?」
「う、うん。攻められたこちら側からしたら、ドラフェルトがほとんど何もなかったかのように領土を拡大させる……というのは少し間違いなんじゃないかと思うんだけど?」
確かに、これはフワロークの言う通りだ。
レイクラドが目立った功績あげなければ私だってもっと厳しくやっていた。
それこそ北地域にレイクラド王を含め、竜人族全体で責任を取らせることが正しいこととも言えるだろう。
だけれど、彼はこちら側に加勢してくれたし、レイクラドがいなければ南西地域の私たちの国は、もっと酷い状況だっただろう。
その事も考えて出した結論だったのだけれど……全部言う前に頭ごなしに否定されたこともあってか、少し私はイラッとしてしまった。
「だけど、ヒューリ王との一戦で彼が空中を制してくれたからこそ、私たちは被害を少なくすることが出来た。
あの戦争の功労者の一人として数えても十分だと判断したわ」
「あたしもそれはわかってる。だからクレドラルをドラフェルトの国だと認めた。
それだけで十分なんじゃない?」
フワロークは本当に納得いかないのだろう。
下手をしたら彼女の国はレイクラドに攻め滅ぼされていたかもしれない……それこそが彼女にとっての事実なのだから。
それでも、全部言う前に遮るなんて真似が許されるというわけでもないのだけれど。
「フワローク、少し落ち着いた方がいい。このままでは話が進みませんよ?」
マヒュムが静かにフワロークを諭すと、渋々というかのように引き下がってしまった。
ものすごく文句を言いたそうな目で私の事を見ているけど、一瞬……喧嘩に負けた子どもみたいな顔をしていると思ってしまうと、不思議と落ち着くことが出来た。
ここは冷静に話し合いをする場所で、感情をぶつけ合う場所じゃないのだから。
「こほん……フワロークの言うことも尤もだけれど、レイクラドのおかげで援軍を送ることも出来たし、戦争の被害も、全体的に抑えることが出来た。
だからこそ、イルデルの支配していた領域を新しいドラフェルトの領土にしようと思ってるわ」
私がそれを最後まで言うと、フワロークの方は若干驚いた表情をした後……まだ少しなにか言いたい素振りを見せたけど、結局それは言わずじまいにした。
それもそうだ。
イルデルの……ということは私が今まで放置してきた領土をレイクラドに渡す、という形になるからだ。
私自身が全く管理していなかったせいで、恐らくあそこはかなり酷いことになっているだろう。
だけど作物を育てる土壌はきちんとあるし、しっかりと管理できるのなら暮らしてはいけるだろう。
……問題は、報告によるとかなり荒れ果てている、ということだ。
しばらくは復興に終始する必要もあるし、ある意味セツオウカ以上に復興は大変かもしれない。
本当はもう少しまともな領土を与えたかったけど、それをしたら今度はフワロークだけじゃなく、マヒュムもこぞって文句を言っていただろう。
対してここであればすぐに使うことも出来ず、うまくすれば、ドラフェルトとの交易でお金儲けをすることだって出来る。
安易に否定するよりも、どう利用するか考えたほうが都合がいい……ということで二人共納得したのだろう。
うまく行けばただ領土を手に入れる以上の収穫を得られるかもしれないんだしね。
というか、むしろ今回完全に割を喰らった形になったのはフェーシャなんだけど……彼は今のままでいいということだったから、その分を私の方に割り振って、ケルトシルにはこちら側が交易である程度優遇するという形になった。
……私の方もそうなんだけど、フェーシャも今回の領土を貰ったって飛び地になることは目に見えている。
ただ、こちらはどうしても西地域を抑えて置かなければならなかったから、支配領域が地続きになるように采配しただけだ。
それに、なんだかんだ言って一番得をしているのは北地域側なのだから文句を言うのも筋違いだ。
セツキのところはもぬけの殻となったスロウデルにスライムたちが戻っていくことはいいとしても、セツオウカが受けた傷は未だ深い。
私のところは自分じゃ管理しきれないほどの広い領土を手にしてしまった上、西地域は毒か薬か……と言われれば猛毒だと答えざるを得ないぐらい何もない。
最悪、食事はヒューリ王一人分を賄って、後は適当にしていい彼らのいたところだけあって、まずは土壌再生を長い目で見ながらやっていくしかないのだ。
リアニット王の忘れ形見である子どもとリフェア王妃にはフェリアルンデをこちらの属国にするという形で国を存続させるという事を了承してもらっているし、いずれ中央の国樹がある付近は彼らに任せることになるだろう。
そう考えたら、私が貰った領土は実質西地域だけだろう。
「それで……土地に関して、これ以上なにか言うことはあるのかしら?」
「……ない」
フワロークも、私があそこをほったらかしにしていることは手紙で知っているし、状況だって載せてある。
気軽に文句の言える空気ではない以上、彼女も黙らざるを得ないだろう。
だけど視線が私に『もっと早く教えてくれれば、文句も言わなかったのに……』という感情がありありだ。
だから人の話は最後まで聞けと言うのに……。
「それでは、次の議題を――」
それから先はフワロークもしっかりとこちらの意見を聞いてくれるようになって、会議はスムーズに進んだ。
時折衝突するようなこともあったけど、互いに打開策を提示したりして、最終的には折り合いをつけることに成功する。
もちろん、どうしても無理な場合もある。
そういう場合は一旦後回しにして、解決出来る話を出来る限り優先していく……。
一日中話し合い、日が暮れて月が出始めた時、会議の方もようやく終わる。
最終的には大筋合意したようなもので、これで私もずっと背負っていた肩の荷が降りた気分になった。
0
お気に入りに追加
108
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
凶器は透明な優しさ
楓
恋愛
入社5年目の岩倉紗希は、新卒の女の子である姫野香代の教育担当に選ばれる。
初めての後輩に戸惑いつつも、姫野さんとは良好な先輩後輩の関係を築いていけている
・・・そう思っていたのは岩倉紗希だけであった。
姫野の思いは岩倉の思いとは全く異なり
2人の思いの違いが徐々に大きくなり・・・
そして心を殺された
【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~
Bonzaebon
ファンタジー
『ヤツは泥だらけになっても、傷だらけになろうとも立ち上がる。』
元居た流派の宗家に命を狙われ、激戦の末、究極奥義を完成させ、大武会を制した勇者ロア。彼は強敵達との戦いを経て名実ともに強くなった。
「今度は……みんなに恩返しをしていく番だ!」
仲間がいてくれたから成長できた。だからこそ、仲間のみんなの力になりたい。そう思った彼は旅を続ける。俺だけじゃない、みんなもそれぞれ問題を抱えている。勇者ならそれを手助けしなきゃいけない。
『それはいつか、あなたの勇気に火を灯す……。』
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
世界を滅ぼす?魔王の子に転生した女子高生。レベル1の村人にタコ殴りされるくらい弱い私が、いつしか世界を征服する大魔王になる物語であーる。
ninjin
ファンタジー
魔王の子供に転生した女子高生。絶大なる魔力を魔王から引き継ぐが、悪魔が怖くて悪魔との契約に失敗してしまう。
悪魔との契約は、絶大なる特殊能力を手に入れる大事な儀式である。その悪魔との契約に失敗した主人公ルシスは、天使様にみそめられて、7大天使様と契約することになる。
しかし、魔王が天使と契約するには、大きな犠牲が伴うのであった。それは、5年間魔力を失うのであった。
魔力を失ったルシスは、レベル1の村人にもタコ殴りされるくらいに弱くなり、魔界の魔王書庫に幽閉される。
魔王書庫にてルシスは、秘密裏に7大天使様の力を借りて、壮絶な特訓を受けて、魔力を取り戻した時のために力を蓄えていた。
しかし、10歳の誕生日を迎えて、絶大なる魔力を取り戻す前日に、ルシスは魔界から追放されてしまうのであった。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる