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第2章・妖精と獣の国、渦巻く欲望
51・魔王様、鬼と合流する
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『フォクトウの宿』での一日は、結局フォイルとフラフの話だけで終わって――――いや、フラフの話だけはしてなかったか。
フォイルが王族の一人で、アロマンズとの継承争いに敗北した挙げ句、地位も何もかも全て奪われて一兵卒まで落とされたということは話してもらったけど……そこからどうやってフラフと行動をともにしたのかとかは聞けずじまいだった。グロアス王国の話なんかを聞いていたら、すっかり夜も更けてしまったからだ。
そして次の日――
「おはよう」
「……おはよう」
随分遅くまで話したというのに、フラフのこの変わらなさはなぜだろうか。
こっちはこんなに眠気が取れないっていうのに……。
「ティファリスさま、元気ない」
「いや貴女が全く変わってないだけでしょ……ふぁぁ……」
「くわぁぁ……おはようさん」
いつもどおりなのはフラフだけで、フォイルの方もあくびをしながら現れた。
なんだろう。なぜかこういう時に同じような仕草をされると親近感が湧く。
「二人共、寝不足?」
「いやなんでフラフがそうも普通でいられるんか不思議だわ……」
「寝たのは同じぐらいのはずなんだけど……」
「私、ちょっと寝てなくても、平気だから」
やる気に満ちているぞというポーズを意味もなくしているフラフの元気の良さがちょっとうらやましい。
しばらくはこの寝不足気味の状態からは抜け出せなさそうだ。
眠気を抑えながら身支度を整え、朝食をいただいて……完全に目が覚めた頃には起きてからだいぶ時間が立っていた。
「やっぱり夜更かしはするもんじゃないということね」
「それで、今日はどうするんですか? 正直、昨日の件もあるし、ぼくは何もしたないわ……」
相変わらずやる気の見えないフォイルは疲れたような表情でテーブルにぐだーっとしている。
ちょっとだらしないんじゃないか? とも思うが、ちょうどフォイルの意見には賛成だった。……別に私も部屋で休みたいってわけじゃない。ちゃんとした理由がある。
疲れぐらいなら最悪、魔導で回復すればいいしね。
「それじゃあ今日は各々自由行動にしましょうか。酒場の件にグロアス王国の話と、色々あったしね」
「おおー、さすがティファリス女王。太っ腹ー」
「なら、今日は、食べ歩き」
「ぼくは宿屋でのんびりしてますー」
私の言葉を聞いた瞬間と言っていいほどの速さでフラフは外に、フォイルは中に行ってしまった。彼らは一応アロマンズの命令で護衛としてつけられたことを理解してるのだろうか……?
まあいい、こちらが動きやすい分にはなにも問題はない。
私もそろそろリカルデと合流しないといけないからね。
――
トーレスの入り口付近、私はリカルデを待つことにした。
本当なら監視を撒いたり変装で姿を隠す必要があるのかも知れなかったけど、もうリカルデが情報収集を終えた時点なにを報告されてもなんら問題ない。
決してグロアス王国と事を構えることになったんだし、もうどうでもいいかとか思ってるわけじゃない。断じてない。
「……お嬢様」
背後から声がして、目だけで確認すると、黒いローブに身を包んだリカルデの姿があった。
角の方も上手く隠れていて、傍から見たらリカルデということはわからない。一瞬誰かと思った。
というかその格好は、エルガルムと戦ったときの黒ローブの男を妙に思い出して嫌なんだけど。
「……リカルデ、首尾は?」
「はっ、少々厄介なことになりましたので、どこかで落ち着いて話せる場所で改めて」
「だったら『フォクトウの宿』で落ち合いましょう。場所は――」
私達の活動拠点としている宿屋への道を教え、再び離れる。
連れ立って歩いていいんだけど、一応念の為、だ。この短時間であれば黒いローブの男の中身がリカルデだということも気づかれなかったと思うし、変な厄介事に巻き込まれることはないだろう。
速攻で出て戻った『フォクトウの宿』。一瞬宿から出かけなくてもリカルデならわかるんじゃないかとも思ったけど、さすがにそれはないか。
中に入ってすぐのところでリカルデは待っていて、いきなり黒ローブの姿が目に入って来るのはちょっと心臓に悪い。端から見ても怪しい人にしか見えないリカルデを連れて部屋に入る私も同じように見えるんじゃないだろうか不安になってきた。
とりあえず『ルミュフユール』で結界を張り、設定は私とリカルデの二人。これで余計なものが入ってくることはない。フォイルとフラフには悪いけど、リカルデが変に警戒して時間を取られるのも嫌だからね。
「まずはお疲れ様。成果はどう?」
「ありがとうございます。まずは霊獣の件からお話いたしましょう。
襲われたという村や街の方に行ったのですが……かなり酷い有様でした。
ですが、なぜか金銭的価値のあるものや食料などは根こそぎ奪われており、人為的に破壊された後がいくつも見受けられました。明らかに工作されたあとがありましたので、霊獣が絡んでいる可能性は低いように思えます」
「……まあ予想通りと言えば予想通りか」
「近隣の村でも似たようなことが起こっておりましたので、恐らくはこの事実を知る市民はほぼいないのではないかと」
そしてクルルシェンド側は事実を握りつぶして容認。かなりむごいことする。
それだけのことをしでかしてくれたのは間違いなくグロアス王国で、クルルシェンドは霊獣の仕業ということにしておいて私に話を持ちかけたということだろう。
「鎮獣の森の近辺に狙いをすましてやったことがまた悪質ね。突発的っていうより、明らかに計画的に行われたものでしょうね」
「……私もお嬢様の仰られる通りだと思います。ずさんさは目立ちますし、罠にかけようとしているようにしか思えませんが」
多分だが、私が来なければ狙いはグルムガンドになっていたんじゃないかと思う。
グルムガンドからフェアシュリーを占領。その後は残りの三国を……っと言った感じかもしれない。
今回の件といい、酒場での兵士たちの態度といい、グロアス王国の魔王は野心に溢れてるみたいだし略奪することが好きそうなイメージだからね。
「やっぱり他の場所でも結構暴れてるの?」
「はい、私が訪れた場所でも好き放題しておりました。騒ぎを起こすわけにも行きませんので静観いたしましたが……見ていて気持ちのいいものではございませんでしたね」
リカルデがなんとも言えない雰囲気を纏いながら口にした言葉に、非常に申し訳ない気持ちになってきた。リカルデは騒ぎになって動きづらくなるのを避けてくれてたみたいなのに、肝心の私は酒場でグロアス王国の兵士に向かって『ガイストート』を連発しまくっていたという事実が……。
「? お嬢様、どうされましたか?」
「な、なんでもない」
まさかリカルデが指示第一に行動してたというのに、肝心の私はグロアス王国と敵対しかねない騒動をおこしているなんて今はとても言う気が起きなかった。
「は、話を戻しましょう。今は他の村や街でもグロアス王国は暴虐の限りを尽くしていると。それで今回の霊獣関係は全部その国の仕業、ということで間違いない?」
「恐らく、ですが。全部というのは私も全てを回ったわけではありませんのでなんとも言えませんが……。
それでお嬢様、これからはどうされるのでしょうか? 霊獣の件は偽りであることもほぼ確定したようなものですし、無理に鎮獣の森に行かなくてもよろしいのではないでしょうか?」
リカルデの提案は相変わらず私を心配してのことだろうが、本当に申し訳ないけどもうそれは出来ない。
酒場で揉めた兵士たちがグロアス王国に戻ったとしたら変な言いがかりをつけられかねないし、アロマンズもなんだかんだ言って私に色々と責任を負わせようとすることが目に見えてる。
「それでももう行かないって選択肢は存在しないのよね……非常に面倒なことなんだけど。
鎮獣の森に行かなかったら監視の方から報告も行くだろうし、一番の問題はグロアス王国の兵士と揉めたこ……と……あっ」
「……今口にした兵士と揉めた件ですが、詳しくお聞かせ願いますね?」
リカルデを十分休ませ、英気を養ってもらってから改めて説明しようと思ったんだけど、つい口を滑らせてしまった。
気まずい雰囲気に視線を避けても、なんとも言えないプレッシャーを感じる……これはもう素直に白状するしかないのか……。
「わ、わかった。実は――」
それから事の顛末を全て伝えた私は、リカルデの説教を覚悟したのだけれど、でてきたのは大きなため息だけだった。
「これではもう素直にリーティアスに帰れるかどうかも怪しいですね」
「えっと、怒ら……ないの……?」
「怒ったところで起きたことは起きたことでございます。それにお嬢様がされたことも間違っている、と言えるものではございませんから。
……それでも酒場など、そういう輩が出そうなところに行くのでしたら少々考えて行動してほしいものですが」
「うっ……それは何も言えないか。ごめんなさい」
ここは謙虚な姿勢できちんと反省していることを伝えなくてはいけないシーンだろう。いや、本当に申し訳ない気持ちはある。後悔はしてないんだけど。
「はぁ……仕方ありません。罠である可能性は非常に高いですが、向かうしかないでしょう」
「……ええ、鎮獣の森にはアロマンズがつけてくれたフォイルとフラフも同行することになるわ。
彼らは……端的に言えばこの機に処分してしまおうって思われてる人材ね」
「でしたら信用できる。と?」
「どこまで本当なのかはわからないけどね。少なくとも今のところは様子見ってところね」
私の方はほとんど信用してるんだけど、出来ればリカルデには彼らをしっかり見定めて欲しい。
万が一私がフォイルたちに裏切られたときのためにね。
その後、しばらく話していた私達は食べ歩きに返ってきたフラフと元気になったフォイルにリカルデを紹介した。
事前にリカルデには二人の説明をしたおかげもあってか、打ち解ける……とはいかないまでも普通に話すことは出来たようだ。
私が伏せていた部分も普通に話していたみたいだし、なんの問題もなさそうで少しホッとしたのだった。
フォイルが王族の一人で、アロマンズとの継承争いに敗北した挙げ句、地位も何もかも全て奪われて一兵卒まで落とされたということは話してもらったけど……そこからどうやってフラフと行動をともにしたのかとかは聞けずじまいだった。グロアス王国の話なんかを聞いていたら、すっかり夜も更けてしまったからだ。
そして次の日――
「おはよう」
「……おはよう」
随分遅くまで話したというのに、フラフのこの変わらなさはなぜだろうか。
こっちはこんなに眠気が取れないっていうのに……。
「ティファリスさま、元気ない」
「いや貴女が全く変わってないだけでしょ……ふぁぁ……」
「くわぁぁ……おはようさん」
いつもどおりなのはフラフだけで、フォイルの方もあくびをしながら現れた。
なんだろう。なぜかこういう時に同じような仕草をされると親近感が湧く。
「二人共、寝不足?」
「いやなんでフラフがそうも普通でいられるんか不思議だわ……」
「寝たのは同じぐらいのはずなんだけど……」
「私、ちょっと寝てなくても、平気だから」
やる気に満ちているぞというポーズを意味もなくしているフラフの元気の良さがちょっとうらやましい。
しばらくはこの寝不足気味の状態からは抜け出せなさそうだ。
眠気を抑えながら身支度を整え、朝食をいただいて……完全に目が覚めた頃には起きてからだいぶ時間が立っていた。
「やっぱり夜更かしはするもんじゃないということね」
「それで、今日はどうするんですか? 正直、昨日の件もあるし、ぼくは何もしたないわ……」
相変わらずやる気の見えないフォイルは疲れたような表情でテーブルにぐだーっとしている。
ちょっとだらしないんじゃないか? とも思うが、ちょうどフォイルの意見には賛成だった。……別に私も部屋で休みたいってわけじゃない。ちゃんとした理由がある。
疲れぐらいなら最悪、魔導で回復すればいいしね。
「それじゃあ今日は各々自由行動にしましょうか。酒場の件にグロアス王国の話と、色々あったしね」
「おおー、さすがティファリス女王。太っ腹ー」
「なら、今日は、食べ歩き」
「ぼくは宿屋でのんびりしてますー」
私の言葉を聞いた瞬間と言っていいほどの速さでフラフは外に、フォイルは中に行ってしまった。彼らは一応アロマンズの命令で護衛としてつけられたことを理解してるのだろうか……?
まあいい、こちらが動きやすい分にはなにも問題はない。
私もそろそろリカルデと合流しないといけないからね。
――
トーレスの入り口付近、私はリカルデを待つことにした。
本当なら監視を撒いたり変装で姿を隠す必要があるのかも知れなかったけど、もうリカルデが情報収集を終えた時点なにを報告されてもなんら問題ない。
決してグロアス王国と事を構えることになったんだし、もうどうでもいいかとか思ってるわけじゃない。断じてない。
「……お嬢様」
背後から声がして、目だけで確認すると、黒いローブに身を包んだリカルデの姿があった。
角の方も上手く隠れていて、傍から見たらリカルデということはわからない。一瞬誰かと思った。
というかその格好は、エルガルムと戦ったときの黒ローブの男を妙に思い出して嫌なんだけど。
「……リカルデ、首尾は?」
「はっ、少々厄介なことになりましたので、どこかで落ち着いて話せる場所で改めて」
「だったら『フォクトウの宿』で落ち合いましょう。場所は――」
私達の活動拠点としている宿屋への道を教え、再び離れる。
連れ立って歩いていいんだけど、一応念の為、だ。この短時間であれば黒いローブの男の中身がリカルデだということも気づかれなかったと思うし、変な厄介事に巻き込まれることはないだろう。
速攻で出て戻った『フォクトウの宿』。一瞬宿から出かけなくてもリカルデならわかるんじゃないかとも思ったけど、さすがにそれはないか。
中に入ってすぐのところでリカルデは待っていて、いきなり黒ローブの姿が目に入って来るのはちょっと心臓に悪い。端から見ても怪しい人にしか見えないリカルデを連れて部屋に入る私も同じように見えるんじゃないだろうか不安になってきた。
とりあえず『ルミュフユール』で結界を張り、設定は私とリカルデの二人。これで余計なものが入ってくることはない。フォイルとフラフには悪いけど、リカルデが変に警戒して時間を取られるのも嫌だからね。
「まずはお疲れ様。成果はどう?」
「ありがとうございます。まずは霊獣の件からお話いたしましょう。
襲われたという村や街の方に行ったのですが……かなり酷い有様でした。
ですが、なぜか金銭的価値のあるものや食料などは根こそぎ奪われており、人為的に破壊された後がいくつも見受けられました。明らかに工作されたあとがありましたので、霊獣が絡んでいる可能性は低いように思えます」
「……まあ予想通りと言えば予想通りか」
「近隣の村でも似たようなことが起こっておりましたので、恐らくはこの事実を知る市民はほぼいないのではないかと」
そしてクルルシェンド側は事実を握りつぶして容認。かなりむごいことする。
それだけのことをしでかしてくれたのは間違いなくグロアス王国で、クルルシェンドは霊獣の仕業ということにしておいて私に話を持ちかけたということだろう。
「鎮獣の森の近辺に狙いをすましてやったことがまた悪質ね。突発的っていうより、明らかに計画的に行われたものでしょうね」
「……私もお嬢様の仰られる通りだと思います。ずさんさは目立ちますし、罠にかけようとしているようにしか思えませんが」
多分だが、私が来なければ狙いはグルムガンドになっていたんじゃないかと思う。
グルムガンドからフェアシュリーを占領。その後は残りの三国を……っと言った感じかもしれない。
今回の件といい、酒場での兵士たちの態度といい、グロアス王国の魔王は野心に溢れてるみたいだし略奪することが好きそうなイメージだからね。
「やっぱり他の場所でも結構暴れてるの?」
「はい、私が訪れた場所でも好き放題しておりました。騒ぎを起こすわけにも行きませんので静観いたしましたが……見ていて気持ちのいいものではございませんでしたね」
リカルデがなんとも言えない雰囲気を纏いながら口にした言葉に、非常に申し訳ない気持ちになってきた。リカルデは騒ぎになって動きづらくなるのを避けてくれてたみたいなのに、肝心の私は酒場でグロアス王国の兵士に向かって『ガイストート』を連発しまくっていたという事実が……。
「? お嬢様、どうされましたか?」
「な、なんでもない」
まさかリカルデが指示第一に行動してたというのに、肝心の私はグロアス王国と敵対しかねない騒動をおこしているなんて今はとても言う気が起きなかった。
「は、話を戻しましょう。今は他の村や街でもグロアス王国は暴虐の限りを尽くしていると。それで今回の霊獣関係は全部その国の仕業、ということで間違いない?」
「恐らく、ですが。全部というのは私も全てを回ったわけではありませんのでなんとも言えませんが……。
それでお嬢様、これからはどうされるのでしょうか? 霊獣の件は偽りであることもほぼ確定したようなものですし、無理に鎮獣の森に行かなくてもよろしいのではないでしょうか?」
リカルデの提案は相変わらず私を心配してのことだろうが、本当に申し訳ないけどもうそれは出来ない。
酒場で揉めた兵士たちがグロアス王国に戻ったとしたら変な言いがかりをつけられかねないし、アロマンズもなんだかんだ言って私に色々と責任を負わせようとすることが目に見えてる。
「それでももう行かないって選択肢は存在しないのよね……非常に面倒なことなんだけど。
鎮獣の森に行かなかったら監視の方から報告も行くだろうし、一番の問題はグロアス王国の兵士と揉めたこ……と……あっ」
「……今口にした兵士と揉めた件ですが、詳しくお聞かせ願いますね?」
リカルデを十分休ませ、英気を養ってもらってから改めて説明しようと思ったんだけど、つい口を滑らせてしまった。
気まずい雰囲気に視線を避けても、なんとも言えないプレッシャーを感じる……これはもう素直に白状するしかないのか……。
「わ、わかった。実は――」
それから事の顛末を全て伝えた私は、リカルデの説教を覚悟したのだけれど、でてきたのは大きなため息だけだった。
「これではもう素直にリーティアスに帰れるかどうかも怪しいですね」
「えっと、怒ら……ないの……?」
「怒ったところで起きたことは起きたことでございます。それにお嬢様がされたことも間違っている、と言えるものではございませんから。
……それでも酒場など、そういう輩が出そうなところに行くのでしたら少々考えて行動してほしいものですが」
「うっ……それは何も言えないか。ごめんなさい」
ここは謙虚な姿勢できちんと反省していることを伝えなくてはいけないシーンだろう。いや、本当に申し訳ない気持ちはある。後悔はしてないんだけど。
「はぁ……仕方ありません。罠である可能性は非常に高いですが、向かうしかないでしょう」
「……ええ、鎮獣の森にはアロマンズがつけてくれたフォイルとフラフも同行することになるわ。
彼らは……端的に言えばこの機に処分してしまおうって思われてる人材ね」
「でしたら信用できる。と?」
「どこまで本当なのかはわからないけどね。少なくとも今のところは様子見ってところね」
私の方はほとんど信用してるんだけど、出来ればリカルデには彼らをしっかり見定めて欲しい。
万が一私がフォイルたちに裏切られたときのためにね。
その後、しばらく話していた私達は食べ歩きに返ってきたフラフと元気になったフォイルにリカルデを紹介した。
事前にリカルデには二人の説明をしたおかげもあってか、打ち解ける……とはいかないまでも普通に話すことは出来たようだ。
私が伏せていた部分も普通に話していたみたいだし、なんの問題もなさそうで少しホッとしたのだった。
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