聖黒の魔王

灰色キャット

文字の大きさ
上 下
1 / 337
始まりのお話

0・勇者、生まれ変わる

しおりを挟む
 俺はごく平凡、いやちょっと貧しい村の生まれだった。
 ただ他と違ったのは、同世代の子どもに比べて、明らかに魔力や身体能力が桁違いだったってことだろうか。

 特別であったことから周りから敬遠されていた俺は、時たま一泊するために訪れた冒険者から聞く魔物やダンジョンの話などによく目を輝かせていたものだ。
 将来、俺も外に出て、冒険者としてのし上がってやる! とよく夢見たものだった。

 だけど、そんな俺が大人になる直前に事件が起きた。村に魔物が群れをなして襲ってきたんだ。
 後からわかったことだが、近くで魔力の暴走を起こした馬鹿がいたそうだ。
 そのせいで動物が急激に魔物化して理性を失った結果、変な統率感が生まれたそうだ。
 三十体以上の魔物が暴走したかのように一気に襲いかかってきたのを見て、村人たちは全員恐怖し、散り散りになって逃げ出すしかできなかった。

 当然だ。魔物との戦いに慣れてるであろう冒険者でさえ、数人で何十体もの魔物なんぞ相手にできるわけがない。
 一人一体ですら手に余るなのに、わざわざ俺のちっぽけな村に命を賭けるなんぞ、それこそ馬鹿のすることってわけだな。
 

 荒れ狂う狼、普通のものよりもなお太いイノシシが変貌した魔物や、異様な禍々しさをもつ熊。
 動物が魔力に当てられ暴れまわる死の力が着実とこちらに押し寄せてきて、誰もが恐怖し、逃げる中、俺はたった一人で戦うことを決意した。

 ふざけるなと。
 俺は周りと違うせいで孤立し、大人たちにも異常な子どもだと見られていた。
 だけど、それでも俺はこの村が……この村から見える美しい花畑や、自然の営みが好きだった。

 だから俺は死ぬ気で戦った。
 怖さを勇気に変えて、震えを強さに変えて力を奮った。
 剣は刃こぼれ、意識がかすみ、感覚が麻痺しても俺は戦い続けた。

 どれだけの魔物を殺しただろうか。
 気づけば、周りの魔物は全て死んでいて、村は焼かれていたけど、まだ復興できる芽が残っていたことに、俺は思わず微笑みがこぼれるのを感じていたのを覚えている。


 それからの俺は、あのときもっと力があれば、と。
 もっと強ければ、村が焼かれる前に魔物たちを一掃できたはずだと、復興中の村をぼんやり眺めながら、そう感じるようになっていった。

 そして程なくして俺は村を出て、世界を回ることにした。
 様々な人に触れ、力を身に着け、冒険者たちが話していた洞窟や町を回って力をつけていった。

 勇者の試練とか言う洞窟に入って、見事試練に勝ち抜いたり、村を襲った魔物たちよりもずっと多く……何倍もの数の魔物を相手に戦ったり、魔族との戦いに巻き込まれたりと…本当にいろいろなことがあった。


 世の中には俺以外にも強いやつ、特殊な能力を持ってるやつがいて、火属性魔法を使って相手を圧倒する【炎】の勇者。誰よりも前線で戦い、あらゆる攻撃を弾き、全ての味方を守る【防】の勇者。
 数々の武功で名を馳せた、歴戦の勇者たちが俺が村から出たときに待ち受けていた。


 そんないくつもの勇者がいる中、俺は白く輝く鎧をその身にまとい、たった一人でどんな災厄もこの手で終わらせてきたことから【白覇びゃくは】の勇者、なんてなんだか恥ずかしい二つ名で呼ばれていたな。


 気づけば誰よりも強く、誰よりも高みに至っていた。
 強さを目指していつの間にかたどり着いたその場所は、ずっと変わらないものと思っていた。
 

 だけど所詮人の子。俺も所詮、その例外ではなかったらしい。
 俺の強さはとうに人間の器で収まる限界を超えていたようで、行き過ぎた力はやがて自身の体を蝕み始めていた。

 勇者の中にはときおり、素質以上の力を開花させ、寿命と引き換えに膨大な力を得る者がいるとは聞いていたが……まさか自分がそれに当てはまるとはつゆにも思わなんだ。
 その事を知らせてくれた創造神は他の言葉を言おうとしていたみたいだけど、あまり下手なことは何も言わずにいてくれていた。
 ただ『今は休め』と、その一言だけ。


 俺が最期を迎えるとき、花々が咲き誇る中にある、ある程度は整えられた小屋の粗末なベッド一人伏せていた。
 魂の灯が段々と小さくなっていくのを感じながら、俺は静かに産まれたときから、今までの戦いの日々を思い返していた。

 辛いことも多かったが、その分楽しいこともたくさんあった。
 共に同じ道を歩んだ人、分かたれ敵として相まみえた人……幾多の人の顔が俺の脳裏を通り、過ぎてゆく。



 そうやって色んな思い出を思い返しているうちに、やがてその生命が尽き、意識が遠ざかる瞬間に創造神の声が聞こえてきた。どうやら俺の能力をそのまま全て引き継いで遠い未来に転生させてくれる、というものだった。
 それは創造神が認められたものだけが使えるものらしく、俺の今までの功績を称えて…らしかったが、わざわざ死ぬ寸前で知らせるなんていい迷惑…というより今それを言うかな? と感じていたくらいだ。

 これはむしろ悪意を持ってるんじゃないかとも疑いそうになるが、あの神がそんな底意地の悪いことしないだろうし、多分善意でやってくれてるのだろう。
 まさにありがた迷惑っていった感じだな。







 でも、だけど。

 ……もし願いが叶うなら、今度は誰かと共に一緒に生きていきたいものだ。
 最終的には望んで一人の道を進んだ俺でも、次の人生があるなら仲間を作って、友人や恋人なんかと一緒に平和に暮らしていければ……とそう思った。

 俺はどうせ転生するなら、と思いふけりながら、意識は完全に闇に沈んでいった……














 だったのだが







 ――昔の、遠い日の出来事を夢に見ていたような……あるいは他の何かを見ていたような……不思議な夢の中から俺は目覚めた。
 さっきの夢のことを考えようともしたんだけど、想像以上の違和感を感じてしまい、その思考を中断した。

 まず白い部屋。明かりが差し込んでるところから朝なのもわかるが、こんな白い部屋にいたことなんて今までなかった。
 ベッドも結構ふかふかで、とても木造仕立てのおんぼろ家の寝床とは思えない…というか全く別もの。

 次に感じたのは倦怠感。
 気だるさが俺の体を襲ってきて、まるで自分の体が他人のものなのかと感じるほどの違和感だった。

 後はー……そうだな、頭に霧がかかっているようで、昨日の事を思い出そうとしても、あまりうまく思い出せない。

 ただ、創造神が俺を遠い未来に転生させる、ということを言ってたのだけはなんとか思い出せた。

 転生させてくれるのはいいんだが、名前や自分の過去が上手く思い出せないってのは問題なんじゃないだろうか?
 幸い常識の方は問題なく思い出せるし、生活で困ることはないだろう。
 名前の方も転生したって言うなら新しい名前が、俺にはあるだろうしな。



 前向きに考え事済ませてきたら、どうも夢見心地でぽかぽかして気持ちがいい感覚が俺を襲ってきた。

 んー、だめだ。寝起きはいいほうだったんだけど、どうにも眠気が収まらない。
 このままだったら二度寝してしまいそうだ。

 しかたなく上半身だけ起こすと……って体が起こせる?
 転生ってのはてっきり赤ん坊の頃からやり直すのかと思っていたけど、どうも違うみたいだ。
 だったらある程度育った少年くらいの体になってるのか? その方が俺には都合がいいわけだけだが。

 そう結論を出した俺は、とりあえず周囲を見回していると、壮年の男性がそこにいるのを見つけた。
 赤い髪に短いけれど確かに主張している頭の二本の角。執事服が様になっていて、着慣れてる感がすごくある。
 そんな男が俺に向かって丁寧に一礼してくる様子は、まるで主君に向けるそれだ。

「お嬢様。おはようございます」
「あ、ああ、おはよう……?」

 まだ若干眠たい目をこすりながら返事をしたのだが、なぜかそれが女の…どちらかというと子どもなのではないか?と思うほどの声が出ていた。


 そしてあの男のまるで敬うかのような『お嬢様』発言。
 何いってんだ俺は男だぞ……と思いながらも、あの男の言葉と女の子ような声に、俺の違和感はますます大きくなっていく。


「ええっと、お嬢様って誰のことだ……?」

 頭から出てくる疑問符をその男に投げかけると、男は困ったように俺を見つめていた。
 そんな目で見られたらこっちの方がむしろ困るんだが……。

 男はしばらく何か考えごとをしていたようだけど、なにか得心したような顔で一人だけで自己解決したかのようにうんうんうなずいていた。
 勝手に話を進めないでこっちにもわかるようにして欲しいんだけどなぁ……。


「なるほど、様子が今までと違うご様子……これが覚醒されたときに生じる弊害、ということですかね」
「覚醒? 弊害?」
「いえ、申し訳ございません。
 それよりも、お嬢様とは貴女様のことでございます。あちらの方に姿鏡がございますので、そちらで御身のお姿を確認されるとよろしいかと」

 キョトンとしていた俺に対して男が礼儀よく指す方向に顔を向けると、そこには大きな姿鏡があった。
 ……うん、確かに男がいろいろ話すよりも自分自身ではっきり姿を確認したほうがわかりやすいかも知れんな。

 なんだか微妙に降りづらいベッドからトコトコと鏡の方に向かって歩いていく。
 しかしなんだ……いざ立ってみると結構視点が低いな…こんなに背が小さかったけか?
 姿鏡の方にその身を映すと、艷やかな、漆黒の長髪に白銀に近い瞳、少し尖った耳に美しくも柔らかい顔立ち。
 この子は成長したら相当美人になるだろう。それも可愛らしさを両立した素晴らしい女性になるのではないかと予想する。
 生前の俺が成長したこの子に出会ってたら、確実に惚れていただろうなとどこか今の状況を棚に上げて考えてしまったほどだ。

 最初はきょとんとしていたが、顔を見た瞬間表情に赤色がさしたところなど、ほのかに色っぽく見える。胸の方はわずかに確認できる膨らみがある程度……って何を考えてるんだろうか俺は。

 白いなめらかなローブみたいなのを羽織っているその清楚な姿にそっと手を重ねてみると、やはり自分の体なのであろう。映し出された少女の方もこちらの動きに合わせて手を重ねようと同じ動作を取る。

 ん……? 俺と同じ動きをしてる……?
 ってことは……この子、本当に俺か!

 一瞬立ちくらみが起きたが、なんとか体勢を整え、男の方に顔だけ向けて震える声で何かを尋ねようとするも中々声にだせない。

 俺が……女の子?
 そういうこと考えると、急激に股間あたりに違和感を感じるようになってきた。
 さすがに人前だから直接見て、とか布越しとはいえ触って確認なんぞは恥ずかしくてできない。


「こ、これが俺……?」
「はい、お嬢様でございます」
「は、あ?はあああああああああああ!?」

 恐る恐る自分を指差すと、その男も当然であるかのように頷いていた。
 そのあまりの事実を受け入れられなかった俺は…おもわず絶叫してしまった。

 男だった俺が少女? しかもお嬢様と呼ばれるほどの貴族階級の……。
 挙句の果てにはこんな美少女に変えられるとは思いもしなかった。

 こんなサプライズ、必要なかった……。
 恨むぞ……創造神!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染に婚約破棄されたので、別の人と結婚することにしました

鹿乃目めの
恋愛
セヴィリエ伯爵令嬢クララは、幼馴染であるノランサス伯爵子息アランと婚約していたが、アランの女遊びに悩まされてきた。 ある日、アランの浮気相手から「アランは私と結婚したいと言っている」と言われ、アランからの手紙を渡される。そこには婚約を破棄すると書かれていた。 失意のクララは、国一番の変わり者と言われているドラヴァレン辺境伯ロイドからの求婚を受けることにした。 主人公が本当の愛を手に入れる話。 独自設定のファンタジーです。実際の歴史や常識とは異なります。 さくっと読める短編です。 ※完結しました。ありがとうございました。 閲覧・いいね・お気に入り・感想などありがとうございます。 (次作執筆に集中するため、現在感想の受付は停止しております。感想を下さった方々、ありがとうございました)

チート生産魔法使いによる復讐譚 ~国に散々尽くしてきたのに処分されました。今後は敵対国で存分に腕を振るいます~

クロン
ファンタジー
俺は異世界の一般兵であるリーズという少年に転生した。 だが元々の身体の持ち主の心が生きていたので、俺はずっと彼の視点から世界を見続けることしかできなかった。 リーズは俺の転生特典である生産魔術【クラフター】のチートを持っていて、かつ聖人のような人間だった。 だが……その性格を逆手にとられて、同僚や上司に散々利用された。 あげく罠にはめられて精神が壊れて死んでしまった。 そして身体の所有権が俺に移る。 リーズをはめた者たちは盗んだ手柄で昇進し、そいつらのせいで帝国は暴虐非道で最低な存在となった。 よくも俺と一心同体だったリーズをやってくれたな。 お前たちがリーズを絞って得た繁栄は全部ぶっ壊してやるよ。 お前らが歯牙にもかけないような小国の配下になって、クラフターの力を存分に使わせてもらう! 味方の物資を万全にして、更にドーピングや全兵士にプレートアーマーの配布など……。 絶望的な国力差をチート生産魔術で全てを覆すのだ! そして俺を利用した奴らに復讐を遂げる!

異世界複利! 【1000万PV突破感謝致します】 ~日利1%で始める追放生活~

蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
クラス転移で異世界に飛ばされた遠市厘(といち りん)が入手したスキルは【複利(日利1%)】だった。 中世レベルの文明度しかない異世界ナーロッパ人からはこのスキルの価値が理解されず、また県内屈指の低偏差値校からの転移であることも幸いして級友にもスキルの正体がバレずに済んでしまう。 役立たずとして追放された厘は、この最強スキルを駆使して異世界無双を開始する。

悪役令嬢クリスティーナの冒険

神泉灯
ファンタジー
 HJネット小説大賞2018 一次選考通過。  第2回ファミ通文庫大賞 中間選考通過。  侯爵令嬢クリスティーナは十四歳の誕生日に、両親から王子との婚約が決まったと告げられたその時、頭にとんでもない激痛が走り、前世の日本での記憶を思い出した。  そして、その記憶と今世の状況に、愕然とする。  この世界は、前世で一度だけプレイしたことのあるファンタジー乙女ゲーム、ドキラブ学園の世界だった。  しかもクリスティーナはヒロインではなく、攻略対象との恋路を邪魔する悪役令嬢。  このままゲーム通りに進むと、破滅の未来が待っている。  修道院送り。国外追放。投獄。最悪、処刑。  彼女は破滅の未来を回避するために、頭をフル回転させ、対策を練った。  結果。ダメだった。  謂れの無い罪で糾弾され、婚約破棄され、断罪され、王国の処刑場、竜の谷に落とされたクリスティーナは、なんとか墜落死は免れたものの、今度は竜の群れに襲われて絶体絶命。  その時、颯爽と現れ助けてくれた青年ラーズは、ゲームクリア後に登場するオマケキャラ。  彼はとある剣を探していると言うのだけど、それは続編ドキラブ学園2に登場する武器。  しかしドキラブ学園2の物語が始まるのは、婚約破棄から一年後のはず。  続編ゲームがまだ始まっていない今の時期に、なぜラーズは一人で剣を探しているのか?  ラーズはクリスティーナが剣の所在地を知っていることに気付き、剣まで案内してくれれば、代わりに護衛をするという取引を持ちかける。  クリスティーナはそれを承諾し、彼女たちの剣を求める冒険の旅が始まった。  処刑から始まる悪役令嬢の冒険物語。  ヒロインの悪辣さにムナクソ悪くなると思います。苦手な方はご注意を。最後はちゃんとざまぁされます。

異世界転移は草原スタート?!~転移先が勇者はお城で。俺は草原~

ノエ丸
ファンタジー
「ステータスオープン!」シーン「——出ねぇ!」地面に両手を叩きつけ、四つん這いの体制で叫ぶ。「クソゲーやんけ!?」 ――イキナリ異世界へと飛ばされた一般的な高校ソラ。 眩い光の中で、彼が最初に目にしたモノ。それは異世界を作り出した創造神――。 ではなくただの広い草原だった――。 生活魔法と云うチートスキル(異世界人は全員持っている)すら持っていない地球人の彼はクソゲーと嘆きながらも、現地人より即座に魔法を授かる事となった。そして始まる冒険者としての日々。 怖いもの知らずのタンクガールに、最高ランクの女冒険者。果てはバーサーカー聖職者と癖のある仲間達と共に異世界を駆け抜け、時にはヒーラーに群がられながらも日々を生きていく。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

孤児のTS転生

シキ
ファンタジー
とある地球という星に住む男は仕事帰りに通り魔により殺されてしまった。 次に目を開けた時、男の頭の中には一人の少女の記憶が駆け巡り自分が今置かれている状況を知る。 此処は地球という星ではなく科学の代わりに魔法が発展した俗に言う異世界という所だった。 記憶によれば自分は孤児であり街の片隅にあるスラムにいるらしい。 何をするにもまず動かなくてはならない。 今日も探索、採取、狩猟、研究をする日々。 自分がまったりする日は少ししかない。 年齢5歳の身体から始まる鬼畜な世界で生き抜く為、今日も頑張ります!

わたくし、前世では世界を救った♂勇者様なのですが?

自転車和尚
ファンタジー
【タイトル】 わたくし、前世では世界を救った♂勇者様なのですが? 〜魔王を倒し世界を救った最強勇者様だったこの俺が二度目の転生で、超絶美少女貴族に生まれ変わってしまった。一体これからどうなる私のTS貴族令嬢人生!? 【あらすじ】 「どうして俺こんな美少女令嬢に生まれ変わってんの?!」 日本の平凡な男子大学生が転生し、異世界『レーヴェンティオラ』を救う運命の勇者様となったのはもう二〇年も前。 この世界を脅かす魔王との最終決戦、終始圧倒するも相打ちとなった俺は死後の世界で転生させてくれた女神様と邂逅する。 彼女は俺の偉業を讃えるとともに、神界へと至る前に女神が管理する別の異世界『マルヴァース』へと転生するように勧めてきた。 前回の反省点から生まれは貴族、勇者としての能力はそのままにというチート状態での転生を受け入れた俺だが、女神様から一つだけ聞いてなかったことがあるんだ……。 目の前の鏡に映る銀髪、エメラルドグリーンの目を持つ超絶美少女……辺境伯家令嬢「シャルロッタ・インテリペリ」が俺自身? どういうことですか女神様! 美少女転生しても勇者としての能力はそのまま、しかも美少女すぎて国中から讃えられる「辺境の翡翠姫(アルキオネ)」なんて愛称までついてしまって……ちょっとわたくし、こんなこと聞いてないんですけど? そんなシャルロッタが嘆く間も無く、成長するに従ってかけがえの無い仲間との邂逅や、実はこの世界を狙っている邪悪な存在が虎視眈々と世界征服を狙っていることに気がつき勇者としての力を発揮して敵を打ち倒していくけど……こんな化け物じみた力を貴族令嬢が見せたらまずいでしょ!? 一体どうなるの、わたくしのTSご令嬢人生!? 前世は♂勇者様だった最強貴族令嬢の伝説が、今幕を開ける。 ※本作は小説家になろう、カクヨム、アルファポリスに同時掲載を行なっております。

処理中です...