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7・一ヶ月で僕が思ったこと
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一ヶ月学校に通ってみて、僕が思ったこと。
まず、やっぱりクラス内では居場所がないかな。先生は気をつけてくれているんだけれど、進んで僕とコミュニケーションを取ってくれる子はいない。
特に、獣人の子は。
まあ、
まあいいさ!
一応、授業はついていけているし。板書とか、音声読み込みアプリのおかげで、大体の内容はわかるから。
そもそも、
去年猛勉強したから、高校生の間に勉強をする内容は大体頭にあるしね!
僕、頭はいいですから!
いつか、お母さんが言っていたっけか。
なんかこう、普通はある感覚を失ってしまった人は、それを補うかの如く別の部分が秀でることもある、って。
僕の地頭の良さは、そういうところがあるのかもしれないね。
うーん、けれども、
頭が良くても、周りの人とどう接すればいいのかってのはうまく思いつかない。
難しいなぁ。
でも、まあ、直接攻撃とかされなかっただけよかった。最悪は想定してたけれど……用心しすぎてたなあって感じ。
だから結構、いい感じの生活を送れている気はしているんだ。
それよりなにより、だ!
「っー! ~~~!」
「っあ! うぅぅ!」
昼休みになると、裕喜君が僕を訪ねに来てくれるから!
凄く嬉しい!
彼の声、その特徴だけはなんとか覚えたから、意味はわからずとも、彼の声であることだけは理解できるようになった。
その声を耳が受け止め、僕は裕喜君へ向けて手を振った。
裕喜君は、クラスの人達……獣人さんと、が多いかな……とも、一言二言声を掛け合いながら、僕の机までやって来てくれる。
うん、彼はこう、交友関係が広いみたいなんだよね。
それもそうか。
こんな、僕にも優しく接してくれる人だ。人気者であっても不思議じゃないよ、うん!
(一絆君おはようございます! じゃ、お昼一緒に食べようぜ)
(裕喜君、おはようございます! うん、行く行く!)
おはようございます。演劇部特有の、昼でも夜でもな挨拶。僕は、それをすっごく気に入ってしまった!
スマホを僕に見せてから、裕喜君は僕の手を取って、一緒に教室を出て行く。
目指すは、階段の一番上。
憧れの屋上!
……
とは、いかないのだ。
屋上って、基本的に危ないから解放されていないんだって。知らなかったなぁ……
だから、固く閉ざされた扉の下、階段のところに腰を降ろして、僕達は昼ご飯を一緒に食べる。
ほら、ここなら滅多に人が来ないからって、裕喜君が気をつかってここに連れてきてくれたんだ。
そこで、一緒にご飯を食べながら、
裕喜君の話しを聞いたり、
授業について教えてみたり、
なんかこう、
普通の高校生!!
みたいな時間を過ごせていた。
僕が!
普通の高校生みたいな!!
凄く嬉しい!
部活動も、楽しいし!
まあ、今のところはまだ、裕喜君の隣で見ているだけなんだけれども。
けれども!
歓迎公演は凄かった!
一年生の新入部員も増えたし!
あー、うん!
この一ヶ月、中々楽しい生活ができている。
裕喜君、本当にありがとう!
まず、やっぱりクラス内では居場所がないかな。先生は気をつけてくれているんだけれど、進んで僕とコミュニケーションを取ってくれる子はいない。
特に、獣人の子は。
まあ、
まあいいさ!
一応、授業はついていけているし。板書とか、音声読み込みアプリのおかげで、大体の内容はわかるから。
そもそも、
去年猛勉強したから、高校生の間に勉強をする内容は大体頭にあるしね!
僕、頭はいいですから!
いつか、お母さんが言っていたっけか。
なんかこう、普通はある感覚を失ってしまった人は、それを補うかの如く別の部分が秀でることもある、って。
僕の地頭の良さは、そういうところがあるのかもしれないね。
うーん、けれども、
頭が良くても、周りの人とどう接すればいいのかってのはうまく思いつかない。
難しいなぁ。
でも、まあ、直接攻撃とかされなかっただけよかった。最悪は想定してたけれど……用心しすぎてたなあって感じ。
だから結構、いい感じの生活を送れている気はしているんだ。
それよりなにより、だ!
「っー! ~~~!」
「っあ! うぅぅ!」
昼休みになると、裕喜君が僕を訪ねに来てくれるから!
凄く嬉しい!
彼の声、その特徴だけはなんとか覚えたから、意味はわからずとも、彼の声であることだけは理解できるようになった。
その声を耳が受け止め、僕は裕喜君へ向けて手を振った。
裕喜君は、クラスの人達……獣人さんと、が多いかな……とも、一言二言声を掛け合いながら、僕の机までやって来てくれる。
うん、彼はこう、交友関係が広いみたいなんだよね。
それもそうか。
こんな、僕にも優しく接してくれる人だ。人気者であっても不思議じゃないよ、うん!
(一絆君おはようございます! じゃ、お昼一緒に食べようぜ)
(裕喜君、おはようございます! うん、行く行く!)
おはようございます。演劇部特有の、昼でも夜でもな挨拶。僕は、それをすっごく気に入ってしまった!
スマホを僕に見せてから、裕喜君は僕の手を取って、一緒に教室を出て行く。
目指すは、階段の一番上。
憧れの屋上!
……
とは、いかないのだ。
屋上って、基本的に危ないから解放されていないんだって。知らなかったなぁ……
だから、固く閉ざされた扉の下、階段のところに腰を降ろして、僕達は昼ご飯を一緒に食べる。
ほら、ここなら滅多に人が来ないからって、裕喜君が気をつかってここに連れてきてくれたんだ。
そこで、一緒にご飯を食べながら、
裕喜君の話しを聞いたり、
授業について教えてみたり、
なんかこう、
普通の高校生!!
みたいな時間を過ごせていた。
僕が!
普通の高校生みたいな!!
凄く嬉しい!
部活動も、楽しいし!
まあ、今のところはまだ、裕喜君の隣で見ているだけなんだけれども。
けれども!
歓迎公演は凄かった!
一年生の新入部員も増えたし!
あー、うん!
この一ヶ月、中々楽しい生活ができている。
裕喜君、本当にありがとう!
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