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3・親切な人間さん
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転校初日! 僕はもう、今までの人生で一番気合いを入れていた!
けれど、まあ、うん……ある程度の想定通りで、同じ獣人の人にはどうも、気味悪がられてしまったようで。
その流れを受けて、クラスの人間さんも、どうも僕を受け入れてくれる雰囲気ではなかった。
けれど。
けれども!
そんなもんで挫けてなるものか!!
と意気込んじゃって、僕は先生から教えてもらっていた、演劇部の活動教室に突入していた。
すると、教室の外から僕を伺う人達がどんどん増えていって、
なんか、うん。やっぱり誰も、僕に話しかけてきてくれなくて。
言葉が使えなくても、話せるんだけどな。
って、ちょっとだけ落ち込みそうになっていたときに、彼はやって来た。
彼!
本間裕喜君!
同学年の、人間の男の子!
異物扱いされてもしかたがない僕に、少しも怖じけずに近づいてきて、
彼は迷うことなく、スマートフォンに文字を打ち込んで、僕に見せてくれたのだ。
そこから、少し会話をして、
僕は、本間裕喜君に手を引かれて、演劇部の部室にやって来ていた。
部室といってもなんか、廊下に無理矢理引き戸をつくって、その一部を無理矢理部屋にしている。みたいなところだけれど。
けれど!
小物とか、セットの一部。脚本がつめられた本棚なんかがしっかりあって。
僕はもう、興奮してしまって。
つい、親切な人間君に、抱きついてしまった。
やあ、失敗失敗。
言葉が出せないからって、ボディランゲージが派手になるのはいけなかった。
もう少し、節度を守ろう。
けれど、ちょっと、
この興奮した心を落ち着けるのは、ムリかなぁって、思うんだ!
けれど、まあ、うん……ある程度の想定通りで、同じ獣人の人にはどうも、気味悪がられてしまったようで。
その流れを受けて、クラスの人間さんも、どうも僕を受け入れてくれる雰囲気ではなかった。
けれど。
けれども!
そんなもんで挫けてなるものか!!
と意気込んじゃって、僕は先生から教えてもらっていた、演劇部の活動教室に突入していた。
すると、教室の外から僕を伺う人達がどんどん増えていって、
なんか、うん。やっぱり誰も、僕に話しかけてきてくれなくて。
言葉が使えなくても、話せるんだけどな。
って、ちょっとだけ落ち込みそうになっていたときに、彼はやって来た。
彼!
本間裕喜君!
同学年の、人間の男の子!
異物扱いされてもしかたがない僕に、少しも怖じけずに近づいてきて、
彼は迷うことなく、スマートフォンに文字を打ち込んで、僕に見せてくれたのだ。
そこから、少し会話をして、
僕は、本間裕喜君に手を引かれて、演劇部の部室にやって来ていた。
部室といってもなんか、廊下に無理矢理引き戸をつくって、その一部を無理矢理部屋にしている。みたいなところだけれど。
けれど!
小物とか、セットの一部。脚本がつめられた本棚なんかがしっかりあって。
僕はもう、興奮してしまって。
つい、親切な人間君に、抱きついてしまった。
やあ、失敗失敗。
言葉が出せないからって、ボディランゲージが派手になるのはいけなかった。
もう少し、節度を守ろう。
けれど、ちょっと、
この興奮した心を落ち着けるのは、ムリかなぁって、思うんだ!
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