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08.最高に優しく言い換えてくれる優秀な人材を俺は今心の底から求めている。
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舌を絡ませ合うことを自分達のキスにしようと言ったのは馨だった。
でも、想像していたよりも遥かにポポのキスは淫らだった。なんというか、卑猥ですらある。
ポポの大きな身体のお腹の上に跨ぐように乗せられているのは馨だ。でも上に乗っているから主導権があるのかと言われれば全くそうじゃない。
長い割れた舌の片方が馨の舌をぐるぐる巻きにして甘く扱きあげて、もう片方が歯列をなぞり上顎のざらざらした部分を優しく淡いタッチで舐め上げる。普通の人間では到底出来ない動きで口の中の性感帯を開発と同時に刺激されるのがこんなに良いとは当然だが知らなかった。
溢れる涎が口の端からだらしなく垂れてしまうが顎まで落ちる前にポポは優しく少し冷たい指先で拭ってくれる。そんなキスを繰り返していると馨はあっという間に自分の身体を自分で支えていられなくなりポポの胸の上にぺしゃりと潰れてしまった。
「ごめん馨、苦しかった?」
「……」
――違う。気持ち良過ぎたんだ。
そう言いたいけれど言葉が出せずに力なく顔を振るとポポは正確に意思をくみ取ってくれたようで優しい動作で体勢を入れ替えた。
今度は馨がベッドに仰向けに寝て、ポポが馨の身体を跨ぐ。
絶対に体重を掛けないように配慮した巨体が静かに圧し掛かって来るのを馨はぼうっと見詰めているしか出来ない。
「触っても良い? 絶対に痛くしないから」
「……おう」
本音は「好きにしてくれ」だったが、馨の口から出せたのは短い言葉だけだった。
ポポは馨の身体に優しく舌と指先を這わせながら馨の反応をとても静かに観察している。絶対に傷付けないと言う意気込みが物凄く感じられる指先と舌はじれったいほどのソフトタッチで物足りなさから思わず腰が揺れてしまうがポポはそれに気付いていない。
少しずつ下降していく舌と指は馨の乳首にやっと到達した。
「この器官はなあに?」
不思議そうに問われて馨はぼんやりとポポの逞しい身体を見た。
――リザードマンって乳首無ぇんだな。
そんなことに今更気付いたが、取り敢えず質問に答えようと口を開く。
「乳首って言うんだ。――俺の世界だと女しか妊娠することは出来ない。で、女は妊娠出産すると乳首から母乳を出して子供に与えるんだ。その為の器官だよ」
「あ、それは聞いたことあるよ。でも馨は男の子なのに乳首があるの? 珍しいタイプのヒト族なの?」
尤もな質問に馨は本当か嘘か分からない飲み屋で自称医者の男が言っていた話を思い出した。だからポポにも本当か嘘か分からないけれど……と前置きしてから伝える。
「なんかな、母体の中で成長する時に男女の性別が決まるよりも先に乳首が作られる? らしいぞ」
「そうなんだ……ここは触ると痛いの?」
さっきほどから言葉の合間に長い舌にチロチロと乳輪の辺りを舐められ馨はちょっと妙な気持ちになっていた。
乳首でオナる趣味は無かったし、今までの性体験の中で弄ってやることはあっても弄られることはなかったのだが……なんとなく、ポポにされると自分は快感を得られるようになると言う確信がある。だから馨はにやりと笑って伝えた。
どうせこの長寿世界で長い年月を一緒に生きて行くパートナーになるんだ。
二人でしか出来ない秘め事は、余すことなく共有して経験したかった。
「触り方にもよるし時間も掛かる上に向き不向きもあるが、男でも気持ち良くなれる場所だ」
「――え?」
ポポは少し驚いたようだが、声は嬉しそうだった。
だから馨は会話をして少し愛撫が止んだことで少し動くようになった腕を動かして自分がかつて抱いた相手に施した愛撫の方法を実践しながら説明する。
「最初は何も感じないかくすぐったいだけだ。でも、繰り返していくと徐々に良くなれることが多い」
「うん。ポポ覚えたいから教えて」
じーっと瞳孔を大きくして見詰めて来るポポを見て、馨は自分の手を乳首に持って行った。
右手は自分の乳首に触れて、左手でポポの手の甲に触れる。
「指の腹を乳首の先端にこれくらいの力で当てて、優しく撫でるんだ」
「すっごく優しくするんだね。それからどうすれば良いの?」
「その指をくるくる回したりして刺激に変化を付ける。……そうすると、固くなるようになるんだ」
「……繊細なんだね。気を付ける」
見られながらの解説オナニーなんて羞恥でしか無いのに、馨は興奮していた。
今まで乳首なんて意識したことも無いのに自分で触れていた方は既に固くなって明らかに立ち上がっている。当然ペニスも完勃ちで先走りで濡れているがポポはまだそこには触れてくれないのだ。
「ほら、触ってみろ。コレが固くなってる状態だ」
そう言うとポポは繊細なガラス細工に触れる様な慎重さで馨の固くなった乳首に触れた。
「……ん」
「い、痛い?」
慌てた様に手を引いたポポに「違う」と素直に返す。もしかしたら先ほどポポが言っていた「フェロモン」の影響が残っているせいか、どこもかしこも気持ち良いのだ。
今まで放置されていた男の乳首がこんな短時間で性感を拾えるはずがない。筈が無いが……確かに気持ち良いのだからどうしようもなかった。
「ポポ……なんか、気持ちイイんだけどさっきのフェロモンが効いてたりするのか?」
「んー? ポポはじめてだからよくわかんないけど、馨からもすっごいエッチな匂いがするから効いてるのかも」
「そっか。じゃあ優しくしてくれれば好きに触って良いぞ」
馨の言葉にポポは驚いたように目を瞬かせたが、何故か真面目なきりっとした顔をして「分かった! 頑張る!」と男らしく元気に言い切った。
その結果舌と指先だけで馨は今まで生きて来て出したことの無い喘ぎ声を上げ身体をくねらせて快感から逃げようともがくことになるまで徹底的に可愛がられた。
大きな身体を駆使して長い手足とおまけに尻尾までを器用に使われて完全に抵抗を封じられると自分より圧倒的に強い雄に組み敷かれていると言う事実が妙な興奮すら連れて来て脳が完全に馬鹿になってしまう。
このまま全身このペースで開発されたら気が狂う! と判断した馨は叫んだ。
「ポポ、乳首もういい! 限界だからケツん中搔きまわしてくれ、頼むから!」
必死の訴えだったのに、ポポは何故かふんわりと嬉しそうに笑った。
その意味が分からずぽかんとした馨に向かってポポが言う。
「さっき馨にいっぱいお口でして貰ってとっても気持ち良くて嬉しかったから、ポポもいっぱいしたい!」
アナニーをする習慣は出来ていたが、まさか前立腺を直接舌で搾り上げるように嬲られて初クンニでメスイキ叩き込まれるなんて想像できる奴がいるか?
このままだとマジで腹上死だと思った馨が「ポポストップ!」と息も絶え絶えで言うまでポポの舌と指での愛撫は続いた。
人間では不可能なレベルで普段使わない舌の筋肉をえげつない程酷使したと思われるのに、ポポは至って普通の顔だった。――さすがにこれには興奮と今後の自分への心配が半々で脳を支配してしまう。
それでもどうにかすっかり弄られ過ぎてぽっかりと口を開けているアナルへの挿入を馨は強請った。
しかし絶対に忘れてはならない大事な願いを口にする。
「こっちは多分……今の俺には入らないから、最初はこっちを入れてくれねえか?」
「それは勿論だよ! でも、本当に入れて良いの? 馨壊れない?」
化け物級のチンコの先端から馨を狂わせる先走りを垂らすくらい興奮しているくせにまだそんなことを言うポポの口元に馨は思い切り噛みついて、自ら四つん這いの体勢を取りいやらしくすっかり解れたアナルを見せつける。羞恥心なんてこの段階まで進んだセックスにはいらない。
「何? 俺じゃ入れる気になんねぇの?」
くぱくぱと入り口を指で動かすとポポは一度大きく息を吸って、大きな身体で静かに圧し掛かって来た。
体重は掛けられていないけれど長い尾が馨の鎖骨辺りを横切るように支えて絶対に逃がさないと言う強い意志が伝わって来る。
「ゆっくりするね?」
「んっ……ぁ」
ポポのペニスの先端から出る先走りを塗り込まれると身体が一瞬でぼわっと燃える様に熱くなった気がした。あ、これやばいと思うより先に思考が霧散していく。
多分……多分だけど、ポポのやつフェロモンの調節? をミスったっぽい。
いくよ、と優しく耳元で囁かれ小さい方のペニスで間違いない筈なのにググッと最初見た時にエグイと素直に思ったカリを迎え入れる頃にはもう、馨は完全に馬鹿になっていた。
「お、おァっ――あ、あ゛あ゛ッ」
「かお、る。あんまり、なかを……ぎゅうってしないでっ」
――気持ち良い。
気持ち良い。死ぬほど気持ち良い。
メスイキが止まらない。
息が出来ない。射精もしない。ただ、馬鹿みたいな声を上げて身体をしならせて強すぎる快感から逃げようとするだけだ。――でも、それも許されない。
自分よりずうっと強い雄が馨のことを簡単に緩くだけど、それでも確実に拘束していてたった五センチ遠ざかる猶予すらくれない。
「あぐぅ、あ――入っ、――あ゛あ゛ああッ」
「ヒト族はイく時に精子を出さないの?」
全身を激しく痙攣させ、淫らにひくつきポポのペニスに媚びるように絡みつく馨のまんこはもうイきっぱなしだ。
それなのにどうしようもないメスイキを叩き込み続ける張本人は快感に顔を歪めながらも馨の反応を見て優しい抽出を繰り返すのみ。
それなのに馨はもう死んでしまいそうなほど気持ちが良い。
シリコン製の後付けですか? なんて冗談半分で思った突起が馨の前立腺を的確に抉り、内部を優しく甘く蹂躙しながら確実に性感帯を増やしていく。
このままでは本気で死ぬと思った馨は叫んだ。
「ポポ! 俺もう――良過ぎて無理だから、イってくれ。頼むから、中で出してくれ」
狂いそうな快楽と同じくらい馨を苛んでいたのは、先ほど口に貰えたあの熱くて溢れて零れてしまいそうなほどの大量の精液が欲しいと言う渇望だった。
「でも」
童貞ポポも限界が近そうなのに下手をするとこのまま抜いてしまいそうな気配を感じた馨はポポの長い尻尾に今出せる最大限の力で爪を立てて叫んだ。
「早く俺に種付けしてお前の嫁にしろって言ってんだよ!」
「――グッ」
ギリッと音が鳴るほどポポが恐ろしい力で奥歯を噛み締めたのとほぼ同時に馨の腹の中に人間では到底有り得ない量の熱い精液が注がれた。
馨はあまりの快感と多幸感に目を見開き、声すら上げる余裕も無く口から涎を垂れ流してまた射精を伴わないメスイキを教え込まれる。
既に自力でバックの体勢を保つことは出来ずポポの尾と腕力に支えられなんとか四つん這いもどきの姿勢を維持していたのだが、ポポはあっさりと馨の身体の向きを入れ替えてぎしっとベッドを軋ませて顔を近付けて来た。
「馨、大丈夫? 苦しかった? ポポちゃんと優しく出来てた?」
荒い息の中馨は微かに頷いてポポのペニスを見た。全く萎える兆しの無い凶悪な物は今でも雫を垂らし、太い血管をビキビキと走らせて臨戦態勢のままだ。
そんな状態でも相手を気遣える雄が世の中にどれだけいるだろうか? 自分も一応男だからポポの今の気持ちがどんな感じなのかは想像出来る。
そこからポポが自分に向ける愛情の深さと彼と言う人間の優しさに感動していると自分の中に放たれた大量の精液がこぽこぽと流れ出ているのが分かった。そしてその精液が溢れ出る感覚を自分は嬉しいと強く感じていることも、分かった。
――ああ、俺もうポポの『メス』になったんだな。
自分の状況をぼんやりとした頭ながらも強く理解して、馨は自分のペニスはそう遠くない未来に排泄以外で使うことは無くなるのだろうなと思った。
「大丈夫だ。――俺体力無くてごめんな。ちょっと休ませてもらえればお前のソレ、抜いてやるから」
ケツがしんどいなら手でも口でも太ももでも何でも使えば良いだけだ。愛しい相手に一方的に我慢をさせるのは馨のプライドが許さない。
強い心で言った馨を見てポポは幸せそうに笑った。
「馨は寝てて良いよ! ポポが全部してあげるから!」
――却下だ馬鹿。
それが一番しんどいんだわ。お前は俺を快楽堕ちさせてぇのか。
上記の言葉を最高に優しく言い換えてくれる優秀な人材を俺は今心の底から求めている。
でも、想像していたよりも遥かにポポのキスは淫らだった。なんというか、卑猥ですらある。
ポポの大きな身体のお腹の上に跨ぐように乗せられているのは馨だ。でも上に乗っているから主導権があるのかと言われれば全くそうじゃない。
長い割れた舌の片方が馨の舌をぐるぐる巻きにして甘く扱きあげて、もう片方が歯列をなぞり上顎のざらざらした部分を優しく淡いタッチで舐め上げる。普通の人間では到底出来ない動きで口の中の性感帯を開発と同時に刺激されるのがこんなに良いとは当然だが知らなかった。
溢れる涎が口の端からだらしなく垂れてしまうが顎まで落ちる前にポポは優しく少し冷たい指先で拭ってくれる。そんなキスを繰り返していると馨はあっという間に自分の身体を自分で支えていられなくなりポポの胸の上にぺしゃりと潰れてしまった。
「ごめん馨、苦しかった?」
「……」
――違う。気持ち良過ぎたんだ。
そう言いたいけれど言葉が出せずに力なく顔を振るとポポは正確に意思をくみ取ってくれたようで優しい動作で体勢を入れ替えた。
今度は馨がベッドに仰向けに寝て、ポポが馨の身体を跨ぐ。
絶対に体重を掛けないように配慮した巨体が静かに圧し掛かって来るのを馨はぼうっと見詰めているしか出来ない。
「触っても良い? 絶対に痛くしないから」
「……おう」
本音は「好きにしてくれ」だったが、馨の口から出せたのは短い言葉だけだった。
ポポは馨の身体に優しく舌と指先を這わせながら馨の反応をとても静かに観察している。絶対に傷付けないと言う意気込みが物凄く感じられる指先と舌はじれったいほどのソフトタッチで物足りなさから思わず腰が揺れてしまうがポポはそれに気付いていない。
少しずつ下降していく舌と指は馨の乳首にやっと到達した。
「この器官はなあに?」
不思議そうに問われて馨はぼんやりとポポの逞しい身体を見た。
――リザードマンって乳首無ぇんだな。
そんなことに今更気付いたが、取り敢えず質問に答えようと口を開く。
「乳首って言うんだ。――俺の世界だと女しか妊娠することは出来ない。で、女は妊娠出産すると乳首から母乳を出して子供に与えるんだ。その為の器官だよ」
「あ、それは聞いたことあるよ。でも馨は男の子なのに乳首があるの? 珍しいタイプのヒト族なの?」
尤もな質問に馨は本当か嘘か分からない飲み屋で自称医者の男が言っていた話を思い出した。だからポポにも本当か嘘か分からないけれど……と前置きしてから伝える。
「なんかな、母体の中で成長する時に男女の性別が決まるよりも先に乳首が作られる? らしいぞ」
「そうなんだ……ここは触ると痛いの?」
さっきほどから言葉の合間に長い舌にチロチロと乳輪の辺りを舐められ馨はちょっと妙な気持ちになっていた。
乳首でオナる趣味は無かったし、今までの性体験の中で弄ってやることはあっても弄られることはなかったのだが……なんとなく、ポポにされると自分は快感を得られるようになると言う確信がある。だから馨はにやりと笑って伝えた。
どうせこの長寿世界で長い年月を一緒に生きて行くパートナーになるんだ。
二人でしか出来ない秘め事は、余すことなく共有して経験したかった。
「触り方にもよるし時間も掛かる上に向き不向きもあるが、男でも気持ち良くなれる場所だ」
「――え?」
ポポは少し驚いたようだが、声は嬉しそうだった。
だから馨は会話をして少し愛撫が止んだことで少し動くようになった腕を動かして自分がかつて抱いた相手に施した愛撫の方法を実践しながら説明する。
「最初は何も感じないかくすぐったいだけだ。でも、繰り返していくと徐々に良くなれることが多い」
「うん。ポポ覚えたいから教えて」
じーっと瞳孔を大きくして見詰めて来るポポを見て、馨は自分の手を乳首に持って行った。
右手は自分の乳首に触れて、左手でポポの手の甲に触れる。
「指の腹を乳首の先端にこれくらいの力で当てて、優しく撫でるんだ」
「すっごく優しくするんだね。それからどうすれば良いの?」
「その指をくるくる回したりして刺激に変化を付ける。……そうすると、固くなるようになるんだ」
「……繊細なんだね。気を付ける」
見られながらの解説オナニーなんて羞恥でしか無いのに、馨は興奮していた。
今まで乳首なんて意識したことも無いのに自分で触れていた方は既に固くなって明らかに立ち上がっている。当然ペニスも完勃ちで先走りで濡れているがポポはまだそこには触れてくれないのだ。
「ほら、触ってみろ。コレが固くなってる状態だ」
そう言うとポポは繊細なガラス細工に触れる様な慎重さで馨の固くなった乳首に触れた。
「……ん」
「い、痛い?」
慌てた様に手を引いたポポに「違う」と素直に返す。もしかしたら先ほどポポが言っていた「フェロモン」の影響が残っているせいか、どこもかしこも気持ち良いのだ。
今まで放置されていた男の乳首がこんな短時間で性感を拾えるはずがない。筈が無いが……確かに気持ち良いのだからどうしようもなかった。
「ポポ……なんか、気持ちイイんだけどさっきのフェロモンが効いてたりするのか?」
「んー? ポポはじめてだからよくわかんないけど、馨からもすっごいエッチな匂いがするから効いてるのかも」
「そっか。じゃあ優しくしてくれれば好きに触って良いぞ」
馨の言葉にポポは驚いたように目を瞬かせたが、何故か真面目なきりっとした顔をして「分かった! 頑張る!」と男らしく元気に言い切った。
その結果舌と指先だけで馨は今まで生きて来て出したことの無い喘ぎ声を上げ身体をくねらせて快感から逃げようともがくことになるまで徹底的に可愛がられた。
大きな身体を駆使して長い手足とおまけに尻尾までを器用に使われて完全に抵抗を封じられると自分より圧倒的に強い雄に組み敷かれていると言う事実が妙な興奮すら連れて来て脳が完全に馬鹿になってしまう。
このまま全身このペースで開発されたら気が狂う! と判断した馨は叫んだ。
「ポポ、乳首もういい! 限界だからケツん中搔きまわしてくれ、頼むから!」
必死の訴えだったのに、ポポは何故かふんわりと嬉しそうに笑った。
その意味が分からずぽかんとした馨に向かってポポが言う。
「さっき馨にいっぱいお口でして貰ってとっても気持ち良くて嬉しかったから、ポポもいっぱいしたい!」
アナニーをする習慣は出来ていたが、まさか前立腺を直接舌で搾り上げるように嬲られて初クンニでメスイキ叩き込まれるなんて想像できる奴がいるか?
このままだとマジで腹上死だと思った馨が「ポポストップ!」と息も絶え絶えで言うまでポポの舌と指での愛撫は続いた。
人間では不可能なレベルで普段使わない舌の筋肉をえげつない程酷使したと思われるのに、ポポは至って普通の顔だった。――さすがにこれには興奮と今後の自分への心配が半々で脳を支配してしまう。
それでもどうにかすっかり弄られ過ぎてぽっかりと口を開けているアナルへの挿入を馨は強請った。
しかし絶対に忘れてはならない大事な願いを口にする。
「こっちは多分……今の俺には入らないから、最初はこっちを入れてくれねえか?」
「それは勿論だよ! でも、本当に入れて良いの? 馨壊れない?」
化け物級のチンコの先端から馨を狂わせる先走りを垂らすくらい興奮しているくせにまだそんなことを言うポポの口元に馨は思い切り噛みついて、自ら四つん這いの体勢を取りいやらしくすっかり解れたアナルを見せつける。羞恥心なんてこの段階まで進んだセックスにはいらない。
「何? 俺じゃ入れる気になんねぇの?」
くぱくぱと入り口を指で動かすとポポは一度大きく息を吸って、大きな身体で静かに圧し掛かって来た。
体重は掛けられていないけれど長い尾が馨の鎖骨辺りを横切るように支えて絶対に逃がさないと言う強い意志が伝わって来る。
「ゆっくりするね?」
「んっ……ぁ」
ポポのペニスの先端から出る先走りを塗り込まれると身体が一瞬でぼわっと燃える様に熱くなった気がした。あ、これやばいと思うより先に思考が霧散していく。
多分……多分だけど、ポポのやつフェロモンの調節? をミスったっぽい。
いくよ、と優しく耳元で囁かれ小さい方のペニスで間違いない筈なのにググッと最初見た時にエグイと素直に思ったカリを迎え入れる頃にはもう、馨は完全に馬鹿になっていた。
「お、おァっ――あ、あ゛あ゛ッ」
「かお、る。あんまり、なかを……ぎゅうってしないでっ」
――気持ち良い。
気持ち良い。死ぬほど気持ち良い。
メスイキが止まらない。
息が出来ない。射精もしない。ただ、馬鹿みたいな声を上げて身体をしならせて強すぎる快感から逃げようとするだけだ。――でも、それも許されない。
自分よりずうっと強い雄が馨のことを簡単に緩くだけど、それでも確実に拘束していてたった五センチ遠ざかる猶予すらくれない。
「あぐぅ、あ――入っ、――あ゛あ゛ああッ」
「ヒト族はイく時に精子を出さないの?」
全身を激しく痙攣させ、淫らにひくつきポポのペニスに媚びるように絡みつく馨のまんこはもうイきっぱなしだ。
それなのにどうしようもないメスイキを叩き込み続ける張本人は快感に顔を歪めながらも馨の反応を見て優しい抽出を繰り返すのみ。
それなのに馨はもう死んでしまいそうなほど気持ちが良い。
シリコン製の後付けですか? なんて冗談半分で思った突起が馨の前立腺を的確に抉り、内部を優しく甘く蹂躙しながら確実に性感帯を増やしていく。
このままでは本気で死ぬと思った馨は叫んだ。
「ポポ! 俺もう――良過ぎて無理だから、イってくれ。頼むから、中で出してくれ」
狂いそうな快楽と同じくらい馨を苛んでいたのは、先ほど口に貰えたあの熱くて溢れて零れてしまいそうなほどの大量の精液が欲しいと言う渇望だった。
「でも」
童貞ポポも限界が近そうなのに下手をするとこのまま抜いてしまいそうな気配を感じた馨はポポの長い尻尾に今出せる最大限の力で爪を立てて叫んだ。
「早く俺に種付けしてお前の嫁にしろって言ってんだよ!」
「――グッ」
ギリッと音が鳴るほどポポが恐ろしい力で奥歯を噛み締めたのとほぼ同時に馨の腹の中に人間では到底有り得ない量の熱い精液が注がれた。
馨はあまりの快感と多幸感に目を見開き、声すら上げる余裕も無く口から涎を垂れ流してまた射精を伴わないメスイキを教え込まれる。
既に自力でバックの体勢を保つことは出来ずポポの尾と腕力に支えられなんとか四つん這いもどきの姿勢を維持していたのだが、ポポはあっさりと馨の身体の向きを入れ替えてぎしっとベッドを軋ませて顔を近付けて来た。
「馨、大丈夫? 苦しかった? ポポちゃんと優しく出来てた?」
荒い息の中馨は微かに頷いてポポのペニスを見た。全く萎える兆しの無い凶悪な物は今でも雫を垂らし、太い血管をビキビキと走らせて臨戦態勢のままだ。
そんな状態でも相手を気遣える雄が世の中にどれだけいるだろうか? 自分も一応男だからポポの今の気持ちがどんな感じなのかは想像出来る。
そこからポポが自分に向ける愛情の深さと彼と言う人間の優しさに感動していると自分の中に放たれた大量の精液がこぽこぽと流れ出ているのが分かった。そしてその精液が溢れ出る感覚を自分は嬉しいと強く感じていることも、分かった。
――ああ、俺もうポポの『メス』になったんだな。
自分の状況をぼんやりとした頭ながらも強く理解して、馨は自分のペニスはそう遠くない未来に排泄以外で使うことは無くなるのだろうなと思った。
「大丈夫だ。――俺体力無くてごめんな。ちょっと休ませてもらえればお前のソレ、抜いてやるから」
ケツがしんどいなら手でも口でも太ももでも何でも使えば良いだけだ。愛しい相手に一方的に我慢をさせるのは馨のプライドが許さない。
強い心で言った馨を見てポポは幸せそうに笑った。
「馨は寝てて良いよ! ポポが全部してあげるから!」
――却下だ馬鹿。
それが一番しんどいんだわ。お前は俺を快楽堕ちさせてぇのか。
上記の言葉を最高に優しく言い換えてくれる優秀な人材を俺は今心の底から求めている。
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