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06.「やっぱりポポのお嫁さんにはなってくれないの?」とぽろぽろ泣いた。
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どうしたら良いか分からず無意識に硬直した馨の異変にポポはすぐに気付いた。
持っていたお皿をシンクに優しく置いてソファに座る馨のすぐ目の前に移動して床に膝を着いてしゃがみ込む。こうすることでようやく二人の視線の高さは同じくらいになるのだ。
「馨、どうしたの? とってもびっくりした顔をしているよ」
「あ……ああ、何か想像してなかったことが書いてて唖然としたんだ、ごめん」
まさかポポとこんなに家族ぐるみで仲良く生活している自分にこんな手紙が来るとは思わなかった。
そこに驚いただけで、魔力相性第二位の人とやらには申し訳ないが会うつもりは無い。自分はここにずっと居たいのだ。
気づかわし気に馨の瞳を覗き込んでくるポポを安心させたい一心で送られて来た手紙を見せる。
そしてポポが読み終わったであろうタイミングで「こんなのいきなり来たら驚くよな。でも俺はここに居るから」そう言おうと思っていたのに……目の前のポポは手紙を読みながら声も無くぽろぽろと朝露のように澄んだ涙をいくつも零した。
「わ?! ど、どうしたポポすげえ泣いてんじゃん!」
驚きのあまり大きな声を上げた馨を見て、ポポは涙を拭うことも無く静かに言う。
「馨……お嫁に行っちゃうの? やっぱりポポのお嫁さんにはなってくれないの?」
「――え?」
今なんて言った? 『嫁』?
いつもならちゃんと脳内で止まるはずの疑問はするりと言葉になった。
「いや、お前……俺のことそんな目で見て無かっただろ、どう考えても!」
「見てるよ! ずーっと、ずーっと最初から大好きだよ! でも、でもヒト族はポポたちみたいなリザードマンのことが嫌いな人が圧倒的に多いんだ。身体の造り自体が違い過ぎるから仕方がないって。昔からそれは有名なんだ!」
「……そうなのか?」
そうなのか? と言いはしたが、馨の脳内にポポを最初に見た時のあの強烈な衝撃を伴う第一印象が蘇った。
見上げる程の大きな身体は全身固そうな鱗でびっしりと覆われていて、目は感情の読み取りにくい独特の温度感を持つ縦に長い瞳孔。そして太く長い尾はそれ自体が強力な武器でもある。
筋肉質な逞しい長い腕の先にある大きな手には剃刀と同じ用途で使えるくらい鋭い爪が生えていて、握力は鉄の塊にも容易に手形を残せるくらい強い。
すっかり見慣れてなんとも思わなくなったが前後に長い頭部とカパッと開く大きな口から覗く長い舌とこれまた鋭い牙のような歯に圧倒されたのは、偽りのない事実だった。
そして考えてみれば日本でも爬虫類の好みは極端だったと思う。
好きな人は大好きだし、苦手な人は悲鳴を上げて逃げ惑うくらい苦手……そんな印象は確かにあった。
そんな考えが脳内を占領してそれ以降言葉を出せない馨の瞳をしっかりと見つめてポポはいつもと同じ穏やかな口調で続ける。
「ポポは我慢出来るよ。馨が嫌がることは一生絶対死ぬまでしないって、約束出来るよ。こうやって仲良く一緒に暮らせるならポポは馨に一生指一本触れなくても十分幸せだよ。――だって、大好きだもん」
にゅうっと動いた瞳孔を見て、馨は胸がじんとした。
馨は元々バイだった。日本に居た頃はタチだったけど男性とも女性とも付き合ったこともセックスしたこともある。だからこちらの世界に来て最初に書いたアンケートで『男性女性どちらでも可』と抵抗無く書けたのだ。
それに結構色々な分野を嗜んだオタク気質でもあったからリザードマン系の奴らが所持している『ブツ』が特殊な作りをしていることも知っている。
ポポはピュアで性欲の類を感じさせることは一度も無かったから猥談の類をしたことは無かったけれど、勝手に一人で抜く時にポポの恐らく普段は体内に収まっているのであろうチンコは『十手タイプ』なのか『さすまたタイプ』なのかとか妄想して正直おかずにしたことだってある。自分の脳内での話ではあるけれど、ここまで言ったならもっとぶっちゃけると『棘』や『突起物』はどんな感じなのかなとかまで考えて後ろを弄ってみたこともあった……と言うか、気付いた時にはもう自慰の時に後ろを弄るのは普通になっていた。
だから自分が嫌なら一生指一本も触れない、なんて言葉は――健全な肉体と性欲を持つ馨としてはちょっと受け入れ難い。それがポポなりの優しさだったとしても、だ。
それに今までは軽い妄想の段階で止まっていたけれど、神殿からの手紙を見て『別の相手』を宛がわれる可能性を示唆されただけで脳は即座に『拒否』の決断を下したのだ。とてもアッサリと。
それって……つまり、そういう事だろう?
「ポポ。キスして良いか?」
「――え?!」
驚いて目を見開いたポポの頬を優しく包んで馨はキスをしてみた。
してみたけれど唇らしい唇は無いからほんのり冷たい口元に自分の唇が触れただけ、と言ういまいち情緒の薄いキスである。
でもポポはそんなはずないのに頬をうっすらと赤らめているような表情をして固まった。……可愛いな。
「嫌じゃないか?」
「う、うん。ポポ嬉しい」
馨の問いにこくりと頷いたポポを見て馨は腹を括った。
――よし、取り敢えずポポの反応を見つつ少しずつ試してみるか。
「やっぱ身体の造りの違いはどうにもなんねえから、俺らのキスは舌を絡ませることにしねぇ?」
「えっ?!」
「――ほら、舌出せって」
また馨が頬を包むとポポはおずおずと天然物の長いスプリットタンを控えめに出して来る。
どう見ても人間が外科的処置で手に入れた物とは掛け離れている本物のスプリットタンだ。それを間近で見ても馨は自分でも驚くくらい一切嫌悪感を抱かなかった。
むしろ恥じらってちょっと震えている様が可愛いとすら思ってしまう。
先端が割れた長い舌の分岐点の根元を舐め上げるとポポの身体がびくりと大きく震えた。
「嫌か? 怖いか?」
「ち、違うよ。嬉しいよ。ただ気持ち良くてびっくりしたの」
少し顔を離して問うとポポは真面目に言い切った。その顔を見て馨はまた思わず笑ってしまう。
――何でコイツこの見た目でもこんなに可愛いんだ?
本当は二人の間で上手に出来るキスの方法を探すだけのつもりだったのにポポが可愛すぎてもっと先に進みたくなる。
どうやら深く考えていなかっただけで馨の気持ちはとっくに固まっていたらしい。
「ポポ、俺の国では『嫁』になる前にセックスするのが普通だ」
「――えっ?! か、馨そんな言葉大きな声で言っちゃだめだよ」
心底驚いたように何故か二人きりの家なのに周囲を見渡したポポを見て馨はついに声を上げて笑ってソファから立ち上がった。
そんな馨をポポは床に跪いたままぽかんと見上げている。
二人の体格差を考えるといつもとは真逆の位置関係がなんだか面白い。
「俺はお前が好きだし、結婚するならお前が良いよ。他の奴と見合いなんて死んでも御免だ」
「う、うん!」
「だからさっさと結婚しようぜ? で、その為にはセックスするのが必須だ。――どうする? 俺はこれからお前のベッドに行きてぇけど、やめとくか?」
じいっと見詰めて問うとポポは巨体からは想像も出来ない位の素早さですっと立ち上がった。
「本当に――抱いて良いの?」
高い位置にある独特の瞳孔がにゅうっと大きくなる。
その変化といつものポポから出て来るとは思えなかった露骨な言葉に馨はちょっとときめいた。
――お前も雄みてぇな顔出来るんだな。
持っていたお皿をシンクに優しく置いてソファに座る馨のすぐ目の前に移動して床に膝を着いてしゃがみ込む。こうすることでようやく二人の視線の高さは同じくらいになるのだ。
「馨、どうしたの? とってもびっくりした顔をしているよ」
「あ……ああ、何か想像してなかったことが書いてて唖然としたんだ、ごめん」
まさかポポとこんなに家族ぐるみで仲良く生活している自分にこんな手紙が来るとは思わなかった。
そこに驚いただけで、魔力相性第二位の人とやらには申し訳ないが会うつもりは無い。自分はここにずっと居たいのだ。
気づかわし気に馨の瞳を覗き込んでくるポポを安心させたい一心で送られて来た手紙を見せる。
そしてポポが読み終わったであろうタイミングで「こんなのいきなり来たら驚くよな。でも俺はここに居るから」そう言おうと思っていたのに……目の前のポポは手紙を読みながら声も無くぽろぽろと朝露のように澄んだ涙をいくつも零した。
「わ?! ど、どうしたポポすげえ泣いてんじゃん!」
驚きのあまり大きな声を上げた馨を見て、ポポは涙を拭うことも無く静かに言う。
「馨……お嫁に行っちゃうの? やっぱりポポのお嫁さんにはなってくれないの?」
「――え?」
今なんて言った? 『嫁』?
いつもならちゃんと脳内で止まるはずの疑問はするりと言葉になった。
「いや、お前……俺のことそんな目で見て無かっただろ、どう考えても!」
「見てるよ! ずーっと、ずーっと最初から大好きだよ! でも、でもヒト族はポポたちみたいなリザードマンのことが嫌いな人が圧倒的に多いんだ。身体の造り自体が違い過ぎるから仕方がないって。昔からそれは有名なんだ!」
「……そうなのか?」
そうなのか? と言いはしたが、馨の脳内にポポを最初に見た時のあの強烈な衝撃を伴う第一印象が蘇った。
見上げる程の大きな身体は全身固そうな鱗でびっしりと覆われていて、目は感情の読み取りにくい独特の温度感を持つ縦に長い瞳孔。そして太く長い尾はそれ自体が強力な武器でもある。
筋肉質な逞しい長い腕の先にある大きな手には剃刀と同じ用途で使えるくらい鋭い爪が生えていて、握力は鉄の塊にも容易に手形を残せるくらい強い。
すっかり見慣れてなんとも思わなくなったが前後に長い頭部とカパッと開く大きな口から覗く長い舌とこれまた鋭い牙のような歯に圧倒されたのは、偽りのない事実だった。
そして考えてみれば日本でも爬虫類の好みは極端だったと思う。
好きな人は大好きだし、苦手な人は悲鳴を上げて逃げ惑うくらい苦手……そんな印象は確かにあった。
そんな考えが脳内を占領してそれ以降言葉を出せない馨の瞳をしっかりと見つめてポポはいつもと同じ穏やかな口調で続ける。
「ポポは我慢出来るよ。馨が嫌がることは一生絶対死ぬまでしないって、約束出来るよ。こうやって仲良く一緒に暮らせるならポポは馨に一生指一本触れなくても十分幸せだよ。――だって、大好きだもん」
にゅうっと動いた瞳孔を見て、馨は胸がじんとした。
馨は元々バイだった。日本に居た頃はタチだったけど男性とも女性とも付き合ったこともセックスしたこともある。だからこちらの世界に来て最初に書いたアンケートで『男性女性どちらでも可』と抵抗無く書けたのだ。
それに結構色々な分野を嗜んだオタク気質でもあったからリザードマン系の奴らが所持している『ブツ』が特殊な作りをしていることも知っている。
ポポはピュアで性欲の類を感じさせることは一度も無かったから猥談の類をしたことは無かったけれど、勝手に一人で抜く時にポポの恐らく普段は体内に収まっているのであろうチンコは『十手タイプ』なのか『さすまたタイプ』なのかとか妄想して正直おかずにしたことだってある。自分の脳内での話ではあるけれど、ここまで言ったならもっとぶっちゃけると『棘』や『突起物』はどんな感じなのかなとかまで考えて後ろを弄ってみたこともあった……と言うか、気付いた時にはもう自慰の時に後ろを弄るのは普通になっていた。
だから自分が嫌なら一生指一本も触れない、なんて言葉は――健全な肉体と性欲を持つ馨としてはちょっと受け入れ難い。それがポポなりの優しさだったとしても、だ。
それに今までは軽い妄想の段階で止まっていたけれど、神殿からの手紙を見て『別の相手』を宛がわれる可能性を示唆されただけで脳は即座に『拒否』の決断を下したのだ。とてもアッサリと。
それって……つまり、そういう事だろう?
「ポポ。キスして良いか?」
「――え?!」
驚いて目を見開いたポポの頬を優しく包んで馨はキスをしてみた。
してみたけれど唇らしい唇は無いからほんのり冷たい口元に自分の唇が触れただけ、と言ういまいち情緒の薄いキスである。
でもポポはそんなはずないのに頬をうっすらと赤らめているような表情をして固まった。……可愛いな。
「嫌じゃないか?」
「う、うん。ポポ嬉しい」
馨の問いにこくりと頷いたポポを見て馨は腹を括った。
――よし、取り敢えずポポの反応を見つつ少しずつ試してみるか。
「やっぱ身体の造りの違いはどうにもなんねえから、俺らのキスは舌を絡ませることにしねぇ?」
「えっ?!」
「――ほら、舌出せって」
また馨が頬を包むとポポはおずおずと天然物の長いスプリットタンを控えめに出して来る。
どう見ても人間が外科的処置で手に入れた物とは掛け離れている本物のスプリットタンだ。それを間近で見ても馨は自分でも驚くくらい一切嫌悪感を抱かなかった。
むしろ恥じらってちょっと震えている様が可愛いとすら思ってしまう。
先端が割れた長い舌の分岐点の根元を舐め上げるとポポの身体がびくりと大きく震えた。
「嫌か? 怖いか?」
「ち、違うよ。嬉しいよ。ただ気持ち良くてびっくりしたの」
少し顔を離して問うとポポは真面目に言い切った。その顔を見て馨はまた思わず笑ってしまう。
――何でコイツこの見た目でもこんなに可愛いんだ?
本当は二人の間で上手に出来るキスの方法を探すだけのつもりだったのにポポが可愛すぎてもっと先に進みたくなる。
どうやら深く考えていなかっただけで馨の気持ちはとっくに固まっていたらしい。
「ポポ、俺の国では『嫁』になる前にセックスするのが普通だ」
「――えっ?! か、馨そんな言葉大きな声で言っちゃだめだよ」
心底驚いたように何故か二人きりの家なのに周囲を見渡したポポを見て馨はついに声を上げて笑ってソファから立ち上がった。
そんな馨をポポは床に跪いたままぽかんと見上げている。
二人の体格差を考えるといつもとは真逆の位置関係がなんだか面白い。
「俺はお前が好きだし、結婚するならお前が良いよ。他の奴と見合いなんて死んでも御免だ」
「う、うん!」
「だからさっさと結婚しようぜ? で、その為にはセックスするのが必須だ。――どうする? 俺はこれからお前のベッドに行きてぇけど、やめとくか?」
じいっと見詰めて問うとポポは巨体からは想像も出来ない位の素早さですっと立ち上がった。
「本当に――抱いて良いの?」
高い位置にある独特の瞳孔がにゅうっと大きくなる。
その変化といつものポポから出て来るとは思えなかった露骨な言葉に馨はちょっとときめいた。
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