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工業簿記編
chapter06 「販売費および一般管理費」って何!?
しおりを挟む通信制限の話から通信費が「間接経費」になるという話で盛り上がっていた放課後の部活前。
私は、煉先輩と話を続けていた…
「???とりあえず、通信制限かかっちゃう月末は、先輩に毎日学校に来てもらえばいいか!!」
「いや…そういう問題じゃない気がするんだが…」
「そう言えば、さっき出てきた「販売費および一般管理費」って、「製造原価以外の費用」って考えちゃっていいのかな…」
「いや!そう考えてちゃダメなんだ!!」
「「販売費および一般管理費」以外にも「営業外○○」とか「特別○○」に該当する費用があるからですよね!!」
「お姉!!」
「真琴!その通りだ!!」
「煉先輩、お久しぶりです!!」
「「営業外」とか「特別」なんて言葉が口から出てくるということは…」
「はいっ。2月の簿記検定で2級に合格して、今は1級会計と1級工簿の勉強をしてます!」
「なるほどな!美琴から「お姉に負けないよう私も頑張るんだ」って聞いてはいたけど…」
「先輩が守り抜いた部活の伝統を守るのも大事ですけど、在学中にたくさんの資格をとって、就職したいと思っているもので…」
「そうなのか…」
「ちょっとお姉!先輩とは私がお話しているの!!」
「いいでしょ!あなたはいつでも先輩とたーくさんお話しているんだから!!」
「まぁまぁ2人とも…」
「…それで、話を元に戻しますけど、「販売費および一般管理費」に該当する費用って、どんなものがあるんですか?」
「「給料」「広告宣伝費」「発送費」「水道光熱費」「旅費交通費」「減価償却費」「租税公課」「保険料」「貸倒引当金繰入」「棚卸減耗費」「雑費」といったところかな…」
「「減価償却費」は、本社が所有している固定資産の部分だって、さっき聞きましたけど…「棚卸減耗費」「水道光熱費」「旅費交通費」がまた出てきてますけど、これは一体…」
「ここで言う「棚卸減耗費」は、「製品」の棚卸に伴う減耗費のことですよね!!」
「ご名答!!」
「「材料」の棚卸に伴う減耗費は「間接経費」に集計させる」
「一方、「製品」の棚卸に伴う減耗費で、製品の「売上原価」に計上させない場合に「販売費および一般管理費」に該当する費用として計上することがある」
「んで、工場以外の、本社とかでかかった「水道光熱費」と「旅費交通費」が「販売費および一般管理費」になるんですよね!!」
「その通り!!」
「なるほど!ここで言う「水道光熱費」や「旅費交通費」は、工場以外でかかった費用のことを指しているから、「販売費および一般管理費」として計上するんですね!」
「そう言えば…借りたお金を返す時に元金と一緒に返済する「支払利息」とか、受取手形を支払期日前に銀行に買い取ってもらった時に発生する「手形売却損」、固定資産の売却で損をした時に計上する「固定資産売却損」とかは?
なんとなく「一般管理費」に該当するような気がするんですけど…」
「「支払利息」や「手形売却損」は、企業が営業活動のための資金を調達するために支払う費用のことで、これらは「営業外費用」として計上することになっているんだ」
「一方、「固定資産売却損」は、企業の通常の営業活動とは直接関わりのない、特別な要因で発生した臨時的な損失と考えられるから、「特別損失」の費用として計上することになっているんだ」
「「固定資産」を売買することを生業とするなら、それはもはや「製造業」ではないだろ!?」
「「販売費および一般管理費」は別名「営業費」とも言うのよ。だから、営業活動に関係ない費用は「営業外費用」になって、その中でもたま~にしか発生しないような費用を「特別損失」に計上するって訳よ!」
「そういうことだ」
「って言うか…美琴は俺からよりも、真琴から簿記を教えてもらった方がいいんじゃないか!?」
「私も、そうしようと思ったこともあるんですけど…」
「お姉は、分からないとすぐに怒るから、教わりたくないです…」
「そんなことないじゃない!美琴が私の言うとおりにしないから…」
「だって言う通りにしたのに…」
「(…こうなるなら、俺がやっぱり教えた方がいいんだな、きっと…)」
…
chapter7 に続く
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