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秘書技能編
capture05 資質-秘書の条件-求められる能力
しおりを挟むある日の部活にて…
「さて、それじゃいつも通り部活を始めるぞ!」
「部長!今日は45分授業だったので、いつもより30分位部活が早く始められていますが…」
「そうだな…部活の運営は若林先生から俺に任されているから…早く始められた分練習を増やそう!」
「確か、昨日は練習問題385までやったよな…鳳城!今日は386から始めてくれ!」
「わかったわ」
「来月の15日には、いよいよ全国大会だ。部員全員、出場者になるつもりで、勇往邁進頑張って練習するぞ!!」
「分かりました!!」
「よし、それじゃ早速練習を始めよう!マネージャーは準備に取り掛かってくれ!」
”スタスタスタスタ…”
「いつ聞いてもそうなんだけど、煉先輩の采配って見事だよねぇ~」
「そうね。まるで秘書に求められる能力を体現しているみたいだわ!」
「ええ。秘書に求められる能力に『判断力・記憶力・表現力・行動力』があるのだけど、それら全てがついさっきの私たちへの指示に現れていたもの」
「…というと?」
「30分早く始められたから練習を多くするって判断。昨日の最後の練習問題の番号を覚えていたこと。私たちを鼓舞するための表現。そしてすぐに練習を始めようと席に戻る…4つの能力を全て兼ね備えていた采配だと思わない?」
***
真琴さんが述べていたように、秘書に求められる能力に『判断力・記憶力・表現力・行動力』があります。
仕事上の判断は通常上司にしてもらいますが、日常業務などは秘書が自分で判断し実行することになります。
日常業務を行うに当たり注意すべき点として…
・どの仕事を優先すべきか判断する
・仕事の能率を考え、改善していく
・突発事案に冷静に対処する
・状況に応じて手順や方法を変える
等が挙げられます。
また、秘書がビジネスの場で求められる記憶力として『来客の顔と名前等、上司に関わる関係者のデータの把握すること』がありますが、これを実行するためには『記憶力に全てを頼らず必ずメモを取る』ことが重要です。
人の記憶ほど、あてにならないものはないと言われます。『記憶より記録』をモットーに、業務遂行を心がけることが大切です。
さらに、用件を正確に分かりやすく伝えるためには、適切な『表現力』が欠かせませんが、その留意点として…
・『誰が』『いつまでに』『どういうことを』等の要点を押さえる
・ビジネスの場で必要な表現(季節の挨拶や敬語等)をマスターする
・電話での氏名、数字、場所等の表現を工夫する(詳細はビジネス電話編参照)
・美しく読みやすい字で書く
・感じの良い言葉遣いを心掛ける
等が挙げられます。
『行動力』は、日常業務はもちろんのこと、突発事案にも素早く適切に対処するために必要となります。その留意点には…
・指示された仕事は、期限が先でも後回しにせず、素早く処理する
・不意の指示で慌てることのないよう、日頃から各種案件を想定しておく
等が挙げられます。
***
「確かに…でも、先輩って私たちよりも1~2年先輩なんだから、私たちよりも知識や経験が豊富だから、あんな采配ができるんじゃないかなぁ…」
「煉先輩は、他の3年生の先輩よりも人一倍努力をしている人だけど、確かに美琴の言うように、私たちよりも知識や経験が豊富だから、今の私たちにはできないような采配ができるのかも知れないわね…」
***
真琴さんが言うように、知識や経験は、その人の能力を高めます。即ち、能力は経験や知識、教養を積み重ねることによって高めることができるということです。
能力を高めるための工夫の一例として…
・新聞やニュース等は一通り目を通す
・趣味を広げて、教養を高める
・コンピュータのビジネス関連ソフト等を積極的に学ぶ
等を挙げることができます。
一見、仕事に関係のないように思えることでも、その根底は案外つながっていたりするものです。
親が子どもに対して『好き嫌いせず食べなさい』と躾をするように、私たちも『何でも仕事の糧になる』という信念を持って、さまざまなことにチャレンジしたいものです。
***
「さて!私たちも煉先輩に負けないように頑張らないとね!」
「まぁ、その前に私はお姉の実力をササッと抜いちゃう予定だけどね!」
「私だって、目標は煉先輩を超えることだから、美琴には負けないわよ!!」
capture06 に続く
~検定問題にチャレンジ!~
秘書A子の上司が昼食から戻ってきたが、にわか雨に遭って上着がひどくぬれている。このような場合の上司への対応について、次の中から『不適当』と思われるものを一つ選びなさい。
(第107回 秘書技能検定 3級問題より)
「1.『大変でございましたね』と言ってタオルの用意をして、自席で様子を見る」
「2.すぐにタオルを持って行き『お拭きいたします』と言ってぬれたところを拭く」
「3.すぐにタオルを持って行き『大変でございましたね。どうぞ』と言って差し出す」
「4.すぐにタオルを持って行き『お拭きしますがよろしいでしょうか』と尋ねてから拭く」
「5.『大変でございましたね』と言って『よろしければ上着をお預かりしてお拭きしましょうか』と尋ねる」
『不適当』な選択肢は…
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「1.『大変でございましたね』と言ってタオルの用意をして、自席で様子を見る」
~解説~
「にわか雨に遭って上司の上着がひどくぬれているのです。このような場合はすぐに拭くか、タオルを差し出すなどが自然に対応であり、それを行動に移すことが秘書には求められます。タオルの用意をしていても自席で様子を見るのでは、秘書の気の利いた対応とは言えず、不適当ということになります」
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