俺の高校生活に平和な日常を

慶名 安

文字の大きさ
上 下
34 / 445
第2章「なんか色々とヤバい気がするんだが…」

第7話「和丸五番勝負! ③ ~ぷ◯ぷ◯編~」

しおりを挟む
 第2戦はパズルゲームに決まった。俺はリズムゲームでいきたかったがジャンケンに負けでしまった。パズルゲームは丸岡の得意分野だ。

 今回やるパズルゲームは『ぷ◯ぷ◯』という超人気パズルゲームをする事になった。このゲームは家庭用ゲームとしても幅広くシリーズが出ている。

 縦12マス×横6マス格子(こうし)で形成されており格子の1マスにつき1個のブロック(ぷ◯)が2つ1組になって落ちてくる。ぷ◯には赤や青等5種類の色が存在しており1組のぷ◯にはそれぞれ違う色で落ちてくることが多くそれを下に置いて同じ色のぷ◯を4つ以上繋げる事で消すことができる。

 だがこのゲームの醍醐味(だいごみ)は上手いことぷ◯を積み上げて下のぷ◯から消していくと落ちていきまた同じ色のぷ◯が4つ以上揃うと消えていきそれを連続していくと連鎖が起き高スコアも出せる上相手にお邪魔ぷ◯というぷ◯が出現してくる。

 お邪魔ぷ◯とは透明なぷ◯でお邪魔ぷ◯同士で消す事は出来ない。他の色のぷ◯で消さなければいけない。そのお邪魔ぷ◯は連鎖によって降ってくる量が変わってくる。

 そうやって相手の邪魔をしながらいかに連鎖でぷ◯を消していくのかを考えながらやらなければいけない(ウ◯キぺ◯ィア参照)。

 丸岡はこういうゲームが大好きだ! 逆に俺はそういうことを考えるのが苦手である。だが家では梓とテレビゲーム版のぷ◯ぷ◯でよく遊んでいた。だから多少なりとも腕は上がっているとは思うのだが。

 「悪いな和彦、この勝負はオレが貰っちゃうぜ!」

 余裕の笑みを浮かべる丸岡。確かにこの勝負は部が悪すぎる。しかし丸岡の態度が癪(しゃく)にさわった。

 「俺の特訓の成果見せてやるー!」

 俺は梓とプレイしていた時の事を思い出した。実は梓もぷ◯ぷ◯が得意でよくコテンパンにやられていた。だが俺は勝つ為に梓の画面をよく見ている。梓は最初左端にぷ◯を寄せ同じ色のぷ◯は3つまでは繋げて置く。それを3つ、4つ程作って置きある程度積み上がってきたら1番下のぷ◯を消していく。そうすると自動的に落ちてきたぷ◯が連鎖で消えてゆきお邪魔ぷ◯を大量に相手に送りつけていた。

 そのパターンで俺はいつもやられていた。だからそれさえ出来れば勝機は僅(わず)かながらある筈だ!

 100円を入れスタートボタンを押すと操作説明の画面が映り込んだ。丸岡はすぐ飛ばしキャラクターセレクト画面に移(うつ)ったが俺は操作説明の画面を見ながら俺の十八番(おはこ)である妄想が始まった。見える! 見えるぞ! 俺の勝機が!!

 「オイ、早くしろよ! どうせ俺が勝つんだから!」

 「ふっ、俺のイメトレは完璧だ! この勝負を選んだ事を後悔させてやるぜ!」

 操作説明の画面が終わりキャラクターセレクトの画面が移った。俺はこの作品の主人公の女の子を選んだ。対して丸岡は男の子のキャラを選んでいた。

 「よし! いっくぜー!!」

 ---それから僅か2、3分の事であった。

 「イェーイ、俺の勝ちー!」

 俺は手も足も出せず丸岡の圧勝だった。

 第2戦 和彦×ー丸岡◯ (1勝1敗)
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~

kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。

Bグループの少年

櫻井春輝
青春
 クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?

俺は普通の高校生なので、

雨ノ千雨
ファンタジー
普通の高校生として生きていく。その為の手段は問わない。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

処理中です...