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第1章「これってラブコメ展開ですか?」
第5話「最悪な高校デビュー」
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結局、学校には遅刻してしまった。先生にはこっぴどく怒られてしまい入学式にはコッソリ参加したものの周りにはクスクス笑われてしまう始末。最悪なスタートダッシュを切ってしまった。もう既に帰りたい気分だ。
なんとか入学式も終わり各自の教室に向かう途中、背後から丸岡に声をかけられた。
「オマエ、初日から有名人になるとか、すげぇ高校デビューじゃん!!」
こいつは完全にからかいいきてやがる。とんだ高校デビューだよ。もう死にたくなってきた(泣)
そもそもあの事件? がなければ間に合うはずだった。そう、彼女とぶつかなければ…そう、彼女と出会わなければ…ふと彼女の顔が浮かんだ。黒髪長髪で童顔で中学生、ひょっとすると小学生に間違われていそうな彼女の顔が。
あんな出会いかたをしなければ凄いいい思い出になりそうだったのに。そんなことを思いながら自分たちの教室に向かって行く。
---入学式が終わって30分後、教室でHRが始まった。最初は先生の軽い挨拶が始まった。どうやら俺達の担任は女性の様だ。名前は白石しらいし 優香ゆうか。歳は24とかなり若い先生だ。因みに独身で彼氏もいたこと無いらしい。容姿はグンパツにいいしメガネ属性ときているもので男子たちはもう先生に釘付けである。俺もその1人だけど。
先生の挨拶が終わり、今度は生徒の自己紹介が始まった。1人1人教壇にたち自己紹介が始まり、とうとう俺の番が来てしまった。予想どおり、俺が教壇にたつとひそひそと声が聞こえる。特に女子の声が。
あまり気にしない様にしながら話を始めようとしたとき、ふと目に入った光景に立ちつくしてしまった。
今俺の視界には、彼女の姿が見えていた。俺の席の斜め後ろに座っていた。全く今の今まで気がつかなかった。あまりの衝撃にただただ彼女を見つめていた。その彼女は頬を突きながらこちらを見ている。そりゃあそうか、今俺が自己紹介してるところだ。みんなの視線は俺に向けられている。目が合うのは当然のことだ。それに別に彼女が俺に対して、
「---君、-とう君!」
ふと誰かに呼ばれてる気がして我に返る。
「佐藤君! 大丈夫?」
白石先生の顔が俺の視界に急に入ってきた。
「!!」
あまりに近くて思わず黒板に後頭部をぶつけてしまうくらい後ずさりしてしまった。
「痛っ!!」
かなりの勢いでぶつけたので結構な痛みがはしってきた。
「だ、大丈夫?」
白石先生はただただ慌てふためいていた。周りは笑いと殺気で満ちていた。おそらくこの殺気は男子からだろう。
俺は頭を擦りながらまた彼女のほうに目を向けた。しかし彼女はもうこちらには目を逸らしているどころか目をつむってしまった。
こうして見事に2回目の高校デビューを果たしたのだった。もう本当に死にたい。
なんとか入学式も終わり各自の教室に向かう途中、背後から丸岡に声をかけられた。
「オマエ、初日から有名人になるとか、すげぇ高校デビューじゃん!!」
こいつは完全にからかいいきてやがる。とんだ高校デビューだよ。もう死にたくなってきた(泣)
そもそもあの事件? がなければ間に合うはずだった。そう、彼女とぶつかなければ…そう、彼女と出会わなければ…ふと彼女の顔が浮かんだ。黒髪長髪で童顔で中学生、ひょっとすると小学生に間違われていそうな彼女の顔が。
あんな出会いかたをしなければ凄いいい思い出になりそうだったのに。そんなことを思いながら自分たちの教室に向かって行く。
---入学式が終わって30分後、教室でHRが始まった。最初は先生の軽い挨拶が始まった。どうやら俺達の担任は女性の様だ。名前は白石しらいし 優香ゆうか。歳は24とかなり若い先生だ。因みに独身で彼氏もいたこと無いらしい。容姿はグンパツにいいしメガネ属性ときているもので男子たちはもう先生に釘付けである。俺もその1人だけど。
先生の挨拶が終わり、今度は生徒の自己紹介が始まった。1人1人教壇にたち自己紹介が始まり、とうとう俺の番が来てしまった。予想どおり、俺が教壇にたつとひそひそと声が聞こえる。特に女子の声が。
あまり気にしない様にしながら話を始めようとしたとき、ふと目に入った光景に立ちつくしてしまった。
今俺の視界には、彼女の姿が見えていた。俺の席の斜め後ろに座っていた。全く今の今まで気がつかなかった。あまりの衝撃にただただ彼女を見つめていた。その彼女は頬を突きながらこちらを見ている。そりゃあそうか、今俺が自己紹介してるところだ。みんなの視線は俺に向けられている。目が合うのは当然のことだ。それに別に彼女が俺に対して、
「---君、-とう君!」
ふと誰かに呼ばれてる気がして我に返る。
「佐藤君! 大丈夫?」
白石先生の顔が俺の視界に急に入ってきた。
「!!」
あまりに近くて思わず黒板に後頭部をぶつけてしまうくらい後ずさりしてしまった。
「痛っ!!」
かなりの勢いでぶつけたので結構な痛みがはしってきた。
「だ、大丈夫?」
白石先生はただただ慌てふためいていた。周りは笑いと殺気で満ちていた。おそらくこの殺気は男子からだろう。
俺は頭を擦りながらまた彼女のほうに目を向けた。しかし彼女はもうこちらには目を逸らしているどころか目をつむってしまった。
こうして見事に2回目の高校デビューを果たしたのだった。もう本当に死にたい。
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