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第11章「異世界編、始まる」
第12話「ヴラド・アルディーン」
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---「マルクス・ウォーケット! 無事…ではありませんが、ただいま帰還致しました!」
「うむ。その顔を見れば大体察しはつく」
中に入ると、広めの空間の真ん中あたりにだれかが座っているのが見えた。その周辺には部屋を囲うように武装した人達が立っていた。
そして、マルクスさんはその人達に向かって敬礼しながらシルヴィアさんのように大声で喋り始めた。まあ無事でないのは顔を見てわかると思うが。
「うむ。それで、今回の転移者というのはそちらの方達かね?」
「はい!」
その人はマルクスさんに問いかけると、マルクスさんは敬礼したまままじめな表情で返事を返した。さっきまでのマルクスさんとは別人のようだ。なんというか、仕事をしている人の顔をしていると言った方が伝わりやすいだろうか?
そんなことより、シルヴィアさんやマルクスさんの様子を見た限り、かなり偉い人であることは一目瞭然だ。じゃあこの人がマルクスさん達が言っていた会わせたい人か。
「うむ。私はアルディーン国国王、ヴラド・アルディーンである。以後、お見知りおきを」
「は、はあ」
その人は俺達に自己紹介をし出した。薄々感づいてはいたが、俺達に会わせたい人ってやっぱり国王のことだったんだな。
彫りの深い顔つきに髪の色と同じ茶色い無精髭。見た目は70を超えていそうだが、70代とは思えないほどガタイがよく、金色の鎧も様になっている。
「うむ。見た限り、歳は16、7か。はっはっはっ! まさか、今回の転移者がシルヴィアより年下とはな!?」
国王はそう言いながら面白おかしそうに笑った。堅物のイメージがあったが、そうではなさそうでちょっとだけ安心した。
「うむ。いや、失礼。久方の若人に悦喜してしまった。よければ名を伺ってもいいかな? 若き有望者達よ!」
---国王に名を聞かれ、シルヴィアさんのときと同じように自分達の名前を名乗った。
「うむ。なるほど。君達はにほん人か。私も久方ぶりに見たのう」
すると、国王はシルヴィアさんとほぼ同じ反応を見せた。やっぱり俺達以外にも日本人がいたのか。
「うむ。君達も聞きたいことがあるだろうが、まず先に私達の要件から聞いてもらえるかね?」
「は、はあ」
国王はまず初めに自分達の話を聞いて欲しいと言ってきた。俺は仕方なくそれを了承することにした。まあ俺達を転移させた理由も聞きたいし、聞きたかったこともそこで色々聞けるだろうし。
「ッ!?」
すると、国王は突然立ち上がった。シルヴィアさんやマルクスさん、俺達4人以外の人はその行動に驚愕していた。一体なにをする気なのだろうか?
それにしても、座っていたから気づかなかったが、国王の背丈は2メートルは軽く超えているだろうというぐらい大きかった。国王が立ったからか、大きい玉座も小さく見えてしまう。
「若き有望者達よ! どうか、どうか私達を、この国を救って頂きたい!」
そんなことを思っていると、立ち上がっていたはずの国王は俺達に向かって土下座をした。
「うむ。その顔を見れば大体察しはつく」
中に入ると、広めの空間の真ん中あたりにだれかが座っているのが見えた。その周辺には部屋を囲うように武装した人達が立っていた。
そして、マルクスさんはその人達に向かって敬礼しながらシルヴィアさんのように大声で喋り始めた。まあ無事でないのは顔を見てわかると思うが。
「うむ。それで、今回の転移者というのはそちらの方達かね?」
「はい!」
その人はマルクスさんに問いかけると、マルクスさんは敬礼したまままじめな表情で返事を返した。さっきまでのマルクスさんとは別人のようだ。なんというか、仕事をしている人の顔をしていると言った方が伝わりやすいだろうか?
そんなことより、シルヴィアさんやマルクスさんの様子を見た限り、かなり偉い人であることは一目瞭然だ。じゃあこの人がマルクスさん達が言っていた会わせたい人か。
「うむ。私はアルディーン国国王、ヴラド・アルディーンである。以後、お見知りおきを」
「は、はあ」
その人は俺達に自己紹介をし出した。薄々感づいてはいたが、俺達に会わせたい人ってやっぱり国王のことだったんだな。
彫りの深い顔つきに髪の色と同じ茶色い無精髭。見た目は70を超えていそうだが、70代とは思えないほどガタイがよく、金色の鎧も様になっている。
「うむ。見た限り、歳は16、7か。はっはっはっ! まさか、今回の転移者がシルヴィアより年下とはな!?」
国王はそう言いながら面白おかしそうに笑った。堅物のイメージがあったが、そうではなさそうでちょっとだけ安心した。
「うむ。いや、失礼。久方の若人に悦喜してしまった。よければ名を伺ってもいいかな? 若き有望者達よ!」
---国王に名を聞かれ、シルヴィアさんのときと同じように自分達の名前を名乗った。
「うむ。なるほど。君達はにほん人か。私も久方ぶりに見たのう」
すると、国王はシルヴィアさんとほぼ同じ反応を見せた。やっぱり俺達以外にも日本人がいたのか。
「うむ。君達も聞きたいことがあるだろうが、まず先に私達の要件から聞いてもらえるかね?」
「は、はあ」
国王はまず初めに自分達の話を聞いて欲しいと言ってきた。俺は仕方なくそれを了承することにした。まあ俺達を転移させた理由も聞きたいし、聞きたかったこともそこで色々聞けるだろうし。
「ッ!?」
すると、国王は突然立ち上がった。シルヴィアさんやマルクスさん、俺達4人以外の人はその行動に驚愕していた。一体なにをする気なのだろうか?
それにしても、座っていたから気づかなかったが、国王の背丈は2メートルは軽く超えているだろうというぐらい大きかった。国王が立ったからか、大きい玉座も小さく見えてしまう。
「若き有望者達よ! どうか、どうか私達を、この国を救って頂きたい!」
そんなことを思っていると、立ち上がっていたはずの国王は俺達に向かって土下座をした。
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