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第4章番外編「私の守りたいもの」
第12話「イーリスVSミシェーラ」
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---「おっりゃあああーー!!」
「くっ!?」
魔法喰の力は想像以上だった。私が魔法を撃つとミシェーラは打ち返すようにタイミングよく魔法喰を振る。すると魔法喰は一瞬で私の魔法を喰いつくした。それが強力な魔法だろうが何だろうが関係ない。
「どうしたイーリス? どんどん撃ってこいよ!?」
ミシェーラは余裕な笑みを浮かべ煽ってくる。
「それなら…」
私は魔法書を開き手を前にかざす。そんなに欲しいのならお望みどおりやってやろうじゃない。
「ダイヤモンド・レイン!」
私が詠唱するとアイツの上にダイヤモンドのように輝く氷柱が大量に出現した。
上級魔法のダイヤモンド・レインはダイヤモンドでコーティングされた氷柱を雨のように撃ちまくる強力な魔法だ。これだけの数なら流石に塞ぎきれまい。
「へっ、おもしれー!」
「!?」
と思った矢先、ミシェーラは魔法喰を持ち上げまるで鞄を雨よけに使うかのように盾にした。
魔法喰の横幅はちょうどミシェーラを庇えるくらい大きく雨のように撃った上級魔法がことごとく消えていく。
「うおりゃああーー!!」
「ッ!?」
そしてミシェーラは魔法喰を盾にしたまま私に突撃してくる。マズイ!魔法は2つ同時には使えない。かといって今ダイヤモンド・レインを解除すればそのまま魔法喰の餌食にされる。
「ほおりゃああーー!!」
「があっ!!」
そんなことを考えているとミシェーラは私のすぐ前まで接近し蹴りを入れてきた。ミシェーラの蹴りは私の腹におもいっきり入り私は10メートルほど蹴り飛ばされ苦悶する。
「ううっ…」
どうやらミシェーラは身体強化の魔法を使っており普通の人間なら内臓を破裂されていただろう。魔法耐性のある私でもうずくまってまともに動けない。
「ははっ、軽いなあイーリス。今ので死んだかと思ったよ」
私が動けなくなったせいで撃ちまくっていたダイヤモンド・レインは全て消滅してしまった。しかしあれだけ撃ったにも関わらずミシェーラには傷1つつけられていない。
「なあイーリス、ここを明渡せばアンタを殺さずに済むんだぜ? だから大人しく渡してくんね? 私達、親友だろう?」
「し、親友? はは…」
「? 何がおかしいんだよ?」
ミシェーラの一言に思わず笑ってしまった。その姿を見てミシェーラは初めて不機嫌そうな表情になった。なぜ私が笑ったのか本当に気がついてないみたいね。
「アンタが…親友ですって? 笑わせないでよ。アンタなんか…もう親友ですら…ないのに…」
「ふーん、そっか」
私がそう答えるとミシェーラは納得したように立ち上がり、そして魔法喰を私の首に向けた。
「なら今ここで殺しても文句ないよね。まあアンタが死んだら私が貰ったようなもんだからその方がありがたいんだけどさ」
「くっ」
悔しいがミシェーラの言う通り私が死ねばここを守る者は誰もいない。そうなれば奴等のものになったといってもいい。
ここで死ぬわけにはいかない。たが今の私になす術がない。じゃあどうすればいいの?
「んじゃあな、イーリス」
私がなす術をなくし抵抗しない姿を見てミシェーラは物寂しそうに別れを告げ魔法喰を私の首めがけて振り下ろしたのだった。
「くっ!?」
魔法喰の力は想像以上だった。私が魔法を撃つとミシェーラは打ち返すようにタイミングよく魔法喰を振る。すると魔法喰は一瞬で私の魔法を喰いつくした。それが強力な魔法だろうが何だろうが関係ない。
「どうしたイーリス? どんどん撃ってこいよ!?」
ミシェーラは余裕な笑みを浮かべ煽ってくる。
「それなら…」
私は魔法書を開き手を前にかざす。そんなに欲しいのならお望みどおりやってやろうじゃない。
「ダイヤモンド・レイン!」
私が詠唱するとアイツの上にダイヤモンドのように輝く氷柱が大量に出現した。
上級魔法のダイヤモンド・レインはダイヤモンドでコーティングされた氷柱を雨のように撃ちまくる強力な魔法だ。これだけの数なら流石に塞ぎきれまい。
「へっ、おもしれー!」
「!?」
と思った矢先、ミシェーラは魔法喰を持ち上げまるで鞄を雨よけに使うかのように盾にした。
魔法喰の横幅はちょうどミシェーラを庇えるくらい大きく雨のように撃った上級魔法がことごとく消えていく。
「うおりゃああーー!!」
「ッ!?」
そしてミシェーラは魔法喰を盾にしたまま私に突撃してくる。マズイ!魔法は2つ同時には使えない。かといって今ダイヤモンド・レインを解除すればそのまま魔法喰の餌食にされる。
「ほおりゃああーー!!」
「があっ!!」
そんなことを考えているとミシェーラは私のすぐ前まで接近し蹴りを入れてきた。ミシェーラの蹴りは私の腹におもいっきり入り私は10メートルほど蹴り飛ばされ苦悶する。
「ううっ…」
どうやらミシェーラは身体強化の魔法を使っており普通の人間なら内臓を破裂されていただろう。魔法耐性のある私でもうずくまってまともに動けない。
「ははっ、軽いなあイーリス。今ので死んだかと思ったよ」
私が動けなくなったせいで撃ちまくっていたダイヤモンド・レインは全て消滅してしまった。しかしあれだけ撃ったにも関わらずミシェーラには傷1つつけられていない。
「なあイーリス、ここを明渡せばアンタを殺さずに済むんだぜ? だから大人しく渡してくんね? 私達、親友だろう?」
「し、親友? はは…」
「? 何がおかしいんだよ?」
ミシェーラの一言に思わず笑ってしまった。その姿を見てミシェーラは初めて不機嫌そうな表情になった。なぜ私が笑ったのか本当に気がついてないみたいね。
「アンタが…親友ですって? 笑わせないでよ。アンタなんか…もう親友ですら…ないのに…」
「ふーん、そっか」
私がそう答えるとミシェーラは納得したように立ち上がり、そして魔法喰を私の首に向けた。
「なら今ここで殺しても文句ないよね。まあアンタが死んだら私が貰ったようなもんだからその方がありがたいんだけどさ」
「くっ」
悔しいがミシェーラの言う通り私が死ねばここを守る者は誰もいない。そうなれば奴等のものになったといってもいい。
ここで死ぬわけにはいかない。たが今の私になす術がない。じゃあどうすればいいの?
「んじゃあな、イーリス」
私がなす術をなくし抵抗しない姿を見てミシェーラは物寂しそうに別れを告げ魔法喰を私の首めがけて振り下ろしたのだった。
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