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第4章番外編「私の守りたいもの」
第10話「2度目の対立」
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「?! どういうことよ?」
目的がこの島? 何で? ミシェーラは何を考えてるの?
「なあイーリス? 魔力は人間以外にも備わってるって話、知ってるか?」
「……?」
それぐらい知っているわ。人間は誰でも微弱ながらに魔力を持っている。だが実のところ、人間以外にも魔力を持っているのだ。
動物全般だけでなく草花や土といった自然にも魔力が備わっているのだ。だがその話と今の話になんの関係があるの?
「そんで魔女達は自然の魔力を有効活用する為に木々が生い茂った無人島なんかを住処にしているのさ!」
それも知ってる。魔女は自分の住処を守る為に結界や使い魔などを使っているが出している間は常に膨大の魔力を消費する。
いくら魔女といえども常に膨大の魔力を消費してしまっては魔力回復が間に合わない。
そこで自然が豊かな無人島などを活用するのだ。草木や動物達から魔力を貰いそれを結界や使い魔の魔力に利用するのだ。
「つまり新しい住処が欲しいからここをあけ渡せと言いたいわけ?」
「…住処、ねぇ…」
私がそう答えるとミシェーラは曖昧な返事を返してきた。今の話の流れからすればそういうことだと思っていたがどうやら違うらしい。じゃあ一体何だというの?
「ママが言うにここをラスカーの研究施設にするって話だ」
「ラスカー? あんた達、正気?」
ラスカーは使い魔とは違いかなり獰猛なうえ死んでしまうと塵のように消えてしまう。その為、魔女でもラスカーを飼うのは極めて難しい。
そんな生物を研究しようだなんて無謀にも程がある。
「正気も正気さ。ママならラスカーを捕まえることぐらい容易いさ。実際に今、上位も含めて5匹のラスカーを捕まえてるんだぜぇ」
「!?」
そんなバカな。上位ランクのラスカーは魔女でも手を焼くほど強いと言われてる。下位のラスカーでも難しいはずなのに一体どうやって?
「あれぇー? ひょっとして疑ってるー?」
「……」
ミシェーラが見透かしたかのように煽ってくるが何も反応しなかった。確かににわかに信じ難い話だが今はそんなことどうでもいい。
「おっ?」
私が今すべきこと、それはもちろんあいつを追い返す。ここは絶対に渡す訳にはいかない。
どんな手を使ってでも守ってみせる! そう心の中で決意を固めると私は手前にワープホールを出しそこに手を突っ込み一冊の本を取り出した。
私が取り出したのは魔法書という魔法道具の一つだ。
魔法書はあらゆる魔法の術式(オペレーション・タイプ)が記載されている。つまり、この本と魔力さえあれば高度な魔法でも簡単に出せてしまうのだ。
はっきり言うと私は魔女っ子としてもまだまだ弱い方だ。ミシェーラの魔力を久しぶりに感じた時、改めて思い知らされた。私とアイツの差は昔と変わっていないということを。
だからといって引き下がるつもりは毛頭ない。実力差はあれど魔法書があれば勝てない相手ではないはず。
「何だ? まさか私とヤル気ー?」
「そうね。今すぐ引き返すなら話は別だけど」
私の発言がおかしく聞こえたのかミシェーラはケラケラと笑い出した。まあ想定内の反応だけど。
「はっ! 私がお前なんかにビビるかっての!? イイぜ! やってやるよ!」
「ッ!?」
この反応も想定内ではあった。しかしその後は私の想定を超えるものであった。
目的がこの島? 何で? ミシェーラは何を考えてるの?
「なあイーリス? 魔力は人間以外にも備わってるって話、知ってるか?」
「……?」
それぐらい知っているわ。人間は誰でも微弱ながらに魔力を持っている。だが実のところ、人間以外にも魔力を持っているのだ。
動物全般だけでなく草花や土といった自然にも魔力が備わっているのだ。だがその話と今の話になんの関係があるの?
「そんで魔女達は自然の魔力を有効活用する為に木々が生い茂った無人島なんかを住処にしているのさ!」
それも知ってる。魔女は自分の住処を守る為に結界や使い魔などを使っているが出している間は常に膨大の魔力を消費する。
いくら魔女といえども常に膨大の魔力を消費してしまっては魔力回復が間に合わない。
そこで自然が豊かな無人島などを活用するのだ。草木や動物達から魔力を貰いそれを結界や使い魔の魔力に利用するのだ。
「つまり新しい住処が欲しいからここをあけ渡せと言いたいわけ?」
「…住処、ねぇ…」
私がそう答えるとミシェーラは曖昧な返事を返してきた。今の話の流れからすればそういうことだと思っていたがどうやら違うらしい。じゃあ一体何だというの?
「ママが言うにここをラスカーの研究施設にするって話だ」
「ラスカー? あんた達、正気?」
ラスカーは使い魔とは違いかなり獰猛なうえ死んでしまうと塵のように消えてしまう。その為、魔女でもラスカーを飼うのは極めて難しい。
そんな生物を研究しようだなんて無謀にも程がある。
「正気も正気さ。ママならラスカーを捕まえることぐらい容易いさ。実際に今、上位も含めて5匹のラスカーを捕まえてるんだぜぇ」
「!?」
そんなバカな。上位ランクのラスカーは魔女でも手を焼くほど強いと言われてる。下位のラスカーでも難しいはずなのに一体どうやって?
「あれぇー? ひょっとして疑ってるー?」
「……」
ミシェーラが見透かしたかのように煽ってくるが何も反応しなかった。確かににわかに信じ難い話だが今はそんなことどうでもいい。
「おっ?」
私が今すべきこと、それはもちろんあいつを追い返す。ここは絶対に渡す訳にはいかない。
どんな手を使ってでも守ってみせる! そう心の中で決意を固めると私は手前にワープホールを出しそこに手を突っ込み一冊の本を取り出した。
私が取り出したのは魔法書という魔法道具の一つだ。
魔法書はあらゆる魔法の術式(オペレーション・タイプ)が記載されている。つまり、この本と魔力さえあれば高度な魔法でも簡単に出せてしまうのだ。
はっきり言うと私は魔女っ子としてもまだまだ弱い方だ。ミシェーラの魔力を久しぶりに感じた時、改めて思い知らされた。私とアイツの差は昔と変わっていないということを。
だからといって引き下がるつもりは毛頭ない。実力差はあれど魔法書があれば勝てない相手ではないはず。
「何だ? まさか私とヤル気ー?」
「そうね。今すぐ引き返すなら話は別だけど」
私の発言がおかしく聞こえたのかミシェーラはケラケラと笑い出した。まあ想定内の反応だけど。
「はっ! 私がお前なんかにビビるかっての!? イイぜ! やってやるよ!」
「ッ!?」
この反応も想定内ではあった。しかしその後は私の想定を超えるものであった。
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