転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安

文字の大きさ
194 / 499
第6章 初任務編

第6章ー③

しおりを挟む
 話は初任務まで残り九日の所まで巻き戻る。いつも通り走り込みを終えると、突然コールスタッシュ先生が現れ、またもや生徒達を集めていた。昨日あんな空気の悪い雰囲気にしておいて、今度はなんの話をするつもりなのだろうか。

 「昨日、理事長から任務の内容が発表された。というわけで、今からお前達に五人一組でチームを作ってもらう」

 「五人一組、ですか?」

 「ああ。流石に全員を同じ任務に行かせるとサボる奴が出るだろうし、かといって一人一人違う任務を受けさせるのも不安だ。よって、安牌な策として五人一チームで動いてもらうことにした。人数的にも丁度いいし、その方がお前等としても少しは楽になるだろ?」

 「まあ、たしかに」

 どうやら任務の内容が決定したようで、その為に五人一組の班分けをするとのこと。先生の言う通り、大所帯で一つの任務を受けるのも向こう側もありがた迷惑だろうし、皆別々で任務を受けるのも正直不安だ。となると、この判断は妥当である。

 「というわけで、早速自分達でチーム分けを決めて貰おうか」

 「自分達で決めていいんですか?」

 「その方が手っ取り早いしお前等もそっちの方がいいだろ? 因みに、友達が居ないぼっちでも奴でもちゃんと仲間に入れてやれよ」

 「…は、はあ…」

 チームは自分達で勝手に決めていいらしい。となると当然、自分のチームメイトはほぼ決まっているな。

 「んじゃあ、俺達四人は決定だな」

 「うむ。やはり仲の良い友人達と組むのが一番でござる!」

 「サダメもそれでいいの?」

 「ああ。勿論」

 無論、ギリスケ達も同じ考えのようだ。自分とミオ、マヒロとギリスケの四人は必然と決まった。

 「でも、あと一人誰にするかだよなー」

 「そうでござるな。拙者はあの者以外なら誰でも良いでござるが…」

 「ああ。それには俺も同意見。ぼっちだろうがぜってー入れてやんねー」

 「…」

 残るはあと一人。あと一人と聞いてふとアラガの方に視線が映っていた。実力はクラス一、彼が居れば初任務も楽にこなせるかもしれない。だが、自分達は彼に少々因縁があり、気まずい関係だ。ギリスケやマヒロは勿論のこと、正直自分も彼とチームはあまり組みたいとは思わない。また揉め事になって任務どころじゃなくなる可能性もあるしな。

 しかし、残りの一名を決めなければならない。他の人達も決めようとしている中、彼は一人棒立ちしている。恐らく彼は一人だ。このまま待っていると必然的に自分達のチームに入る形になる。その前に誰かもう一人仲間を集めなければならないが、自分には頼るアテがない。多分、ギリスケ達も同様だろう。こうなったらダメ元で誘ってみるしか…

 「…あ、あの、ちょっといい?」

 「ミオ? どうした?」

 ないと思っていた矢先、ミオが珍しく挙手をして話を持ち出してきた。

 「私、一人誘ってみたい子が居るの」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

処理中です...