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第4章 入学試験編
第4章ー㊲
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どうする? 銃声音が鳴り響く中、冷静になって辺りを見回す。他に隠れれそうな場所を探しているが、少なくとも近辺にはなさそうだ。このままだと奴の攻撃を防ぎきれない。それならいっそのこと反撃に出るか? だが、あの弾幕の中で反撃するのは相当の覚悟が必要になってくる。それに、ドローンがまたこっちの様子を伺ってチクられたら何をされるかわかったものではない。
くそ、考えがまとまらない。せめて、せめて時間をもう少し稼げれば糸口を掴めるかもしれないが。時間稼ぎとくれば質問攻めが無難な気はするが、さっきの対応を見るに下手な質問は逆効果になってしまう。なにか向こうが口を開きそうな質問を考えなければ。
「…」
しかし、そんなに悠長に考えている暇はない。急いで奴等が答えそうな質問を投げなければ。
「…そうだ」
必死に考えていると、ふと気になった事が頭に思い浮かんだ。これならイケるだろうか。時間もない。こうなったらイチかバチかだ。
「お前ら、今回のルールは把握してるのかー?!」
「はっ?」
『なにぃ?』
とりあえず第一声には反応をしてくれたようだ。そのおかげか、太った方は銃撃の手を止めていた。問題はここからだが、一旦は良しとするか。
「今回の試験内容は脱出口からの脱出だ。脱出口は一つに付き一人だけしか入れない。誰か一人が入ればその脱出口は使えなくなる。つまり、お前らどっちかは入れないんだぞ? 結託する前に、もう一つ脱出口探さないとマズいんじゃないのかー?!」
「『…』」
自分が大声で二人に問いかけると、二人が途端にシンと沈黙し始めた。なんだ? まさか本当に知らなかったのか? 試験内容の説明途中で動いていたのだろうか。それは気の毒だな。まあ、説明を最後まで聞かなかったこいつらの自業自得ではあるが。
『…ぶへへっ、ぶへへへへへへっ!』
「はーはっはっはっはっはっはっは!!」
「?」
しかし、さっきまで黙っていた奴等が急に笑い出した。なんだ? 今の事実にショックを受けすぎて頭がおかしくなってしまったか?
『へへへへっ、おいゴミィ、頭の悪いお前に良いものを見せてやる!』
「はっ? 良いもの?」
と思いきや、やせ細った男は自慢げな態度で自分に良いものを見せると言いだした。なんだ良いものって。それより、ルールの方はちゃんと把握してるという解釈でいいのだろうか。
『これを見てみろ!』
「ッ!?」
やせ細った男は意気揚々と脱出口の壁を指さしている。自分は恐る恐る指さす方を見ると、そこには唖然とする光景が映っていた。
「…脱出口が、二つ?」
一つだった筈の脱出口が突然消え、二つの脱出口が姿を現した。
くそ、考えがまとまらない。せめて、せめて時間をもう少し稼げれば糸口を掴めるかもしれないが。時間稼ぎとくれば質問攻めが無難な気はするが、さっきの対応を見るに下手な質問は逆効果になってしまう。なにか向こうが口を開きそうな質問を考えなければ。
「…」
しかし、そんなに悠長に考えている暇はない。急いで奴等が答えそうな質問を投げなければ。
「…そうだ」
必死に考えていると、ふと気になった事が頭に思い浮かんだ。これならイケるだろうか。時間もない。こうなったらイチかバチかだ。
「お前ら、今回のルールは把握してるのかー?!」
「はっ?」
『なにぃ?』
とりあえず第一声には反応をしてくれたようだ。そのおかげか、太った方は銃撃の手を止めていた。問題はここからだが、一旦は良しとするか。
「今回の試験内容は脱出口からの脱出だ。脱出口は一つに付き一人だけしか入れない。誰か一人が入ればその脱出口は使えなくなる。つまり、お前らどっちかは入れないんだぞ? 結託する前に、もう一つ脱出口探さないとマズいんじゃないのかー?!」
「『…』」
自分が大声で二人に問いかけると、二人が途端にシンと沈黙し始めた。なんだ? まさか本当に知らなかったのか? 試験内容の説明途中で動いていたのだろうか。それは気の毒だな。まあ、説明を最後まで聞かなかったこいつらの自業自得ではあるが。
『…ぶへへっ、ぶへへへへへへっ!』
「はーはっはっはっはっはっはっは!!」
「?」
しかし、さっきまで黙っていた奴等が急に笑い出した。なんだ? 今の事実にショックを受けすぎて頭がおかしくなってしまったか?
『へへへへっ、おいゴミィ、頭の悪いお前に良いものを見せてやる!』
「はっ? 良いもの?」
と思いきや、やせ細った男は自慢げな態度で自分に良いものを見せると言いだした。なんだ良いものって。それより、ルールの方はちゃんと把握してるという解釈でいいのだろうか。
『これを見てみろ!』
「ッ!?」
やせ細った男は意気揚々と脱出口の壁を指さしている。自分は恐る恐る指さす方を見ると、そこには唖然とする光景が映っていた。
「…脱出口が、二つ?」
一つだった筈の脱出口が突然消え、二つの脱出口が姿を現した。
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