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第4章 入学試験編
第4章ー㊱
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「くっそがっ!」
銃口は既にこっちに向けられていて、逃げるのは困難。そう思った自分は、撃退しようと手を構えた。詠唱してたら確実に間に合わない。無詠唱で威力は四、いや、五割ぐらいで調整する。
「【火球《フレール》】!」
無詠唱で放たれた火球はドローン目掛けて飛んでいき、後ろの壁ごと爆破させた。とりあえず一難去ったが、問題はまだ続いている。
「くっ!」
奴が放つ弾幕は既にこちらに向かって来ており、このまま直進して行ったら蜂の巣になりかねない。ここは一旦すぐ隣にあった岩の方にもう一度隠れることにした。
「オラオラオラァァ!!」
再び隠れても、奴は遠慮なく撃ち続ける。が、不幸中の幸いなことに、次に隠れた岩の所には段差が出来ており、岩を破壊されても屈んでいれば辛うじて撃ちぬかれることはない。恐らく奴はそれに気づいてはいないだろう。
とはいえ、状況はあまり良くない事に変わりはない。このままゴリ押しされれば不利になるのはこっちの方だ。こうなれば一度呼吸を整え、もう一回さっきの道を…
「ッ?! しまった!?」
戻ろうとさっきの道を確認すると、先程まで普通に通れていた筈の道がいつの間にか塞がれていた。さっきの攻撃で上の岩が崩れ落ちてしまったようだ。まさか、自ら退路を塞いでしまうとは。魔法の威力をもうちょっと抑えるべきだったか。ドローンを撃ち落とせたのはいい事だが、これではもう逃げる算段が立てれなく…
『おい! よくも俺の魔装シリーズ№・1980【雄蜂】を攻撃しやがったな! おかげで銃器の方が使えなくなっちまったじゃねーか!』
「くそっ! やり損ねたか!」
などと考えていると、自分の上空から声が聞こえた。上を向くと、さっきのドローンがふらつきながら飛んでいたのだ。最悪だ。道を塞いだだけでなく、地味に厄介そうなドローンも撃ち落とせていなかった。どうやらやせ細った方の男の武器らしく、銃器は使い物にならなくなったそうだが、上からこちらの様子を見られているということは…
『パット、こいつ段差に隠れてやり過ごそうとしていやがる!』
「ちっ! やっぱそうなるよな」
やせ細った男は太った方に自分の現状をチクられてしまった。当然そうなるに決まっている。こうなったらもう一度撃ち落としてしまおうか。
『へっ、同じ手を食らうかよ馬鹿が!』
再びドローンに向かって魔法を撃とうと手を構えると、奴のドローンはあっという間に自分の近くから離れて行った。ジグザグ動いたりして絶妙に狙いづらく、気が付けばかなり遠い距離まで離された。これじゃあ魔法撃っても避けられてしまう。状況がどんどん悪い方向に向かっている。
「はっはっは、それならこのまま奴を狙える位置まで動けばいい。袋の鼠だな、ゴミィ!」
「…」
太った方は余裕の笑いを浮かべながら、機関銃を撃ちっぱなしの状態でじわじわと横に動いていた。自分が見える位置にまで動くつもりなのだろう。一方自分は下手に動けない状態である。
このままでは間違いなく殺《や》られてれてしまう。一体どうすればいい。
銃口は既にこっちに向けられていて、逃げるのは困難。そう思った自分は、撃退しようと手を構えた。詠唱してたら確実に間に合わない。無詠唱で威力は四、いや、五割ぐらいで調整する。
「【火球《フレール》】!」
無詠唱で放たれた火球はドローン目掛けて飛んでいき、後ろの壁ごと爆破させた。とりあえず一難去ったが、問題はまだ続いている。
「くっ!」
奴が放つ弾幕は既にこちらに向かって来ており、このまま直進して行ったら蜂の巣になりかねない。ここは一旦すぐ隣にあった岩の方にもう一度隠れることにした。
「オラオラオラァァ!!」
再び隠れても、奴は遠慮なく撃ち続ける。が、不幸中の幸いなことに、次に隠れた岩の所には段差が出来ており、岩を破壊されても屈んでいれば辛うじて撃ちぬかれることはない。恐らく奴はそれに気づいてはいないだろう。
とはいえ、状況はあまり良くない事に変わりはない。このままゴリ押しされれば不利になるのはこっちの方だ。こうなれば一度呼吸を整え、もう一回さっきの道を…
「ッ?! しまった!?」
戻ろうとさっきの道を確認すると、先程まで普通に通れていた筈の道がいつの間にか塞がれていた。さっきの攻撃で上の岩が崩れ落ちてしまったようだ。まさか、自ら退路を塞いでしまうとは。魔法の威力をもうちょっと抑えるべきだったか。ドローンを撃ち落とせたのはいい事だが、これではもう逃げる算段が立てれなく…
『おい! よくも俺の魔装シリーズ№・1980【雄蜂】を攻撃しやがったな! おかげで銃器の方が使えなくなっちまったじゃねーか!』
「くそっ! やり損ねたか!」
などと考えていると、自分の上空から声が聞こえた。上を向くと、さっきのドローンがふらつきながら飛んでいたのだ。最悪だ。道を塞いだだけでなく、地味に厄介そうなドローンも撃ち落とせていなかった。どうやらやせ細った方の男の武器らしく、銃器は使い物にならなくなったそうだが、上からこちらの様子を見られているということは…
『パット、こいつ段差に隠れてやり過ごそうとしていやがる!』
「ちっ! やっぱそうなるよな」
やせ細った男は太った方に自分の現状をチクられてしまった。当然そうなるに決まっている。こうなったらもう一度撃ち落としてしまおうか。
『へっ、同じ手を食らうかよ馬鹿が!』
再びドローンに向かって魔法を撃とうと手を構えると、奴のドローンはあっという間に自分の近くから離れて行った。ジグザグ動いたりして絶妙に狙いづらく、気が付けばかなり遠い距離まで離された。これじゃあ魔法撃っても避けられてしまう。状況がどんどん悪い方向に向かっている。
「はっはっは、それならこのまま奴を狙える位置まで動けばいい。袋の鼠だな、ゴミィ!」
「…」
太った方は余裕の笑いを浮かべながら、機関銃を撃ちっぱなしの状態でじわじわと横に動いていた。自分が見える位置にまで動くつもりなのだろう。一方自分は下手に動けない状態である。
このままでは間違いなく殺《や》られてれてしまう。一体どうすればいい。
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