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第3章 逆襲編
第3章ー㉝
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遺体を回収したあと、村の中心付近に山のように積んでいく。その段階でほぼ夕日が沈みかけていた。遺体があまりにも多く、中には肉体が腐食しているものもあり、運ぶのにだいぶ手間が掛かってしまった。
遺体の数は二十や三十を超えている。流石にこれだけの数を埋葬するには難しく、火葬に切り替えることとなった。ラエル達の時は勇者の魔法で地面が削られまくっていたから容易に埋葬する事が出来たのだが。
「よし、これで準備完了。危ないから下がってて」
「は、はい」
遺体を山積みし終えると、勇者は手元で火を焚いており、自分に後ろに下がるよう促した。自分は言われた通り勇者の少し後ろ側に下がる。
「今度こそ安らかに眠ってくれ」
自分が後ろに下がった後、勇者は遺体の下に敷いていた薪に火を点ける。一人に、また一人にと徐々に燃え移っていく。燃え広がっていくと段々黒い煙と焦げ臭い匂いが漂って来た。鼻に煙が入って来て少しだけつんとして涙が出そうになる。
「…」
涙を我慢しつつ、二人で合わせるように合掌。それから暫く皆に黙祷を捧げた。自分は黙祷の中、あの火葬の中にいる母の事を考えていた。助けてあげられなかった後悔と父と一緒に眠らせてあげられなかった罪悪感。
父の遺体は結局見つけることは出来なかった。あれから一年以上経過していたからか骨すら見当たらなかった。恐らく魔物の連中に捨てられたのかもしれない。見つけた遺体は二十三十あるが、村人はもっと居た。この遺体は村人の三分の一ぐらいしかない。つまり、残りの遺体は村の外かどこか見えない所に捨てられた可能性がある。人の心がない奴等のことだ。ラエル達のように埋葬なんてしないでその辺の魔物が居る所に投げ捨てて餌にでもしたのだろう。なんて惨たらしい事を。考えただけで憎悪と吐気がする。
「本当はこの後すぐに出立する予定だが、君をここで一人にするわけにはいかないしな。全く、予定が崩れちまったな」
「すいません」
そんな心中など知る由もなく、勇者からやれやれと皮肉を言われてしまった。こんな焼け野原に子供一人取り残していくのが不安なのだろう。なんだか申し訳ない。
「あの、実は勇者さんに聞きたい事があって」
「ん? 俺にか?」
だが、これは図らずも好都合である。そもそもここに来たのは勇者と話がしたいからきたのだ。このチャンス、逃す手はない。
「はい。会ったらどうしても聞きたくて」
「わかったわかった。んで? 何を聞きたい?」
勇者からの許可を得て自分は一番聞いておきたかった事を口にした。
「どうしたら、貴方みたいな勇者になれますか?」
遺体の数は二十や三十を超えている。流石にこれだけの数を埋葬するには難しく、火葬に切り替えることとなった。ラエル達の時は勇者の魔法で地面が削られまくっていたから容易に埋葬する事が出来たのだが。
「よし、これで準備完了。危ないから下がってて」
「は、はい」
遺体を山積みし終えると、勇者は手元で火を焚いており、自分に後ろに下がるよう促した。自分は言われた通り勇者の少し後ろ側に下がる。
「今度こそ安らかに眠ってくれ」
自分が後ろに下がった後、勇者は遺体の下に敷いていた薪に火を点ける。一人に、また一人にと徐々に燃え移っていく。燃え広がっていくと段々黒い煙と焦げ臭い匂いが漂って来た。鼻に煙が入って来て少しだけつんとして涙が出そうになる。
「…」
涙を我慢しつつ、二人で合わせるように合掌。それから暫く皆に黙祷を捧げた。自分は黙祷の中、あの火葬の中にいる母の事を考えていた。助けてあげられなかった後悔と父と一緒に眠らせてあげられなかった罪悪感。
父の遺体は結局見つけることは出来なかった。あれから一年以上経過していたからか骨すら見当たらなかった。恐らく魔物の連中に捨てられたのかもしれない。見つけた遺体は二十三十あるが、村人はもっと居た。この遺体は村人の三分の一ぐらいしかない。つまり、残りの遺体は村の外かどこか見えない所に捨てられた可能性がある。人の心がない奴等のことだ。ラエル達のように埋葬なんてしないでその辺の魔物が居る所に投げ捨てて餌にでもしたのだろう。なんて惨たらしい事を。考えただけで憎悪と吐気がする。
「本当はこの後すぐに出立する予定だが、君をここで一人にするわけにはいかないしな。全く、予定が崩れちまったな」
「すいません」
そんな心中など知る由もなく、勇者からやれやれと皮肉を言われてしまった。こんな焼け野原に子供一人取り残していくのが不安なのだろう。なんだか申し訳ない。
「あの、実は勇者さんに聞きたい事があって」
「ん? 俺にか?」
だが、これは図らずも好都合である。そもそもここに来たのは勇者と話がしたいからきたのだ。このチャンス、逃す手はない。
「はい。会ったらどうしても聞きたくて」
「わかったわかった。んで? 何を聞きたい?」
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「どうしたら、貴方みたいな勇者になれますか?」
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