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第六章 同盟締結

22  見習い竜騎士のレポート

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 翌朝にはエドアルドの熱は下がり、国王も王妃も安心した。ユーリも熱は下がり、強烈な空腹感と共に目覚め、侍女がベットに運んできたお粥では満足できず、着替えて食堂に下りる。

「おはようございます」

 ケロッとした元気そうな顔で朝食の席についたユーリに、皆は「大丈夫ですか?」と質問したが、旺盛な食欲に安心する。

「それにしても、食べ過ぎじゃない? 三人前ぐらい食べてるよ、お腹壊しちゃうよ」

 フランツは昨夜のユーリの発熱は真名の知恵熱ではないかと疑っていた。病気では無いが身体は発熱でダメージを受けているのだから、あまり急激に食べ過ぎるのを心配する。

「だって、昨夜は晩御飯食べてないのよ~お腹が空いてるの」

 フランツとユーリの会話に、セリーナはいつものイルバニア王国大使館に戻った気がして安心する。昨夜、ユーリが熱をだした時は、皆が心配のあまりピリピリとした雰囲気になったのだ。

「ユーリ嬢、お元気になられて良かったですが、今日はゆっくりされたら如何ですか」

 ジークフリートは華奢な体格だが日頃は健康優良児のユーリが熱をだしたのに驚いて、真名とかいうの魔力のある文字のせいだと、ライシャワー教授に怒りを覚える。

「ジークフリート卿、もう大丈夫です。皆様にも、ご心配をおかけしました」

 ユージーンはユーリがすっかり回復したのに安堵したが、発熱の翌日である事だし、ゆっくり休息するようにと指示する。

「え~? ユージーン、熱でもあるの?」

 厳しい指導の竜騎士のユージーンが優しいことを言ったので、ユーリは雹でも降るのかと驚く。

 ユージーンはユーリが熱を出したのはカザリア王国側もどうせ知っていると思い、それを利用して大使館で熱で寝ていることにすれば、1日でもエドアルドの猛烈なアタックから免れると考えたのだ。他のメンバーもユージーンの考えにピンときて、疲れが出たのでしょうから休息するようにと勧める。

「朝方は元気でも、無理をすると夕方から熱がぶり返すこともありますよ。ユージーン卿も許可して下さったのだら、ゆっくりなさった方がいいわ」

 セリーナはユーリが真名の魔力に酔って発熱したと知らないので、連日の社交や、声楽のレッスンや、音楽会への参加で疲労が溜まったのだと心配する。

「ユーリ、君は今日は病気療養なのだから、外出は禁止ですよ。大使夫人、今日は体調不良と連絡して、声楽のレッスンは休ませて下さい」

 ユージーンの言葉に大使夫人は頷いて、ユーリにはゆっくりして貰いましょうと引き受ける。ユーリは休息するようにと言われたものの、回復していたのでベットで寝るのも貧乏性なので躊躇う。

「言っておくが、病気療養の為なのだから、鶏の世話やら、菜園に行くのも禁止です。大使館の中で、ゆっくり身体を休ませておきなさい」

 うっと、ユーリは自分の気持ちを見透かされて、ユージーンに先に禁止されてしまったのを悔しく思う。

 他のメンバーはユーリがセリーナに王妃の音楽会などへの参加を泣きつかれて承諾した見返りみたいに、イルバニア王国大使館に相応しいとは思えない鶏の飼育や、プチ菜園を許可して貰ったのを訝しく思っていた。

「なんで、鶏を飼うの? 同じ飼うなら、カナリアとか綺麗な鳥を飼えば良いのに」

 ユーリが鶏を飼い出した時、全員が同じ事を考えたが、フランツは口に出して尋ねた。

「カナリアでは卵が食べれないじゃない。そりゃ、大使館に食品を納めている商店の鮮度を疑うわけじゃないけど、作ってみたいデザートがあって、新鮮な産みたての卵が欲しかったの。それに鶏にハーブを与えると、凄く美味しい卵を産むのよ。食べてみればわかるわ」

 確かにユーリが世話している鶏の卵は美味しくて、朝食の時に食べて黄身の濃さを全員が賞賛したが、だからと言って朝、鶏の鳴き声で目覚めるのはあまり嬉しくない。

 ユージーンが大使館を見張っているだろうカザリア王国側にユーリが実は元気なのを知られたくなくて、庭に出るのを禁止したのは全員がわかったので、鶏の世話は庭師にさせますと大使も言う。

「そんなに退屈なら、見習い竜騎士のレポートでも書けばいいだろう。カザリア王国への特使随行で感じた事や、学んだ事をレポートに纏めなさい」

 うっ! とユーリのみならず、フランツも、グレゴリウスも、すっかり忘れていた見習い竜騎士のレポートを思い出して気分が悪くなる。

「もしかして、お忘れだったのですか? まさか、手付かずという事は無いでしょうね?」

 三人とも指導の竜騎士達の厳しい視線から目をそらしてしまい、全く手付かずなのがバレる。

「頭痛がしてきたので、部屋に下がらして貰いますわ」

 逃げ出そうとしたユーリは、ユージーンにしっかりと捕まり、フランツと雁首揃えて小言を貰う。

 グレゴリウスもジークフリートから、少なくともレポート2つ位は提出して下さいとプレッシャーを与えられて、朝から憂鬱な気分になった。

 確かにカザリア王国への特使として、色々な事に気づいたし、学んだ事も多かったが、レポートに纏めるとなると切り口となるテーマが絞り難くて、つい先送りにしていた。

 三人は顔を見合わせて、溜め息をつく。

「ユーリ、良かったね、今日一日中レポート書けるよ」

 そんなの嬉しくないとユーリは思う。

「レポート、ユージーンがまずチェックするのよね? 適当に何本か書いて提出とか、許してくれそうに無いわよね~」

「それより、下手なレポート提出して、見習い期間延ばされるの困るよね~誰々、チェックされるんだろう?」

「げっ! お祖父様もチェックされるかしら? 今までは成績表だけだったけど、見習い竜騎士になったら、竜騎士隊長のお祖父様の下っ端って事は……全部報告が行くの? 凄く、まずい! 一生、見習い竜騎士のままかも」

 ユーリはカザリア王国に来てからの数々の失敗を思い出して、真っ青になる。グレゴリウスもフランツも、アリスト卿の孫というユーリの立場は、なかなか厳しいと感じたが、国王の孫も厳しいとも考えた。

「国王陛下もレポートに目を通されるのだろうか?」

 竜騎士に叙するのは国王だが、本来は見習い竜騎士の細かい成績やレポートには目を通される事はない。しかし、今回は同盟締結という国策の重要案件であり、皇太子の特使という特別な物であるからチェックされるかもしれないと思うと、三人ともどよどよした気分になる。



 大使や外務次官は、今回は同盟締結までもっていけそうなので機嫌も良く、自分達の報告でも三人には良い評価を与えるつもりだったので笑って見ている。

 グレゴリウスはユーリを巡ってエドアルドには内心では複雑な思いを持っていただろうが、特使としての勤めをしっかりとやり遂げて、次代の君主としての覚悟があると全員が評価した。

 フランツも細々とした雑用や、ユーリ嬢のお邪魔虫としてエドアルドへの盾役をこなしており、まだ未熟な点はあるが将来は優秀な外交官になるだろうと高評価が付いた。

 ユーリ! 皆が振り回されたユーリは、外交官としては重要な情報をただでカザリア王国に提供したり、駄目駄目な面が多数あったし、人前で取り乱したりと失敗も多かった。

 しかし、ハロルド達の竜騎士への道を見いだしたり、王妃のお気に入りになったり、特にエドアルドの気持ちを惹きつけた魅力は、同盟締結において別に考えると初期に宣告したにもかかわらず重大な要素になったのは間違いなかった。その上、ユーリは頑としてイルバニア王国側にも、知らないとシラをきっているが、竜心石の真名を見つけ出したとメンバー全員が感じた。

 特使随行期間が終わればユーリは外務省を外れるのだが、これほど問題児であるにもかかわらず、よそに配属するのは惜しいと感じる。

「ユーリ嬢は、私達が気づかない情報を手に入れる能力が優れています。それを相手に言わないで、こちらにだけ教えて下されば、百点満点なんですがね。国務省より、外務省の方が役に立つ能力だと思うのですが、本人の希望ですので仕方無いのですかね~? 竜だけでなく、人を魅了する能力がありますから、訓練すれば優れた外交官になりそうなのですがね」

 大使はユーリの優れた能力と、駄目駄目な面を、足し算引き算しても、やはり貴重な能力が惜しく思って、ユングフラウに帰ってから何か手を打つべきではと外務次官に告げる。

「あちらは、元々、特使随行にも悶着をつけてきてましたから、厳しいでしょう。ユーリ嬢の緑の魔力を国外に知らせるつもりは無いでしょうしね。今年のニューパロマ一帯は豊作になるのでしょうか? 私はこれほど顕著で強い魔力だとは、不明にも考えていませんでした。しかし、ガチガチの官僚主義者が多い国務省では、ユーリ嬢の能力は生かせないと思うのですよ。見習い竜騎士期間は、書類の作成や、書類の整理、書類の保管ばかりでしょうね。そんなのは普通の官僚にやらせればいいのです。人数は外務省の数倍もいるのですから」

 元から仲が良くない国務省の悪口なら一日中でも言う自信のある外交官の二人は、ユーリをあちらに渡したくないと考える。そんな罰当たりなことを言っていた罰が当たったのか、同盟締結式典の打合せの会議の後でマゼラン卿から難問を押し付けられる羽目になった。


 ユーリが大使館で見習い竜騎士のレポートに苦戦している時、王宮に着いた一行は何となくざわついている雰囲気に、もしかしたらエドアルドの熱がまだ下がってないのではと勘ぐる。

 しかし間もなく、本人がユーリに挨拶しようと控え室に顔を見せたので、では何があったのだろうと疑問を持った。

「ユーリは熱を出しているので、大使館で休んでいます。たいした熱ではありませんので、心配ご無用です」

 ユーリが熱を出していると聞いて、自分も昨夜は熱を出していたのに、心配して直ぐにでもお見舞いに行きそうなエドアルドを、寝室で休息してるからとお断りする。

 エドアルドが心配そうな顔で退室した後、会議室に行くまでに何があったのだろうと顔を見合わせていたが、あまり良い事でないのは雰囲気で察する。

 会議に出席したカザリア王国のメンバーは、素知らぬ顔で同盟締結式典の打合せをしていたが、休憩で控え室に帰った時に、情報を収集してきた大使館員から、ローラン王国がコンスタンス皇太子妃を正式に離縁したとの通達が、ヘンリー国王に届けられたと告げられる。

「コンスタンス皇太子妃は、国王陛下の姪の姫でしたか? ローラン王国は、カザリア王国と我が国の同盟にケチを付けたかったのですかね」

 大使館員の感想に、それだけではあるまいと暗い考えが浮かぶ。ローラン王国からは前からユーリとの縁談の打診があったが、ルドルフがまだ離婚を承諾してないとの情報もあり無視してきたが、こうして公式に離婚を宣告したからは、正式に縁談を申し込むつもりだ考える。

 グレゴリウスもフランツも、正式な離婚の意味を瞬時に悟り顔色を変える。

 ルドルフとコンスタンスには二人の王子が産まれていたが、竜騎士の資質がないと言われていた。しかし、側室を設けるとか他の手段もあるのに正式に離婚するのは、新たに皇太子妃を娶るという意思表示だと悟る。

「皇太子殿下、しっかりなさって下さい。ユーリ嬢をローラン王国になどに嫁がしたりはしませんよ」

 ジークフリートに小声で叱咤されて、今は同盟締結に集中しようと、気持ちを切り替える。

 メンバーが会議に出た後の控え室では、ローラン王国のゲオルク王とルドルフ皇太子の確執について情報が飛び交った。フランツはあまり公式の場に顔を見せないゲオルク王が、ルドルフを傀儡にしているのだと察した。

「コンスタンス皇太子妃は教養もあり、控え目でお淑やかな方で、ルドルフ皇太子殿下との仲も良好だったのに……王子様がお二人とも竜騎士の資質にかけていたのが離婚の理由なのかな?」

 フランツはユーリの緑の魔力を知らない大使館員達は、単純に次の皇太子妃に絆の竜騎士だから求婚するのだろうと推察しているみたいだが、伯母のロザリモンドからの悪縁を感じて嫌な気分になった。 


 ユーリが熱を出して寝込んでいると聞いて心配していたエドアルドは、従姉のコンスタンス姫が正式に離婚されたと聞いてその意図を悟った。

 ルドルフ自身がゲオルク王が側室に産ましたのを、王妃の子として皇太子の地位に付けたのだから、自国の竜騎士の身内の女性を側室にするなら、カザリア王の姪を離婚する必要は無いのだ。

 ルドルフの妃にユーリを望むからと、落ち度のないコンスタンスを離婚した手口を、青年らしい潔癖さで許せなく思った。

 従姉のコンスタンスとは年も離れているし、ローラン王国に嫁いだ時には、まだエドアルドは10才ぐらいだったので、よくは覚えてなかった。

『コンスタンス……優しくてお淑やかな従姉だった。婚約の時にルドルフにも会った筈なのだが……影が薄いというか、礼儀正しいおとなしい方だとしか記憶にないな』

 コンスタンスが嫁いでからも、イルバニア王国への侵攻に失敗したローラン王国は、カザリア王国との境界線での小競り合いを続け、王家の人々は両国の板挟みになっている皇太子妃を心配していた。幸い、ルドルフとの仲は良好で、二人の王子に恵まれたが、竜騎士の資質に欠けるとゲオルク王は判断したと聞いていた。

 しかし、ハロルド達の例もあり、まだ幼い王子方を見放すのは早計に思われ、ゲオルク王は間違っていると憤懣を抱える。今日はイルバニア王国との同盟締結式典の打合せのみだから、午前中で会議は終わる予定だと、マゼラン卿から詳しい話を聞こうとエドアルドは考える。
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