上 下
17 / 273
第二章 子ども時代の終り

9  モガーナの困惑

しおりを挟む
 折り悪く外出していたモガーナは、竜が館に舞い降りるのを見て急いで帰ってきた。モガーナの巡らした防御の魔法は、ユーリを傷つける意志のないイリスには無効で、不意打ちをくらってしまったのだ。

「もっと急いで! このままでは大変な事になるわ!」

 馬車を猛スピードで飛ばして館に着いたモガーナが目にしたのは、竜に寄り添って目の周りを掻いている孫娘の姿だった。

 ユーリはイリスに寄り添って『目の周りが痒いんだ』という甘えに『仕方ないわね』と掻いてやっていたが、静かに怒りを表しているお祖母様に気がつき、バツが悪そうに掻いてる手を止めた。

 モガーナは竜と孫娘をぼ~っと見ている使用人達を「さっさと、仕事に戻りなさい!」と散らし、呆然と竜の側に立っているエミリアを侍女のメアリーに部屋で休ませるようにと連れて行かせた。モガーナは、春恒例の牧羊地の境界線争いの調停を依頼してきた、管理人と領民に心の中で毒づいた。

「ユーリ、どういう事か説明してくださる?」

 ユーリはしどろもどろでお祖母様にイリスとの経緯を説明した。モガーナは一目で孫娘と竜の絆に気がついたが、認めたくなかったから、ユーリに説明させている間に何か妙案が浮かばないか思索していた。

「お祖母様、ごめんなさい! 竜騎士になってはいけないのわかっていたの。でも、イリスとは離れられない!」

 ユーリの言葉で、モガーナは孫娘が竜馬鹿の一員になったのを悟り、苦々しく思ったが、こうなった以上腹をくくるしかないと諦めた。

『ユーリ……こんな時に悪いんだが……お腹がすいた。私はここ暫く食事を取っていなかった』 

 イリスの猛烈な空腹感がユーリを襲ってきて、立っているのが難しいぐらいになる。

「お祖母様! イリスが……」

 腹を立ててるお祖母様に、原因のイリスの食事を強請るのは気が引けたが、絆のせいでユーリも空腹感に支配されてしまった。

「イリスに何か食べさせてやって下さい! お願いします!」

 そう言いいながら倒れそうになったユーリを支え、やせ細ったイリスを見たモガーナは緊急事態だと察した。

 モガーナはマキシウスと一時期結婚していたので、竜がどれほど食べるか熟知していた。使用人に食用の雄牛を手配させてイリスに食べさせた。

 ユーリは、イリスが雄牛をペロリと食べるのに驚きながらも、めまいがするような空腹感が無くなってホッとする。

『まだ、食べ足りない』

 雄牛一頭を食べてもまだ欲しがっているイリスに、先程までの空腹感が無いのを感じるユーリは『絶食の後に一度に食べては駄目よ!』と言い聞かす。

『美味しい雄牛だった。モガーナにお礼を言ってくれ』

「お祖母様、ありがとう。イリスもお礼を言ってます」

 モガーナは痩せているイリスを眺めて、この竜を健康な状態に戻すのに、どれほどの雄牛を与えればいいのだろうと溜め息をついた。

 モガーナはユーリと落ち着いて話したいが、ユーリは絆を結んだばかりのイリスから離れようとしない。

『竜馬鹿のマキシウスから、絆を結んだ直後は、新婚カップルと同じだと聞いたわ。お互いに絆を結んだ相手の側にいたいと願うと……』

 モガーナはユーリとイリスが離れないのなら、一緒に居られる場所で話すしかないと考える。

「ユーリ、二階のテラスにイリスを行かしなさい。そっと着地するように言い聞かしなさいよ! サロンの窓ガラスを割らないように」

 ユーリはお祖母様をこれ以上怒らせないように、指示にしたがう。



 二階のサロンの掃き出し窓を開け放つと、大きな頑丈な石造りのテラスが狭く見える竜が座っていた。

「ここなら落ち着いて話せるでしょう」

 モガーナもユーリも昼食は食べてなかったが、イリスの雄牛一頭丸かじりを見て食欲は失せていたので、お茶だけ飲みながら、これからの事を話し合う。

「お祖母様、私は竜騎士になったのですね」

 モガーナは目の前の巨大な竜が消えてくれるなら、凄く物事が簡単になるのにとイリスを睨みつけて溜め息をつく。

「そうですわね。ユーリ貴女は竜騎士になり、現在は継承権2位ですわ。いえ、まだ皇太孫殿下は竜騎士になってらっしゃらないから、継承権1位かもしれませんね」

 二人してトホホと笑うしかない状況に困惑していると、イリスが皇太孫は絆の竜がいると、まだ機密の情報を教えてくれた。

『グレゴリウスの騎竜はアラミス、アルフォンスの騎竜ギャランスの子竜だ』

 ユーリがイリスの言葉をお祖母様に伝えると、少しはマシかしらと苦笑する。

「イリスと此処で静かに暮らすわけにはいかないのでしょうか?」

 そうできたら嬉しいと、物は試しで聞いてみたが、聞きながらユーリも駄目だろうと思っていた。

「竜が勝手に飛んで来ただけでも、領民や館の使用人達には大スクープですよ。まして、ウィリアムとロザリモンド姫の駆け落ちを知らない者はいませんから、貴女が継承権を持った事は枯れ草に火が燃え移るより早くひろがることでしょう。こうなったら正式に竜騎士になって、暗殺や、誘拐から身を守るしかないかもしれませんね」

 マキシウスのそれ見たことかと言わんばかりの顔が脳裏に浮かんで、眉をキッとそばだてながらモガーナは、忌々しい! とイリスに一瞥を与えた。イリスは強引ではあるが絆の相手を見つけた幸福感と、ひさしぶりの食事に満足してうつらうつらしていたが、モガーナの視線を感じてピクリッとしっぽを動かした。

「正式に竜騎士になる? 竜はイリスがいるから、仕方ないけど、騎士と言われても……剣とか全く持ったこともないのに……」

 ユーリの騎士のイメージは武芸に秀で、王に忠誠を誓うとか漠然としたものだ。この世界でどのような仕事をしているのか全く知らない。

「そうですわね、剣の修行も必要でしょう。でも、それが全てではありませんよ。イルバニア王国の竜騎士は、行政官の役割も勤めるのですから、政治、法律、外交の知識も必要になるでしょう。今までユーリは地方の貴族として必要な教養を身につける勉強をしてきましたが、竜騎士になるにはまだまだ足りません」

 モガーナは昔ウィリアムが竜騎士になりたいと言い出した時を思い出して、深い溜め息をついた。

「竜騎士になるための学校は、ユングフラウにあります。ウィリアムは10才の時にリューデンハイムに入学して、15才で見習い竜騎士になりました。しかし、ユーリの知っての通り、20才の竜騎士の叙勲の前にロザリモンド姫と駆け落ちしたのです。本来、竜騎士は武芸や学問を修めた大人がなるものなのです。皇太孫殿下や貴女が竜に選ばれたのは、イルバニア王国の後継者として名乗りをあげているゲオルク王を遠ざけるには好都合ですが、どう考えたらいいのかしら」

「パパはママの為に10年の竜騎士になるための努力や、私がイリスと結んで知った竜との絆を捨てたのね。いえ、竜と絆が結ばれる前だから駆け落ちできたのだわ」

 竜騎士になる事はまだ覚悟が出来てるとは言い難いユーリだったが、騙し討ちの絆の結び方をされたのに、イリスと離れるなんて考えられない自分に驚いていた。

「まぁ、ユーリ! 貴女も竜馬鹿の一員になってしまったのね。マキシウスも私より竜を優先する竜馬鹿でしたわ」

 お祖母様の嘆きに耳が痛いユーリだったが、一度会っただけだが厳格そうな竜騎士の祖父も竜馬鹿と呼ばれるのが少し笑えた。

「お祖母様、女性も竜騎士になれるの? 今まで見た竜騎士は三人しかいませんが、女性の竜騎士はいませんでした」

 ユーリは機械化が進んでいないこの世界では力仕事は勿論の事、男性が労働の中心で、女性は家事、店の売り子、教師ぐらいしか働く場所が無さそうだと思っていた。

「そうですわね、女性の竜騎士もいらしゃいましたよ。現在、女性竜騎士がいるとは聞きませんが、過去には何人か有名な女性竜騎士がいらっしゃいましたわ。女王陛下もいらしたし」

 ユーリは歴史で勉強した女王が女性竜騎士だったのだと改めて知った。女性でも竜騎士になれるのなら、自分も努力するしかないと不安を感じながらも、ユーリは決意した。

 どんどん、田舎でのスローライフから遠ざかっている気がするユーリだったが、イリスとは別れられない以上は竜騎士修行も仕方ないと諦める。ハインリッヒとキリエのように年とって引退すれば、田舎でスローライフできるのかなと、9才のユーリには遠すぎる目標に溜め息をつき、早期退職とかは無いのかしらと微かな希望にすがりついた。

 まだ竜騎士の自覚も無いまま、竜と絆を結んでしまった孫娘の行く末を心配しながら、この図体のデカい竜をどこに寝かせるかの問題に頭が痛いモガーナだ。前にフォン・フォレストに滞在したマキシウスとラモスは絆を結んで時間を経ていたので、離れていても大丈夫だったが、ユーリとイリスは当分は離れがたいだろうと察し、ウィリアムなら一緒に納屋に寝かせるのにとぼやいた。

 モガーナは、どうせ此処にユーリが居られるのは長く無いだろうとサロンを諦めて、使用人達にベットを運ばして問題を解決した。モガーナは、サロンをユーリの寝室に提供するのは諦めがついたが、孫娘がフォン・フォレストから、自分から離れるのは諦めのきれない気持ちで一杯になる。

 しかし、イリスがユーリと絆を結んだのが世間にばれない訳がないと知っていた。つくづく、竜に孫娘を誘惑されて、騙し取られたようでうんざりする。冬の間にユーリをもっとビシバシ鍛えて竜の魔力を跳ね返す魔力を身につけさせるべきだったと、後悔するモガーナだった。
  
しおりを挟む
感想 82

あなたにおすすめの小説

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

私はただ自由に空を飛びたいだけなのに!

hennmiasako
ファンタジー
異世界の田舎の孤児院でごく普通の平民の孤児の女の子として生きていたルリエラは、5歳のときに木から落ちて頭を打ち前世の記憶を見てしまった。 ルリエラの前世の彼女は日本人で、病弱でベッドから降りて自由に動き回る事すら出来ず、ただ窓の向こうの空ばかりの見ていた。そんな彼女の願いは「自由に空を飛びたい」だった。でも、魔法も超能力も無い世界ではそんな願いは叶わず、彼女は事故で転落死した。 魔法も超能力も無い世界だけど、それに似た「理術」という不思議な能力が存在する世界。専門知識が必要だけど、前世の彼女の記憶を使って、独学で「理術」を使い、空を自由に飛ぶ夢を叶えようと人知れず努力することにしたルリエラ。 ただの個人的な趣味として空を自由に飛びたいだけなのに、なぜかいろいろと問題が発生して、なかなか自由に空を飛べない主人公が空を自由に飛ぶためにいろいろがんばるお話です。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!! 僕は異世界転生してしまう 大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった 仕事とゲームで過労になってしまったようだ とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた 転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった 住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる ◇ HOTランキング一位獲得! 皆さま本当にありがとうございます! 無事に書籍化となり絶賛発売中です よかったら手に取っていただけると嬉しいです これからも日々勉強していきたいと思います ◇ 僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました 毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます

その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~

たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!! 猫刄 紅羽 年齢:18 性別:男 身長:146cm 容姿:幼女 声変わり:まだ 利き手:左 死因:神のミス 神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。 しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。 更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!? そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか... 的な感じです。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

処理中です...