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「あんたの右手はなんのために着いてるの?」
最近の私の態度に鼻がつく同僚たちに囲まれていた。最初は心配していたけれど、だんだんイライラしてきたらしい。
「もうやめなよ。おちんちんに対して誠実に向き合わず、逃げてるやつなんてどーでもいいわ」
「昔のユニスは、ちんちんしか頭になかったのに、今のユニスはちんちんが無い」
「ちんちんだって芯がなかったら柔らかいのに、射精師に芯がなくなったら一般人だよ。もっと真剣にちんちんと向き合いなさいよ!」
暴言を吐かれても反論出来ない。今の私は、あの頃と比べて情熱がないのだから。
なんで神様はこんな世界に転生をさせたのだろう。普通は悪役令嬢や悪女に転生させて、いい子のヒロインを際立たせるでしょ。
なんで寄りにもよって射精師なの。
前の私はいい子で、今の私は役に立たない。
同僚達がいなくなると、悔しくて堪らなくて泣いてしまった。ここでもひとりぼっちになっちゃう。一生懸命勉強をしないと。
「事故の後遺症ですかね。おちんちんに興味が無くなるなんて」
「ちょっと可哀想ですね」
色んなお医者様の検診でもよく分からない顔をされる。その度に申し訳ない気持ちにさせられ、心の中で謝罪をする。
「このような症状を見たことがあるのですが、あなたが何をしたいのか考えてください」
「何をしたいのか」
検診の帰りはイースと一緒に帰ることになった。仲間たちからの暴言が耳についてはなれない。
もしも、射精師を辞めたら。
前の仕事を活かして薬師になるのもいいし、クッキーが好きだったから、そっちの道に進んでもいいかもしれない。
そう考えると楽しくなってきた。でも、時々おちんちんと男たちの嬌声の残像が見え隠れする。
このまま働き続けて誰にも迷惑をかけない。息を吸って吐くと、何だか気分が良くなった。
次の日、イースに休むと伝えていたけれど、ひとりで出勤した。所長に話しかけたところ、仕事を辞めると伝えると同意してくれた。
「大量の魔力に触れた時に何かあったのは知っている。前の自分と比べることは無い。好きに生きるといい」
「すいません」
朝早く来た為、誰もいない。誰にも挨拶をせずに辞めることになるなんて思ってもみなかった。
こうして仕事を辞め、残りの少ないお金をもって宿舎から出ていった。
最近の私の態度に鼻がつく同僚たちに囲まれていた。最初は心配していたけれど、だんだんイライラしてきたらしい。
「もうやめなよ。おちんちんに対して誠実に向き合わず、逃げてるやつなんてどーでもいいわ」
「昔のユニスは、ちんちんしか頭になかったのに、今のユニスはちんちんが無い」
「ちんちんだって芯がなかったら柔らかいのに、射精師に芯がなくなったら一般人だよ。もっと真剣にちんちんと向き合いなさいよ!」
暴言を吐かれても反論出来ない。今の私は、あの頃と比べて情熱がないのだから。
なんで神様はこんな世界に転生をさせたのだろう。普通は悪役令嬢や悪女に転生させて、いい子のヒロインを際立たせるでしょ。
なんで寄りにもよって射精師なの。
前の私はいい子で、今の私は役に立たない。
同僚達がいなくなると、悔しくて堪らなくて泣いてしまった。ここでもひとりぼっちになっちゃう。一生懸命勉強をしないと。
「事故の後遺症ですかね。おちんちんに興味が無くなるなんて」
「ちょっと可哀想ですね」
色んなお医者様の検診でもよく分からない顔をされる。その度に申し訳ない気持ちにさせられ、心の中で謝罪をする。
「このような症状を見たことがあるのですが、あなたが何をしたいのか考えてください」
「何をしたいのか」
検診の帰りはイースと一緒に帰ることになった。仲間たちからの暴言が耳についてはなれない。
もしも、射精師を辞めたら。
前の仕事を活かして薬師になるのもいいし、クッキーが好きだったから、そっちの道に進んでもいいかもしれない。
そう考えると楽しくなってきた。でも、時々おちんちんと男たちの嬌声の残像が見え隠れする。
このまま働き続けて誰にも迷惑をかけない。息を吸って吐くと、何だか気分が良くなった。
次の日、イースに休むと伝えていたけれど、ひとりで出勤した。所長に話しかけたところ、仕事を辞めると伝えると同意してくれた。
「大量の魔力に触れた時に何かあったのは知っている。前の自分と比べることは無い。好きに生きるといい」
「すいません」
朝早く来た為、誰もいない。誰にも挨拶をせずに辞めることになるなんて思ってもみなかった。
こうして仕事を辞め、残りの少ないお金をもって宿舎から出ていった。
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