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15.早すぎる別れ
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セシリアの隠家に向かった公爵家の影の者たちは、彼女が隠していた財産を没収した。本来であれば投資家たちに返さないといけないが異端分子を排除するために、国にも報告をしなかった。問題事があっても秘密裏に解決すれば、金もある程度取ってもいい事になっている。
侯爵家に彼女をどうするのか聞いたところ、「好きにすればいい」と切り捨てられた。元々きな臭い行動をしている娘を好きになれなかった両親は、早めに子供を作り療養で妻を領地に戻らせて妹と弟が出来ていたからだ。
取り調べで侯爵夫妻は同じような事を言っていた。
「何か新しい物を買ってあげても、何かと比較されてうんざりしていた。もっと良い物があるのにと口に出されるたびに、注意をしていたが一向に治らない。高位貴族と見合いをしても、気に入られずかと言って特別優秀なわけじゃない口だけの女だ。しかも、言い訳ばかりで行動しない厄介なタイプだ」
「自分の娘だけれど可愛くないわ。まるで年上の女と話している気分になるのよ」
彼女もやはり前の世界の事を覚えていた。しかし、うろ覚えの記憶の中で同じことがあると近視感がある程度の事だった。
前世を覚えているなら、どうやって生きればいいのか考えて要領がよくなるはずなのに。と思ったがセシリアじゃないから分からない。
セシリアは私に成り代わろうと頑張っていたが、前の私は特に秀でたところもない。守られてばかりだった。服装くらいしか真似できるところがなくて、それしかやらなかった。
10歳から私を婚約者にしようと考えていた公爵家に嫁入りは無理だと諦めて、違う良い人を探せばよかったのだ。彼女はまだ若いのだから人生のやり直しを……と考えたが、また誰かの人生を奪う事になると思うと処分は難しいだろう。
侯爵家はセシリアが問題を起こして消えた事にしなければ、どうでもいいらしい。処分は公爵家に戻して、私はラシエルと子作りをする。
セシリアがいなくなってから安心したのかすぐに妊娠した。毎日セックスをしていればこうなるよねと分かっていても緊張する。いつ妊娠したことに気がついたのかラシエルを観察することにした。既に彼の両親には報告済みで結婚式は出産前にすることになっている。一緒に住むときに既に準備が出来ていたらしく、いつでも結婚式を挙げてもいいと言われた。
用意周到な夫婦だ。多分今逃げても、ラシエルから逃げられてもこの人たちから逃げられない。
もっとも逃げるつもりはないが。
ジール様は毎日一緒に眠っていた。ラシエルは子供が出来た事にすぐに気がついて、性行為をすっぱりやめた。裸の絵は新しく作られた部屋に移動されて、たまに使用済みの下着を持って自慰している。目の前で精子を出すのが恥ずかしいらしいが、見たいと言えば見せてくれる。
お腹が大きくなる前に公爵家のチャペルで結婚式を挙げて私達は夫婦になった。
この日の晩にジール様が私達に別れの挨拶を告げる。
「もうすぐ別れの時間だ。感謝を述べよう。小娘世話になったな。ありがとう」
「急にどうしたのよ」
「時間が来てしまった。ただそれだけの事だ」
彼と過ごした時間は短くても絆は出来ていたと思う。また本に戻ってしまうのか、どうなるのか聞けない。
「感謝のついでに小が前の世界で亡くなった後のことを教えよう。妊娠後期で亡くなった貴方の赤ちゃんは産まれたよ」
驚いて心臓が跳ねそうになったが、どうしてそれをジール様が知っているのか疑問に思う。
「たまたま居合わせたセシリアに取り上げられて、感謝をしたラシエルと彼女は距離が近づいた。暫くする2人は結婚をした。セシリアは18歳で結婚して未亡人。連れ子がいて、赤ちゃんは邪魔になった。付けられた名前はフラジール。薄っぺらいという意味だ。ヒゲとママは守ってくれたが、2人は亡き者にされた。
床に食事を撒かれ食事をとる生活を私は過ごした。惨めで仕方がなかった。」
「あなたは私の子供なの?」
「急かすな。こんなことになったのは産みの母のせいだと繰り返された。そんな時に使用人としてやってきたラフィーに出会った。彼女も母の過去に苦しめられていた。傷を慰める仲になり、誰も知らない世界で行きたいと願った。結果ラフィーは殺された。
ヒゲが教えてくれた書庫に時間を戻す魔道具があった。大量の命と王族の血が必要な恐ろしい物だった。この頃のセシリアは権力を持っていて、大規模なパーティを開いて命を奪い私は殺された。目が覚めると前世まで時を遡った。ヒゲの実父エルヴィンだ。魂をオークキング様の本に封じ込めて亡くなった。」
ジール様の前世はラシエルの祖父エルヴィン様だった。驚いている公爵様と夫人。彼らに何か思うところがあったみたいで、納得していた。
「息子に暗号を伝えず、このまま血を途絶えさせたかった。私のような人間は産まれてはいけない。そう思っていたのに、まさか母に解かれてしまうとは思わなかった。聞いていた人物と違った。物知らずな伯爵令嬢が、公爵家に嫁入りした役たたずだと教えられていた。ずっと後悔をしていたと知った時、私は長い月日の間、自身にかけていた呪縛から解かれたのだ。ラフィーは8歳も年上で気にしていた。またラフィーと出会えることが出来たら、贅沢をさせて飢えることが無い生活を送らせたい。頼む、ラフィーを幸せに……。ヒゲ、おばあちゃん、パパ、ママ……元気で」
ジール様は徐々に透けて行き触れることが出来ない。首に着けていた首輪が落ちて音が鳴るとそこにジール様はいなくなった。目に涙をこらえている時に、公爵夫人が口を抑えて泣きながら
「私、孫におばあちゃんって呼ばれていたのね」
「ワシはヒゲだぞ。前のワシはどんな感じだったのか教えてくれ」
なんていうから悲しい気分だったのに、思わず笑ってしまい感動的な別れにならなかった。
前の公爵閣下がアル中な事を教えるとしょげてしまい、公爵夫人は疲れ切って目の下の隈が凄い事を伝えると美容に力を入れ出した。
最後に笑いを届けてくれたフラジール様が、自分の子供となって産まれてくると思うと嬉しかった。
数か月後、安産だと言われていたが出産時間が長く感じた。出産について学んだラシエルは本番に強く、いろんなものを吐き出しているのに子供を受け止めてくれた。
とても大きな元気な男の子で声が大きな赤ちゃんだった。
ラシエルはこの事をきっかけに騎士団に戻ることをやめた。医師になる道を選び勉強を始めた。たまにアズール様が公爵家に顔を出して赤ちゃんの顔を見に来る。
メルの兄が盗撮行為を繰り返していたことをきっかけに、メルの無罪が分かり元の貴族令嬢に戻る事が出来た。メルの子供は以前と同じ年上の貴族と分かり縁が欲しかったこともある。
セシリアは、今も生きている。誰も話してくれないが、公爵家の隠し書庫に一つの本があった。
タイトルは【好きな女性に憑依する方法】と書かれている。
前の人生で公爵閣下が教えてくれたのだが、罪人の記憶を利用したい時に本にしてしまう禁忌の魔法がある。その魔法は相手を拘束して、一生を束縛するものだった。彼女に魔法をかけた人間は誰なのか知らない。
生まれ変わる事も出来ず、本にされた彼女は今までの人生を夢の中で繰り返している。彼女が自分にかけられた呪いを解く方法が見つかっても、生まれかわらせないようにしている。
一瞬、この本を燃やしたら彼女はどうなるのだろうかと考えて止めた。
人間だから間違いの一つや二つはあるに決まっている。
本を元の場所に戻すと私は部屋に戻る。
今度は私の人生を好きに生きて満喫したい。ラシエルと一緒に。
侯爵家に彼女をどうするのか聞いたところ、「好きにすればいい」と切り捨てられた。元々きな臭い行動をしている娘を好きになれなかった両親は、早めに子供を作り療養で妻を領地に戻らせて妹と弟が出来ていたからだ。
取り調べで侯爵夫妻は同じような事を言っていた。
「何か新しい物を買ってあげても、何かと比較されてうんざりしていた。もっと良い物があるのにと口に出されるたびに、注意をしていたが一向に治らない。高位貴族と見合いをしても、気に入られずかと言って特別優秀なわけじゃない口だけの女だ。しかも、言い訳ばかりで行動しない厄介なタイプだ」
「自分の娘だけれど可愛くないわ。まるで年上の女と話している気分になるのよ」
彼女もやはり前の世界の事を覚えていた。しかし、うろ覚えの記憶の中で同じことがあると近視感がある程度の事だった。
前世を覚えているなら、どうやって生きればいいのか考えて要領がよくなるはずなのに。と思ったがセシリアじゃないから分からない。
セシリアは私に成り代わろうと頑張っていたが、前の私は特に秀でたところもない。守られてばかりだった。服装くらいしか真似できるところがなくて、それしかやらなかった。
10歳から私を婚約者にしようと考えていた公爵家に嫁入りは無理だと諦めて、違う良い人を探せばよかったのだ。彼女はまだ若いのだから人生のやり直しを……と考えたが、また誰かの人生を奪う事になると思うと処分は難しいだろう。
侯爵家はセシリアが問題を起こして消えた事にしなければ、どうでもいいらしい。処分は公爵家に戻して、私はラシエルと子作りをする。
セシリアがいなくなってから安心したのかすぐに妊娠した。毎日セックスをしていればこうなるよねと分かっていても緊張する。いつ妊娠したことに気がついたのかラシエルを観察することにした。既に彼の両親には報告済みで結婚式は出産前にすることになっている。一緒に住むときに既に準備が出来ていたらしく、いつでも結婚式を挙げてもいいと言われた。
用意周到な夫婦だ。多分今逃げても、ラシエルから逃げられてもこの人たちから逃げられない。
もっとも逃げるつもりはないが。
ジール様は毎日一緒に眠っていた。ラシエルは子供が出来た事にすぐに気がついて、性行為をすっぱりやめた。裸の絵は新しく作られた部屋に移動されて、たまに使用済みの下着を持って自慰している。目の前で精子を出すのが恥ずかしいらしいが、見たいと言えば見せてくれる。
お腹が大きくなる前に公爵家のチャペルで結婚式を挙げて私達は夫婦になった。
この日の晩にジール様が私達に別れの挨拶を告げる。
「もうすぐ別れの時間だ。感謝を述べよう。小娘世話になったな。ありがとう」
「急にどうしたのよ」
「時間が来てしまった。ただそれだけの事だ」
彼と過ごした時間は短くても絆は出来ていたと思う。また本に戻ってしまうのか、どうなるのか聞けない。
「感謝のついでに小が前の世界で亡くなった後のことを教えよう。妊娠後期で亡くなった貴方の赤ちゃんは産まれたよ」
驚いて心臓が跳ねそうになったが、どうしてそれをジール様が知っているのか疑問に思う。
「たまたま居合わせたセシリアに取り上げられて、感謝をしたラシエルと彼女は距離が近づいた。暫くする2人は結婚をした。セシリアは18歳で結婚して未亡人。連れ子がいて、赤ちゃんは邪魔になった。付けられた名前はフラジール。薄っぺらいという意味だ。ヒゲとママは守ってくれたが、2人は亡き者にされた。
床に食事を撒かれ食事をとる生活を私は過ごした。惨めで仕方がなかった。」
「あなたは私の子供なの?」
「急かすな。こんなことになったのは産みの母のせいだと繰り返された。そんな時に使用人としてやってきたラフィーに出会った。彼女も母の過去に苦しめられていた。傷を慰める仲になり、誰も知らない世界で行きたいと願った。結果ラフィーは殺された。
ヒゲが教えてくれた書庫に時間を戻す魔道具があった。大量の命と王族の血が必要な恐ろしい物だった。この頃のセシリアは権力を持っていて、大規模なパーティを開いて命を奪い私は殺された。目が覚めると前世まで時を遡った。ヒゲの実父エルヴィンだ。魂をオークキング様の本に封じ込めて亡くなった。」
ジール様の前世はラシエルの祖父エルヴィン様だった。驚いている公爵様と夫人。彼らに何か思うところがあったみたいで、納得していた。
「息子に暗号を伝えず、このまま血を途絶えさせたかった。私のような人間は産まれてはいけない。そう思っていたのに、まさか母に解かれてしまうとは思わなかった。聞いていた人物と違った。物知らずな伯爵令嬢が、公爵家に嫁入りした役たたずだと教えられていた。ずっと後悔をしていたと知った時、私は長い月日の間、自身にかけていた呪縛から解かれたのだ。ラフィーは8歳も年上で気にしていた。またラフィーと出会えることが出来たら、贅沢をさせて飢えることが無い生活を送らせたい。頼む、ラフィーを幸せに……。ヒゲ、おばあちゃん、パパ、ママ……元気で」
ジール様は徐々に透けて行き触れることが出来ない。首に着けていた首輪が落ちて音が鳴るとそこにジール様はいなくなった。目に涙をこらえている時に、公爵夫人が口を抑えて泣きながら
「私、孫におばあちゃんって呼ばれていたのね」
「ワシはヒゲだぞ。前のワシはどんな感じだったのか教えてくれ」
なんていうから悲しい気分だったのに、思わず笑ってしまい感動的な別れにならなかった。
前の公爵閣下がアル中な事を教えるとしょげてしまい、公爵夫人は疲れ切って目の下の隈が凄い事を伝えると美容に力を入れ出した。
最後に笑いを届けてくれたフラジール様が、自分の子供となって産まれてくると思うと嬉しかった。
数か月後、安産だと言われていたが出産時間が長く感じた。出産について学んだラシエルは本番に強く、いろんなものを吐き出しているのに子供を受け止めてくれた。
とても大きな元気な男の子で声が大きな赤ちゃんだった。
ラシエルはこの事をきっかけに騎士団に戻ることをやめた。医師になる道を選び勉強を始めた。たまにアズール様が公爵家に顔を出して赤ちゃんの顔を見に来る。
メルの兄が盗撮行為を繰り返していたことをきっかけに、メルの無罪が分かり元の貴族令嬢に戻る事が出来た。メルの子供は以前と同じ年上の貴族と分かり縁が欲しかったこともある。
セシリアは、今も生きている。誰も話してくれないが、公爵家の隠し書庫に一つの本があった。
タイトルは【好きな女性に憑依する方法】と書かれている。
前の人生で公爵閣下が教えてくれたのだが、罪人の記憶を利用したい時に本にしてしまう禁忌の魔法がある。その魔法は相手を拘束して、一生を束縛するものだった。彼女に魔法をかけた人間は誰なのか知らない。
生まれ変わる事も出来ず、本にされた彼女は今までの人生を夢の中で繰り返している。彼女が自分にかけられた呪いを解く方法が見つかっても、生まれかわらせないようにしている。
一瞬、この本を燃やしたら彼女はどうなるのだろうかと考えて止めた。
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