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7.絵の付加価値
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新聞の見出しには大きくシャーリーとラシエルの事が書かれていた。2人は付き合っていると噂で盛り上がっている。
シャーリーの後ろ盾になったラシエルは、貴族とのコネクションを作ってあげていた。
今世でラシエルの選んだ相手はシャーリーだった。
運命ってどうなるのか分からない。あれだけ言い寄ってきたのは、シャーリーが描かれた絵を気に入っていて探していたからだろう。
確か、以前シャーリーが猫の絵が売れた事があると話していた。少女が猫を招き入れている絵で、光に導かれるように猫が歩いている姿だった。
「もうすっかり時の人ね。次に会える事はないかもしれない」
と独り言ちた。ラシエルは宝物を扱うように優しくしてくれる。着る物から食べる物まで一流の物を用意してくれ、世界中で一番幸せなお姫様にしてくれる。
あの大切にされていた日々を、シャーリーが受けると思うと嬉しくて堪らない。婚約のお祝いの品物を何にしようか考えないと。
シャーリーが荷物を取りに来て、新しい家に絵を全部持っていくことになった。沢山の絵を描いていたから、空になった部屋が寂しく感じる。
数枚だけ置いてって貰い残した絵を部屋に飾り、風景画をしばらく眺めていた。
数日後、シャーリーから招待状が届いた。顔見知りの人達だけの小規模のパーティーを開くことにしたと書かれていた。
パーティーの場所は公爵家で、彼女が受け入れられた事に胸が震えた。
シャーリーが一生懸命頑張っている姿を想像して、頬が緩んだ。
当日会場はたくさんの招待客で賑わっていた。顔見知りだけ集めるはずなのに、規模が思っていたよりも大きい。
ひとりで立っているだけで目立ってしまう。投資の話をした事がある人と一緒に行動をすることにした。
すぐに用事があると離れてしまい、ひとりぼっちで会場に立つことになってしまった。
会場を見渡すと前の人生の時にパーティーをした時の事を思い出した。ラシエルの幼馴染セシリアのアドバイスを鵜呑みにして、流行遅れのパーティーを開き眉を顰められたのだ。
あれはまだ11歳の時だったから許された。今はシャーリーが17歳であれをやられていたら嫁に相応しくないと言われるだろう。
思ったよりも早くシャーリーに出会い挨拶をした。久しぶりに会ったシャーリーが以前よりも美しくなっている。奥の方の席に案内をされ、沢山の料理が目の前に置かれた。食事を食べると懐かしい味に舌鼓した。
「毎日絵を沢山描かせて頂いております。リーファお嬢様のおかげです。沢山の騎士の筋肉を鑑賞させて貰い、たくさん目を肥やしています。ご存じですか、色も形も違って心が美しくなるんです」
「そうなの、良かったです。そういえば、婚約式は何時するのかしら」
「婚約式? 誰のですか?」
「え、だって公爵家でパーティーを開いて頂いたら普通は」
「いえ、全裸の絵を見たラシエル様が、『貴族は全裸を描かせたがっている』と紹介されただけです。今日は絵を描いて欲しい依頼者を招いているだけですよ」
――全裸の絵を見たラシエル様……? 一体いつどこで全裸の絵を見たのかしら。過去を思い出すと私たちは絵が売れても、モデルの名前を言わなければ売ってもいいと約束していた。
「シャーリー、私の裸の絵を返して欲しいの」
「無理ですよ。全部ラシエル様が買いました。そのお金でアトリエを買ったんです。お金はもう手元にありません」
唖然としている時に、デザートが届けられた。溶けるといけないから少し食べたが味をしっかり感じる。結構図太い神経だなと自分で突っ込んだ。
そこに嬉しそうな顔のラシエルがやってきた。身体のラインがしっかり出ているドレスの胸の谷間をチラッと確認された。
「ようこそリーファ嬢。今日も実に美しい」
今日も頭がおかしい。前のラシエルなら当たり前の事だが、今回は出会って少ししか経っていない。全裸の絵は全部きわどい姿をしている。
何故なら描かれている時に、もしもラシエルが前世を覚えていて、好きだと迫ってきたら。出会っていない期間を知って欲しかったからだ。
「ザガード卿もとても素敵ですわ。ところで――」
「素敵!? 何処が素敵なのだ」
前のめりになりそうなラシエルが言う。近くに寄られると彼の匂いがする。忘れられない愛おしいラシエルの香りだ。前の彼は髪の毛が腰まで長く手入れをするのが好きだった。距離を詰められて夫だった頃のラシエルを思い出しながら、つい口にしてしまった。
「全部素敵だょ……ですわ」
うっかり、前と同じような口調になりそうになり慌てて言い直した。
前はお互い呼び捨てで硬い口調にしない事になっていた。その事が今足を引っ張る事になるなんて。ここでは堅物で真面目でちょっと変態な人間だ。何をするのか分からない。
ぱぁっと華やぎ、幸せそうな表情をしたラシエルを見て杞憂に終わる。
多分、殺されはしないだろう。
とりあえず、今はあの卑猥な絵を回収しなければ。誰かに見せていたら、一生閉じこもって暮らそう。そんなことを考えていると会場に金切り声が聞こえた。招待されていないセシリアがやってきたのだ。
「どうして、あいつがここにいるのよ!」
指を指されたあいつこと私はどうすればいいのだろうか。一瞬悩んで無視をすることにした。存在自体も感じる価値もなさそうだ。
全裸を描かれている事を知られたくない招待客が、不快な顔でセシリアを確認するとすぐに会話に戻った。
私の頭の中は全裸の絵の行方でいっぱいで、視線が泳いでいた。
「シャーリー嬢が描かれた絵をみせようか?」
「ええ、よろしくお願いいたします」
シャーリーはアトリエに戻って新作を描きたいと言っていた。今は私達2人だけで絵のある場所に向かっている。長く住み慣れた公爵邸は目を閉じていても歩けるくらいだ。今は全裸の絵があるかどうか知りたいだけだ。
「もうすぐです。シャーリー嬢の書いた美しい少女の絵がある部屋は」
心の中でガッツポーズをとっていると不穏な音が耳に響く。
――ガチャンっ
何かが割れる音がしてラシエルが足早に向かうと、そこには割れた壺が置かれていた。近くにいた使用人たちが集められて、割った人間を探し始める。
どうしよう。この壺は贋作な事を知っている。
本物は魔法がかかっていて盗まれたり割られたりすると地下の保管庫の固定位置に戻るようになっている。この隙を狙って、絵を回収してもいいかもしれない。
「違います、私じゃありません」
「あんたでしょう」
そんな言い合いをしている時に下に何かが通った。高速で動く長い尻尾の黒いヤツ。声を出さずに驚き、足を下に置きたくなくて、ラシエルに前から抱き着いた。両手で抱きしめられて、両手を肩に乗せるて抱きしめて両足を腰に絡ませる。
「ね、ねずみ、大嫌い」
「ネズミ?! 誰か一匹残らず殺してこい、リーファ嬢を怖がらせる悪いネズミめ」
こうして使用人たちがネズミを探し始めたのだが見つからない。怖くてラシエルの膝の上に乗っていた。暫くして探し出せたしたのは、とても小さな子猫だった。
真っ黒で汚い猫と口々にしている。
前世の猫だった時の自分を悪く言われているようで顔を伏せた。
何処に行っても受け入れられない猫。ラシエルの前世の少女が受け入れてくれた。夜になると物音に目が覚めて、少女を守るためにネズミと戦って負けた。
最後はこうして抱きしめられて埋められたのかな。
そんなことを思い出しながらラシエルを抱きしめて、深い眠りに落ちていった。彼の側にいると安心して眠くなる。前の人生は公爵家から出て行った後は眠れたのだろうか。
シャーリーの後ろ盾になったラシエルは、貴族とのコネクションを作ってあげていた。
今世でラシエルの選んだ相手はシャーリーだった。
運命ってどうなるのか分からない。あれだけ言い寄ってきたのは、シャーリーが描かれた絵を気に入っていて探していたからだろう。
確か、以前シャーリーが猫の絵が売れた事があると話していた。少女が猫を招き入れている絵で、光に導かれるように猫が歩いている姿だった。
「もうすっかり時の人ね。次に会える事はないかもしれない」
と独り言ちた。ラシエルは宝物を扱うように優しくしてくれる。着る物から食べる物まで一流の物を用意してくれ、世界中で一番幸せなお姫様にしてくれる。
あの大切にされていた日々を、シャーリーが受けると思うと嬉しくて堪らない。婚約のお祝いの品物を何にしようか考えないと。
シャーリーが荷物を取りに来て、新しい家に絵を全部持っていくことになった。沢山の絵を描いていたから、空になった部屋が寂しく感じる。
数枚だけ置いてって貰い残した絵を部屋に飾り、風景画をしばらく眺めていた。
数日後、シャーリーから招待状が届いた。顔見知りの人達だけの小規模のパーティーを開くことにしたと書かれていた。
パーティーの場所は公爵家で、彼女が受け入れられた事に胸が震えた。
シャーリーが一生懸命頑張っている姿を想像して、頬が緩んだ。
当日会場はたくさんの招待客で賑わっていた。顔見知りだけ集めるはずなのに、規模が思っていたよりも大きい。
ひとりで立っているだけで目立ってしまう。投資の話をした事がある人と一緒に行動をすることにした。
すぐに用事があると離れてしまい、ひとりぼっちで会場に立つことになってしまった。
会場を見渡すと前の人生の時にパーティーをした時の事を思い出した。ラシエルの幼馴染セシリアのアドバイスを鵜呑みにして、流行遅れのパーティーを開き眉を顰められたのだ。
あれはまだ11歳の時だったから許された。今はシャーリーが17歳であれをやられていたら嫁に相応しくないと言われるだろう。
思ったよりも早くシャーリーに出会い挨拶をした。久しぶりに会ったシャーリーが以前よりも美しくなっている。奥の方の席に案内をされ、沢山の料理が目の前に置かれた。食事を食べると懐かしい味に舌鼓した。
「毎日絵を沢山描かせて頂いております。リーファお嬢様のおかげです。沢山の騎士の筋肉を鑑賞させて貰い、たくさん目を肥やしています。ご存じですか、色も形も違って心が美しくなるんです」
「そうなの、良かったです。そういえば、婚約式は何時するのかしら」
「婚約式? 誰のですか?」
「え、だって公爵家でパーティーを開いて頂いたら普通は」
「いえ、全裸の絵を見たラシエル様が、『貴族は全裸を描かせたがっている』と紹介されただけです。今日は絵を描いて欲しい依頼者を招いているだけですよ」
――全裸の絵を見たラシエル様……? 一体いつどこで全裸の絵を見たのかしら。過去を思い出すと私たちは絵が売れても、モデルの名前を言わなければ売ってもいいと約束していた。
「シャーリー、私の裸の絵を返して欲しいの」
「無理ですよ。全部ラシエル様が買いました。そのお金でアトリエを買ったんです。お金はもう手元にありません」
唖然としている時に、デザートが届けられた。溶けるといけないから少し食べたが味をしっかり感じる。結構図太い神経だなと自分で突っ込んだ。
そこに嬉しそうな顔のラシエルがやってきた。身体のラインがしっかり出ているドレスの胸の谷間をチラッと確認された。
「ようこそリーファ嬢。今日も実に美しい」
今日も頭がおかしい。前のラシエルなら当たり前の事だが、今回は出会って少ししか経っていない。全裸の絵は全部きわどい姿をしている。
何故なら描かれている時に、もしもラシエルが前世を覚えていて、好きだと迫ってきたら。出会っていない期間を知って欲しかったからだ。
「ザガード卿もとても素敵ですわ。ところで――」
「素敵!? 何処が素敵なのだ」
前のめりになりそうなラシエルが言う。近くに寄られると彼の匂いがする。忘れられない愛おしいラシエルの香りだ。前の彼は髪の毛が腰まで長く手入れをするのが好きだった。距離を詰められて夫だった頃のラシエルを思い出しながら、つい口にしてしまった。
「全部素敵だょ……ですわ」
うっかり、前と同じような口調になりそうになり慌てて言い直した。
前はお互い呼び捨てで硬い口調にしない事になっていた。その事が今足を引っ張る事になるなんて。ここでは堅物で真面目でちょっと変態な人間だ。何をするのか分からない。
ぱぁっと華やぎ、幸せそうな表情をしたラシエルを見て杞憂に終わる。
多分、殺されはしないだろう。
とりあえず、今はあの卑猥な絵を回収しなければ。誰かに見せていたら、一生閉じこもって暮らそう。そんなことを考えていると会場に金切り声が聞こえた。招待されていないセシリアがやってきたのだ。
「どうして、あいつがここにいるのよ!」
指を指されたあいつこと私はどうすればいいのだろうか。一瞬悩んで無視をすることにした。存在自体も感じる価値もなさそうだ。
全裸を描かれている事を知られたくない招待客が、不快な顔でセシリアを確認するとすぐに会話に戻った。
私の頭の中は全裸の絵の行方でいっぱいで、視線が泳いでいた。
「シャーリー嬢が描かれた絵をみせようか?」
「ええ、よろしくお願いいたします」
シャーリーはアトリエに戻って新作を描きたいと言っていた。今は私達2人だけで絵のある場所に向かっている。長く住み慣れた公爵邸は目を閉じていても歩けるくらいだ。今は全裸の絵があるかどうか知りたいだけだ。
「もうすぐです。シャーリー嬢の書いた美しい少女の絵がある部屋は」
心の中でガッツポーズをとっていると不穏な音が耳に響く。
――ガチャンっ
何かが割れる音がしてラシエルが足早に向かうと、そこには割れた壺が置かれていた。近くにいた使用人たちが集められて、割った人間を探し始める。
どうしよう。この壺は贋作な事を知っている。
本物は魔法がかかっていて盗まれたり割られたりすると地下の保管庫の固定位置に戻るようになっている。この隙を狙って、絵を回収してもいいかもしれない。
「違います、私じゃありません」
「あんたでしょう」
そんな言い合いをしている時に下に何かが通った。高速で動く長い尻尾の黒いヤツ。声を出さずに驚き、足を下に置きたくなくて、ラシエルに前から抱き着いた。両手で抱きしめられて、両手を肩に乗せるて抱きしめて両足を腰に絡ませる。
「ね、ねずみ、大嫌い」
「ネズミ?! 誰か一匹残らず殺してこい、リーファ嬢を怖がらせる悪いネズミめ」
こうして使用人たちがネズミを探し始めたのだが見つからない。怖くてラシエルの膝の上に乗っていた。暫くして探し出せたしたのは、とても小さな子猫だった。
真っ黒で汚い猫と口々にしている。
前世の猫だった時の自分を悪く言われているようで顔を伏せた。
何処に行っても受け入れられない猫。ラシエルの前世の少女が受け入れてくれた。夜になると物音に目が覚めて、少女を守るためにネズミと戦って負けた。
最後はこうして抱きしめられて埋められたのかな。
そんなことを思い出しながらラシエルを抱きしめて、深い眠りに落ちていった。彼の側にいると安心して眠くなる。前の人生は公爵家から出て行った後は眠れたのだろうか。
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