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ずっと前からうんざりしていた。
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気が付いたら30歳何もない人生だったな。
そう思いながらアリア・マリーゴールドは自分の人生について思い出していた。
利用されるだけの人生だった。若い時の時間が貴重だと言われていたのに人のために使ってしまった。
キリエ・アンチェスターという名前の親友に長年いいように使われていた。自分の努力を手柄に取られる悔しさが今になって思い出した。
誰かの役に立つことが自分の人生だと思って脇役に徹していた。
キリエは公爵夫人になり、アリアは平民になった。元々同じ子爵令嬢だったのにこの違い。
刺繍の針を進めながら涙が頬を伝う。最近涙もろくなっている。年を取ったからかしらと思いながら涙を拭う。
貴族学校に入学してしばらくするとキリエが無視するようになった。気にしないで一人でいるとキリエがアリアに虐められていると噂を聞いた。周りの人に相談したくても味方がいないので相談できずにいるといつの間にか風化していた。
キリエが自分で流していると気が付いたのは公爵令息と婚約した後の事だった。アリアはキリエの舞台装置にされて舞台裏に消えていくはずなのに利用価値のあるアリアをキリエが手放さなかった。
公爵夫人となったキリエが何かとアリアを呼び出した。
彼女の愚痴を聞くたびに社交界の恐ろしさに身を震わせた。参加したこともないのに。想像力豊かなアリアはキリエの言葉に翻弄されていたのだ。
「もっと綺麗なドレスに宝飾品を付けて見たかったな。キリエと離れるために平民になった今買える品物じゃないから。」
一人娘が平民になりたいと言ったとき両親は好きにしなさいと言ってくれた。無関心な両親は子爵家を継がせる人間がいなくても問題はないみたいだった。引き止められても、あの時はこうするしかなかった。姿をくらませて、今は偽名で過ごしている。やっと自由になれて過ごしている。
誰も来ない森の掘っ立て小屋は隙間風がなく快適に過ごしている。
隙間が怖い。誰に見られているか分からないから先に直してしまった。
今は誰の目も気にせず過ごしている。時間がゆっくり流れていく。
今作っている物もキリエが依頼してきたものでお金を貰っていない。
逃げていたのに、彼女はどんな手を使ってでも見つけてくるのだ。
アリアは心が折れてしまった。
(少しだけ頭が痛い。頭痛なんてしたことがなかったのに。)
ベットで横になると激しい痛みで頭がおかしくなりそうだった。布団で眠っているのに眩暈がする。
(ここで死ぬのかな。死ぬならふかふかのベットの上がいい。美味しい物も体重を気にせず食べればよかった。人の目を気にせず生きたかった。キリエに二度と関わりたくない。私の人生を壊したアイツには二度と会いたくない)
こうして30歳の誕生日にアリアの意識は途切れてしまった。
♢
「アリアは器用で何でも出来て本当に凄いのね。私は全然できなくてアリアが親友で良かった」
アリア・マリーゴールドはキリエ・アンチェスターの屋敷に招かれて紅茶を飲んでいる。目の前には様々な美味しいお菓子が並べられている。食べようとすると豚になると言われるので手を付けないし、言われても手を出さない。手を出さなければ文句を言われるので体調のせいにした。
彼女の事が愛おしい公爵様が揃えてくれたものだろう。彼女の家にこんなお金はない。同じ子爵家でも資産は雲泥の差。何故ならキリエの家の長女が5人目の子供を産んで実家にお金を貰っているから。目の前の華奢な少女が私の刺繍したハンカチを持って褒めている。金の糸を使って睡眠時間を削って作った2枚のハンカチは彼女と彼女の彼のために作ったものだ。以前の私は2人が自分の物を使ってくれていることが嬉しいと感じていただろう。でも今は冷めた目で見てしまう。
(本当に都合のいい女だったのね。目の前の親友を語る女は狡猾なずる賢い女よ。私はあなたを親友だと思ったことはなかった。あなたからしか親友だって言ったことないものね。)
いつもそうだった。キリエ・アンチェスターは気弱で自分の言いたいことが言えないか弱い少女だった。それを周りが勝手に守ってくれて勝手に行動してくれる。私もその周りの人間の一人だった。彼女に親友と言われて嬉しかった時もあった。――でもたまに、心の奥底から離れたいと思うことが何度もあった。
キリエが人前で褒める時は出来ない自分を強調する時で何かを頼むときだから。時間がなくて断ることもあったが断ると無視をされる。
「アリアは私の事が嫌いなのかもしれないわ。」
それが嫌で今まではいう事を聞いていた。今思うとバカだった。貴重な時間をこんな奴に使うなんて。
私には未来の記憶がある。結婚もせずにキリエの言うことを聞いて傍にいてアリア・マリーゴールドは30歳で死んでしまった。
本当はもっといろんな場所に行きたかった。魔獣が出る森も夜の城下町も武器屋も。
「そんなの普通の女の子がすることじゃないよ。他の人にどう見られるか。私なら行けないわ」
彼女は行動を言葉で止める。そこに強制力はない。でも人の目を気にしていけなかった。服だって似合わないと言われていてももっと色んな物が着たかった。後悔ばかりが頭の中を駆け巡る。死んだときキリエの代行で連日物を作っている時だった。頭痛がして倒れてしまった。打ち所が悪くて死んでしまった。……はず多分。
気が付いたら13歳。朝に目を覚めた。枕の近くにあるハンカチが上手に縫われていた。公爵家の家紋の黄金の獅子が糸で描かれている。
(以前はもっと上手に出来ないのか怒られていたけれど今回は何と言われるのかしら。そろそろ来るわね)
「でももっと、ここの部分を綺麗に縫って欲しいわね」
時間をかけて作った物を注意されて無償で与えることの苦痛。以前の私なら困った顔をして修正したけれど――。
「よく分からないのだけれど見せて貰ってもいいかしら」
ハンカチを受け取って指を指された場所を見て、カバンにハンカチを2枚入れて帰るために立ち上がった。
「やっぱり自分で縫った物をあげた方がいいと思うの。今からでも間に合うわ頑張ってね!」
言い返されると思っていなかったのか、一瞬ぽかんとして、すぐに反応をする。
「ちょっとまって、アリア」
キリエに会うためにアフィン・ブーゲンビリア公子がアンチェスター家にやってきた。金髪灼眼の綺麗な顔立ちは遠くから見ても美しい。頭を下げて挨拶をしてカーテシーをした。今の彼は彼女に夢中になる前かしら。
「公子にお見せしたいものがございます」
カバンからハンカチを取り出して広げて見せた。
後ろからキリエが叫んでいる声が聞こえるけれど無視をする。
公爵家の紋章が入った大きなハンカチは金の刺繍で出来ている。デザインから縫うことまで無償で作業をさせられた。回帰前の私はこれをキリエの手柄にされて、キリエの影武者になったのだ。
「素晴らしい裁縫ですね」
「お褒め頂きありがとうございます。私が糸を染色して縫ったハンカチになります。キリエに上手に出来ていないと言われたので心配していました。私は不器用ですので注意ばかりされます。」
ヘンリー公子は何か考え始めた。今まで貰った彼女からのハンカチが実は違う子から強奪した物だと気が付かせてあげないと。
「この糸は素晴らしいですね。どうやって手に入れたのですか?」
「それは秘密です。ただ普通の手段では手に入りませんし買えません」
父に呼ばれているのでと適当に言って立ち去った。後は2人で解決してほしい。
「まだ入学していないのね」
やり直し人生始まったばかり。
今回の私はどうやって生きようかしら。
そう思いながらアリア・マリーゴールドは自分の人生について思い出していた。
利用されるだけの人生だった。若い時の時間が貴重だと言われていたのに人のために使ってしまった。
キリエ・アンチェスターという名前の親友に長年いいように使われていた。自分の努力を手柄に取られる悔しさが今になって思い出した。
誰かの役に立つことが自分の人生だと思って脇役に徹していた。
キリエは公爵夫人になり、アリアは平民になった。元々同じ子爵令嬢だったのにこの違い。
刺繍の針を進めながら涙が頬を伝う。最近涙もろくなっている。年を取ったからかしらと思いながら涙を拭う。
貴族学校に入学してしばらくするとキリエが無視するようになった。気にしないで一人でいるとキリエがアリアに虐められていると噂を聞いた。周りの人に相談したくても味方がいないので相談できずにいるといつの間にか風化していた。
キリエが自分で流していると気が付いたのは公爵令息と婚約した後の事だった。アリアはキリエの舞台装置にされて舞台裏に消えていくはずなのに利用価値のあるアリアをキリエが手放さなかった。
公爵夫人となったキリエが何かとアリアを呼び出した。
彼女の愚痴を聞くたびに社交界の恐ろしさに身を震わせた。参加したこともないのに。想像力豊かなアリアはキリエの言葉に翻弄されていたのだ。
「もっと綺麗なドレスに宝飾品を付けて見たかったな。キリエと離れるために平民になった今買える品物じゃないから。」
一人娘が平民になりたいと言ったとき両親は好きにしなさいと言ってくれた。無関心な両親は子爵家を継がせる人間がいなくても問題はないみたいだった。引き止められても、あの時はこうするしかなかった。姿をくらませて、今は偽名で過ごしている。やっと自由になれて過ごしている。
誰も来ない森の掘っ立て小屋は隙間風がなく快適に過ごしている。
隙間が怖い。誰に見られているか分からないから先に直してしまった。
今は誰の目も気にせず過ごしている。時間がゆっくり流れていく。
今作っている物もキリエが依頼してきたものでお金を貰っていない。
逃げていたのに、彼女はどんな手を使ってでも見つけてくるのだ。
アリアは心が折れてしまった。
(少しだけ頭が痛い。頭痛なんてしたことがなかったのに。)
ベットで横になると激しい痛みで頭がおかしくなりそうだった。布団で眠っているのに眩暈がする。
(ここで死ぬのかな。死ぬならふかふかのベットの上がいい。美味しい物も体重を気にせず食べればよかった。人の目を気にせず生きたかった。キリエに二度と関わりたくない。私の人生を壊したアイツには二度と会いたくない)
こうして30歳の誕生日にアリアの意識は途切れてしまった。
♢
「アリアは器用で何でも出来て本当に凄いのね。私は全然できなくてアリアが親友で良かった」
アリア・マリーゴールドはキリエ・アンチェスターの屋敷に招かれて紅茶を飲んでいる。目の前には様々な美味しいお菓子が並べられている。食べようとすると豚になると言われるので手を付けないし、言われても手を出さない。手を出さなければ文句を言われるので体調のせいにした。
彼女の事が愛おしい公爵様が揃えてくれたものだろう。彼女の家にこんなお金はない。同じ子爵家でも資産は雲泥の差。何故ならキリエの家の長女が5人目の子供を産んで実家にお金を貰っているから。目の前の華奢な少女が私の刺繍したハンカチを持って褒めている。金の糸を使って睡眠時間を削って作った2枚のハンカチは彼女と彼女の彼のために作ったものだ。以前の私は2人が自分の物を使ってくれていることが嬉しいと感じていただろう。でも今は冷めた目で見てしまう。
(本当に都合のいい女だったのね。目の前の親友を語る女は狡猾なずる賢い女よ。私はあなたを親友だと思ったことはなかった。あなたからしか親友だって言ったことないものね。)
いつもそうだった。キリエ・アンチェスターは気弱で自分の言いたいことが言えないか弱い少女だった。それを周りが勝手に守ってくれて勝手に行動してくれる。私もその周りの人間の一人だった。彼女に親友と言われて嬉しかった時もあった。――でもたまに、心の奥底から離れたいと思うことが何度もあった。
キリエが人前で褒める時は出来ない自分を強調する時で何かを頼むときだから。時間がなくて断ることもあったが断ると無視をされる。
「アリアは私の事が嫌いなのかもしれないわ。」
それが嫌で今まではいう事を聞いていた。今思うとバカだった。貴重な時間をこんな奴に使うなんて。
私には未来の記憶がある。結婚もせずにキリエの言うことを聞いて傍にいてアリア・マリーゴールドは30歳で死んでしまった。
本当はもっといろんな場所に行きたかった。魔獣が出る森も夜の城下町も武器屋も。
「そんなの普通の女の子がすることじゃないよ。他の人にどう見られるか。私なら行けないわ」
彼女は行動を言葉で止める。そこに強制力はない。でも人の目を気にしていけなかった。服だって似合わないと言われていてももっと色んな物が着たかった。後悔ばかりが頭の中を駆け巡る。死んだときキリエの代行で連日物を作っている時だった。頭痛がして倒れてしまった。打ち所が悪くて死んでしまった。……はず多分。
気が付いたら13歳。朝に目を覚めた。枕の近くにあるハンカチが上手に縫われていた。公爵家の家紋の黄金の獅子が糸で描かれている。
(以前はもっと上手に出来ないのか怒られていたけれど今回は何と言われるのかしら。そろそろ来るわね)
「でももっと、ここの部分を綺麗に縫って欲しいわね」
時間をかけて作った物を注意されて無償で与えることの苦痛。以前の私なら困った顔をして修正したけれど――。
「よく分からないのだけれど見せて貰ってもいいかしら」
ハンカチを受け取って指を指された場所を見て、カバンにハンカチを2枚入れて帰るために立ち上がった。
「やっぱり自分で縫った物をあげた方がいいと思うの。今からでも間に合うわ頑張ってね!」
言い返されると思っていなかったのか、一瞬ぽかんとして、すぐに反応をする。
「ちょっとまって、アリア」
キリエに会うためにアフィン・ブーゲンビリア公子がアンチェスター家にやってきた。金髪灼眼の綺麗な顔立ちは遠くから見ても美しい。頭を下げて挨拶をしてカーテシーをした。今の彼は彼女に夢中になる前かしら。
「公子にお見せしたいものがございます」
カバンからハンカチを取り出して広げて見せた。
後ろからキリエが叫んでいる声が聞こえるけれど無視をする。
公爵家の紋章が入った大きなハンカチは金の刺繍で出来ている。デザインから縫うことまで無償で作業をさせられた。回帰前の私はこれをキリエの手柄にされて、キリエの影武者になったのだ。
「素晴らしい裁縫ですね」
「お褒め頂きありがとうございます。私が糸を染色して縫ったハンカチになります。キリエに上手に出来ていないと言われたので心配していました。私は不器用ですので注意ばかりされます。」
ヘンリー公子は何か考え始めた。今まで貰った彼女からのハンカチが実は違う子から強奪した物だと気が付かせてあげないと。
「この糸は素晴らしいですね。どうやって手に入れたのですか?」
「それは秘密です。ただ普通の手段では手に入りませんし買えません」
父に呼ばれているのでと適当に言って立ち去った。後は2人で解決してほしい。
「まだ入学していないのね」
やり直し人生始まったばかり。
今回の私はどうやって生きようかしら。
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