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 全てを思い出すと眠っているギルを起こした。

 彼も全部思い出したらしく、お互いとても恥ずかしいけれど打ち解けることが出来た。

 全回復の魔法が使えると分かると、私も聖女として表舞台に立てるかと思ったらギルに止められた。

 ユウは自分が一番じゃないと気がすまないし、他の聖女たちも敵になるからだ。

 国王陛下には全回復のことを教え、これからは彼らが指定する人たちを癒すことにする。この力は誰かにバレてはいけない。

 こうして私は今の生活を維持したまま過ごしている。ギルからは激しいアプローチをされているけれど、今までの事があって恥ずかしくて顔も合わせられない。

 でも高揚感で満たされている時、彼に迫る事にしている。
 数か月後、いつも通り働いていたのにムラムラしてギルを襲った。治癒院のベッドで目を覚ましたギルは周囲を見渡すと、身体の異変に気がついた。

「また、記憶がなくなって。なんだか身体が軽い……まさか、キズナがやったのか。可愛い奴。はっ、何だか身体がおかしい。見えない人間に触れられている」

 新しい力に目が覚めた私はギルに触れて、弄んでいる。
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