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第二章
第一話 異世界転生
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いつの間にやら、気を失っていたようだ。ぼんやりと目を覚ませば、言葉が離せないではないか。
何が起きているのか分からなくて、泣いてしまった。大人として情けないのは分かっっている。
しかし、そんな心配も杞憂に終わった。自分が、赤ちゃんになっていることに気がついたのだ。
どうして?僕は前世で死んで、暗闇で落ちていって...そのまま、地獄に落ちると思われた。
そう、僕は異世界に転生してしまった。生まれ変わってしまった。そのことに絶望してまた泣いた。
『ふぇぇえぇ...!!』
「元気な子ね。男の子ですよ~」
そう言われた途端、体が宙に浮いた。ふわりとベッドに寝かせられ、母親らしき女性がいた。
顔を横に向けて顔を見てみると、大層美しい女性だった。これが、新しい母親...
「リアン、あなたの弟よ。こっちにおいで見てごらんなさい。」
「ぼくの、おとーと?」
「そうよ、お兄ちゃんになるのよ。」
「えへへ、お兄ちゃん...!」
リアンと呼ばれたその少年...いや、美少年は、ニコニコと楽しげに僕のことを見つめてくる。
多分、四つか五つくらいの少年だ。その純粋な目は、幼いながらもズキューンと僕の心臓を撃ち抜いた。
ジィーっと、その美少年が覗き込んでくる。何かついているのだろうか?妙に静かなのがおかしいのか?
「おめめ、きれい!」
「お、本当だな。澄んだ黒に青い目だ。宝石のようだな...」
『ふぇぇ..』
とんでもない美形男子がひょいと兄である美少年を持ち上げて、見えるようにしている。
それにしても,,,目?まさか、オッドアイなの?前世のトラウマから恐怖を感じ、また泣き始める。
『うぇぇぇ..!』
「本当に元気な子だ。そうだ、早速名前をつけようじゃないか。」
「ええ、そうね。うーん...フェデルタ。フェデルタはどうかしら?」
「...良い名前だな。今日からお前はフェデルタ・アンセントだぞ。」
あ、れ?誰も目について怒ったり泣いたりしてない...どうして?
だって、青い目呪われていて、悪魔の目で...それに、それに...
「そうだ、早速パーティーを開かなければな。」
「あら、そうだったわ。報告もしないといけないわ。」
「今日から忙しくなりそうだ。」
ううん...泣き疲れたせいか、眠たくなってきた...
しばらく寝て、それから考えよう。
襲いくる睡魔に身を任せて、僕は眠りに落ちた。
何が起きているのか分からなくて、泣いてしまった。大人として情けないのは分かっっている。
しかし、そんな心配も杞憂に終わった。自分が、赤ちゃんになっていることに気がついたのだ。
どうして?僕は前世で死んで、暗闇で落ちていって...そのまま、地獄に落ちると思われた。
そう、僕は異世界に転生してしまった。生まれ変わってしまった。そのことに絶望してまた泣いた。
『ふぇぇえぇ...!!』
「元気な子ね。男の子ですよ~」
そう言われた途端、体が宙に浮いた。ふわりとベッドに寝かせられ、母親らしき女性がいた。
顔を横に向けて顔を見てみると、大層美しい女性だった。これが、新しい母親...
「リアン、あなたの弟よ。こっちにおいで見てごらんなさい。」
「ぼくの、おとーと?」
「そうよ、お兄ちゃんになるのよ。」
「えへへ、お兄ちゃん...!」
リアンと呼ばれたその少年...いや、美少年は、ニコニコと楽しげに僕のことを見つめてくる。
多分、四つか五つくらいの少年だ。その純粋な目は、幼いながらもズキューンと僕の心臓を撃ち抜いた。
ジィーっと、その美少年が覗き込んでくる。何かついているのだろうか?妙に静かなのがおかしいのか?
「おめめ、きれい!」
「お、本当だな。澄んだ黒に青い目だ。宝石のようだな...」
『ふぇぇ..』
とんでもない美形男子がひょいと兄である美少年を持ち上げて、見えるようにしている。
それにしても,,,目?まさか、オッドアイなの?前世のトラウマから恐怖を感じ、また泣き始める。
『うぇぇぇ..!』
「本当に元気な子だ。そうだ、早速名前をつけようじゃないか。」
「ええ、そうね。うーん...フェデルタ。フェデルタはどうかしら?」
「...良い名前だな。今日からお前はフェデルタ・アンセントだぞ。」
あ、れ?誰も目について怒ったり泣いたりしてない...どうして?
だって、青い目呪われていて、悪魔の目で...それに、それに...
「そうだ、早速パーティーを開かなければな。」
「あら、そうだったわ。報告もしないといけないわ。」
「今日から忙しくなりそうだ。」
ううん...泣き疲れたせいか、眠たくなってきた...
しばらく寝て、それから考えよう。
襲いくる睡魔に身を任せて、僕は眠りに落ちた。
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