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18 竜涎国
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「光の一族が見つかった?」
「そうです。ですが、既に虐殺されておりました。」
「なんだと!?誰がその様な事をしたんだ!!」
「・・・ジョバイル閣下です。」
「あいつか。ーーー本当なのか?」
「はい。我が君。」
「ーーーよし、では現場に何か遺恨があるかも知れん。すぐに探索隊を送り出せ。もしかしたら、生き残りがいるかも…シャラン!お前も一緒に行き、何かあればすぐ私に報告しろ!!」
「御意」
プラチナブロンドの髪をなびかせ、我が君と呼ばれる男は竜涎国、国王ソウ・リューエン。
窓辺に立ち、外を見る。活気あふれる街並みを眺めながら国王は、光の一族について思いふける。
「確か、あの辺にバーが住んでいたな…何か知っているかもしれん。おい!誰か通信出来る者を連れてこい!」
国王は、バーと連絡を取ろうと近くの者に声をかけた。
それは、バーと別れた後の出来事だった。
◇
千鶴達は竜涎国に行く為馬車に乗っていた
竜涎国は海に囲まれた島で、行き来するには一本道しかない。
その道は長く、馬車で1日かかる距離にある。
馬車の中は、荷物と一緒に6人座れるようになっている。
乗り合いなので、私とイスン・リュカの3人は横並びに座っている。向かいの席には男性が3人座っていて、2人は30代後半?ぐらいの冒険者みたいだ。チロチロと恥ずかしそうにイスン達を見てるからランクは下の方なのかな?と思ってしまう。
もう1人はフードを深く被っているから、顔がよく見えない。
人に見られるのが嫌なのかな?と思ってあまり見ないようにしながら外を見る。
馬車の通っている道は、二車線になっており広くはない。
道は徐々に橋になり中腹に来ると海の上を走るようになっている。
海の匂いが日本の海と同じ磯の香りが漂ってくる。
思わず顔がフニャけてしまうが、しょうがない。
「まだ半分ぐらいあるね!」
「そうだね。揺れは大丈夫か?」
「うん!今のところ大丈夫だよ。」
イスンが心配そうにしているが、そう。この馬車、ガタガタ揺れが酷くて酔っていた。心配をかけたくないから大丈夫と言ったけど、顔色は悪くはたから見ても具合が悪そうだ。
椅子も板張りだからお尻が痛い。
中腹に休憩所があるみたいで、それまで我慢です。
ガタガタ
「ほら、チズ!そろそろ休憩出来るぞ」
リュカに言われ外を見ると。橋の一角が開けて、食事処とトイレがありました!馬車を引いている馬の休み場もあるから最短でも1時間は休憩してから出発するシステムみたい。
馬も疲れちゃうよね。
イスンとリュカがトイレに行ったので、私もトイレに行くんだけど。慣れない馬車から降りると、ふらついてしまう。「大丈夫?」一緒に乗っていたフードの人に声をかけられた。
「はー、大丈夫ですよ、」
誰だろ?って考えていたら「はい。これを飲むと少し楽になるよ」渡された丸い粒を貰い。知らない人から貰うのは抵抗があったが、善意は無下に出来ず「ありがとうございます」とお礼をいって口に入れる。
「ん!ミント!」
口に広がる爽やかな味に気分も治っていく。
「ふわぁ~ありがとうございます!」
「よかった、具合悪そうだったのが気になったんだ。もう一つ渡しとくね」
千鶴に渡すと、ささっと人混みに紛れてしまった。
残りの道中も一緒なので、改めてお礼をしようと思った。
◇
「やっぱり、水洗トイレは無いよね…」
扉を開けてガックリ項垂れる。だって、目の前のトイレは床板を一箇所開けただけのボットン式。よく見ると下は海に直接で、波音が聞こえてくるよ。
結界魔法かよく分からないけど。トイレの近くに魔獣は来ないようにしてあるから、安心して用は出せるけど…水洗トイレで慣れた私からしたら心苦しい次第です。
宿の時もボットン式で、匂いがきつかったけど。まだここの方が匂いが無くてそれだけでも良しと思う事にした。
でも、用を足した後に拭くのが無いと言われ何で拭くのか聞いたら葉っぱだと言う。
えっ?原始人?と失礼な事を考えたのはバーには内緒だ。
流石に葉っぱは嫌なので、魔法を使い木材と葉を細かく繊維にしたら水にしたす。不純物を取り除きながら乾燥させて…魔法って凄いよね、ふんわり柔らかくはないけど馴染みのあるトイレットペーパーを作ったのは言うまでも無い。改良は必要だけどね。
自然のを使っているので、しばらくすれば土に還るからエコだよね。
パーにもあげたら喜んでたよ。「これで、お尻が被れないわい!!」って…被れた事あるのかよ!っと心の中で突っ込んだのは内緒。
使い終わった、トイレットペーパーを異空間にしまい2人の待っている食事処へ向かう。
席に座るイスンとリュカを見つけ近づくと、何やら妖艶なお姉サマ達に囲まれていました。どうやら、白銀のネックレスに釣られたようですね。だって、2人とも嫌そうな顔をしてるので。
とりあえず、見なかった事にして屋台を少し見て回る事にしました。行けばいいのにって?ご冗談!!あんな修羅場になりかねない場所に近づきたくありませんから!
っと言う事で、クンクンと美味しそうな匂いの屋台に来ましたよ。お肉の串焼きみたいなのが並んでいます。
「はぁ~美味しそう。」
「おっ!嬢ちゃん、買ってくかい?」
「あっ、はい。じゃぁ三本ください。」
「はいよ!」
匂いに釣られて買ってしまいました。
受け取ったお肉を口に運ぶと硬さはあるもの、甘辛なタレが美味しさを引き立てて旨い。
食べ歩きは好きじゃないから、座れる所を見つけて腰を下ろし「美味しい」と食べていたら「一人で3個も食べるの?」と見知らぬ男性に絡まれました。
「へぁ?」
「可愛い顔して大食いなんだね」
「これは、連れの分です。」
「ふーん。その連れはどこにいるのさ、お兄さんとあっちでご飯でも食べようか?」
と、強引に手を引っ張られ「わっわっわ!ちょっっ離してください!!」と抗議しても気にせず、ドンドン人気が無い方に連れて行かれ!「ちょっと!離してよ!!」と怒りを露わにしてもダメで、身の危険を感じた時。
「嫌がってる。」
男の手を掴み、動きを止めてくれた人がいました。
「あぁん?なんだてめぇは?」
「嫌がってる。分からない?」
「はっ、お前には関係ないだろ!!
「この男、知り合い?」
とフードを被った先程の人が問いかけてきて、思わず首を横に振る。もう、半泣き状態で言葉が出て来なく首を振るしか出来ずにいた。
「心配ない。大丈夫。」
ぽんっと頭に手を置かれ、撫で撫でされました。その様子を男は苛立ちながら見ており。
「おい!いい加減手を離さないとどうなるかわかってんだろぅ!?」
掴まれていない手でフードの人目掛けて殴りかかってきたのです。「あっ!!危なっっ」思わず叫びそうになる口を押さえると、フードの人は軽い身のこなしで避けて、逆に男を倒していた。
何が起きたのか分からず目が点になっていると。
『愛し子。大丈夫?』
「えぇ、」
ペガに声をかけられ、安堵の息を洩らした。
倒れた男の腕を後ろに組み、フードの人は「もう、心配いらない。衛兵に突き出す。馬車一緒。側にいるといい。」
すかさずお礼を言うとフードが取れて、綺麗な整った顔が見えました。ニコリと微笑む美男子に顔が赤くなったのはイケメンに免疫が無い為です。あしからず。
よく見ると、おでこに小さなツノ?がありました。話を聞くと竜涎国出身で帰る所だと言う。
「僕シャラン。馬車にいた二人いない?」
と言われ、先程の事を思い出して苦笑する。
「食事処にいるんだけど、」
何て言えばいいだろう。綺麗なお姉さん達に絡まれてるから、近くに行けない?うーん?まだいるのかな?
返答に困っていると、「じゃあ、食事処行く。」と手を繋がれて歩き出して行く。
流石にもういないよね?
人混みの中を進んで行くと、入り口付近に座る二人が見えた。
はい。まだ絡まれてます。
「あー、まだ絡まれてる。ここで大丈夫です。シャランありがとう。」
苦笑しながらも、シャランにお礼を言い、2人の側に行くのを躊躇っていると「なんで行かない?」と不思議な顔をされてしまった。
「今お取り込み中みたいだからね」
ははっと乾いた笑顔しか出て来ない。2人に悪気は無いんだけどね、白銀のネックレスは緊急の時でも分かる様に見えるようにするのが義務付けられてるんだって言ってたから、絡まれるのは慣れたと言われたけど。
実際目の当たりにすると、2人が手の届かない場所にいるみたい。
そんな顔が出てたみたいで、シャランは怪訝な顔をする。
「2人と仲、悪い?」
「えっ?違うよ。1人はお兄ちゃんだし、もう1人はお父さんだよ。」
と答えてしまった。
「…わかった。」
シャランに誤解を与えてしまったようだ。リュカは老けて見えるからいいか、と特に気にせずそのままにする。
そんな話をしていたら、イスンが気付き凄い顔で歩いてきたよ。怖い。
「誰だお前」
「お兄ちゃん!怖い顔しない!こちら、シャラン。絡まれた所を助けてくれたの。」
その言葉に空気が凍りついた。
「そうです。ですが、既に虐殺されておりました。」
「なんだと!?誰がその様な事をしたんだ!!」
「・・・ジョバイル閣下です。」
「あいつか。ーーー本当なのか?」
「はい。我が君。」
「ーーーよし、では現場に何か遺恨があるかも知れん。すぐに探索隊を送り出せ。もしかしたら、生き残りがいるかも…シャラン!お前も一緒に行き、何かあればすぐ私に報告しろ!!」
「御意」
プラチナブロンドの髪をなびかせ、我が君と呼ばれる男は竜涎国、国王ソウ・リューエン。
窓辺に立ち、外を見る。活気あふれる街並みを眺めながら国王は、光の一族について思いふける。
「確か、あの辺にバーが住んでいたな…何か知っているかもしれん。おい!誰か通信出来る者を連れてこい!」
国王は、バーと連絡を取ろうと近くの者に声をかけた。
それは、バーと別れた後の出来事だった。
◇
千鶴達は竜涎国に行く為馬車に乗っていた
竜涎国は海に囲まれた島で、行き来するには一本道しかない。
その道は長く、馬車で1日かかる距離にある。
馬車の中は、荷物と一緒に6人座れるようになっている。
乗り合いなので、私とイスン・リュカの3人は横並びに座っている。向かいの席には男性が3人座っていて、2人は30代後半?ぐらいの冒険者みたいだ。チロチロと恥ずかしそうにイスン達を見てるからランクは下の方なのかな?と思ってしまう。
もう1人はフードを深く被っているから、顔がよく見えない。
人に見られるのが嫌なのかな?と思ってあまり見ないようにしながら外を見る。
馬車の通っている道は、二車線になっており広くはない。
道は徐々に橋になり中腹に来ると海の上を走るようになっている。
海の匂いが日本の海と同じ磯の香りが漂ってくる。
思わず顔がフニャけてしまうが、しょうがない。
「まだ半分ぐらいあるね!」
「そうだね。揺れは大丈夫か?」
「うん!今のところ大丈夫だよ。」
イスンが心配そうにしているが、そう。この馬車、ガタガタ揺れが酷くて酔っていた。心配をかけたくないから大丈夫と言ったけど、顔色は悪くはたから見ても具合が悪そうだ。
椅子も板張りだからお尻が痛い。
中腹に休憩所があるみたいで、それまで我慢です。
ガタガタ
「ほら、チズ!そろそろ休憩出来るぞ」
リュカに言われ外を見ると。橋の一角が開けて、食事処とトイレがありました!馬車を引いている馬の休み場もあるから最短でも1時間は休憩してから出発するシステムみたい。
馬も疲れちゃうよね。
イスンとリュカがトイレに行ったので、私もトイレに行くんだけど。慣れない馬車から降りると、ふらついてしまう。「大丈夫?」一緒に乗っていたフードの人に声をかけられた。
「はー、大丈夫ですよ、」
誰だろ?って考えていたら「はい。これを飲むと少し楽になるよ」渡された丸い粒を貰い。知らない人から貰うのは抵抗があったが、善意は無下に出来ず「ありがとうございます」とお礼をいって口に入れる。
「ん!ミント!」
口に広がる爽やかな味に気分も治っていく。
「ふわぁ~ありがとうございます!」
「よかった、具合悪そうだったのが気になったんだ。もう一つ渡しとくね」
千鶴に渡すと、ささっと人混みに紛れてしまった。
残りの道中も一緒なので、改めてお礼をしようと思った。
◇
「やっぱり、水洗トイレは無いよね…」
扉を開けてガックリ項垂れる。だって、目の前のトイレは床板を一箇所開けただけのボットン式。よく見ると下は海に直接で、波音が聞こえてくるよ。
結界魔法かよく分からないけど。トイレの近くに魔獣は来ないようにしてあるから、安心して用は出せるけど…水洗トイレで慣れた私からしたら心苦しい次第です。
宿の時もボットン式で、匂いがきつかったけど。まだここの方が匂いが無くてそれだけでも良しと思う事にした。
でも、用を足した後に拭くのが無いと言われ何で拭くのか聞いたら葉っぱだと言う。
えっ?原始人?と失礼な事を考えたのはバーには内緒だ。
流石に葉っぱは嫌なので、魔法を使い木材と葉を細かく繊維にしたら水にしたす。不純物を取り除きながら乾燥させて…魔法って凄いよね、ふんわり柔らかくはないけど馴染みのあるトイレットペーパーを作ったのは言うまでも無い。改良は必要だけどね。
自然のを使っているので、しばらくすれば土に還るからエコだよね。
パーにもあげたら喜んでたよ。「これで、お尻が被れないわい!!」って…被れた事あるのかよ!っと心の中で突っ込んだのは内緒。
使い終わった、トイレットペーパーを異空間にしまい2人の待っている食事処へ向かう。
席に座るイスンとリュカを見つけ近づくと、何やら妖艶なお姉サマ達に囲まれていました。どうやら、白銀のネックレスに釣られたようですね。だって、2人とも嫌そうな顔をしてるので。
とりあえず、見なかった事にして屋台を少し見て回る事にしました。行けばいいのにって?ご冗談!!あんな修羅場になりかねない場所に近づきたくありませんから!
っと言う事で、クンクンと美味しそうな匂いの屋台に来ましたよ。お肉の串焼きみたいなのが並んでいます。
「はぁ~美味しそう。」
「おっ!嬢ちゃん、買ってくかい?」
「あっ、はい。じゃぁ三本ください。」
「はいよ!」
匂いに釣られて買ってしまいました。
受け取ったお肉を口に運ぶと硬さはあるもの、甘辛なタレが美味しさを引き立てて旨い。
食べ歩きは好きじゃないから、座れる所を見つけて腰を下ろし「美味しい」と食べていたら「一人で3個も食べるの?」と見知らぬ男性に絡まれました。
「へぁ?」
「可愛い顔して大食いなんだね」
「これは、連れの分です。」
「ふーん。その連れはどこにいるのさ、お兄さんとあっちでご飯でも食べようか?」
と、強引に手を引っ張られ「わっわっわ!ちょっっ離してください!!」と抗議しても気にせず、ドンドン人気が無い方に連れて行かれ!「ちょっと!離してよ!!」と怒りを露わにしてもダメで、身の危険を感じた時。
「嫌がってる。」
男の手を掴み、動きを止めてくれた人がいました。
「あぁん?なんだてめぇは?」
「嫌がってる。分からない?」
「はっ、お前には関係ないだろ!!
「この男、知り合い?」
とフードを被った先程の人が問いかけてきて、思わず首を横に振る。もう、半泣き状態で言葉が出て来なく首を振るしか出来ずにいた。
「心配ない。大丈夫。」
ぽんっと頭に手を置かれ、撫で撫でされました。その様子を男は苛立ちながら見ており。
「おい!いい加減手を離さないとどうなるかわかってんだろぅ!?」
掴まれていない手でフードの人目掛けて殴りかかってきたのです。「あっ!!危なっっ」思わず叫びそうになる口を押さえると、フードの人は軽い身のこなしで避けて、逆に男を倒していた。
何が起きたのか分からず目が点になっていると。
『愛し子。大丈夫?』
「えぇ、」
ペガに声をかけられ、安堵の息を洩らした。
倒れた男の腕を後ろに組み、フードの人は「もう、心配いらない。衛兵に突き出す。馬車一緒。側にいるといい。」
すかさずお礼を言うとフードが取れて、綺麗な整った顔が見えました。ニコリと微笑む美男子に顔が赤くなったのはイケメンに免疫が無い為です。あしからず。
よく見ると、おでこに小さなツノ?がありました。話を聞くと竜涎国出身で帰る所だと言う。
「僕シャラン。馬車にいた二人いない?」
と言われ、先程の事を思い出して苦笑する。
「食事処にいるんだけど、」
何て言えばいいだろう。綺麗なお姉さん達に絡まれてるから、近くに行けない?うーん?まだいるのかな?
返答に困っていると、「じゃあ、食事処行く。」と手を繋がれて歩き出して行く。
流石にもういないよね?
人混みの中を進んで行くと、入り口付近に座る二人が見えた。
はい。まだ絡まれてます。
「あー、まだ絡まれてる。ここで大丈夫です。シャランありがとう。」
苦笑しながらも、シャランにお礼を言い、2人の側に行くのを躊躇っていると「なんで行かない?」と不思議な顔をされてしまった。
「今お取り込み中みたいだからね」
ははっと乾いた笑顔しか出て来ない。2人に悪気は無いんだけどね、白銀のネックレスは緊急の時でも分かる様に見えるようにするのが義務付けられてるんだって言ってたから、絡まれるのは慣れたと言われたけど。
実際目の当たりにすると、2人が手の届かない場所にいるみたい。
そんな顔が出てたみたいで、シャランは怪訝な顔をする。
「2人と仲、悪い?」
「えっ?違うよ。1人はお兄ちゃんだし、もう1人はお父さんだよ。」
と答えてしまった。
「…わかった。」
シャランに誤解を与えてしまったようだ。リュカは老けて見えるからいいか、と特に気にせずそのままにする。
そんな話をしていたら、イスンが気付き凄い顔で歩いてきたよ。怖い。
「誰だお前」
「お兄ちゃん!怖い顔しない!こちら、シャラン。絡まれた所を助けてくれたの。」
その言葉に空気が凍りついた。
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