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第2章
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「・・・・」
『ん?なぁに?』
「・・・ぁ」
何かを話したいようだが、上手く言葉が出てこない様で小さな手を震わせながら真奈美にしがみつく。
優しく抱きしめながら、頭をポンポンして安心させるが小さな体はふるふると震えていた。
『お腹が空いたでしょ?暖かいスープを食べましょう』
「まなみ、そのまま食べさせられるか?俺が変わろうか?」
ロードが椅子を引いてくれて、そこに腰を下ろすが真奈美から離れようとしない子供に愛おしく思い。首を横に降る。
『大丈夫よ、私が食べさせるゎ』
熱めのスープを少しだけスプーンに取り、冷ます。その様子を不思議そうに見つめる子供。
『はい、アーンして?まだ熱いかしら?』
「・・・・ん」
さすが、サラマンデルの子供。熱いのは平気な様ですんなり食べてくれたが、半分残してしまった。まだ沢山は食べれないようで、パンはほとんど残っている。
お腹が膨れた様で瞳はトロンと眠そうにしている。
起きたばかりなのに、また寝てしまうのか?とアランが聞いて来たが、赤ちゃんは大抵そうだろ。とロードに小馬鹿にされてしまった。
真奈美の腕の中で赤みがさした頬をニコリとしながら眠ってしまった。
『静かに、寝てしまったゎ』
「本当だな。赤ちゃんなんだーー可愛いい寝顔をしているね」
ツンツンと触るアランに『本当ね。可愛い』と起こさない様に、小声で返事をする。
トントン
ガチャリ「失礼しても大丈夫か?どうやら、町ではぐれた子供はいないようだ。誰も知らないというんだが、とりあえず親が見つかるまでどうするか話し合ったがーーーーお前さん達に任せても大丈夫だな。その寝顔を見ればわかる。安心しきっているからな、お前さん達はどうだい?見た所、冒険者の様だが・・・子供が増えても大丈夫なのかい?」
入ってきた店主の虎は真奈美の腕の中で、気持ち良さそうに寝ている子供を見つけて顔を緩める。
店主の提案にすぐ答えたのは真奈美。話を聞き、子供を引き取るのに賛成のようだ。
『アラン、ダメかな?この子と離れたくない。ーーーロードは?反対しないよね?』
真奈美の決意した瞳にアランとロードは同意する事にした。
「まなみがそうしたいなら、私は反対しないよ?」
「俺もだ。反対する意味が無いからな」
『!!2人ともありがとう!!』
今すぐ2人に感謝の気持ちで抱き着きたいが、腕の中で眠る子供に気を遣い小さく『本当にありがとう!可愛い子、これからよろしくね』そう言うと、おデコにキスをする。
ほんわりした空気に店主は、「すまんな、恩にきる。必要なのがあれば言ってくれ、用意するからな!」そう言って、部屋から出ていった。
「あっ!なら子供服をいくつか見繕って欲しいんだが」すかさずロードが後を追いかけながら話しているのがドア越しに聞こえてきた。
『アラン、この子に名前をつけないとね。何がいいかな?』
「まなみが名付け親になってごらん?まなみに懐いているんだ、その子も喜ぶよ」
『そうかな?んーーー・・・アルジェント。そう、アルジェがいい。』
「アルジェ?銀色って意味だね。そうか、灰色だと思ったが・・・うん、銀色だったんだね。いい名前を貰ったな、アルジェ。よろしく」
灰色の髪は朝日に照らされキラキラと銀色に光っていた。
名前を呼ばれ聞こえたのか、ニコリと笑ったように見える。
アランと真奈美は顔を見合わせてクスリと笑い合った。
「相変わらず仲がよろしい事で、子供の服を貰ってきたぞ。って、まだ寝てるのか?起きてからにするか」
『寒そうよ!私が着替えさせるゎ』
洋服を預かり、静かにベットに寝かせ包んでいた毛皮を取るとある事に気付いた。
『・・・ロード、サラマンデルってーーーー性別は無いの?』
「ん?ぁあ、アンドロギュノスだから成人するまでは定まっていないはずだがーーーそうか、まなみはアンドロギュロスを見た事がないのか。」
『アンドロ?何?』
「アンドロギュロス。男でもあり女でもあるんだ。成長するにつれ、どちらの性別になるか決まるんだがーーーまだ分からないな。」
『ーーーそうなの、これから決まるのね』
ポツリと呟くとベージュの洋服を着せる。小さな手を優しく握りしめ、アルジェを見つめる。可愛らしい顔つきから、女の子だと思っていたがまだ分からないとはーーー将来が楽しみ。と秘かに思う真奈美であった。
「この寒さではアルジェが辛いだろうから、すぐにでも出発しよう。食事を済ませたら声をかけてくれ、馬車の準備をしてくる。」
「あぁ、分かった。まなみ、私達も準備をしよう」
コクリと頷き、気持ち良さそうに寝息を立てながら眠るアルジェにキスをする。
********
馬車に揺られながら、外の景色を楽しむ。
アルジェも起きてきて、楽しそうに見ている。
山の麓に着きここからは歩きの様だ。
「ここの頂上にある。もう少しだから、頑張ろうな」
ロードが大きい山に圧倒されているアルジェに優しく話している。真奈美の視線に気付き、見られたのが恥ずかしいのか視線を逸らした。意外な一面を見てしまった。
そんな和やかな雰囲気は山に登るにつれ、無くなっていく。
『ん?なぁに?』
「・・・ぁ」
何かを話したいようだが、上手く言葉が出てこない様で小さな手を震わせながら真奈美にしがみつく。
優しく抱きしめながら、頭をポンポンして安心させるが小さな体はふるふると震えていた。
『お腹が空いたでしょ?暖かいスープを食べましょう』
「まなみ、そのまま食べさせられるか?俺が変わろうか?」
ロードが椅子を引いてくれて、そこに腰を下ろすが真奈美から離れようとしない子供に愛おしく思い。首を横に降る。
『大丈夫よ、私が食べさせるゎ』
熱めのスープを少しだけスプーンに取り、冷ます。その様子を不思議そうに見つめる子供。
『はい、アーンして?まだ熱いかしら?』
「・・・・ん」
さすが、サラマンデルの子供。熱いのは平気な様ですんなり食べてくれたが、半分残してしまった。まだ沢山は食べれないようで、パンはほとんど残っている。
お腹が膨れた様で瞳はトロンと眠そうにしている。
起きたばかりなのに、また寝てしまうのか?とアランが聞いて来たが、赤ちゃんは大抵そうだろ。とロードに小馬鹿にされてしまった。
真奈美の腕の中で赤みがさした頬をニコリとしながら眠ってしまった。
『静かに、寝てしまったゎ』
「本当だな。赤ちゃんなんだーー可愛いい寝顔をしているね」
ツンツンと触るアランに『本当ね。可愛い』と起こさない様に、小声で返事をする。
トントン
ガチャリ「失礼しても大丈夫か?どうやら、町ではぐれた子供はいないようだ。誰も知らないというんだが、とりあえず親が見つかるまでどうするか話し合ったがーーーーお前さん達に任せても大丈夫だな。その寝顔を見ればわかる。安心しきっているからな、お前さん達はどうだい?見た所、冒険者の様だが・・・子供が増えても大丈夫なのかい?」
入ってきた店主の虎は真奈美の腕の中で、気持ち良さそうに寝ている子供を見つけて顔を緩める。
店主の提案にすぐ答えたのは真奈美。話を聞き、子供を引き取るのに賛成のようだ。
『アラン、ダメかな?この子と離れたくない。ーーーロードは?反対しないよね?』
真奈美の決意した瞳にアランとロードは同意する事にした。
「まなみがそうしたいなら、私は反対しないよ?」
「俺もだ。反対する意味が無いからな」
『!!2人ともありがとう!!』
今すぐ2人に感謝の気持ちで抱き着きたいが、腕の中で眠る子供に気を遣い小さく『本当にありがとう!可愛い子、これからよろしくね』そう言うと、おデコにキスをする。
ほんわりした空気に店主は、「すまんな、恩にきる。必要なのがあれば言ってくれ、用意するからな!」そう言って、部屋から出ていった。
「あっ!なら子供服をいくつか見繕って欲しいんだが」すかさずロードが後を追いかけながら話しているのがドア越しに聞こえてきた。
『アラン、この子に名前をつけないとね。何がいいかな?』
「まなみが名付け親になってごらん?まなみに懐いているんだ、その子も喜ぶよ」
『そうかな?んーーー・・・アルジェント。そう、アルジェがいい。』
「アルジェ?銀色って意味だね。そうか、灰色だと思ったが・・・うん、銀色だったんだね。いい名前を貰ったな、アルジェ。よろしく」
灰色の髪は朝日に照らされキラキラと銀色に光っていた。
名前を呼ばれ聞こえたのか、ニコリと笑ったように見える。
アランと真奈美は顔を見合わせてクスリと笑い合った。
「相変わらず仲がよろしい事で、子供の服を貰ってきたぞ。って、まだ寝てるのか?起きてからにするか」
『寒そうよ!私が着替えさせるゎ』
洋服を預かり、静かにベットに寝かせ包んでいた毛皮を取るとある事に気付いた。
『・・・ロード、サラマンデルってーーーー性別は無いの?』
「ん?ぁあ、アンドロギュノスだから成人するまでは定まっていないはずだがーーーそうか、まなみはアンドロギュロスを見た事がないのか。」
『アンドロ?何?』
「アンドロギュロス。男でもあり女でもあるんだ。成長するにつれ、どちらの性別になるか決まるんだがーーーまだ分からないな。」
『ーーーそうなの、これから決まるのね』
ポツリと呟くとベージュの洋服を着せる。小さな手を優しく握りしめ、アルジェを見つめる。可愛らしい顔つきから、女の子だと思っていたがまだ分からないとはーーー将来が楽しみ。と秘かに思う真奈美であった。
「この寒さではアルジェが辛いだろうから、すぐにでも出発しよう。食事を済ませたら声をかけてくれ、馬車の準備をしてくる。」
「あぁ、分かった。まなみ、私達も準備をしよう」
コクリと頷き、気持ち良さそうに寝息を立てながら眠るアルジェにキスをする。
********
馬車に揺られながら、外の景色を楽しむ。
アルジェも起きてきて、楽しそうに見ている。
山の麓に着きここからは歩きの様だ。
「ここの頂上にある。もう少しだから、頑張ろうな」
ロードが大きい山に圧倒されているアルジェに優しく話している。真奈美の視線に気付き、見られたのが恥ずかしいのか視線を逸らした。意外な一面を見てしまった。
そんな和やかな雰囲気は山に登るにつれ、無くなっていく。
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