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第二部 王太子妃ゼリア
第66話 魔王との対面
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ごうんと謁見の間の重い扉が開く。
謁見の間の中は、人間たちのものと同じように赤い絨毯が玉座まで続いており、数段高い位置に玉座が置かれていた。正面に見て左側の玉座に誰かが座っていた。
「よくぞ参られたな、ビボーナの王子よ。そして、よく戻ったな、我が配下ゼリアよ」
物々しい雰囲気を放ちながら、玉座に座る人物が声を掛けてきた。
一見、人間と見紛うほどの容姿を持つ人物だが、頭にある角で人間ではないとすぐに察する事ができる。それに、ゼリアとグミの態度もいまいち固い。そこに加えての先程の言葉、それが指し示す人物は一人しか居なかった。
「お久しゅうございます、魔王様。ゼリア、ただいま戻りました」
ゼリアがカーテシーをする相手、やはり魔族領の長である魔王だった。
「なかなか戻ってこなくて心配したぞ。何でもビボーナの王太子妃になったそうだな」
「はい、私のような低俗な魔物には恐れ多い立場ではございますが、縁あってこちらのアレス様に見初められました」
魔王の言葉に、頭を下げたまま返答するゼリア。普通に報告しているように見えるが、よく見るとその顔は赤かった。魔物としては人間と結婚するのは恥ずかしいのかも知れない。だが、魔王はそこはあえてスルーした。
「グミも出迎えご苦労だったな。カレンの所に戻るといいぞ」
「はいっ、それでは失礼致します」
そう言われたグミは魔王に一礼、更にはアレスとゼリアにも一礼して謁見の間を出ていった。
(グミったら、カレン様に振り回されてばかりなのによく平気でいられるわね)
グミの様子を見ながら、ゼリアはそう思った。なにせグミから時々来る念話では、振り回されてばかりで無いはずの胃が痛むとか漏らしていたからだ。そういう事を考えると、カレンとグミはいいコンビになってきたのかも知れない、ゼリアはそう思った。
「私とカレンの結婚式までまだ数日ある。それまではぜひともゆっくりしていってくれ。けんかを吹っかけてくるような奴が居れば、カレンの兄とでも言えば黙るだろうから、どんどん使うといいと思うぞ」
「なるほど、あれは相変わらず拳で黙らせているようだな」
魔王の言葉に、アレスは楽しそうに笑っていた。いや、なんで楽しそうなんですかねと、ゼリアは心の中で思った。グミ同様にその強を身をもって知ったゼリアは、表情を地味に引きつらせていた。まあ、アレスにとってはそんなカレンでも大事な妹には変わりはないのだろう。影武者をする事になったゼリアの事を偽者だとあっさり見抜いたのだから。
魔王への挨拶を済ませた二人は、謁見の間を出て別の使用人によって客室へと案内された。有力魔族などの使う格式の高い客室のようで、それは装飾は豪華だった。ただ、その趣味について除けばではあるが……。
魔物であるゼリアからすれば、以前は何とも思わなかった。だが、さすがに人間界での暮らしが長くなってきて、その趣味嗜好が人間に近付いてきているようで、どう見ても装飾品の趣味が悪すぎて複雑な顔をしていた。
「大丈夫か、ゼリア」
「ええ、大丈夫です。人間の感覚に近付いていているのに驚いただけです」
「つまり、これらを悪趣味だと感じたわけか」
アレスの指摘に、ゼリアはどういうわけか視線を逸らす。自分の主である魔王様の事を悪く言えるわけがないのである。アレスはそれを察したので、ゼリアをこれ以上問い詰める事はしなかった。
それにしても、先日のショークアに続いて、今度は魔王城。短期間で2か所の王族の居城に泊まる事になるとは思わなかった。ゼリアは正直落ち着かない様子である。というのも、なぜか魔王城ではアレスと同室である。結婚して夫婦になったのだからある程度理解はできる。だが、正直落ち着かないのである。
ちなみにこの客室は夫婦一室に加えてそれぞれの使用人用の小部屋が二部屋存在している。一応夫婦用の部屋には簡易の間仕切りが存在しているが、あまり意味はなさそうである。これが魔族の感覚なのであろう。
しかしながら、ゼリアの持つ感覚はどちらかというと人間の方に近い。そのせいもあってか、夫婦が共有する空間というのが恥ずかしいようである。魔物のくせに初々しい奴である。
「ゼリア」
「何でしょうか、アレス様」
「母上に無事到着した事を伝えてくれ」
「あ、そうですね。畏まりました」
アレスから言われて、ゼリアはマシュロに連絡を入れる。
『ご主人様、何でしょうか』
念話に応答するマシュロ。他の2体とは違って言葉が流暢である。さすが王妃付きの侍女。
「王妃様に、アレス様たちと一緒に魔王城に無事に到着した事を伝えてもらえるかしら」
『承知致しました。カレン様やグミ様もお変わりないようですか?』
用件を伝えると、グミから質問が返ってきた。
「カレン様にはまだお会いしてないわ。結婚式の準備で忙しそうだし。グミには会ったわよ。元気そうだったわ」
『左様でございますか。それではお伝えしておきます。此度のご結婚は、国王陛下も王妃殿下も大変喜んでおられました事を伝えておきます』
片言のキャンディやガムと比べて、すらすらと長文が出てくるマシュロ。相当に鍛えられた事がよく分かる。これでも他の2体と同じ片言喋りだったのだ。
「ありがとう。本当にマシュロは成長したわね」
『お褒め頂き光栄でございます』
マシュロとの念話を終えたゼリアは、内容をアレスに報告する。
それが終わるとさすがに疲れたのか、ゼリアはそのままベッドに潜り込んで眠りについた。アレスはしばらくその隣でその寝顔を見つめていた。
謁見の間の中は、人間たちのものと同じように赤い絨毯が玉座まで続いており、数段高い位置に玉座が置かれていた。正面に見て左側の玉座に誰かが座っていた。
「よくぞ参られたな、ビボーナの王子よ。そして、よく戻ったな、我が配下ゼリアよ」
物々しい雰囲気を放ちながら、玉座に座る人物が声を掛けてきた。
一見、人間と見紛うほどの容姿を持つ人物だが、頭にある角で人間ではないとすぐに察する事ができる。それに、ゼリアとグミの態度もいまいち固い。そこに加えての先程の言葉、それが指し示す人物は一人しか居なかった。
「お久しゅうございます、魔王様。ゼリア、ただいま戻りました」
ゼリアがカーテシーをする相手、やはり魔族領の長である魔王だった。
「なかなか戻ってこなくて心配したぞ。何でもビボーナの王太子妃になったそうだな」
「はい、私のような低俗な魔物には恐れ多い立場ではございますが、縁あってこちらのアレス様に見初められました」
魔王の言葉に、頭を下げたまま返答するゼリア。普通に報告しているように見えるが、よく見るとその顔は赤かった。魔物としては人間と結婚するのは恥ずかしいのかも知れない。だが、魔王はそこはあえてスルーした。
「グミも出迎えご苦労だったな。カレンの所に戻るといいぞ」
「はいっ、それでは失礼致します」
そう言われたグミは魔王に一礼、更にはアレスとゼリアにも一礼して謁見の間を出ていった。
(グミったら、カレン様に振り回されてばかりなのによく平気でいられるわね)
グミの様子を見ながら、ゼリアはそう思った。なにせグミから時々来る念話では、振り回されてばかりで無いはずの胃が痛むとか漏らしていたからだ。そういう事を考えると、カレンとグミはいいコンビになってきたのかも知れない、ゼリアはそう思った。
「私とカレンの結婚式までまだ数日ある。それまではぜひともゆっくりしていってくれ。けんかを吹っかけてくるような奴が居れば、カレンの兄とでも言えば黙るだろうから、どんどん使うといいと思うぞ」
「なるほど、あれは相変わらず拳で黙らせているようだな」
魔王の言葉に、アレスは楽しそうに笑っていた。いや、なんで楽しそうなんですかねと、ゼリアは心の中で思った。グミ同様にその強を身をもって知ったゼリアは、表情を地味に引きつらせていた。まあ、アレスにとってはそんなカレンでも大事な妹には変わりはないのだろう。影武者をする事になったゼリアの事を偽者だとあっさり見抜いたのだから。
魔王への挨拶を済ませた二人は、謁見の間を出て別の使用人によって客室へと案内された。有力魔族などの使う格式の高い客室のようで、それは装飾は豪華だった。ただ、その趣味について除けばではあるが……。
魔物であるゼリアからすれば、以前は何とも思わなかった。だが、さすがに人間界での暮らしが長くなってきて、その趣味嗜好が人間に近付いてきているようで、どう見ても装飾品の趣味が悪すぎて複雑な顔をしていた。
「大丈夫か、ゼリア」
「ええ、大丈夫です。人間の感覚に近付いていているのに驚いただけです」
「つまり、これらを悪趣味だと感じたわけか」
アレスの指摘に、ゼリアはどういうわけか視線を逸らす。自分の主である魔王様の事を悪く言えるわけがないのである。アレスはそれを察したので、ゼリアをこれ以上問い詰める事はしなかった。
それにしても、先日のショークアに続いて、今度は魔王城。短期間で2か所の王族の居城に泊まる事になるとは思わなかった。ゼリアは正直落ち着かない様子である。というのも、なぜか魔王城ではアレスと同室である。結婚して夫婦になったのだからある程度理解はできる。だが、正直落ち着かないのである。
ちなみにこの客室は夫婦一室に加えてそれぞれの使用人用の小部屋が二部屋存在している。一応夫婦用の部屋には簡易の間仕切りが存在しているが、あまり意味はなさそうである。これが魔族の感覚なのであろう。
しかしながら、ゼリアの持つ感覚はどちらかというと人間の方に近い。そのせいもあってか、夫婦が共有する空間というのが恥ずかしいようである。魔物のくせに初々しい奴である。
「ゼリア」
「何でしょうか、アレス様」
「母上に無事到着した事を伝えてくれ」
「あ、そうですね。畏まりました」
アレスから言われて、ゼリアはマシュロに連絡を入れる。
『ご主人様、何でしょうか』
念話に応答するマシュロ。他の2体とは違って言葉が流暢である。さすが王妃付きの侍女。
「王妃様に、アレス様たちと一緒に魔王城に無事に到着した事を伝えてもらえるかしら」
『承知致しました。カレン様やグミ様もお変わりないようですか?』
用件を伝えると、グミから質問が返ってきた。
「カレン様にはまだお会いしてないわ。結婚式の準備で忙しそうだし。グミには会ったわよ。元気そうだったわ」
『左様でございますか。それではお伝えしておきます。此度のご結婚は、国王陛下も王妃殿下も大変喜んでおられました事を伝えておきます』
片言のキャンディやガムと比べて、すらすらと長文が出てくるマシュロ。相当に鍛えられた事がよく分かる。これでも他の2体と同じ片言喋りだったのだ。
「ありがとう。本当にマシュロは成長したわね」
『お褒め頂き光栄でございます』
マシュロとの念話を終えたゼリアは、内容をアレスに報告する。
それが終わるとさすがに疲れたのか、ゼリアはそのままベッドに潜り込んで眠りについた。アレスはしばらくその隣でその寝顔を見つめていた。
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