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第一部 スライム姉妹、登場
番外編2 眷属、ショークアに行く4
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キャンディとガムの感知能力のおかげで、魔物が現れてもすぐに落ち着いて対処できた。そのかいあってか、実に順調にショークアの国内を移動できている。もう、ショークアの王都にほど近い場所までやって来ていた。
「やっと目的地までもう少しだぞ。今回はあくまでショークア王家への貢物と王都での商売、それと国王陛下へのお土産が主目的だ。羽目外すんじゃないぞ!」
「合点承知!」
隊長の声に、隊員たちは元気に返事をした。
「おー」
キャンディとガムも一応返事をする。だが、とてもやる気はなさそうだし、理解もしていなさそうだった。
「まぁそうだな。君らの目的は違うもんな」
グースが苦笑いをしていた。
「ん、リョブクって男の監視」
「人間の文化、興味ある」
二人とも隠す気あるのかと疑いたくなる。一応、ゼリアの名前は出さないが、それでも自分たち、人間じゃありませんよと言っているような反応が時々見受けられる。本当に大丈夫なのだろうか。二人の反応にちょっと引っ掛かりはあるものの、隊商は無事にショークアの王都に到着した。
「ほえー、こいつぁ賑わっているな」
無事に王都の外門を通過して王都に入る。門の外でも多くの行列が見えたが、中も中でとても賑わっている。
「ビボーナの王都よりすごいじゃないのか?」
隊員の一人がこう漏らすのも仕方のない話である。
ショークアの主要産業は農業、林業、漁業。つまりは人々の生活の基盤となる産業が盛んなのだ。それによって、周辺諸国の加工業がこぞって集まってくる。自然と賑わってしまうものなのだ。
過去にはこれが原因で思い上がった国王が居て、その国王が戦争を仕掛けた。その事が原因となり、周辺国との関係が冷え込んだ時期があった。それも今の国王の頑張りで徐々に解消してきているのだ。ビボーナは戦争で一番激しくやり合った相手だったので、最後に回されてしまっていたのだ。
「ん、すごい人」
「流されそう」
キャンディとガムは少し青ざめて外を見ている。
「ああ。だから、城に着くまでは馬車から降りるなよ?」
「ん、了解」
「外出る、無理」
グースが声を掛ければ、二人ともそれにおとなしく従った。
馬車が王都の中を進むうちは、二人は物珍しそうに外の景色を眺めていた。立ち並ぶ建物は、基本的にはレンガの組み合わせのようである。ただ、雨が多い地域らしいので、レンガを組んだ外側を防水効果のある塗装で塗り固めているそうだ。今日はたまたま晴れているらしい。
王都の街並みを見ていると、知らない間に城に到着していた。街並みに比べると、意外と小さい感じのする城だった。あれだけ立派な街並みなのだから、城も立派だと思っていたら予想外過ぎた。
「数代前が起こした戦争の反省らしい。大きな城は心をもおごり高ぶると、小さくても立派な城にしたらしい。まぁ、見張り棟だけは街中が見えるように高くなってるがな」
グースが求めてもないのに城の説明をしてくれた。グース自体はもう何度も来ているらしい。さすがは商人である。
それにしても、城を見たキャンディとガムの目が今までに見た事ないくらいキラキラとしていた。
「はははっ、二人は城は好きかい?」
「ん、好き」
「きれいなのが好き」
グースが問い掛けると、二人はニュアンスが違いそうながらも好きだと返答してきた。グースは「そうか」と笑って返していた。
隊商は王族への献上品を納入し、城下町で商売をする許可を得た。期限は一週間だが、まぁ十分な期間であろう。
だが、この一週間でまずやる事があった。というわけで、グースはまず隊長に許可を取って、キャンディとグミを連れて街へと出た。
「ん、どこ行く?」
「君らがここへ来た理由の場所」
キャンディの質問に、グースは簡単に答えた。しかし、二人にはこれだけで行き先が理解できた。
「さて、ここだな。ポンド商会、リョブクのおっさんが率いる商会だ」
グースが二人を連れてきた場所は、使節団で団長を務めていた長話のリョブクが商会長を務める商会の建物だった。グースは二人を連れて建物へと入っていく。そして、まっすぐ受付の男性の前へと歩いていく。
「すまない」
「何か御用でしょうか」
声を掛けられた男性が顔を上げて返事をする。
「リョブク商会長はいらっしゃいますかな?」
「何の御用でしょうか」
質問に質問を返される。まぁいきなり商会長を話題に出せば警戒されるのは当然だろう。
「ああ、すまない。この子たちをここに丁稚させてやりたいと思ってな。リョブク商会長は腕前は一流だから、どこよりもいいと思ったんだ」
グースがこう言うと、受付の男性は少し考えた。
「まぁ、そういう事なら少々お待ち下さい」
こう言って、奥へと歩いていった。
しばらくして戻って来ると、
「お待たせしました。商会長が会って下さるそうです。ついて来て下さい」
リョブクに会わせてもらえる事になった。グースは内心「ヨシ」と叫んだ。商会長リョブクの居る部屋の前に来ると、グースはさすがに緊張で汗が凄い。対照的にキャンディとガムの二人は平然としている。
「ほぉ、この私に教えを請いたいというのは、お前たちか」
部屋に入って目の前に居るどっしりと構えたおっさん、それが商会長のリョブクである。長話だけが欠点という無敵商人である。
「はい。正確にはこの二人でございます。こちらの少女がキャンディ、少年がガムと申します」
「ほぉ、底知れぬ才能を感じるな。いいだろう。ビボーナという取引先が増えたから、ちょうど人が欲しいと思っていたところだ。お前さんはビボーナのところの商人だろう? ならば言う事を聞いて恩を売っておくのも悪くはない」
グースの答えに、拍子抜けするくらい即決で採用してきたリョブクである。だが、このリョブク、本当に長話になる以外は非常に才能の塊なのである。人材の発掘もミスらないので、リョブクに認められたのは大きいと見ていいだろう。
「まぁ私の話が遮られたのは屈辱だが、だからといって商売を切るのはもったいない。私の胸三寸で済ませておけばいい話だからな」
まだ根に持ってはいるようだった。だが、それはそれとして考えられるだけに、器の大きい男なのだろう。
話が終わると、グースはぐったりした様子で、ポンド商会を後にした。噂通りの長話で消耗したからである。何にしても重要な任務を終えたので、グースは隊商の泊まる宿へと戻っていった。
その後、このキャンディとガムを手に入れた事で、ポンド商会はますます発展していくのだが、またそれは別のお話なのである。
「やっと目的地までもう少しだぞ。今回はあくまでショークア王家への貢物と王都での商売、それと国王陛下へのお土産が主目的だ。羽目外すんじゃないぞ!」
「合点承知!」
隊長の声に、隊員たちは元気に返事をした。
「おー」
キャンディとガムも一応返事をする。だが、とてもやる気はなさそうだし、理解もしていなさそうだった。
「まぁそうだな。君らの目的は違うもんな」
グースが苦笑いをしていた。
「ん、リョブクって男の監視」
「人間の文化、興味ある」
二人とも隠す気あるのかと疑いたくなる。一応、ゼリアの名前は出さないが、それでも自分たち、人間じゃありませんよと言っているような反応が時々見受けられる。本当に大丈夫なのだろうか。二人の反応にちょっと引っ掛かりはあるものの、隊商は無事にショークアの王都に到着した。
「ほえー、こいつぁ賑わっているな」
無事に王都の外門を通過して王都に入る。門の外でも多くの行列が見えたが、中も中でとても賑わっている。
「ビボーナの王都よりすごいじゃないのか?」
隊員の一人がこう漏らすのも仕方のない話である。
ショークアの主要産業は農業、林業、漁業。つまりは人々の生活の基盤となる産業が盛んなのだ。それによって、周辺諸国の加工業がこぞって集まってくる。自然と賑わってしまうものなのだ。
過去にはこれが原因で思い上がった国王が居て、その国王が戦争を仕掛けた。その事が原因となり、周辺国との関係が冷え込んだ時期があった。それも今の国王の頑張りで徐々に解消してきているのだ。ビボーナは戦争で一番激しくやり合った相手だったので、最後に回されてしまっていたのだ。
「ん、すごい人」
「流されそう」
キャンディとガムは少し青ざめて外を見ている。
「ああ。だから、城に着くまでは馬車から降りるなよ?」
「ん、了解」
「外出る、無理」
グースが声を掛ければ、二人ともそれにおとなしく従った。
馬車が王都の中を進むうちは、二人は物珍しそうに外の景色を眺めていた。立ち並ぶ建物は、基本的にはレンガの組み合わせのようである。ただ、雨が多い地域らしいので、レンガを組んだ外側を防水効果のある塗装で塗り固めているそうだ。今日はたまたま晴れているらしい。
王都の街並みを見ていると、知らない間に城に到着していた。街並みに比べると、意外と小さい感じのする城だった。あれだけ立派な街並みなのだから、城も立派だと思っていたら予想外過ぎた。
「数代前が起こした戦争の反省らしい。大きな城は心をもおごり高ぶると、小さくても立派な城にしたらしい。まぁ、見張り棟だけは街中が見えるように高くなってるがな」
グースが求めてもないのに城の説明をしてくれた。グース自体はもう何度も来ているらしい。さすがは商人である。
それにしても、城を見たキャンディとガムの目が今までに見た事ないくらいキラキラとしていた。
「はははっ、二人は城は好きかい?」
「ん、好き」
「きれいなのが好き」
グースが問い掛けると、二人はニュアンスが違いそうながらも好きだと返答してきた。グースは「そうか」と笑って返していた。
隊商は王族への献上品を納入し、城下町で商売をする許可を得た。期限は一週間だが、まぁ十分な期間であろう。
だが、この一週間でまずやる事があった。というわけで、グースはまず隊長に許可を取って、キャンディとグミを連れて街へと出た。
「ん、どこ行く?」
「君らがここへ来た理由の場所」
キャンディの質問に、グースは簡単に答えた。しかし、二人にはこれだけで行き先が理解できた。
「さて、ここだな。ポンド商会、リョブクのおっさんが率いる商会だ」
グースが二人を連れてきた場所は、使節団で団長を務めていた長話のリョブクが商会長を務める商会の建物だった。グースは二人を連れて建物へと入っていく。そして、まっすぐ受付の男性の前へと歩いていく。
「すまない」
「何か御用でしょうか」
声を掛けられた男性が顔を上げて返事をする。
「リョブク商会長はいらっしゃいますかな?」
「何の御用でしょうか」
質問に質問を返される。まぁいきなり商会長を話題に出せば警戒されるのは当然だろう。
「ああ、すまない。この子たちをここに丁稚させてやりたいと思ってな。リョブク商会長は腕前は一流だから、どこよりもいいと思ったんだ」
グースがこう言うと、受付の男性は少し考えた。
「まぁ、そういう事なら少々お待ち下さい」
こう言って、奥へと歩いていった。
しばらくして戻って来ると、
「お待たせしました。商会長が会って下さるそうです。ついて来て下さい」
リョブクに会わせてもらえる事になった。グースは内心「ヨシ」と叫んだ。商会長リョブクの居る部屋の前に来ると、グースはさすがに緊張で汗が凄い。対照的にキャンディとガムの二人は平然としている。
「ほぉ、この私に教えを請いたいというのは、お前たちか」
部屋に入って目の前に居るどっしりと構えたおっさん、それが商会長のリョブクである。長話だけが欠点という無敵商人である。
「はい。正確にはこの二人でございます。こちらの少女がキャンディ、少年がガムと申します」
「ほぉ、底知れぬ才能を感じるな。いいだろう。ビボーナという取引先が増えたから、ちょうど人が欲しいと思っていたところだ。お前さんはビボーナのところの商人だろう? ならば言う事を聞いて恩を売っておくのも悪くはない」
グースの答えに、拍子抜けするくらい即決で採用してきたリョブクである。だが、このリョブク、本当に長話になる以外は非常に才能の塊なのである。人材の発掘もミスらないので、リョブクに認められたのは大きいと見ていいだろう。
「まぁ私の話が遮られたのは屈辱だが、だからといって商売を切るのはもったいない。私の胸三寸で済ませておけばいい話だからな」
まだ根に持ってはいるようだった。だが、それはそれとして考えられるだけに、器の大きい男なのだろう。
話が終わると、グースはぐったりした様子で、ポンド商会を後にした。噂通りの長話で消耗したからである。何にしても重要な任務を終えたので、グースは隊商の泊まる宿へと戻っていった。
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