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第十章 乙女ゲーム最終年
第324話 前準備も大変です
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気が付けば冬の三の月。もう年末パーティーが目の前に迫ってきていた。城の中は準備で慌ただしく、この時ばかりは女王教育はお休みだった。
これだけ忙しいのも無理はない。なにせ、モスグリネの国王夫妻もやって来るのだ。そして、帰る時にペイルも一緒に連れて帰るという予定になっている。なので、警備体制の見直しでとにかく忙しいのである。
各貴族たちも、今年は特別なものになると大張りきりである。この分であれば、この年の年末パーティーは、過去に類を見ない規模のパーティーとなりそうであった。
「みなさん、大はしゃぎですわね」
「それはそうでしょう。モスグリネの王族まで駆けつけるなんて、前代未聞の話なんですから」
ペシエラとアイリスが話をしている。
「それはそうと、各方面からの報告はどうなのかしら?」
ペシエラはアイリスに確認を取る。
「みんなからの報告では、怪しい動きはなし。モスグリネの一行も無事に国境を越えられたみたいよ」
モスグリネの王族の護衛は、ニーズヘッグが担当している。あれでも厄災の暗龍と呼ばれる存在なのであるので、戦力としては十分だろう。まあ、ケットシーも付いているので、なおの事安全という状況にある。とりあえずは大丈夫だろう。
「そういえば、またお姉様が居ませんわね。いつもの場所かしら」
「はい、チェリシア様は商会に出向いております。せっかくだから自分の料理を振舞いたいと躍起になってます」
ペシエラがきょろきょろと見回して聞いてきたので、ライがすぐさま答える。相変わらず落ち着きのない人物である。
「はぁ、お姉様ったら相変らずですのね」
ペシエラは呆れて首を振っていた。
「まぁそれはそれとして、パーティー会場の入口すべてに浄化ゲートを設置させませんとね」
「そうですね。私のお父様の一派、パープリアの残党が何か仕掛けてくる可能性は否定できませんし、毒物の持ち込みは人が多いと事前に防ぐのは難しいですものね」
「そういう事。浄化ゲートなら人混みとか関係なく、通った時点ですべてに作用しますもの。私の自信作ですわよ」
ペシエラが珍しく腰に手を当ててドヤっている。この浄化ゲートは、実は学園祭の時に活躍していた。武器を持ち込ませないための金属探知機とは別に、門に仕込んでおいたのだ。これはチェリシアにも言ってなかった秘策だったのだ。なにぶん、逆行前にいろいろな体験をしたペシエラである。毒を盛られるなんて事も十分想定内なのだ。この間のストロアの一件でなおの事重要性を感じたので、シルヴァノを通じてパーティー会場への設置を急がせている。身内の凶行ほど怖いものは無いのだ。というわけで、ペシエラとアイリスは更なる安全対策の案を練る事にした。
さて、商会の方では料理のアイディアを練り続けるチェリシアが居た。やはり立食パーティーになるだろうから、小分けなものがいいだろうとあれこれアイディアを出していた。
そうしてでき上がった試作品が、目の前に並んでいる。ひと口大のケーキやクッキーなどなど、とにかく持って食べるのに手間のかからない物ばかりが並んでいた。これには付き合わされたキャノルも不思議そうに首を傾げていた。
「こういう大勢の集まるパーティーだと、ゆっくり座って食べるなんて事はないから、こういう簡単に食べられる物の方がいいのよ」
チェリシアはこう説明していた。
「まあ、チェリシアったらやっぱり来てたのね」
「あら、ロゼリアじゃないの。ちょうどよかったわ」
チェリシアが試作に勤しんでいる厨房に、タイミングよくロゼリアがやって来た。侍女のシアンも一緒である。
「パーティーに向けていろいろ作ってみたんだけど、試食して感想もらえないかな」
着いたばかりのロゼリアたちに、チェリシアはまったくの遠慮もなく試食を持ち掛けてきた。
「はあ、仕方ないわね」
圧が凄かったので、ロゼリアは仕方なく試食に付き合う事にした。
「大きさとしては、ひと口からふた口で食べられる大きさね。立食パーティーを想定したものかしら」
ロゼリアは料理を見てそう言い当てる。そして、まずはケーキから手を付けた。チェリシアはその様子をわくわくしながら見てくるので、なんとも食べづらい。それでもロゼリアとシアンは、出されていたすべてを食べて味わった。
「まぁ、こういう軽食系は出された事がありませんし、問題ないと思いますわよ」
ロゼリアからの評価は悪くなかった。
「それにしても、このケーキとクッキーはちょっと変わった味がするわね」
ロゼリアがとあるケーキを指差して言う。それを聞いたチェリシアはにこっと微笑む。
「それは、チーズを練り込んだチーズケーキっていうものなの。普通のケーキと味や食感がだいぶ違うでしょ。まあ、そもそも材料が全然違うんだけどね」
「ケーキとは確かにかなり違いますが、これは悪くはありませんね」
シアンからの評価もなかなかいいようである。
「二人からそう言われたのなら、私はこれを出してみるわ。マゼンダ商会の腕の見せ所だわ」
チェリシアは無駄に張り切っていた。
「まあ、食料品部門はチェリシアの担当だものね。お任せするわよ」
あまりの気合いの入れように、ロゼリアは止める気を失っていた。
それぞれの方面から、年末のパーティーへの準備が進んでいく。
乙女ゲームの終着点まで、あと少しとなったのだ。一体どんな結末を迎えるのだろうか。それは誰にも分からなかった。
これだけ忙しいのも無理はない。なにせ、モスグリネの国王夫妻もやって来るのだ。そして、帰る時にペイルも一緒に連れて帰るという予定になっている。なので、警備体制の見直しでとにかく忙しいのである。
各貴族たちも、今年は特別なものになると大張りきりである。この分であれば、この年の年末パーティーは、過去に類を見ない規模のパーティーとなりそうであった。
「みなさん、大はしゃぎですわね」
「それはそうでしょう。モスグリネの王族まで駆けつけるなんて、前代未聞の話なんですから」
ペシエラとアイリスが話をしている。
「それはそうと、各方面からの報告はどうなのかしら?」
ペシエラはアイリスに確認を取る。
「みんなからの報告では、怪しい動きはなし。モスグリネの一行も無事に国境を越えられたみたいよ」
モスグリネの王族の護衛は、ニーズヘッグが担当している。あれでも厄災の暗龍と呼ばれる存在なのであるので、戦力としては十分だろう。まあ、ケットシーも付いているので、なおの事安全という状況にある。とりあえずは大丈夫だろう。
「そういえば、またお姉様が居ませんわね。いつもの場所かしら」
「はい、チェリシア様は商会に出向いております。せっかくだから自分の料理を振舞いたいと躍起になってます」
ペシエラがきょろきょろと見回して聞いてきたので、ライがすぐさま答える。相変わらず落ち着きのない人物である。
「はぁ、お姉様ったら相変らずですのね」
ペシエラは呆れて首を振っていた。
「まぁそれはそれとして、パーティー会場の入口すべてに浄化ゲートを設置させませんとね」
「そうですね。私のお父様の一派、パープリアの残党が何か仕掛けてくる可能性は否定できませんし、毒物の持ち込みは人が多いと事前に防ぐのは難しいですものね」
「そういう事。浄化ゲートなら人混みとか関係なく、通った時点ですべてに作用しますもの。私の自信作ですわよ」
ペシエラが珍しく腰に手を当ててドヤっている。この浄化ゲートは、実は学園祭の時に活躍していた。武器を持ち込ませないための金属探知機とは別に、門に仕込んでおいたのだ。これはチェリシアにも言ってなかった秘策だったのだ。なにぶん、逆行前にいろいろな体験をしたペシエラである。毒を盛られるなんて事も十分想定内なのだ。この間のストロアの一件でなおの事重要性を感じたので、シルヴァノを通じてパーティー会場への設置を急がせている。身内の凶行ほど怖いものは無いのだ。というわけで、ペシエラとアイリスは更なる安全対策の案を練る事にした。
さて、商会の方では料理のアイディアを練り続けるチェリシアが居た。やはり立食パーティーになるだろうから、小分けなものがいいだろうとあれこれアイディアを出していた。
そうしてでき上がった試作品が、目の前に並んでいる。ひと口大のケーキやクッキーなどなど、とにかく持って食べるのに手間のかからない物ばかりが並んでいた。これには付き合わされたキャノルも不思議そうに首を傾げていた。
「こういう大勢の集まるパーティーだと、ゆっくり座って食べるなんて事はないから、こういう簡単に食べられる物の方がいいのよ」
チェリシアはこう説明していた。
「まあ、チェリシアったらやっぱり来てたのね」
「あら、ロゼリアじゃないの。ちょうどよかったわ」
チェリシアが試作に勤しんでいる厨房に、タイミングよくロゼリアがやって来た。侍女のシアンも一緒である。
「パーティーに向けていろいろ作ってみたんだけど、試食して感想もらえないかな」
着いたばかりのロゼリアたちに、チェリシアはまったくの遠慮もなく試食を持ち掛けてきた。
「はあ、仕方ないわね」
圧が凄かったので、ロゼリアは仕方なく試食に付き合う事にした。
「大きさとしては、ひと口からふた口で食べられる大きさね。立食パーティーを想定したものかしら」
ロゼリアは料理を見てそう言い当てる。そして、まずはケーキから手を付けた。チェリシアはその様子をわくわくしながら見てくるので、なんとも食べづらい。それでもロゼリアとシアンは、出されていたすべてを食べて味わった。
「まぁ、こういう軽食系は出された事がありませんし、問題ないと思いますわよ」
ロゼリアからの評価は悪くなかった。
「それにしても、このケーキとクッキーはちょっと変わった味がするわね」
ロゼリアがとあるケーキを指差して言う。それを聞いたチェリシアはにこっと微笑む。
「それは、チーズを練り込んだチーズケーキっていうものなの。普通のケーキと味や食感がだいぶ違うでしょ。まあ、そもそも材料が全然違うんだけどね」
「ケーキとは確かにかなり違いますが、これは悪くはありませんね」
シアンからの評価もなかなかいいようである。
「二人からそう言われたのなら、私はこれを出してみるわ。マゼンダ商会の腕の見せ所だわ」
チェリシアは無駄に張り切っていた。
「まあ、食料品部門はチェリシアの担当だものね。お任せするわよ」
あまりの気合いの入れように、ロゼリアは止める気を失っていた。
それぞれの方面から、年末のパーティーへの準備が進んでいく。
乙女ゲームの終着点まで、あと少しとなったのだ。一体どんな結末を迎えるのだろうか。それは誰にも分からなかった。
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