22 / 67
第22話 今は穏やかな日
しおりを挟む
その日、ガーティス子爵領へやって来ていたジニアスは王都へと戻っていった。滞在時間にしてわずか1日にも満たなかったのである。
そもそも司祭という仕事は忙しい。その合間を縫ってやって来てくれたのだから、文句というものはない。
モエもしっかり玄関の掃除をして、朝のうちに発つジニアスを見送った。
「ほほほっ、君のような子に出会えた事を嬉しく思うよ。君に我らが神の加護があるように」
ジニアスはそう言い残して、ガーティス子爵領を発ったのだった。
その日から、モエは子爵邸の庭などの仕事にも携わるようになった。
マイコニドという事でどうなるかと思われたが、使用人たちからはそんなに悪い評価はされていないようだった。エリィの心配は杞憂で終わりそうだ。
ちなみに、食堂の掃除以外ではモエの頭にはルスが乗っかっており、その光景を見て和む使用人も居たとかどうとか。
こうやってモエが外回りに出始めた2日目の夜の事。食事中に使用人たちからモエは絡まれていた。
「ねえねえ、ちょっと聞いてもいいかしら」
「うっ、何でしょうか……、先輩」
まだ少し他人が怖いのか、身構えるような反応を見せるモエ。ちなみにモエの足元ではルスがもぐもぐと食事をしている。
「マイコニドってどういう生活しているの?」
「ふえ?」
どうやら、マイコニドについて興味を持ったようだった。
「うう、別に特殊な生活をしてるってわけじゃないですよ。畑仕事をしたり、木の実などを拾ってきたり、実に地味な生活なんですから」
「なんだ。村人みたいな生活してるのね」
モエが戸惑いながらも正直に話をすると、期待外れみたいな反応をしてきた。
とはいっても、これは仕方がない話だ。マイコニドは森の奥でひっそりと暮らしているのだから。村人みたいな生活でなければそれはおかしいというものである。
「まあまあ、ミリー。マイコニドって森の民とも言われてるじゃないの。期待する方がおかしいっていうのよ」
モエに質問した使用人を落ち着かせるように声を掛ける使用人。
「でも、サマンサ。亜人なんだから、変わった生活してるかもって思うじゃないのよ。マイコニドって胞子が危険すぎて近付けないんだから、こうやって話ができるのは貴重なのよ。ねえ、モエ。もっと話を聞かせてちょうだい」
「え、ええ……」
ぐいぐい来るミリーと呼ばれた使用人。さすがにこの圧に、モエは困り顔になってしまうのだった。
「はいはい、いい加減にしなさい、あなたたち。そろそろ食事の時間が終わりますよ」
「うわ、出た。エリィさんだわ」
「何が『出た』なんですか。仕事を増やされたいのですか?」
「それは勘弁して下さい!」
しつこそうにしているミリーにエリィからの強烈な言葉の一撃が浴びせられる。よく見ると、足元に居たはずのルスもテーブルに上がって唸っている。さすがにこの圧には耐えられないミリーだった。
「ほら、ミリー。食べてさっさと行くわよ」
「ちょっとサマンサ、待ってよ」
サマンサと呼ばれたそばかすのある使用人が急かすと、ミリーは慌てて食事を掻き込んでいた。
「それじゃモエ。また話聞かせてちょうだいね。お兄ちゃんに自慢しちゃうんだから」
ミリーはそう言い残して食堂を出ていった。
食堂に残されたモエは、何だったのかと呆然として固まっていた。
「モエ、大丈夫かしら」
「あっはい。大丈夫です」
エリィから声を掛けられて我に返るモエ。そのモエに対してエリィは話をする。
「ミリーのお兄さんは学者で、亜人研究をしているそうなのよ。単純に興味だとは思うけれど、あの様子ではモエの事を外部に漏らしかねないわね。追いかけてミリーの口止めをしておくから安心しておいてね」
「は、はあ、分かりました」
エリィに説得されるモエだったが、ミリーの勢いを思い出して生返事である。
「追いかけてくるから、戻ってくるまでに食事を済ませて片付けておきなさいね」
「は、はい!」
エリィはそう言い残して、早足で食堂を出ていった。
「……賑やかだったわね、ルス」
「わうっ」
残されたモエはルスを見ながら苦笑いをしていた。ルスはモエの声掛けに反応して鳴くと、つぶらな瞳でモエの事を眺めていた。
そして、どうにか食事を終えたモエは食器を持って厨房に向かい、そのまま洗い物をしたのだった。
「おう、モエ。食事は口に合ったかい?」
「はい、おいしかったですよ」
厨房に居た料理人に声を掛けられたモエは、一瞬びびりながらも質問に答えていた。
「そうかそうか。マイコニドって聞いて驚きはしたが、俺たちと同じ味付けで大丈夫ならひと安心だな」
料理人はご機嫌そうに大笑いをしていた。
「まったく、モードンは何をやってるんですか。モエを威圧しないで下さい」
「おう、エリィ。何も怖がらせてはいないぞ。俺は普通に話し掛けただけだ」
「熊みたいな見た目の時点で説得力がないんですよ。料理人なんですから、もうちょっと見た目にも気を遣って下さい」
「がっはっはっ、別にいいだろうが。相変わらず細けえな、エリィはよ」
モードンと呼ばれた料理人は豪快に笑っていた。モエはずっと怯えたままである。
「さあモエ、行きますよ。今日も午後はお勉強ですからね」
「は、はい。すぐに支度します」
モエは返事をすると、バタバタと自室に向かって駆け出していった。ルスもその後を追っていく。
「マイコニドっていうからどんな奴かと思ったが、そこらの女と変わらねえな。あれは美人になるぞ」
「まったく、すぐにそういう品定め的な事を言うのはやめて下さい。人間社会に出てきたばかりなんですから、変な印象を与えかねませんよ」
「おっとぉ、そうだったな。まあ、あいつは俺の料理をうまそうに食ってくれてるみたいだし、いい子だよな」
「ええ、驚くほどいい子です」
エリィとモードンはそう言い合うと、しばらく場が静まり返る。
「では、私はあの子の勉強を見ますので、これで失礼します。夕食も楽しみにしていますからね」
「おう、任せておけ」
エリィは厨房を後にして、モエの勉強の準備をするために自室へと向かった。
今のところはモエに関して問題は起きていない。このままの状況が続く事を、エリィは心の中で願ったのだった。
そもそも司祭という仕事は忙しい。その合間を縫ってやって来てくれたのだから、文句というものはない。
モエもしっかり玄関の掃除をして、朝のうちに発つジニアスを見送った。
「ほほほっ、君のような子に出会えた事を嬉しく思うよ。君に我らが神の加護があるように」
ジニアスはそう言い残して、ガーティス子爵領を発ったのだった。
その日から、モエは子爵邸の庭などの仕事にも携わるようになった。
マイコニドという事でどうなるかと思われたが、使用人たちからはそんなに悪い評価はされていないようだった。エリィの心配は杞憂で終わりそうだ。
ちなみに、食堂の掃除以外ではモエの頭にはルスが乗っかっており、その光景を見て和む使用人も居たとかどうとか。
こうやってモエが外回りに出始めた2日目の夜の事。食事中に使用人たちからモエは絡まれていた。
「ねえねえ、ちょっと聞いてもいいかしら」
「うっ、何でしょうか……、先輩」
まだ少し他人が怖いのか、身構えるような反応を見せるモエ。ちなみにモエの足元ではルスがもぐもぐと食事をしている。
「マイコニドってどういう生活しているの?」
「ふえ?」
どうやら、マイコニドについて興味を持ったようだった。
「うう、別に特殊な生活をしてるってわけじゃないですよ。畑仕事をしたり、木の実などを拾ってきたり、実に地味な生活なんですから」
「なんだ。村人みたいな生活してるのね」
モエが戸惑いながらも正直に話をすると、期待外れみたいな反応をしてきた。
とはいっても、これは仕方がない話だ。マイコニドは森の奥でひっそりと暮らしているのだから。村人みたいな生活でなければそれはおかしいというものである。
「まあまあ、ミリー。マイコニドって森の民とも言われてるじゃないの。期待する方がおかしいっていうのよ」
モエに質問した使用人を落ち着かせるように声を掛ける使用人。
「でも、サマンサ。亜人なんだから、変わった生活してるかもって思うじゃないのよ。マイコニドって胞子が危険すぎて近付けないんだから、こうやって話ができるのは貴重なのよ。ねえ、モエ。もっと話を聞かせてちょうだい」
「え、ええ……」
ぐいぐい来るミリーと呼ばれた使用人。さすがにこの圧に、モエは困り顔になってしまうのだった。
「はいはい、いい加減にしなさい、あなたたち。そろそろ食事の時間が終わりますよ」
「うわ、出た。エリィさんだわ」
「何が『出た』なんですか。仕事を増やされたいのですか?」
「それは勘弁して下さい!」
しつこそうにしているミリーにエリィからの強烈な言葉の一撃が浴びせられる。よく見ると、足元に居たはずのルスもテーブルに上がって唸っている。さすがにこの圧には耐えられないミリーだった。
「ほら、ミリー。食べてさっさと行くわよ」
「ちょっとサマンサ、待ってよ」
サマンサと呼ばれたそばかすのある使用人が急かすと、ミリーは慌てて食事を掻き込んでいた。
「それじゃモエ。また話聞かせてちょうだいね。お兄ちゃんに自慢しちゃうんだから」
ミリーはそう言い残して食堂を出ていった。
食堂に残されたモエは、何だったのかと呆然として固まっていた。
「モエ、大丈夫かしら」
「あっはい。大丈夫です」
エリィから声を掛けられて我に返るモエ。そのモエに対してエリィは話をする。
「ミリーのお兄さんは学者で、亜人研究をしているそうなのよ。単純に興味だとは思うけれど、あの様子ではモエの事を外部に漏らしかねないわね。追いかけてミリーの口止めをしておくから安心しておいてね」
「は、はあ、分かりました」
エリィに説得されるモエだったが、ミリーの勢いを思い出して生返事である。
「追いかけてくるから、戻ってくるまでに食事を済ませて片付けておきなさいね」
「は、はい!」
エリィはそう言い残して、早足で食堂を出ていった。
「……賑やかだったわね、ルス」
「わうっ」
残されたモエはルスを見ながら苦笑いをしていた。ルスはモエの声掛けに反応して鳴くと、つぶらな瞳でモエの事を眺めていた。
そして、どうにか食事を終えたモエは食器を持って厨房に向かい、そのまま洗い物をしたのだった。
「おう、モエ。食事は口に合ったかい?」
「はい、おいしかったですよ」
厨房に居た料理人に声を掛けられたモエは、一瞬びびりながらも質問に答えていた。
「そうかそうか。マイコニドって聞いて驚きはしたが、俺たちと同じ味付けで大丈夫ならひと安心だな」
料理人はご機嫌そうに大笑いをしていた。
「まったく、モードンは何をやってるんですか。モエを威圧しないで下さい」
「おう、エリィ。何も怖がらせてはいないぞ。俺は普通に話し掛けただけだ」
「熊みたいな見た目の時点で説得力がないんですよ。料理人なんですから、もうちょっと見た目にも気を遣って下さい」
「がっはっはっ、別にいいだろうが。相変わらず細けえな、エリィはよ」
モードンと呼ばれた料理人は豪快に笑っていた。モエはずっと怯えたままである。
「さあモエ、行きますよ。今日も午後はお勉強ですからね」
「は、はい。すぐに支度します」
モエは返事をすると、バタバタと自室に向かって駆け出していった。ルスもその後を追っていく。
「マイコニドっていうからどんな奴かと思ったが、そこらの女と変わらねえな。あれは美人になるぞ」
「まったく、すぐにそういう品定め的な事を言うのはやめて下さい。人間社会に出てきたばかりなんですから、変な印象を与えかねませんよ」
「おっとぉ、そうだったな。まあ、あいつは俺の料理をうまそうに食ってくれてるみたいだし、いい子だよな」
「ええ、驚くほどいい子です」
エリィとモードンはそう言い合うと、しばらく場が静まり返る。
「では、私はあの子の勉強を見ますので、これで失礼します。夕食も楽しみにしていますからね」
「おう、任せておけ」
エリィは厨房を後にして、モエの勉強の準備をするために自室へと向かった。
今のところはモエに関して問題は起きていない。このままの状況が続く事を、エリィは心の中で願ったのだった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません
たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。
何もしていないのに冤罪で……
死んだと思ったら6歳に戻った。
さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。
絶対に許さない!
今更わたしに優しくしても遅い!
恨みしかない、父親と殿下!
絶対に復讐してやる!
★設定はかなりゆるめです
★あまりシリアスではありません
★よくある話を書いてみたかったんです!!
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった
白雲八鈴
恋愛
私はウォルス侯爵家に15歳の時に嫁ぎ婚姻後、直ぐに夫は魔王討伐隊に出兵しました。6年後、戦地から夫が帰って来ました、妻という女を連れて。
もういいですか。私はただ好きな物を作って生きていいですか。この国になんて出ていってやる。
ただ、皆に喜ばれる物を作って生きたいと願う女性がその才能に目を付けられ周りに翻弄されていく。彼女は自由に物を作れる道を歩むことが出来るのでしょうか。
番外編
謎の少女強襲編
彼女が作り出した物は意外な形で人々を苦しめていた事を知り、彼女は再び帝国の地を踏むこととなる。
私が成した事への清算に行きましょう。
炎国への旅路編
望んでいた炎国への旅行に行く事が出来ない日々を送っていたが、色々な人々の手を借りながら炎国のにたどり着くも、そこにも帝国の影が・・・。
え?なんで私に誰も教えてくれなかったの?そこ大事ー!
*本編は完結済みです。
*誤字脱字は程々にあります。
*なろう様にも投稿させていただいております。
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる