深紅の呂旗~僕が呂布に!そして女に!?~

なおとら

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1話「お前の名は呂布じゃ」

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「丁原様、城の前に赤子が捨てられておりました、どうなさいましょう」

「まことかっ!?ふむ・・どうやら捨て子のようじゃ・・わしは子にも恵まれなかった。
 わしが育てるとしようか!わーっはっは!!」

(う、うぅん・・うるさいな)

僕は目が覚める。瞼を開くと知らない叔父さんと、お兄さんの顔が目の前にありぎょっ!とした

「おぉ!目が覚めたようじゃ、それにしても可愛いのぉ・・・食べてしまいたいわい」

「丁原様!!冗談になってません!侍女たちを呼びますね」

「わしは人は食べんわ!!ったく・・・わしを何だと思っているのだ・・・」

お兄さんが駆けていくのを身ながらおじさんはつぶやく。

(ここはどこだろう・・・お兄さんはこの叔父さんのことを丁原っていってたけど・・・)

・・・丁原!!?

(丁原といえば、三国時代の呂布の養親じゃないか!!もしかしてこの世界って・・・ 
 でもまだ分からないもう少し話を聞いてみよう・・)

と考えていると侍女であろう女性たちとさっきいたお兄さんが戻ってきた。

「丁原様、およびでしょうか?」

一人の侍女が一歩前に話す。

「そうじゃ!城の前にこの赤子が捨てておられたそうじゃ。そこでこの子はわしが育てる!
 そこでお前たちに手伝ってほしい、この城も大人ばかりで味気ないからの・・
 いい機会じゃ!!」

「そうだったのですか・・分かりました、私たちもお手伝いします。ところで
 その子は男の子なのですか?それとも女の子なのですか?」

「おぉ!大事なことを忘れておった!!どれどれ・・・わしが調べてみよう・・わっはっは!」

「丁原様!?目つきがいやらしいです!私が調べますのでお渡しください!」

そういって女性の人が僕を丁原の腕から取る。

「少々お待ちください」

といって僕にくるまれているだろう布を1枚1枚はいでいく。

背後から「わし・・ここの城主なのに・・并州刺史なのに・・・」

と聞こえてきたが聞かないふりをすることにした。

「ごめんなさいね、ちょっと寒いかもしれないけど我慢してね?」

と女性の人が僕に笑顔でささやく。
近くで見たらこの女性は30~40代くらいなのかなと思った。でもそれより・・

(きれいな人だなあ・・・)

僕が見蕩れていると

「丁原様!この子は女の子でございます!」

と女性の人が叫ぶ。

「ほんとか!?これでわしにも娘ができるのか・・これほど嬉しいことはないのぉ!!」

と先ほどまで項垂れていたのが嘘のように笑顔で近くにいたお兄さんと騒いでいた。

(ていうか僕女の子なの?えっ・・男じゃないの・・?ていうか今裸にされたよね?)

そう思ったらすごい恥ずかしくなってきた、赤ちゃんだけど中身は高校2年生だから。
でもしょうがないと我慢することにした、赤ん坊でできることは少ないし・・・。

周りの人が騒いでいるを見ていると

「スキルを習得しました ー 状態観察・・・このスキルは相手のステータスをみることができま す」

頭の中に聞こえてきた声にびっくりした!びっくりして泣いちゃった。

・・・赤ん坊って泣きやすいんだった。

周りの人たちが僕の鳴き声にびっくりしたようで、わたわたし始めた。

「な、なんじゃ!!泣いてしまった!ご飯か!?おしめか!?あっ剣がほしいのか!?」

丁原がわたわたしてそんなことを言っていた。剣ってなんだ・・剣って・・・

「丁原様!!赤ん坊は泣くのが仕事なのです、ただ泣くこともありますのでそういうときは
 あやしてあげるといいのです。さあ、父親の仕事ですよ!」

侍女の手から丁原の手に渡る。

はじめ泣いていた私を腕に抱き、わたわたしていた。

「ほ、ほーら・・お父さんじゃよ!ほれほれー」

と僕の頬を指でくすぐる。

(くすぐったいけど・・なんか安心する・・・)

そう思っていると自然に泣いていたのをやめていた。

「み、みろ!!わしが自分で子をあやしたぞ!わしが父親だとわかったのだ!わーっはっはっは !」

そんな嬉しそうな丁原を見て可笑しくなった。
言葉は出せないものの、顔と変な声が出ていたらしくそれを見ていた周りがまたわいわい騒いでいた。

(笑ったくらいですごい喜ぶんだ・・でも嬉しいな・・・そういえばスキル仕えるんだった
 使ってみよう。)

僕は丁原に向かってスキル「状態観察」を使う。


*丁原(ていげん)
位:并州刺史(補正によりすべての能力に+2されます)
統率・・・58 
武力・・・69
知力・・・38
魅力・・・35


なるほど・・・基本的な能力だけ見られるんだ。
結構便利だ、次はさっきまで話していた、侍女にスキルを使ってみる

*楊香(ようか)
位:侍女長
統率・・・20
武力・・・8
知力・・・50
魅力・・・45


(知力と魅力が丁原より上じゃん!丁原どれだけ猪武者なの・・・武力を買われて
 役人になったって言われてるくらいだし・・この人楊香さんって言うんだ、覚えとかなきゃ)

僕がスキルを使っている間にわいわい騒いでいたのが落ち着いていた。

「そういえばこの子の名前はどうするのですか?」

と丁原に侍女は聞く。

「そうじゃの、この子の目は何か秘めている目をしておる。うーむ・・・そうじゃ!
 呂布としよう!この子の人生はこの子に決めさせるが、もし武の道にくることになったら
 字も考えねばな!」

「そうですね!ではこの子は呂布として周りに知らせておきます」

(僕の名前は呂布かぁ。うーん・・呂布・・んっ?呂布?
 呂布!?!?!?!)

こうして僕は「呂布」として道を歩んでいくことになった。



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1話1話が短くてすみません・・・なおとらです。

結構雑なところがあったりで読みにくいかもしれないですけどすみません><;

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