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3.引きずる夜※R18

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 朝起きると、すでに夫の姿はなかった。
 こんなに深く眠ったのは久しぶりだなと思いながらベッドシーツにくるまって伸びをしていると、ナイトスタンドの上の書置きが目に入る。

『朝の支度には鈴で手伝いを呼んでください』。

 わたしの夫は字が汚いな、と思いながら、書置きと一緒にあった鈴を鳴らした。りんりん、と思ったより澄んだ音がして、すぐさま召使長が現れた。
 湯あみをして、寝室を出る支度を整える。
 エウリッタが何も言わなくても、召使長はさっさとやるべきことを行った。聞けば、今42歳で、17歳の頃からこの城に仕えているという。
 朝食は一階の食堂で取るそうだ。夫はすでにそこにいると言う。

「手伝ってくれてありがとう。わたしもここ4年ほど召使として働いてたんですよ」

 エウリッタが言うと、召使長は目を丸くした。

「奥様はご実家で召使だったんですか?」

「はい、私生児ってそんなものですよ。べつに不幸自慢とかじゃなくて、自分もこういう仕事がどんなに大変かちょっとは解るし、アグネスさん、ありがとう、って言いたかったんです。遠回りになってごめんなさい」

 召使長――アグネスは、戸惑ったように微笑む。
 この城には新しいものと古いものが入り混じっているそうだ。
 エウリッタが得たわずかな情報によると、3年前、ロドニスが領地とこの城を承ったとき、この城は別の子爵のものだった。
 その子爵は中央へと昇格した。城に仕えていた地元の人間たちは、何人かが子爵とともに中央へ行き、何人かがこの城に残った。
 ロドニス本人は、傭兵団の仲間を何人か引き抜いて、領土の重役につかせた。
 3年前から、ロドニスと一緒に来た新しい人材と、城にもともと仕えていた人材とが、一緒になって働いているというわけだ。

「僭越ながら、わたくしが食堂へご案内しましょう。奥方様は城の間取りに慣れていらっしゃらないでしょうから」

 アグネスは、地元人で、もともと城にいた側だ。
 凛と伸びた背筋が印象的な彼女の存在は、ここにあるべき物として、城の石造りに溶け込むように自然だった。




 サンテラスに面する明るい食堂に着くと、先客がいた。食卓につく夫と何か話している。
 退室するべきかと思ったのだが、アグネスはエウリッタに留まるようにと進言した。朝食はもう出されていて、あたたかい湯気とおいしい匂いをふりまいている。給仕等はおらず、エウリッタは、二人の話が終わるまで壁際に佇んで待った。
 客人は女性で、アグネスと同じ召使の制服を着ていた。宴のあとに不祥事があったらしく、彼女がロドニスに訴える声は涙声だった。

「男はみな、お酒を飲むとタガが外れます。でも、うちの夫は、ひどい男になるんです。昨日も宴の警備から帰って来て、しこたま飲んで、……そんなとき、レオがぐずりだしたんです。夫は、うるさい、って怒鳴って、……ああ、レオの首の骨を折って殺してしまったんです!」

 ギョッとして、エウリッタはロドニスの方を見た。

「レオの埋葬はしましたか?」

 夫がしごく冷静に確認した。召使の女性が鼻をすする。

「いいえ、その、どこに埋めたら、閣下に失礼にあたるかわからなくて」

「正面の門構えに美しいアーモンドの木がありますね。あれの根元はどうですか。敷地内で、もっとも大きくて、もっとも美しい木です」

「そ、そんな、いいんですか?」

「衛兵に、今日一番の馬で城下町へ赴き、新しいカナリアを買ってこさせましょう。あなたのレオと同じ、青い筋の入った羽根の鳥にしましょうか。……あなたの夫には、『犬笛』に話をしに行かせましょう」

 夫が視線をエウリッタの後ろへと投げた。アグネスがうなずき、足音をたてずに去る。まったく、この石造りの建物でどうやって音をたてずに歩いているのだろう?
 エウリッタは、死んだというレオが何者なのかわかって、ずいぶんと緊張がとれていた。召使の女性が何度も深く頭を下げてから退室するのを見守る。

「エウリッタ様。お待たせしてすみません」

 夫に招かれて、エウリッタは隣の席へと進んだ。

「いいえ、おつとめご苦労様です。今の方は召使のようでしたが、何かあったんですか?」

「特筆するようなことはありません。宴をひらくと多少なり問題は起きます。酔っぱらうので」

「後処理、大変ですね」

「城主としての務めを果たしているだけです」

 ふと顔を上げると、夫は彼女を注視していた。一挙一動をじっとりと観察されているような心境になり、エウリッタは居心地悪くなる。
 そして、――昨夜のことを思い出した。
 とたん、夫を直視できなくなった。頬がかあっと熱くなった。動揺を隠すために顔を伏せて、唇を噛む。
 湯あみのときに、夫の精が膣をつたって垂れてきたときも、思い出さないようにしたら、思い出さないようにすることが出来た。それで油断した。
 今こうして、夫の全てを暴くような静かな視線にさらされていると、濃密な行為の記憶が蘇ってきそうになっている。

「朝ご飯はいつもこの時間なんですか? もう10時を回っていますけれど」

 エウリッタは、纏わりついてくる熱を振り払うように早口に言って席につく。

「いいえ、エウリッタ様を待っていました」

「まあ、それは申し訳ありません。食べましょうか」

 夫の視線がどうしてこんなに気になるのだろう。手首の脈がどんどん上がっていく。
 会話の少ない朝食が始まってからも、昨夜の記憶はエウリッタを苛んだ。

 初夜の夫は、――丁寧で、意外なくらい優しかった。
 彼が服を脱いだときや、彼の胸や腕にある刺青を見たとき、エウリッタは怯えた。
 怯える彼女を夫は何も言わなくても理解したようだった。
 言葉でなだめて、頭をなでる手でなだめた。エウリッタの体を抱きしめるのをくりかえした。刺青がたくさん入った、優しく、力強い腕だった。
 初めて貫かれて、痛みにエウリッタの体が逸れると、その腕はもっと力をこめた。繋ぎ止めてくれている感じと、逃がすまいと抑え込まれている感じが、エウリッタの全身を包む。

「痛い」

「息をして」

「痛い、痛い、旦那さま」

 かすれた声で訴えると、男は名残惜しそうに息を吐いて、動きを止めた。エウリッタは必死に息を整えた。痛みと異物感で破裂しそうになっている下半身から、どうにか意識を逸らそうとしたけれど、どうしても無理で、やっぱり泣いてしまった。
 涙をあやすように夫が目尻に口づける。その熱と止まらない涙のせいで、エウリッタの目は溶けそうになる。

「痛いですか」

「はい」

「痛い?」

「はい、はい、ううぅ……」

 エウリッタの泣き顔を眺めながら、ロドニスは片手を下らせていく。彼女と彼との結合部分に触れて、上の方にある女の芽をそっと撫でる。

「これは?」

 体を繋げる前に散々もてあそばれた芽は敏感になっていた。ぬるぬると蜜をぬられて、ちゅくちゅくとこすられて、背筋が慄くような快感が沸き上がる。
 声を押さえるエウリッタを夫は、首を傾げて観察する。いくどか優しく肉芽を撫でて、一転、捏ね回すような強い動きで責めたてるのをはじめると、彼女の口から甘い悲鳴が漏れる。
 
「やぁ、あ、あ、っぁあ」

「痛くない?」

「いたくな、い、です、――ひぁっ、んんん……っ」

 肉芽への刺激に逆らえず、下腹に力が入ってしまう。そうすると、中に沈められる男根をいっそう強くぎちぎちに締めつけてしまった。
 異物感が増して泣きそうになるけれど、痛みのせいで、同じところにある快感にも過敏になってしまう。どうにかなってしまいそうで、エウリッタはとっさに男の首に抱きついた。

「ぁ、ああッ――!」

 ロドニスの黒髪を両手に捕まえて、その柔らかさが頬にあたるのを感じながら、エウリッタは達した。
 白い快感の波が打ち上げて背筋がそれる。顎も一緒に上がって、夫の指先がそれをとらえて、あ、と思ったら口づけされていた。

「んっふぅ、ふっ」

 息苦しさに呻きながら、ロドニスに指をほどかれて、彼自身の指と絡め合わされた。
 枕元に手を押しつけられた。再び押し倒されたのだ。
 とぎれとぎれに、エウリッタの唇をついばみながら、男がゆっくりと腰を使いはじめた。肉壁は絶頂の余韻に柔らかくなっていて、きつい。媚びるように蠢くその肉を、男根が、容赦なく、ゆっくりと擦り上げるのをくりかえす。

「んぁぁ、や、や、ぁあああ……」

 引き抜かれたときに、こぽりと蜜が溢れ出た。
 痛みが、痛みと紙一重の快感にすり替わろうとしている。後から後から与えられるそれに、膣の奥が嬉しそうにきゅうきゅう啼いて、とろとろにぬかるんで、熱い蜜を溢れさせている。
 痺れるような熱い疼きが下腹にふたたび集まってきた。あっけなく新たな高見に押し上げられそうになって、エウリッタは必死に首を打ち振る。

「あ、ぃや」

「エウリッタ様?」

「ぃや、いや」

「エウリッタ様」

 自分の意志に反して、何度も連続で追い上げられる。おかしくなりそうなその愉楽と苦痛と、恐怖がエウリッタを支配する。ここ一週間で教え込まれたことを、彼女の体は勝手に思い出してしまっていた。

(いや、やめて、やめて、つらい)

「んむっぅ……!」

 不意に視界が真っ暗になった。エウリッタは、自身の殻の中に閉じこもっていたことに気づかされた。それで外へ意識を向けるけれど、何も見えない。
 
「んんんっ……んぅっ……んふっぅうっ……」

 夫が動きを大きいものへと変えた。彼女の目を彼の手のひらで、彼女の口を彼自身の口で、ふさいだまま、腰をゆっくりと叩きこむ。男根は計算された正確さで、ぬかるみの弱いところをえぐって、そこばかりをしつこくほぐした。かと思ったら、異物の長さを教え込むように入り口のぎりぎりまで抜かれる。
 
「ん゛ぅ、あ、ふぁあ、っあん……」

 どちゅ、ぬぶっ、ずちゅ、聞くにたえない水音を伴って、強すぎる快感がエウリッタの背筋をのけぞらせる。男根を抜かれると、それを恋しがって奥がひくひくと甘く疼く。
 真っ暗闇で、夫の熱い体温に包まれて、性交の快感だけをひたすら享受させられて、いつの間にか、エウリッタの恐怖は蕩けていく。

「エウリッタ様」

「ん、ん」

「目を開けられますか、エウリッタ様」

 ロドニスの手が、瞼の上から離れた。
 ふいと失せてしまった体温を追うように、エウリッタは目を開けた。

「俺を見てください」

 涙で滲む視界で、夫の余裕のない表情が浮かんでいる。
 頬は上気し、息が弾んでいる。青い瞳はうるんで、じっとりとエウリッタを睨みつけてきている。エウリッタを骨の髄まで貪らんとする、獰猛な、雄の眼差しだった。
 けれど、それだけじゃない。
 その名前のない何かのおかげで、エウリッタは怯えながらもロドニスを見つめ返すことができた。

「俺を見て」

 行為に耽って、したたるような色気を纏う夫が囁く。
 今この男に逆らえる人間はいないんじゃないかとエウリッタは思う。
 彼女が彼の言う通りにすることは彼の劣情をさらに燃え上がらせたようだった。視線を合わせながら、ロドニスはやや乱暴な動きで花嫁の膝裏を抱え上げた。
 そのまま、腰の動きをゆるやかなものから激しくしていく。
 男の屈強な下腹と、女のまろやかな下腹がぶつかりあった。揺さぶられながら、エウリッタは悲鳴を上げる。頭がのけ反って、あらわになる白い喉笛を、そこに滲む汗を、ロドニスが舌を伸ばして舐める。

「あなたはもう俺のものだ」

「ぁっ、ああっ」

「……俺の女だ」

 エウリッタの視界を塞いで、エウリッタの恐怖を塞ごうとしてくれた。そのときの余裕のある優しさが加速する欲情と快感に彼の中で焼き切れていくのがわかった。
 同じものに感染して、エウリッタは彼にしがみついた。
 今の言葉を真顔で言った男を見上げる。青い瞳にじっとりと射貫かれながら、エウリッタは、快楽をこらえるために、何度でも彼の肩に噛みついて――。 
 
「どうかしましたか、エウリッタ様」

 昨夜のことを思い出していたら、ロドニスが声をかけてきた。
 エウリッタは、冷や水を浴びせられたように我にかえった。恥じ入って目を伏せる。パンと、新鮮な野菜のスープが置かれている。健全な朝ご飯が台無しだ。

「すみません。ぼんやりしていました。あ、さっき『犬笛』という方の名前が出ましたね。傭兵団から引き抜いてきた重役なんでしょう? おもしろい呼び方ですよね」

 誤魔化そうとして適当なことを言ったら、白い朝日のなかで夫が目を細めた。

「犬笛に興味がありますか? 彼に会う女性はみんなそうかもしれませんね」

「え? 犬笛、っていう呼び方が面白いなと思っただけですよ」

 藪からヘビだったかと思って、ちょっと面白くなる。

「嫉妬ですか?」

 言うと、ロドニスは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。意表を突かれたらしい。はからずとも夫の無表情を切り崩せたことを意外に思う。

「……冗談です。調子に乗りました、ごめんなさい」

 エウリッタの方が戸惑って、しどろもどろに謝った。
 ロドニスが咳払いした。

「野菜のスープはおいしいですよ。クルミパンも。食べてください」

「はい、いただきます」

 ロドニスは昨夜のはなしをしなかった。同じ朝食の席について、動じない態度で、結婚式で初めて出会ったときの態度と何も変わらなかった。
 初夜のロドニスは、優しくて、丁寧で、辛抱強くエウリッタを抱いてくれた。
 エウリッタが彼の出世の駒だからだ。
 エウリッタは彼にとってジョナルダ家との繋がりという政治の道具でしかない。だから、エウリッタはそれ以上を望むことはない。
 なのに、……エウリッタは昨夜感じてしまった。
 安心を。
 7日間一緒にいた男娼たちには決して感じなかったそれを。
 
(どうして)

 だから思い出したくなどなかったのだ。
 そのうえ、ロドニスがエウリッタの何気ない言葉に動揺したりしたら、期待してしまいそうになる。後で絶望に変わるだけの、後戻りのできない期待。
 エウリッタは身震いした。
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