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事件前夜~達磨の過去※R18
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施設の中は明日行くキャンプの話題でいっぱいだった。
楽しそうに準備を手伝う子供達に達磨も吊られて笑顔でいたが、達磨の頭の中は別の事でいっぱいでもあったからだ。
夕霧から預かった盗聴器…ずっと隙を伺っていたのだが、あれ以来院長先生が達磨を部屋に呼ぶ事が無かったからだ。
もしや気が付かれてしまったのかと思ったが最近の院長先生は凄く機嫌が良く、そして何か忙しい様で朝から出掛けて深夜に戻って来ている様で達磨を構う時間が無いという感じだった。
出掛けている隙に盗聴器をと思って一度部屋へ行ったら、そこは用心深い院長先生はしっかり鍵がかけてあり無理に空ける事はバレる恐れもある為それは出来なかった。
院長が出掛けていてももう一人は常に施設の中にいるし、見られたらアウトになる。
達磨は慎重に様子を伺っていた。
自分の行動次第では夕霧達のこれまでの努力が水の泡になる。
だから、無謀な事は出来なかった。
今まで院長先生に呼ばれる事は苦痛でしかない事だったのに待ち遠しくてしょうがない自分に呆れていたが、今日は明日のキャンプの準備で少しだけ気持ちが明るくなっていた。
それに妙に妹達がコソコソ内緒話しをしているのが気になってもいた。
多分キャンプで何かサプライズ的な何かをやるんだろうな~なんて思っていたが、まさか悠夜がサプライズ参加する事だったなんて予想もできる訳もなく、キャンプに持って行く食材やら着替えやらを準備していたその時、外出先から院長先生が戻って来た。
「みんなキャンプの準備は出来たかい?」
「「「「はーい!出来ましたー!!!」」」」
「そう、じゃあ明日の為に早く寝ようか?」
「「「「はーい!」」」」
そう言った院長先生の言葉に子供達が、それぞれの部屋に戻って行く中院長先生は達磨を呼び止めた。
「達磨…達磨は後で私の部屋に来なさい。」
「は、はい…。」
達磨の胸は早鐘を打ち出した。
院長先生に呼ばれた…盗聴器を仕掛けるチャンスが来た!
達磨は自分の部屋に戻り夕霧から渡された小さな機械をズボンのポケットに入れて、陸から預かった生徒会用の携帯電話で陸にメールを入れた。
勿論、入れたメールはバレない様に誰に見られてもいい内容だが顔文字を使う。
陸と決めた盗聴器設置の合図は、なんの変哲もない(^ ^)こんな顔文字。
これを文章の最後に入れる事が合図とした。
これで、陸から夕霧に連絡が行く。
もし失敗したら…そんな弱い気持ちが出そうになるのを叱咤しなが達磨は院長先生の部屋の前に立って一つ息をついてドアをノックした。
「入りなさい。」
「失礼します…。」
部屋に入って来た達磨に院長先生はニヤニヤした顔で、そこで服を全部脱ぐ様に命令した。
達磨にとってはいつもの事なので、着ていた服を一枚一枚と脱いでいく。
全裸になった達磨を上から下まで舐める様に見て、院長は寝室のドアを開けて達磨をベッドに押し倒した。
これから始まる淫靡な時間をひたすら目を閉じてやり過ごす…。
「ああ…ああ…い…あ!あ!あ!…」
『達磨…今夜が最後だ…この顔も身体も、最後なんて残念だよ…せっかく私好みに調教したのに残念だよ…達磨…達磨…ああ~いいよ…』
激しくピストン運動しながら院長が話す言葉は中国語で意味が分からない。
いつもより激しく身体中を舐め回し、達磨の身体を蹂躙する。
前から後ろからと何度も体位を変えて攻め立てる院長に翻弄されて、喘ぎ声が止まらない。
「あ!あ!あ!…も…や…あ!あ!ああああああぁっ!!」
「達磨…達磨…」
達磨は激しく抱かれ意識が遠くなった…。
そして、フッと意識が戻った時院長は立ち上がり機嫌がいいのか鼻歌歌いながら院長室備え付けの浴室に入って行くところだった。
達磨は、この時を狙っていた。
院長が唯一油断する瞬間!
達磨は音を立てずにベットを降りて自分が脱いだ服の所へ!
いつもより激しく抱かれたせいで腰が砕けて動きが鈍い状態だったが達磨は気力を振り絞り脱いだズボンのポケットから盗聴器を出して院長室の窓のカーテン裏のドレープの隙間に落ちない様に慎重に仕掛ける。
そして、早くその場から離れ脱いだ服を着込み始めた。
そこに浴室から出て来た院長は達磨を一瞥して言った。
「達磨…もう気が付いたのか?早いな…」
「俺、部屋に戻ります…」
「ああ、いい夢を見るといい…おやすみ。」
「おやすみなさい…院長先生…」
達磨が部屋から出て行く時、院長は中国語で達磨に言った。
きっと理解出来ないと思っているからこそ出た言葉なのだろう。
『今日で最後なんて残念だよ…達磨…さようなら…俺の抱き枕!』
なんと言っているか分からない達磨は無言で部屋から出て行った。
院長室に仕掛けた盗聴器が見つからない事を心の中で祈りながら…。
次の日、快晴の空に子供達が喜んでいた。
その笑顔が恐怖に変わるなんて誰も予想してはいなかっただろう。
出発前の忙しさに紛れ、施設の前に止まったタクシーがあったなんて気が付きもしなかった。
楽しいキャンプなのに院長ともう一人のスタッフが参加しない事を不審な気持ちもあったが、あの二人と一緒の方が気が滅入るのもあって今回参加しないと院長が言った時達磨はちょっと嬉しかった。
そして、達磨の運命を大きく変えてしまう事件が起きる日が始まった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遅くなりました~m(__)m
次回はちゃんと土日に更新します!
お気に入り&お読み頂きありがとうございます(^人^)
楽しそうに準備を手伝う子供達に達磨も吊られて笑顔でいたが、達磨の頭の中は別の事でいっぱいでもあったからだ。
夕霧から預かった盗聴器…ずっと隙を伺っていたのだが、あれ以来院長先生が達磨を部屋に呼ぶ事が無かったからだ。
もしや気が付かれてしまったのかと思ったが最近の院長先生は凄く機嫌が良く、そして何か忙しい様で朝から出掛けて深夜に戻って来ている様で達磨を構う時間が無いという感じだった。
出掛けている隙に盗聴器をと思って一度部屋へ行ったら、そこは用心深い院長先生はしっかり鍵がかけてあり無理に空ける事はバレる恐れもある為それは出来なかった。
院長が出掛けていてももう一人は常に施設の中にいるし、見られたらアウトになる。
達磨は慎重に様子を伺っていた。
自分の行動次第では夕霧達のこれまでの努力が水の泡になる。
だから、無謀な事は出来なかった。
今まで院長先生に呼ばれる事は苦痛でしかない事だったのに待ち遠しくてしょうがない自分に呆れていたが、今日は明日のキャンプの準備で少しだけ気持ちが明るくなっていた。
それに妙に妹達がコソコソ内緒話しをしているのが気になってもいた。
多分キャンプで何かサプライズ的な何かをやるんだろうな~なんて思っていたが、まさか悠夜がサプライズ参加する事だったなんて予想もできる訳もなく、キャンプに持って行く食材やら着替えやらを準備していたその時、外出先から院長先生が戻って来た。
「みんなキャンプの準備は出来たかい?」
「「「「はーい!出来ましたー!!!」」」」
「そう、じゃあ明日の為に早く寝ようか?」
「「「「はーい!」」」」
そう言った院長先生の言葉に子供達が、それぞれの部屋に戻って行く中院長先生は達磨を呼び止めた。
「達磨…達磨は後で私の部屋に来なさい。」
「は、はい…。」
達磨の胸は早鐘を打ち出した。
院長先生に呼ばれた…盗聴器を仕掛けるチャンスが来た!
達磨は自分の部屋に戻り夕霧から渡された小さな機械をズボンのポケットに入れて、陸から預かった生徒会用の携帯電話で陸にメールを入れた。
勿論、入れたメールはバレない様に誰に見られてもいい内容だが顔文字を使う。
陸と決めた盗聴器設置の合図は、なんの変哲もない(^ ^)こんな顔文字。
これを文章の最後に入れる事が合図とした。
これで、陸から夕霧に連絡が行く。
もし失敗したら…そんな弱い気持ちが出そうになるのを叱咤しなが達磨は院長先生の部屋の前に立って一つ息をついてドアをノックした。
「入りなさい。」
「失礼します…。」
部屋に入って来た達磨に院長先生はニヤニヤした顔で、そこで服を全部脱ぐ様に命令した。
達磨にとってはいつもの事なので、着ていた服を一枚一枚と脱いでいく。
全裸になった達磨を上から下まで舐める様に見て、院長は寝室のドアを開けて達磨をベッドに押し倒した。
これから始まる淫靡な時間をひたすら目を閉じてやり過ごす…。
「ああ…ああ…い…あ!あ!あ!…」
『達磨…今夜が最後だ…この顔も身体も、最後なんて残念だよ…せっかく私好みに調教したのに残念だよ…達磨…達磨…ああ~いいよ…』
激しくピストン運動しながら院長が話す言葉は中国語で意味が分からない。
いつもより激しく身体中を舐め回し、達磨の身体を蹂躙する。
前から後ろからと何度も体位を変えて攻め立てる院長に翻弄されて、喘ぎ声が止まらない。
「あ!あ!あ!…も…や…あ!あ!ああああああぁっ!!」
「達磨…達磨…」
達磨は激しく抱かれ意識が遠くなった…。
そして、フッと意識が戻った時院長は立ち上がり機嫌がいいのか鼻歌歌いながら院長室備え付けの浴室に入って行くところだった。
達磨は、この時を狙っていた。
院長が唯一油断する瞬間!
達磨は音を立てずにベットを降りて自分が脱いだ服の所へ!
いつもより激しく抱かれたせいで腰が砕けて動きが鈍い状態だったが達磨は気力を振り絞り脱いだズボンのポケットから盗聴器を出して院長室の窓のカーテン裏のドレープの隙間に落ちない様に慎重に仕掛ける。
そして、早くその場から離れ脱いだ服を着込み始めた。
そこに浴室から出て来た院長は達磨を一瞥して言った。
「達磨…もう気が付いたのか?早いな…」
「俺、部屋に戻ります…」
「ああ、いい夢を見るといい…おやすみ。」
「おやすみなさい…院長先生…」
達磨が部屋から出て行く時、院長は中国語で達磨に言った。
きっと理解出来ないと思っているからこそ出た言葉なのだろう。
『今日で最後なんて残念だよ…達磨…さようなら…俺の抱き枕!』
なんと言っているか分からない達磨は無言で部屋から出て行った。
院長室に仕掛けた盗聴器が見つからない事を心の中で祈りながら…。
次の日、快晴の空に子供達が喜んでいた。
その笑顔が恐怖に変わるなんて誰も予想してはいなかっただろう。
出発前の忙しさに紛れ、施設の前に止まったタクシーがあったなんて気が付きもしなかった。
楽しいキャンプなのに院長ともう一人のスタッフが参加しない事を不審な気持ちもあったが、あの二人と一緒の方が気が滅入るのもあって今回参加しないと院長が言った時達磨はちょっと嬉しかった。
そして、達磨の運命を大きく変えてしまう事件が起きる日が始まった。
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