13 / 85
家族会議4
しおりを挟む
店から出た悠ちゃんの顔にスッと流れた涙に掛ける言葉が出なかった。
ゆっくりと涙を拭いた悠ちゃんは、言った。
「さあ、バスに戻ろうか。集合時間ギリギリだよ」
「了解」
歩き出した背中について行きながら考えてた。これからの予定について…。
ホテルの部屋で静かに語る夕霧さんの言葉に誰もが静かに瞳を潤ませた。
ここにいる人達は誰もが一つだけ共通する事がある。
それは悠夜様の幸せだ。
それは長くないかもしれないと何度も言われた悠夜様に幸せなな人生を生きて貰いたいという想いだ。
そして、それは神城一族の総意であると共に神城グループの総意でもある。
自分達の事は二の次三の次でいい、悠夜様の幸せが1番だと断言出来る。
護るって事は心も護ってこそだと、ここにいる全員が思っている。
「分かった夕霧。悠ちゃんの願い、必ず叶えてみせよう…」
「ああ…まあ~俺は京都勤務になっても全然大丈夫だから!」
「はいぃ?」
「嫁に行っても悠ちゃんは神城一族である事は変わらないじゃん?勿論護衛は必要だしね~俺は悠ちゃん専任だし当然京都行くから!」
「お前~朝比奈にどう言うんだよ!ガーディアンの取締役だろうが!」
「朝比奈に社長になって貰うわ~!この際だし」
「そう簡単に朝比奈説得出来るのかよ!あのラスボスだぞ」
「うううううぅ…でも絶対悠ちゃん専任は継続するもん!」
そういう問題ですか?
と心の中で突っ込みたい所でしたが、ずっと黙したままだった社長が突然号泣し始めた。
「あああああ~悠ちゃんが嫁!嫁にいってしまうううううう!うわ~~~ん!」
「あなた!悠ちゃんの幸せの為よ!」
「うわ~~~ん!」
ええと社長!その前に悠夜様は男の子ですから!嫁っていうのも変じゃあないですか?って突っ込みたいけど黙っておく。
それぞれが、それぞれの思いで喋り出して、静かだった部屋はカオスと化した。
「ちょっと!静かに!!!」
「ぐっす…母さん…」
「取り敢えず悠ちゃんの希望は京都に住む御厨さんの所に行く事は理解しました。それを私達は反対しないって事も決まった事よね。」
「ぐっす…」
「でも、悠ちゃんの身体の事もあるから、今から京都に家を建てて悠ちゃんの側に誰かがいないとダメだと思うの!」
「「「!!!!」」」
「神城一族及び神城グループは、これより京都移住計画を発動致します!」
「「「移住計画!」」」
「母さん!そうだね!そうだよね!!悠ちゃんが行く所に行けばいいんだよね~!そうだよ!嫁にとっては実家は味噌汁の冷めないくらいの場所がベストだよね~!」
「そうよ。東京本社が支店になるから、誰か置いていく事になるかもしれないけど、仕方がないわね」
「「「!!!!」」」
誰もが置いて行かれるのを思って恐怖したのは言うまでもない。
ゆっくりと涙を拭いた悠ちゃんは、言った。
「さあ、バスに戻ろうか。集合時間ギリギリだよ」
「了解」
歩き出した背中について行きながら考えてた。これからの予定について…。
ホテルの部屋で静かに語る夕霧さんの言葉に誰もが静かに瞳を潤ませた。
ここにいる人達は誰もが一つだけ共通する事がある。
それは悠夜様の幸せだ。
それは長くないかもしれないと何度も言われた悠夜様に幸せなな人生を生きて貰いたいという想いだ。
そして、それは神城一族の総意であると共に神城グループの総意でもある。
自分達の事は二の次三の次でいい、悠夜様の幸せが1番だと断言出来る。
護るって事は心も護ってこそだと、ここにいる全員が思っている。
「分かった夕霧。悠ちゃんの願い、必ず叶えてみせよう…」
「ああ…まあ~俺は京都勤務になっても全然大丈夫だから!」
「はいぃ?」
「嫁に行っても悠ちゃんは神城一族である事は変わらないじゃん?勿論護衛は必要だしね~俺は悠ちゃん専任だし当然京都行くから!」
「お前~朝比奈にどう言うんだよ!ガーディアンの取締役だろうが!」
「朝比奈に社長になって貰うわ~!この際だし」
「そう簡単に朝比奈説得出来るのかよ!あのラスボスだぞ」
「うううううぅ…でも絶対悠ちゃん専任は継続するもん!」
そういう問題ですか?
と心の中で突っ込みたい所でしたが、ずっと黙したままだった社長が突然号泣し始めた。
「あああああ~悠ちゃんが嫁!嫁にいってしまうううううう!うわ~~~ん!」
「あなた!悠ちゃんの幸せの為よ!」
「うわ~~~ん!」
ええと社長!その前に悠夜様は男の子ですから!嫁っていうのも変じゃあないですか?って突っ込みたいけど黙っておく。
それぞれが、それぞれの思いで喋り出して、静かだった部屋はカオスと化した。
「ちょっと!静かに!!!」
「ぐっす…母さん…」
「取り敢えず悠ちゃんの希望は京都に住む御厨さんの所に行く事は理解しました。それを私達は反対しないって事も決まった事よね。」
「ぐっす…」
「でも、悠ちゃんの身体の事もあるから、今から京都に家を建てて悠ちゃんの側に誰かがいないとダメだと思うの!」
「「「!!!!」」」
「神城一族及び神城グループは、これより京都移住計画を発動致します!」
「「「移住計画!」」」
「母さん!そうだね!そうだよね!!悠ちゃんが行く所に行けばいいんだよね~!そうだよ!嫁にとっては実家は味噌汁の冷めないくらいの場所がベストだよね~!」
「そうよ。東京本社が支店になるから、誰か置いていく事になるかもしれないけど、仕方がないわね」
「「「!!!!」」」
誰もが置いて行かれるのを思って恐怖したのは言うまでもない。
1
お気に入りに追加
359
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
奴の執着から逃れられない件について
B介
BL
幼稚園から中学まで、ずっと同じクラスだった幼馴染。
しかし、全く仲良くなかったし、あまり話したこともない。
なのに、高校まで一緒!?まあ、今回はクラスが違うから、内心ホッとしていたら、放課後まさかの呼び出され...,
途中からTLになるので、どちらに設定にしようか迷いました。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
俺が総受けって何かの間違いですよね?
彩ノ華
BL
生まれた時から体が弱く病院生活を送っていた俺。
17歳で死んだ俺だが女神様のおかげで男同志が恋愛をするのが普通だという世界に転生した。
ここで俺は青春と愛情を感じてみたい!
ひっそりと平和な日常を送ります。
待って!俺ってモブだよね…??
女神様が言ってた話では…
このゲームってヒロインが総受けにされるんでしょっ!?
俺ヒロインじゃないから!ヒロインあっちだよ!俺モブだから…!!
平和に日常を過ごさせて〜〜〜!!!(泣)
女神様…俺が総受けって何かの間違いですよね?
モブ(無自覚ヒロイン)がみんなから総愛されるお話です。
どのみちヤられるならイケメン騎士がいい!
あーす。
BL
異世界に美少年になってトリップした元腐女子。
次々ヤられる色々なゲームステージの中、イケメン騎士が必ず登場。
どのみちヤられるんら、やっぱイケメン騎士だよね。
って事で、頑張ってイケメン騎士をオトすべく、奮闘する物語。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。 え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる