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ちょっとした質問

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 前日ホワイトペインターが配信を休み、1人で配信をしていたダンジョンプリズマーは人気配信者であるリサ・バーンの言葉が気になっており、ホワイトペインターへの接し方がぎこちなくなっており、その空気を感じたホワイトペインターもごまかすように探索を開始した。

 探索を始めて数分が経っても無言な時間が続いたので視聴者からチャット欄にコメントが書かれる。

『ちょっとダンプリさん、さっきから黙ったままなんじゃないの?』
『ケンカしたわけじゃないんだしさ、普通に話したらいいじゃん』
『俺はホワイトさん、結構ダンプリの事を信頼していると思うよ、まあイチャイチャしだしたら配信観るのやめるけどね』

 励ましているのかからかっているのか分からないようなコメントがダンジョンプリズマーに届くが、とりあえずダンジョンプリズマーはホワイトペインターに声をかける事とした。

「ホワイトペインター、少しいいか?」
「どうしたの、ダンジョンプリズマー?」
「その、来週私の都合で休むわけだが、ホワイトペインターはどうするのだ?まさか1人で配信と探索を続けるのか?」
「いいえ、私もあなたが休んでいる間は休むつもりよ」

 ホワイトペインターに自分が配信を休んでいる間にどうするかをダンジョンプリズマーが尋ねるとホワイトペインターも休む事を告げる。

「休むのか、私としては役立つアイテムとかを回収してくれればと思っていたのだが」
「ごめんなさい、最初の方の階層ならともかくこの階層まで来ると私だけの力では探索も難しいの」
「確かにホワイトペインターは補助系の能力が得意が戦闘力が低いとは思えないのだが」
「私はあなたを見てそう思ったのよ」
「お、私をか?」
「ええ、少なくともあなたは私より戦闘向きの能力を有している、そんなあなたでも他の配信者の助けがなくてはどうなっていたか分からない事があったしね」
「バースト寺田やリサ・バーンか」
「そうね、だけど決してあの人達に能力そのものが劣っているとも思わないし、経験を少しづつでも積めれば私もあなたも強くなれるとは思うんだけど」

 ダンジョンプリズマー、駿は少しホワイトペインターの発言に違和感を覚えた。いくら仮面の能力で底上げされているとはいえ、現役プロレスラーや元メダリストとさほど能力差がないという事にだ。

 経験だけで埋められるような差なのかとも思った。ホワイトペインターの発言がもし正しいとしたら仮面の底上げがとんでもないのではないかとすら考えたのだ。
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